ビストロを超えたビストロ : デュ バリー

　おしゃれな街のイメージがある三軒茶屋。

その駅から10分ちょっと歩いたところにあるビストロ。

外観はカフェのようでもあるナチュラルなテイストです。

結構な人気店で、平日の昼でも予約で満席。

客層はほとんど女性で、近隣に住んでる方かな。

インテリアなどは、ほとんど木で統一され、あたたかな印象。

ビブグルマンにも選出され、そのコスパと品質はお墨付き。

\1000台からコースがあり、そこにスープをつけたり、魚料理をつけたりしてグレードアップしていく形式で、前菜とメインはプリフィックス。

どれも4種ほどから選べます。

頼んだもの以外のメインは、地鶏の赤ワイン煮込みや、牛タンのブレゼ　グリビッシュソースでした。

　この日は、¥2800の、前菜、魚、肉のコースで。


【豊後水道　真鰯のタルティーヌ】

　カリカリの食感で薄いチーズサブレの上に、4種類のトマトと紫キャベツのマリネ、イワシのソテーを乗せた、軽いタルティーヌ仕立て。

香ばしい鰯のソテーと、甘味の強いトマトに、旨味の強いしっかりした味付けで、パンや、ワインがすすむようなイメージです。

チーズサブレの食感がいいアクセントになっていて、野菜たっぷりで夏の名残を感じるフレッシュさもあります。

トマトの酸味が驚くほどなくて、それぞれ別の調理を施すことにより甘味を引き出しています。


【魚料理】

　この日の魚はスズキのソテー。

人参などの甘味の強い野菜を細かく刻み、あさり出汁ベースでサフランなどを加えたスープ仕立て。

さらに、甲殻類の泡ソースで、濃厚な香りをプラスし、あさりと富山の白海老のフリットを添えています。

スープ自体も出汁の味やバターのコクが効いていて、思ったより骨格のある味。

そこに泡ソースの風味が加わってより複合的な味に仕上がっています。


【ブレス産鴨のソテーとバロティーヌ　エストラゴン風味】+\300

　胸肉はシンプルに焼き上げ、もも肉は、エストラゴン風味のファルシを包んだバロティーヌ仕立て。

胸肉は、弾力があり、歯ごたえがある食感。

ねっとりした鴨よりも風味がやさしく食べやすい。

バロティーヌは、エストラゴンの清涼感がしっかり感じられます。

ソースは、コニャックを使ったクリームソースで、さらさらとした仕上がり。

エストラゴンの香りと相性がいいです。

ヴァンブランソースをアレンジした感じです。

付け合わせは生のトレビスとチコリで、それらの苦みでクリームソースをさっぱりした印象に感じられるように考えられています。


【デセール】

　デザートは、+\300で追加できます。

青森県のリンゴ、王林を使ったデザート。

一番下がセージを効かせたリンゴのムースで、スポンジ生地もちょっと敷いてあるかなって感じ。

そして、ダイス状にカットしたりんご、はちみつのアイスクリーム。スティック状のパイを盛り付けています。

グラスに盛り付けて涼しげなイメージに。

味、香りともに爽やかでありながらも蜂蜜のナチュラルな甘さが自然となじむ。

完成度が高く、\300のクオリティではありません。


【食後の飲み物】

ハーブティーにしましたが、ラベンダー、ミントなどのブレンドでした。


　リーズナブルな価格にも関わらずどれもハイクオリティで感心しました。

食材の組み合わせに安定感があるだけでなく、食材、特に野菜の持ち味を引き出すのがお上手です。

その結果、想像を超えるようなうまみと出会い、思わず美味しいと言葉が漏れる。

　直球のおいしさだけでなく、香りの使い方も秀でていて、メニューを見るとそれぞれの食材に合わせてハーブを使い分けているのが感じられます。

スープ状のソースには、甲殻類の泡のソースで香りをつけるなど、モダンな要素も持ち合わせています。

　そして、内装や器などがこじゃれた感じで結構好みでした。

あとは、マスクしているのもあって説明の声がかなり聞こえにくかったのだけ気になりました。

でも、人柄は、いいです。

　昼は、会話でにぎやかですが、夜はまた雰囲気が違うかもしれないですね。

カジュアルにフレンチが食べたい気分だったので、

池尻大橋駅から徒歩5分ほどの、デュバリーへ。

店内の家具は木を基調としていて、評判通りの

カジュアルな雰囲気。

人気店のようで12時ごろには満席に！

私以外は全員女性でした。


ランチメニューは、前菜、メインが選べるプリフィックスコース1500円からと、とてもリーズナブル。

オードブル、メイン、自家製パン、コーヒーがついた

1800円のメニューBを注文。

プラス300円でデザートも付けられます。


まずは、自家製の全粒粉のパンが。

ふんわりとしてほのかに甘み、旨味があり、

バターをつけずとも美味しくいただけます。


前菜は、4種類の中からパテドカンパーニュにしました。

大根のマリネと、赤キャベツのマリネとともに。

繊細なつくりかつ、すごくボリュームがあります。

6センチ×6センチほどの大きさです。

マスタードがアクセントになっています。


メインは、これも4種類の中から、

山形豚と根セロリ、キャトルエピスのパイ包み焼きにしました。

ブルーベリーと赤ワインのソースとともにいただきます。

生地がとてもサックサクに仕上がっていました。

山形豚は、挽肉にして団子状になっていますが
ボソボソ感がなく食べやすいです。


せっかくなのでデザートを追加しました。

ココナッツのブラマンジェ。

まろやかな口当たりで食べやすい。

添えられてるキャラメルアイスが、ほろ苦くてバランスが取れています。


噂通りカジュアルにフレンチを楽しめる驚異のコスパのお店でした。

リーズナブルなだけでなく、接客や、内装から、

心底くつろげる空間を作り出してくれます。

頻繁に利用したいお店です。

(写真をほとんど撮り忘れてしまいました)