和利道あつもり（極太ちぢれ麺）＠和利道 : 和利道

東急電鉄田園都市線池尻大橋駅より徒歩8分。

改札を出て東口階段を昇って地上に出て玉川通りを渋谷方面へ。350ｍ程進むと右手にスーパー（ライフ）が入ったビルがある大橋交差点。ここの横断歩道を渡って右折する。150ｍ程先左に「らーめん 香月 池尻大橋店」の先を左に曲がり、信号を渡った先のビル左側に店がある。

こちらは2009年創業のつけ麺の店。和利道と書いて「わりと」と読む。店主の方は「つけめんTETSU」出身で「つけめん102 大宮店」の店長だったという経歴の持ち主。「つけめんTETSU」の創業時の味を継承していると言われている。

先日「つけめんTETSU」で頂いた、熱い鰹出汁で麺を浸しているあつもりというスタイルが結構気に入ったので、同じ方式のこちらで食べてみようという気になった。

12:50頃訪問。店内に17名の待ち客。右手奥にウエイティング用のベンチが6名分あるのだが、そこから溢れた11名が入口付近のスペースに立っていて結構密な状態になっている。店外の行列に近隣の苦情が激しいとか店側の事情もいろいろとあるのかもしれないが、現在のようなコロナ禍のご時世では外に並ぶ方式のほうが良いような気がする。

店内の列に着く前に、券売機でチケットを購入。

基本メニューはつけめんとあつもり、まぜそばの3種類。夜限定で煮干そばもあるようだ。つけめん（あつもり）は、特製に当たる和利道つけめん、味玉つけめん、辛つけめん、つけめんと4つのバリエーション。その他肉盛りや野菜などいくつかのトッピングが用意されている。

辛いのも興味があったのだが、今回はノーマルで行ってみようと和利道あつもりのチケットを購入。券売機のボタンを良く見ると「麺変更券 極太ちぢれ麺 無料」と書かれたボタンが。これはなかなか面白そうと思い、ボタンを押してチケットをゲット。

行列の最後尾に着いて暫くすると、若い店員さんがチケットを回収に来る。麺量を訊かれたので普通（200g）でお願いする。

最近は回転の宜しくない店に行くことが多かったので、17名待ちだと30分以上？とか思ってしまったのだが、こちらはオペレーションが素晴らしくお客さんの回転も良好。20分程で席が空き店員さんに案内された。

店内はL字型のカウンターに12席。席間は割とゆったりしていて背後のスペースも広めに取ってある。ただし、待ち客が立っているためかなり窮屈な感じに。厨房は店主の方と男性2名の3名体制。若い男性店員さんがフロア担当でテキパキと客遇いを行っていた。

3分程で和利道あつもりが提供される。お客さんの進み具合をしっかり見て計算しているのだろう。着席から提供までがとてもスムーズ。

大きめの丼に温かい鰹出汁に浸かった縮れの入った太麺。少し小さめの器には濃い茶色のつけ汁と小口切りの白ねぎ、ほんの少しの七味唐辛子。具は別皿に、ロールチャーシュー2枚、味玉、メンマ、小口切りの白ねぎ。

まずはつけ汁を少し舐めてみる。如何にも濃厚という感じのもったり感。魚介もしっかりと効いているのだが、圧倒的に豚骨寄り。良く言えば重厚、悪く言えば諄い。

そういえば、以前の濃厚魚介豚骨つけ麺のつけ汁は現在と較べて魚介よりも動物が前面に出ているものが多かった気がする。そんなことをふと思い出すような懐かしい味わいのつけ汁だ。

次に麺を。温かい鰹出汁を少し舐めてみると、しっかりと強めの風味が活きていて、そこに麺から澱粉質が流れ出て、それが甘みになって感じられる。極太麺は加水率中程度でこしも歯応えもしっかり。かなり強めの麺だ。

この麺をつけ汁に浸けて啜ってみる。うん、これは美味しい。でも、あつもりにすると極太麺のつけ汁との絡みが若干悪いような気がする。中太麺のほうがマッチングが良いのかも。

麺を食べ進めていくと、濃厚つけ汁に徐々に鰹出汁が移っていき、つけ汁の味に魚介寄りに変化してくる。半分ぐらい食べて所で動物系と魚介系のバランスがぴったりマッチ。好みの味に仕上がってきた。

チャーシューは豚バラ肉かと思ったが、脂身が少ないので違うかも。もしくはトリミングをしているのかしら？おそらく窯焼きにしたもの。肉感がしっかり感じられてなかなか美味しい。味玉は味の染みが軽めだが、つけ汁が濃厚なのでこのぐらいで良いと思う。メンマはシャキッとした食感。

麺と具を食べ終わったところで、つけ汁にステンレスポットに入っている割りスープを加える。念のために蓮華に少し入れて味見を。うん、状態の良い出汁だった。適当な薄さに調節して、美味しく頂くことができた。

先日「つけめんTETSU」で頂いたよりも完成度の高い熟れた味の濃厚つけ麺。ただ、極太麺はあつもりよりもひやもりのほうが合っているかもしれない。

店を出るときにも店内に15名ほどの待ち客がいて、駅そばでもないのに物凄い人気だなと感心する。

次回訪問の機会があるときは通常の麺を試してみたい。あ、それよりも夜限定の煮干そばを頂いてみたいかも。