スタイリッシュながら、江戸前伝統の仕事はきっちり : 利き蕎麦 存ぶん

利き蕎麦 存ぶん

(ききそば ぞんぶん)

公式情報

お店の営業情報は店舗関係者によって公開されています。

  • 料理・味 3.54
  • サービス 3.52
  • 雰囲気 3.56
  • CP 3.50
  • 酒・ドリンク 3.23
  • 行った 254人
  • 行きたい 1389人

評価分布

この口コミは、蓼喰人さんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

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蓼喰人

蓼喰人(1582)さんの口コミ[携帯電話番号認証済]60代前半・男性・東京都

1

  • 夜の点数:4.0

    • [ 料理・味4.0
    • | サービス4.0
    • | 雰囲気4.0
    • | CP4.0
    • | 酒・ドリンク4.0
  • 使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999
1回目

2017/10訪問

  • dinner:4.0

    • [ 料理・味 4.0
    • | サービス 4.0
    • | 雰囲気 4.0
    • | CP 4.0
    • | 酒・ドリンク 4.0
    使った金額(1人)
    ¥6,000~¥7,999

スタイリッシュながら、江戸前伝統の仕事はきっちり

 「都立大学」の駅近くに面白そうな蕎麦屋が出来たという情報は、方々から入っていた。
 訪れる機会を窺っていたが、日曜日に横浜の「みなとみらいホール」でのコンサートの帰りに、途中下車して寄ってみた。

 場所は駅の北口を出て1.2分の、「呑川緑道」に面したビルの2階。
 お洒落なウッドデッキ風の外階段を上った所に入り口があり、右手にガラス張りの打場と厨房、左手に広がる客席は外に面して大きく窓を取った開放的な空間。
 そこに30席ほどが、ゆとりを持って配されている。

 開店から間の無い、5時を少し回った時刻に入店。
 奥はご主人の他に職人さん2人、ホールは女将さんともう1人の女性と言う体制。
 初客だったので、中央の幅広い大テーブルの窓際の席に通してくれた。

 まずは生ビール(アサヒプレミアム熟撰)。
 メーカーからの支給品では無い、薄張りのグラスで出されるのは好感。
 お通しに「わさびの茎の酢醤油漬け」が付いた。

 卓上に置かれたメニューを眺めると、なかなか魅力的。
 定番に加え'本日のおすすめ'が充実しており、さらに'本日松茸入荷'の文字が目を引く。

 その中からまず次の2品を注文。
生とろ刺身こんにゃく」:一見すると普通の青海苔入りの刺身こんにゃくのようだが、名前の通りねっとりとした舌触りが特徴。
 おろしたての山葵と出汁醤油で味わう。

松茸・ハモ土瓶蒸し」:松茸1/2本分、骨切りされたハモ、それに蒲鉾や鴨肉・銀杏・三つ葉が入っている。
 1,100円という値段からは多くを期待していなかったが、すだちを絞って味わう汁はまずまずの美味さ。

 酒も面白そうな銘柄が並んでおり、冷酒は6勺単位で頼めるのは好ましいスタイル。
 注文が入ると一升瓶から、斬新なデザインの蕎麦猪口状のぐい飲みに注いでくれる。
 「夏の思い出」なる銘柄と「日高見」をもらったが、何れも良かった。

 聞く所によると、こちらのご主人は浅草の「蕎上人」の教室で蕎麦打ちの基本を学び、その後「上野藪」でも研鑽を積んだ方とのこと。
 と言う事は「一茶庵」と「藪」という、江戸前の王道の仕事が生かされていることは想像に難くない。

 そこでもう少し仕事振りを確認してみたくなり、肴の追加に「天ちらし」を頼んでみた。
 いわゆる「天ぷら盛合せ」なのだが、出て来た皿を見て'なるほど'と合点がいく。
 内容は大き目の海老2尾と野菜(南瓜・丸十・茄子・しし唐)だが、少し厚めの衣で表面に派手に花を咲かせた、典型的な'蕎麦屋の天ぷら'である。
 胡麻油多めのやや高めの温度で揚げられているため硬めの仕上がりで、綺麗なきつね色も食欲をそそる。
 昨今の蕎麦屋では高級天ぷら屋を真似て、小菓子のような見た目も味も繊細な天ぷらを志向する店も有るが、こちらは江戸前伝統の流儀が貫かれている。

 塩と天つゆが添えられており、最初の海老一本は塩で試したが、後の一本は天つゆに柚子入りのおろしを加えたもので食す。
 濃い目の天つゆに潤びた衣の胡麻油の味と香りが融け込むため、後者の方が断然美味い。

 これには燗酒が欲しくなり「群馬泉」を一合追加。
 言わば「天ぬき」状態となった、旨みたっぷりの衣入りのつゆを肴に、快適な蕎麦前となる。
 この天ぷらの揚げ具合には「上野藪」の仕事が反映されている。

 6時を過ぎる頃には、日曜日と言う事も有って家族連れなどで、次々と席が埋まって行く。
 ほとんどが食事目的の客だが、手も足りているようでそれほど慌ただしさは感じない。
 私もそろそろ蕎麦にしようと改めて品書きを見ると、こちらには「一茶庵」のスタイルが色濃い。
 '二八'のせいろの他、十割の田舎蕎麦、それに変わり蕎麦(この日は「レモン切り」とのこと)も打っている。

 これらの内から2種を客の好みで選ぶ「二色せいろ」が有り、私は「二八」と「十割」で頼み、これにオプションで付けられる「ごまだれ」を追加した。
 先に運ばれた「つゆ」を少し含んでみたが、こちらにもバランスの取れた味わいに「一茶庵」系ならではの仕事が確認できる。

 蕎麦は一枚ずつが時間差で出され、「二八」は清廉な歯応えと喉越しが心地良く、それに対しやや太めの「十割」は香りの強さと色合いに野趣が感じられる。
 「ごまだれ」は「まつやのごまそば」ほどの完成度の高さは無いが、まずまずの出来。

 土瓶で出される蕎麦湯は多少の手は加わっているが、苛々するほどの粘度は無い。
 両方の蕎麦猪口に注して、塩分過多とは承知の上「つゆ」は余さず頂く。
 充実した「蕎麦屋酒」を振り返り、暫しの余韻に浸る。

 
 スタイリッシュな雰囲気は、今時の蕎麦屋と言う趣。
 しかし基本のスタンスには、江戸前蕎麦屋の手法が貫かれている点は好感が持てる。
 すでに近隣の皆さんに支持されていることも頷ける。

 これだけの構えの新店となれば、何らかのバックの存在が予想されるため少し調べてみたら、数軒の飲食店を手掛けるRYコーポレーションと言う所の傘下とのこと。
 しかし蕎麦屋としての独自性は随所に認められ、一方で肴の豊富さなどには、とかく窮屈になりがちな個人経営とは違った大胆さも感じ取れる。
 これはむしろ歓迎すべきこと。


 この沿線には中目黒から自由が丘にかけて、個性的かつ魅力的な蕎麦屋が多い。
 その中で都立大学にはこれと言った処が無かったが、こちらの誕生は喜ばしい限り。

 大きな窓の外の緑道は、この辺りでは有名な桜並木。
 春先には居ながらにして「花見酒」が楽しめることは必定。
 是非一度、この時期に訪れてみたいと思う。

 蕎麦屋の場合、初訪のみではレビューはしない方針だが、ひと通りの仕事が確認でき、内容的にも満足度が高かったため取り上げさせて頂いた。

  • 利き蕎麦 存ぶん - 「生とろ刺身こんにゃく」

    「生とろ刺身こんにゃく」

  • 利き蕎麦 存ぶん - 「松茸とハモの土瓶蒸し」

    「松茸とハモの土瓶蒸し」

  • 利き蕎麦 存ぶん - 「天ちらし」

    「天ちらし」

  • 利き蕎麦 存ぶん - 生ビール・お通し

    生ビール・お通し

  • 利き蕎麦 存ぶん - こんにゃくはわさび醤油で

    こんにゃくはわさび醤油で

  • 利き蕎麦 存ぶん - 冷酒「夏の思い出」

    冷酒「夏の思い出」

  • 利き蕎麦 存ぶん - 土瓶蒸しの汁をいただく

    土瓶蒸しの汁をいただく

  • 利き蕎麦 存ぶん - 冷酒「日高見」

    冷酒「日高見」

  • 利き蕎麦 存ぶん - 海老天を塩で

    海老天を塩で

  • 利き蕎麦 存ぶん - 海老天を天つゆで

    海老天を天つゆで

  • 利き蕎麦 存ぶん - 潤びた衣が美味い

    潤びた衣が美味い

  • 利き蕎麦 存ぶん - 燗酒「群馬泉」

    燗酒「群馬泉」

  • 利き蕎麦 存ぶん - 2種の「つゆ」

    2種の「つゆ」

  • 利き蕎麦 存ぶん - 「二八せいろ」

    「二八せいろ」

  • 利き蕎麦 存ぶん - せいろを手繰る

    せいろを手繰る

  • 利き蕎麦 存ぶん - 「十割せいろ」

    「十割せいろ」

  • 利き蕎麦 存ぶん - 十割をごまだれで

    十割をごまだれで

  • 利き蕎麦 存ぶん - 蕎麦湯を注ぐ

    蕎麦湯を注ぐ

  • 利き蕎麦 存ぶん - ごまだれにも蕎麦湯を注して

    ごまだれにも蕎麦湯を注して

  • 利き蕎麦 存ぶん - 本日のおすすめ

    本日のおすすめ

  • 利き蕎麦 存ぶん - 松茸入荷!

    松茸入荷!

  • 利き蕎麦 存ぶん - 季節の蕎麦

    季節の蕎麦

  • 利き蕎麦 存ぶん - 冷たい蕎麦

    冷たい蕎麦

  • 利き蕎麦 存ぶん - 温かい蕎麦・おつまみ

    温かい蕎麦・おつまみ

  • 利き蕎麦 存ぶん - コース料理

    コース料理

  • 利き蕎麦 存ぶん - 飲み物

    飲み物

  • 利き蕎麦 存ぶん - 日本酒①

    日本酒①

  • 利き蕎麦 存ぶん - 日本酒②

    日本酒②

  • 利き蕎麦 存ぶん - 入口の掲示

    入口の掲示

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蓼喰人

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店舗情報(詳細)

店舗基本情報

店名 利き蕎麦 存ぶん (ききそば ぞんぶん)
ジャンル そば、割烹・小料理、居酒屋
予約・
お問い合わせ

050-5593-5529

予約可否

予約可

住所

東京都目黒区中根1-6-1 ニューヨークコーナー161 2F

交通手段

都立大学駅より徒歩3分

都立大学駅から118m

営業時間

11:00~15:00
17:00~22:00

日曜営業

定休日

月曜日

予算
[夜]¥3,000~¥3,999 [昼]¥1,000~¥1,999
予算(口コミ集計)
[夜]¥3,000~¥3,999 [昼]¥1,000~¥1,999

予算分布を見る

支払い方法

カード可

(VISA、MASTER、JCB、AMEX)

電子マネー不可

席・設備

席数

26席

個室

貸切

禁煙・喫煙 完全禁煙
駐車場

空間・設備

オシャレな空間、落ち着いた空間

携帯電話

docomo、au、SoftBank、Y!mobile

メニュー

飲み放題コース

飲み放題、4000円~5000円の飲み放題コース

コース

3000円以下のコース、3000円~4000円のコース、4000円~5000円のコース

ドリンク

日本酒あり、焼酎あり、日本酒にこだわる

特徴・関連情報

利用シーン

家族・子供と 女子会

こんな時によく使われます。

ロケーション

隠れ家レストラン

お子様連れ

子供可(乳児可、未就学児可、小学生可)、ベビーカー入店可

ホームページ

http://www.zonbun.jp/

オープン日

2016年12月8日

電話番号

03-3724-3881

初投稿者

ハツハツ(4975)

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