桜の季節のクラフタル♪ : クラフタル

前回訪問は2019年8月。前衛的で奥深く、しかもとてもおいしくて感動した。そんな素晴らしいレストランになんと、桜の季節に訪れる機会に恵まれた。予約困難なプラチナシート。しかもなんと、一番窓際の席！かなり感謝♪

料理は前回よりさらに素晴らしかった。とても多くの食材の複雑で繊細な組み合わせ。モダンアートのような美しさ。それでいておいしさは直球でわかりやすい。
レストランって再訪すると、初回にくらべて新鮮味がだいぶない分、初回ほど感動がないことが多いけど、今回は前回以上に感動が大きかった。改めてすごいレストラン☆

目黒川沿いの桜。美しいけれど、道路はいつも辟易するほど混雑している。そんな喧騒とは無縁の上空から、極上フレンチをいただきながら長時間眺めることができる。なんて幸せ♥
そんな季節柄のせいか、今回のフロアは、グルマンのグループより、おしゃれに食事を楽しむカップルが多かったようにお見受けする。東京カレンダーに載ってそうな。

料理はとても細かな説明をしてくださる。一部はメニューに載っていて、一部は載っていない。私のようにメモを取るマイノリティにとってはとてもペースが速く、メモをとっていると食材を見ながら説明を聞く時間が無かった。メモはあきらめて、食材を見ながら聞いた方が楽しかったかもしれない。

いただいたのは22000円の桜の季節の特別コース。ソフトドリンクはなんと、フリーフロー！なのにとても魅力的なラインナップ。

☆9いちごとレモンのジュース
ウェルカムドリンク。桜の季節を意識なさっているのか、色合いもとても美しい。
「いちごと豊島（てしま）産無農薬レモン。さわやかな甘みと酸味が特徴。」
まず色合いの美しさに感動し、その後味わいに感動する。

★9　3種のアミューズ　
☆9長崎県　小長井　オイスター
「1年養殖。通常は牡蠣は複数紐でつないで育てるが、こちら籠の中でひとつひとつバラバラに育てた。クリアで味がつまっている。表面を瞬間火入れし歯切れがよいのが特徴。その上にはエシャレットをスペイン産のビネガーであえたもの。」
クリーミーで大振りな牡蠣。まろやかな旨味たっぷりのビネガーの効いたエシャレットとの相性も最高。

☆9北海道　熟成いんかのめざめ　キャビア
「熟成いんかの目覚めを蒸し焼きに。その上に、生ハム、オーム乳業サワークリーム、オシェトラキャビア。一口で。」
表面はしっかり炙り香を入れて小さな器のようにかわいらしい、絶品で甘いいんかのめざめ。生ハムとキャビアの塩気と旨味、サワークリームのさわやかな甘みといんかのめざめの甘み。一口で味わったときのバランスが考えつくされた絶品☆

☆8宮崎県　船山農園　枝付きたらの芽
枝の部分は普通の木の枝のように硬く、その部分を持って、芽の部分のフリットをいただくというおもしろい体験。苦みがまったくない、春の山菜ならではのすっきりした特徴あるさわやかさを楽しめる。どうしたらこんな風に仕上げられるのだろう。

前菜2皿
★9　三重県　鳥羽　鰤　　
「千葉県　須田農園　千葉トマト水、山形県　佐藤公一　聖護院大根、タイ産　ガランガル生姜」
「活〆の鰤に塩を当てて脱水することで食感を出し、燻製の香りをつけた。大根のシャーベット、聖護院大根のセミドライ」
燻製香しっかりながらもとろとろにやわらかい絶品ぶり。とろっとした透明なトマト水に粉雪のように仕上げられた大根のシャーベットが繊細な口当たりと、新たなおいしさを添える。
鰤大根の再構築。鰤大根といえば醤油ベースの味わいだが、これはまったく違ったフレンチフュージョン。
セミドライの聖護院大根は、米粒の2倍くらいの大きさ。食感は例えるなら、高野豆腐を完全に脱水してスポンジ状にしたかのような。口の中で水分が加わって、うまみがとろけだすのはセミドライならでは。

次の前菜のメニューはなんと、10種類もの食材が10行で記載されている！てっきりいくつかのお皿に分かれて出てくるのかと思ったら、ひとつのお皿で、複雑に、繊細に、美しく完成されている。モダンアートのよう☆
★9　春野菜のサラダ　　
「相模湾　さかな人　神経〆真鯛、鹿児島県　スナップエンドウ、鹿児島県　川畑さんそら豆、静岡県　古橋農園　マーメラス、奄美大島　前川さんのカラスミ、広島県　梶谷農園ハーブサラダ、イスラエル　シーアスパラガス、アヴォガドと辺塚だいだいのアイス、生ハムのフォーム」

「スナップエンドウ、空豆、マーメラスといった豆野菜を昆布と生ハムの出汁につけた。長谷川さんという神経締めの名手の方の真鯛のタルタル。
濃い緑のピューレは、ブロッコリーのピューレにレモンオイル、オリーブオイルをふんだんに加え、マヨネーズのように仕上げた。
真ん中のオレンジ色のものはなんと、雲丹とからすみ！
セミドライの海藻はフリットのように食感のアクセント。さまざまなハーブで塩味、辛味、酸味、苦味。ピーテンドリル（豆のハーブ）、のこぎりそう（苦み）、おきさりす（酸味強い）。　生ハムのスープにクリームを加えたものを最後にかけていただく。」

繊細過ぎて、たくさんの食材すぎて私にはついていけなかったが、全体としてまとまっていて絶品だった。一口一口食材の組み合わせを変え、違う味わいを楽しむ。
この複雑な美しさや、植物を多用する感じ、モダンノルディックを彷彿とさせる。
とはいってもシンプルに大好きな雲丹のおいしさ、そしてマヨネーズ仕立てのピューレのおいしさが一番心に残った。

☆10パンペアリング　ライチと塩レモンのパン
「セミドライライチの果肉、塩漬けレモンピール。フォカッチャ仕立て、香ばしいクルトンで周りを焼き込み、中はふわっと仕上げ。ソースにつけながら召し上がってください」
このパン、おいしすぎてびっくり。言われないとライチやレモンとはわからないが、フルーティーでさわやかな風味と甘み。フォカッチャやパイをばりっと焼き上げたようなざくざくとした食感も最高☆

★8　鹿児島県　太刀魚
「奄美大島　手摘みのあおさのり、京都府　物集女　筍、香川県　山内農園　ホワイトアスパラ、自家製　オーガニック湯葉」
「太刀魚を奄美大島産地鶏のガラからとったブイヨンで優しく火入れ。あおさのり、ハーブの香りのお酒、はまぐりの出汁でナージュというスープ仕立てに。うど。トップの泡は黒文字という高級爪楊枝などに使われる枝でスパイシーな香り」
繊細な泡をかきわけると、太刀魚、はまぐり、春野菜が現れるという素敵な演出♥
太刀魚は驚くほど柔らかく仕上がられ、泡もふわふわ。全体的にやわらかなやさしい春を感じさせる逸品。ホワイトアスパラなどの野菜もジューシーなおいしさ。

☆7.5パンペアリング　静岡県　桜エビ、広島県　梶谷農園　ナスタチューム
「下の葉っぱは辛味あるハーブナスタチューム。白玉粉などでもっちり仕上げたスティック状の揚げパン。ナスタチュームでくるんで全部一緒に」
ややエスニックテイストかも。揚げパンがもっちりしていていい感じ。

☆7.5 Cold brew Darjeeling tea インド　サマピオン茶園2022年春摘水出しダージリン（アイスのみ）
まろやかでやさしい口当たり。緑茶に近い風味。

★8.5メインディッシュ　
ニュージーランド　仔牛、リードヴォー、仔牛とクルミのパテ　グルノーブル風
「仔牛のローストは生ハムを巻き付けて火入れ。ソースはさまざまなブイヨン、シブレット、タスマニア産ハニーマスタード、マッシュルーム。
タルトグルノーブルはクルミと肉のパテの塩味タルト。リードボー燻製、胡桃をローストしキャラメリゼ、仔牛のパテ、細かくカットしたマッシュルーム。全粒粉の生地でしゃりしゃりした食感に。たっぷりのトリュフ」
ジューシーな仔牛とハニーマスタードの組み合わせ。つるんとなまめかしく、色合いも美しい。
塩味系の旨味でまとめたタルト。いろんな食材が入っているだけあって、重層感。見た目通りの秋っぽい、土の幸って感じのおいしさ。

☆8パンペアリング　赤ワインのカンパーニュ

★10　セカンドメインディッシュ　
鹿児島県　JAかごしま　鹿児島黒牛、北海道　羅臼昆布入り自家製麺、埼玉県　深谷　田中農場　宝玉卵、奄美大島地鶏、鹿児島黒牛コンソメ

ハイライトにふさわしく、シェフご出身の鹿児島県の食材で、なんとシェフが説明にきてくださる＾＾
「薩摩黒牛いちぼ（直送）を薄くスライス。
奄美大島地鶏240日飼育（うまみ強い）と黒牛で繋いだコンソメ。
新潟のへぎそばのイメージ、昆布独特の旨みと香りが伸びる自家製麺、のどごしがよくつるっとしている。塩漬け卵黄」

爆発的なおいしさ。和食そのもののおいしさ、でもパンチはフレンチ並みにある。
レアに近くかつ火入れが美しくマーブル状のとろとろのいちぼ、テクスチャーも味もしっかりした重さのあるコンソメ、昆布のとろっとした優しい風味の自家製麺、オレンジの濃厚卵黄。すべてが絶品で、相性も抜群。
〆の麺的に少量なのだが、大きな満足感。逆にこのくらいの量だから希少でさらに満足感高いのかも。

★7.5デザート
「千葉県　袖ヶ浦　金柑、奄美大島　たんかん、佐賀県　AKAITO サフランアイス、タイ産　ココナッツ、コブミカン、福岡県　オーム乳業　クリームチーズ」

「黄色い球体はクリームチーズを使ったレアチーズケーキ。
真ん中にはこぶみかんのジュレで包んだアーモンドのアイスクリーム。
アイスクリームはたんかんをベースにサフランの香りを乗せた。
金柑の中にはココナッツアイスクリーム。」
童心に帰るようなとってもかわいらしいビジュアル。
酸味は立っていなくて、さわやかな甘さのデザート。全体的に凍らせてあって冷たい清涼感。

惜しむらくは、デザートをいただく前に次のミニャルディーズがサーブされ説明が始まったので、その間にアイスクリームが溶けてしまったこと。これは満席でオペレーションを回すためのレストランの方針なのか、それともミスなのか。。

☆7.5春摘和紅茶

★9シグネチャーデザートプレート　2023 Spring selection 季節の景色をデザートにのせて・・・
「桜のプレート。フキノトウのマカロンの中に生チョコのガナッシュ。　
ミックスベリークリームをサンドしたサブレ。
いちごとマスカルポーネ、クリームチーズのモンブラン。
桜の花びらで塩気を足した餡。」
美しすぎて感動する。こちらを鑑賞しに、季節を変えて訪れたい。
モンブランのクリームがおいしかった。
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大土橋シェフ（いかにも鹿児島ご出身っぽいお名前＾＾）、大好きなジョージアンクラブ、ロブションご出身、パンペアリングが素晴らしいという前評判から行ってみた。実際の体験は、このような前評判から期待するものよりはるかに素晴らしかった。
シェフ、コペンハーゲンのRelaeでも修行していたそう。野菜がおいしいレストランだと絶賛されていた。9月に訪問予定なのがますます楽しみになった。

まず、中目黒駅からレストランまでの川沿いの道。いかにも休日の昼っていういい雰囲気でテンションが上がる。
レストランの雰囲気もとってもよい。カジュアルラインの洋服店のようなおしゃれな建物、レストランに入ると窓には一面の緑、手前のカウンターでは、5人くらいのシェフが料理しているところがしっかり見える。

料理。まずは美しいプレゼンテーションに心奪われる。美術館にありそうなアートレベル。
次にサービスの方の解説を伺い、とても複雑な構成だと知る。
口にすると、とてもおいしい。どのお皿もたくさんの素材が複雑に重層的組み合わせっていて、奥深い。
コースの最後に大土橋シェフからいろいろとお話を伺った。本当にいろんなことを考えてひとつひとつの作品を作っていて（科学的に食材について分析した上で、想像力でイメージをふくらませている）、実際に料理をいただいて感じ取ったものよりはるかに奥深い。自分はこのシェフのこだわりをいったい何パーセント受け取れたんだろうと感じた。
もはや芸術の解釈の世界。
ソースが絶品の料理も多かった。クラシカルなフレンチのソースをシェフ独自に昇華させたもの。

サービス。複雑な料理のことを熟知してらっしゃって、一を聞くと十を知るという感じだった。
とても居心地がよく、2時間半も滞在してしまった。


★7インド産レモングラス
うすはりでおしゃれな形のグラス。口当たりがとてもよく、持った感じも軽い。
レモングラス、軽やか＆さわやかでオーソドックスなおいしさ。
チャイブレイク店主水野さんからとのこと。チャイブレイク、調べたら吉祥寺にある。食べログの口コミではチャイばかりが出て来ていて、レモングラスは見当たらなかった。

いただいたのは7000円のパンペアリングコース。お会計は9100円。
レストランの方針であえてメニュー名は付していないので、このレビューでは私の方で仮置きしている。

まずは、うさぎの3皿。シェフとしては南仏をイメージしているそう（言われてみればそうかも＾＾）。うさぎ、どのお皿でもくせのない鶏肉のようで、とても食べやすかった。この味を出すために、素材とその後の処理はものすごく計算しているとのこと（食後シェフからとても丁寧な説明をいただいた。一言でまとめるとこんな感じ。）
★8.5　うさぎのバロティーヌと梨など
うさぎのミンチをうさぎ肉で包んだもの、セミドライトマトのバロティーヌの上には、梨でできたバラの花びら。
ソースは2種。ウザギの出汁＆マジョラムなどのジュレ、パウダー状の梨のシャーベット。

まず見た目美しさの心奪われる。かなり女性好み♪
全体的にも爽やかで夏らしく、さっぱりあっさりしたおいしさ。
一見スイーツのような見た目だけど、口にするとしっかりうさぎの出汁が効いていて、スイーツではないなと感じさせる。
ガラスのお皿がとても軽い（いい意味で）と思ったら中が空洞だった。これはアイディア賞＾＾

★8.5　うさぎと酸味ソースなど
パジル風味パン粉をつけ乾燥しないようしっとりと焼き上げた、小さな骨付きうさぎ。アクセントにグリーンマスタード。
ソース、黄色いのがアボカドムースに酸とスパイスを加えたもの、緑がグリーントマトガスパチョ（バジルオイルを溶け込ませている）。
トップの葉っぱは、スナップえんどうの新芽。
野山を駆け回るうさぎをイメージしているそう（私にはよくわからなかったけど＾＾）

酸味が強くてとてもインパクトのあるソース、絶品☆
酸味の強いガスパチョ、アボガドに酸味をつけたソースはアイオリソースのようだった。ガスパチョとアイオリソースから、個人的にはスペインを連想した。
うさぎは素材自体がとてもおいしく、この絶品ソースと一緒でもよかったし、うさぎ単体でもよかった。

★9　うさぎとあわびなど、デュグレレソース
うさぎ、一番食感豊かで筋肉質な部分を使い、あわびとの食感の連続性を楽しむ（言われてみれば、このうさぎの食感はあわびの食感に近い絶妙なもの）。
さらに出汁をバターでつなぐ。
ソースはデュグレレソース（トマト、エシャロットなどを用いたクラッシックなソース）に青のりを添える。
特にソース絶品☆見た目も非常に美しい。

★8日本の夏仕立ての穴子
パリっと焼き上げた穴子をローズマリーでマリネ。白焼きっぽい。
その下には、蒸し焼きにしたほたてのムース。白桃、生ハム、きゅうり。
☆8.5氷状のものはあごだしのシャーベット
トップにはオクラの花びら。口にするとオクラのねばねば感があっておもしろい。
さわやかに色鮮やか。大人の夏のかき氷のような感覚。

ここで1つ目のパンペアリング登場。
☆6.5全粒粉の麺にレモンの香り、ゴマのソースを添えたもの（パンではない）
これをお好みで混ぜていただく。
麵、むっちり押し返す弾力溢れる食感が楽しい。でも正直この麵にレモンの香りは個人的には斬新すぎてついていけず。

★9鮎とフォアグラ、絶品なすなど
鮎の身にフォアグラを合わせ、しなやかに上げた牛蒡で巻いている。
その下には、２つの青丸茄子。一方は水茄子（生）。もう一方は、とろなす、揚げびたしにして黒ニンニクとケッパーを添えている。この揚げ浸しの茄子がとろっとろにやわらかくて絶品☆黒ニンニクとケッパーの効果で田楽のような味わいに仕上がっている。
ソースは、鮎のビスク（頭、中骨）、マッシュルームのピューレ
極薄スライスのマッシュルーム、ごぼうとポルチーニのパウダー。
山奥の鮎をイメージしているそう。

☆9自家製トリュフブリオッシュ
ペアリングのパンも絶品☆トリュフはほのかに香る程度でブリオッシュとして絶品だった。そのままで、鮎のビスクのソースと一緒でもいい感じ♪

★7.5しっとり焼き上げたイタリア産仔牛など
仔牛、左側は皮目を残し、右側はクルートとひまわりのパウダー。
ソースはさまざま。バター、パースニップ、一年間熟成、マンゴー、レモングラス、ターメリック。
完熟パイナップル には塩を効かせ、コリアンダー、エストラゴン。

仔牛、非常にやわらかくしっとりと、みずみずしい仕上がり。ナイフが驚くほどすっと入る。せっかくのこの繊細さを潰し高くなかったので、フォークはまったく刺さずにいただいた。
味付けはまさにインドフュージョン（好みではない）。こんな洗練されたモダンインド料理は食べたことがないけど（東京でもシンガポールでもインドでも）。Gagganの料理はもしかしたらこんな感じなのかなとふと思った。

☆6.5クミンとココナッツのパン
焼かずに蒸し上げ、やわらかな食感に仕上げている。上記のソースと合わせると昔懐かしいカレーのようになるとのこと。
たしかにカレーになる。インド感満載。

☆6付け合わせでサラダが別皿で。アンディーブなどで酸味効かせてるのでソース感覚でとのこと。アンディーブをはじめ、苦みのある苦手な葉っぱが生で出てきたのでどうしようかと思ったけど、ドレッシングの効果でそれほど抵抗なくいただけた。

デザートは3皿すべていちじく。うさぎの3皿で始まり、いちじくの3皿で終わる。ひとつの食材のいろんな味わい方を、くっきり区別して楽しんでほしいというシェフの強い意向が現れている（以前は1皿で表現していたがそれだと印象がぼやけるので、あえて別皿で出すことでしっかり記憶に残したいとのこと）。これからはこんなスタイルを増やすとのこと。

★8イチジクの葉のアイスクリーム
1番口どけの良い温度でとおっしゃるだけあって、今まで味わったことのないような絶妙な心地よさの口どけと胃にすっと収まっていく感じ。カンテサンスのメレンゲのアイスクリームの口どけに近い。
いちじくの葉って初めて。苦味とイチジクの風味。これはたしかに印象に残るし、印象に残すためにはこれだけの一皿でいただきたい。

★8.5　フレッシュイチジク、赤ワインとバルサミコのソースなど
チュイル、カスタードクリームはフレッシュクリームを加えたもの、カシスのピューレ、プラリネのパウダー
フルーツのやさしい酸味を楽しむ一品。

★9　イチジク、エスプレッソ、アマゾンカカオなど
赤ワインとバルサミコで煮込んだイチジクが、エスプレッソで風味付けしたサバイヨンソースのエスプーマの中で泳いでいるようなイメージ。その周りにはチュイルで土手を作っている。トップにはアマゾンカカオのパウダー。
イチジクの酸味とエスプレッソサバイヨンソースの甘みのバランスが絶妙☆そのバランスにアマゾンカカオが風味を添え、絶品を作り出している。
アマゾンカカオって本当においしい。フロリレージュでも絶品だった。

★7しめのコーヒー
ガラスの器。2層になっていて、熱々のコーヒーを入れても、手に触れる部分はまったく厚くないのがおもしろい。
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