魚がし日本一五反田店にてねぎとろ巻きイクラ乗せ : 寿司 魚がし日本一 五反田店

　残業帰りに、立ち食い寿司屋の魚がし日本一五反田店へ。
　店内に入ろうとすると、すぐガラス戸越しで食べ終わったお客さんが会計されているので、少し待ってから。
　突き詰めるまでもなく、料理も店も人がやっているわけだから、料理の味も店の雰囲気も人に依存するのは当たり前。

　店内はほぼ満席、、って立ち食いだから満員で、飲まずに食べるだけにしょうと思いつつも「いらっしゃいませ、何か飲まれますか」と水を向けられると「生ビールを」と答えてしまいます。
　これが「いらっしゃいませ」だけとか「お寿司は板前に直接おっしゃって下さい」だったら、頼んでいないだろうなぁ。
　こういうのを背中を押されるって言うんだろうな、嬉しいです。

　ビール中550円で疲れを溶かしながら、おじさん150円、白子200円を頂きます。
　「おじさん」は別称ではなく正式名称（スズキ目ヒメジ科ウミヒゴイ属）、初めて食べましたが甘味を感じる白身が美味しい。
　白子は何回食べても美味しいけど、軍艦の海苔が甘いのもいつも通りで何の不満もありません。
　客単価数千円の店に、何をどこまで求めるのかは人それぞれですね。

　ツイッターフォロー限定の、ねぎとろ巻きイクラ乗せ。
　正式メニューをサービスするのでは無く、公式ツイッターをフォローしている画面を見せると、裏メニュー的に巻いて下さいます。
　ちょこっと醤油を掛けて食べましたが、まあ、美味しい。
　今後もこういったサービス、続けて欲しいと一消費者は願います。

　赤貝300円。
　この店では1ヶ250円以上の寿司は「1ヶですか、1貫（2ヶ）ですか？」と訊いて下さいます。
　注文が入ってから貝を開いて握って下さる、大好きなネタの一つ。
　美味しくいただき、ご馳走様でした。

　仕事が終わったのは21時過ぎで、お腹減ったなぁ。
　そうだ、熟成魚のお寿司屋としてリニューアルしたはず、と、魚がし日本一五反田店へ。

　えっ、外待ちしているのか、、、並んでいるとつい並んでしまう。
　並びながらメニューを見ると、えっ、熟成魚はやっていないのか。

　ガラス戸から店内丸見えなので、あああの人長そうとか、あああの人もうすぐ食べ終わりそうとか。
　ま、それはそれとして、並び始めちゃったら途中で帰る訳にはいかないし（いや、帰ろうよ

　10分ほど待って店内へ。
　店員さんにお飲み物はと勧められて、日本酒の燗をお願いすると、やってないと言う。

　もちろんやっていると思ってメニューも見ずにお願いした私が悪い、すみませんでした。
　改めてメニューを見てみると「燗」と書かれていたと思われる場所が隠してあります。

　燗ができないんじゃ冷やでいいやとお願いした富士の恵480円。
　湯呑みに注がれて運ばれてきて、美味しい日本酒だけを飲んでいる人には厳しい日本酒。

　造りを知りたかったけど、瓶をお願いして「無かった」ら気まずいので、後で調べるかと黙って飲む。
　ネットで調べるも、『純米酒　静岡』と言うところまでしか分からず、自身の検索力の低さを痛感。

　目の前のネタケースを眺めていると、カウンター台に二枚の笹の葉が置かれます。
　ファーストオーダーは冬の三寒王（あん肝、蒸しがき、寒ぶり）450円。

　野球に詳しい人ならば、三冠王に掛けたと知れますが。
　さて、今の時代、どの程度の人に通じるだろうか、通じる人こそターゲット層なのか。

　生温かいシャリからは酢を殆ど感じず、箸でつまんだらぼろぼろと崩れる握り。
　あん肝ですよと言われればあん肝の味がするし、蒸し牡蠣ですと説明されれば、生ではなく蒸してあるのは何故ですか、と聞いてはいけない味がする。

　この値段、この手軽さ、この早さからは考えられないほどの美味しさ。
　逆に言えば、こんなに美味しいお寿司を、こんなに早く、こんなに手軽に、この値段で提供したら、個人経営の町寿司屋はどれだけ営業が厳しいだろうか。

　こち150円。
　淡白な味わいの白身魚は、寿司職人の腕の違いが分かりやすく感じられます。
　どうやって仕込んだのは想像できないほど大きさの違うネタ。

　赤貝250円。
　誰も頼まないからか、今日は特別なのか、鮨屋級の味わい。

　昨今の食材事情から鮮度が高いのは当たり前ですから、「新鮮で美味しい」なんて言っている人は何年お寿司を食べてないんだよ。
　この手の立ち食い寿司屋でコリッとした食感と、ほんのりとした甘さと、微かな磯の香りを楽しめるとは。

　こはだ100円。
　江戸前寿司ならコハダだろうとお願いしました。

　魚がし日本一には「本格江戸前寿司」と「立ち喰い寿司」の2系統がありますよ、と気付かされます。
　この辺りで飲物をお代わりするとエンドレスになるので、緑茶で。

　いわし100円。
　周りを見渡すと、お寿司を手で直接食べている人と、箸を使って食べている人がいて、色々と考えさせられます。

　私は手で直接食べる、料理には料理に応じた作法があると思うし（ラーメンを手で食べる人はいない）、自身の手が汚いとは思わないし。
　美味しくいただき、ご馳走様でした。