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〜 形容する言葉さえ見つからない自然の美しさ 〜
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★たかし★
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店名 |
掲載保留
エッグ
|
---|---|
受賞・選出歴 |
2018年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2018 Bronze 受賞店 |
ジャンル | ヨーロッパ料理 |
住所 | |
交通手段 |
地下鉄南北線「白金台」駅より徒歩約5分 白金台駅から693m |
営業時間 |
|
予算 |
¥15,000~¥19,999 |
予算(口コミ集計) |
¥20,000~¥29,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 電子マネー不可 |
サービス料・ チャージ |
サービス料:10% |
席数 |
18席 (カウンター8席、テーブル10席) |
---|---|
個室 |
無 |
貸切 |
可 |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
無 |
空間・設備 | オシャレな空間、落ち着いた空間 |
ドリンク | 日本酒にこだわる、焼酎にこだわる、ワインにこだわる |
---|---|
料理 | 野菜料理にこだわる、魚料理にこだわる |
利用シーン |
|
---|---|
ロケーション | 隠れ家レストラン |
サービス | ソムリエがいる |
オープン日 |
2016年9月16日 |
初投稿者 |
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言葉は美しいと信じている
そう言ったのは大好きな小説家ブコウスキーであるが、エッグについては言葉で表現する方法さえ見つからない。今までの概念に当てはまらない豊穣な何か、例えようながないほどの優しい何か、そう、説明はできても、表現はできないのだ。
北欧のゲラニウムで料理を学んだ辻村シェフが帰国後日本の食材に着目して、北欧と日本を融合した料理をオーガニック食材を通して提供しているということぐらいは知っている。結果、エッグに漂う世界観は自然であり、癒しがあり、優しささえ浮かぶ新しい世界なのである。ただ今は北欧神話みたいに不思議な感覚に包まれている。
その空間は、優しい木目のカウンターを中心に、柔らかいひかりが舞い降り、トナカイのツノや毛皮が飾られて北欧の景色を覗かせている。ヒーリング音楽が優しく流れ、ひとは話してはいても、静けさに包まれている。自然で癒される空間だ。奥の棚にはズラリと和食器が並び、北欧だけでなく和を主張している。
さて、そんな中で提供される料理は以下に。料理名は特にないので、便宜上、勝手にタイトル付けしたがご容赦願いたい。
1.ライ麦畑とトナカイの角
トナカイの角をモチーフにしたライ麦のプレッツェルだ。麦穂を添えて花瓶の中に飾られる。自然で美しく。
2.草原で孵化する卵
草が敷かれた上に透明な卵が現れる。蓋を開けると、黒オリーブをまぶした赤カブが現れる。チーズも和えてある。
3.つぶ貝のもずく酢
甘酸っぱいもずくの中に素材の自然の味わいが感じられる。余計な調味料は使われていない。さすがオーガニックを称するだけある。
4.北海を漂う海老
海岸の石や貝殻が敷かれる上に浮かぶ北海の海老。海老煎餅はタピオカの粉を使うという斬新さ。塩など振られずに、自然な海老の旨味と甘味をほのかに楽しむ。
5.香箱のビスク
北陸の香箱ガニのビスクだ。バーニンクラブのマッシュポテトを添えて、焦がしバターとエストラゴンという薬草を散らす。内子と卵を含む香箱ガニのビスクは濃厚で美味しいし、混ぜてある食材と味が重なり合う。恐らくこちらも調味料を使わずに、時間をかけて食材の塩味や旨味、酸味を引き出している。和食よりも、食材にこだわり、奥行きをつくっている。
6.カリフラワーのムース キャビア
黄卵とカリフラワーのムースに、鳴門のカラスミ、浜名湖の海苔を浮かべ、キャビアを中心に添える。食材のこだわりがすごい。こちらも素材から引き出された味の重なりがあり、高級にも感じられた。
7.鷄のカーシュナッツ揚げ 3種のチーズ
鷄をカーシュナッツの皮で包み、低温調理でゆっくり揚げ、日本のトリュフと称される香茸のパウダーをまぶし、3年半熟成させたというデンマークのチーズを3種類かけて仕上げる。香茸パウダーは香り豊かで、どことなくアジアンで、鷄揚げと濃厚なチーズが混じり合い、美味しかった。
8.枯れゆく森と海辺の誕生
ここでデザートを挟む。甘いのでグラニテの位置づけとはまた異なるだろう。生地を焼いたカップに詰められているのはコンソメのジュレと北欧ポークのパテで、酸味が効いてほのかに甘い。きれいな白石が敷かれた上に乗る卵は、フォアグラとホワイトチョコに焼いた鹿肉のパウダーをまぶしたもので、甘くて美味しい。
9.日本庭園の飛び石
鮟鱇にイカ墨パウダーだったと思うが纏わせて火入れし、これを飛び石として、春菊のピューレを苔に見たて、日本庭園を料理でつくりだす。ここにタイのソースを後がけして、ケッパーで風味を整えて、仕上げる。味が重なり合う中で、鮟鱇が柔らかく美味しかった。
10.滋賀県産月の輪グマ
月の輪熊の赤身肉を低温調理し、その熊の骨でつくったフォンドボーのソースと、大麦のホールをリゾットしたものを合わせていただく。ペコロスも付け合わせてある。熊の肉は発汗作用があり、身体にいいらしい。独創的な肉料理だ。
11.和のスモーブロー
締めがコースにあること自体驚いた。和食の流れを汲んでいる。スモーブローというのはデンマークのオープンサンドウィッチで、見た目が華やかだ。これを日本のチラシ寿司にアレンジした料理で、散らされていれのは、豊後水道の天然タイマリネ、しめ鯖、穴子、北欧ニシンのワインビネガー、わさびのムースであり、セリカやナスタチウムの花を飾り、彩り豊かなオリジナルスモーブローに仕上げる。美味しい。
12.出汁
タイ、穴子、なのこの出汁で、塩は一切加えられず、素材の旨味だけをさっぱり味わう。
13.デザートと森の小菓子
ちょうどこの日房総半島にイチゴ狩りにいったが、エッグでもストロベリーのデザートが出てきて季節を感じた。
以上だ。そう、美味しいという表現よりも、美しい味と表現するほうが、遥かに適しているように思える。味が美しい。そもそも美味しいとは旨いとは異なり、このように美しい味のことを指していたのではなかろうか。
辻村シェフとは食べ終わってからカウンター越しにいろいろお話しさせてもらったが、料理を食べている間は一緒にいた相手とさえ、あまり話さず、静かに料理を味わっていた。それは不快な沈黙とは全く異なり、一方的かもしれないが、料理を通じたシェフとの会話のひとときのように思えてならない。
癒しの空間の静けさの中で、既成概念にとらわれない料理の数々を楽しみ、のみならず、オーガニックという言葉では埋め尽くせない素材本来の味わいを力強く感じたこの体験は、不思議というより他なく、例えようがない新しい世界に迷い込んだかのようでもあった。
形容する言葉さえ見つからない自然の美しさ、次にエッグを訪れたときにはその言葉は見つかるかな。