天と地　奈良の恵み : シエル エ ソル

白金台から徒歩３分ほど。

フレンチ「ル　カンケ」の隣りのビルの２Ｆにあります。

奈良をコンセプトにしたフレンチ。

今年、奈良で２日間食べ歩き、奈良の素材の豊かさに驚嘆したので、

興味を持って伺いました。

こちらは、栃木の「オトワレストラン」音羽シェフの息子さんがシェフです。

２Ｆは天井が高く、広々した空間で、適度にカジュアルなインテリア。

ディナーは、６０００円と９０００円のコースです。

この日は、９０００円でお願いしました。

全体にとても軽やかで、からだが浄化されていくようなオーラのある

料理ばかり。　さすが、奈良、です。


１、アミューズ　　　　　①　柿のタルトレット
　　　　　　　　　　　　　　　アンチョビを練りこんだ生地に
　　　　　　　　　　　　　　　炒めた玉葱と炙った柿を。

　　　　　　　　　　　　②　大根のフランの中に、モンサンミシェル産ムール貝
　　　　　　　　　　　　　　上には、大根の葉の泡

　　　　　　　　　　　　　　　大根がさっぱりして美味。

２、前菜　　　　　　　　全粒粉入り三輪素麺
　　　　　　　　　　　　春菊
　　　　　　　　　　　　ムール貝の出汁の泡
　　　　　　　　　　　　ジャガイモのソース

　　　　　　　　　　　　三輪素麺をサラダみたいにいただきます。
　　　　　　　　　　　　これはちょっといいアイデアです。

３、前菜　　　　　　　　甲烏賊、帆立、奈良の蜜柑を
　　　　　　　　　　　　フヌイユのピュレと蜜柑のピュレで。
　　　　　　　　　　　　柑橘のパウダーを散らして。

　　　　　　　　　　　　　これは香りもよく、さっぱりして、
　　　　　　　　　　　　　２種のピュレがとてもよくマッチ。

４、スープ　　　　　　　もものすけ、という赤カブのスープ
　　　　　　　　　　　　大和まな（小松菜のような菜）を刻んで
　　　　　　　　　　　　吉野葛で寄せ、胡麻と。

　　　　　　　　　　　　きれいなピンク色のスープで、蕪の風味も
　　　　　　　　　　　　やさしい。

５、前菜　　　　　　　　フォアグラのソテー
　　　　　　　　　　　　赤ワインで煮てフリットした穴子
　　　　　　　　　　　　人参のピュレ
　　　　　　　　　　　　肉と穴子の出汁にチョコレートをいれたソース

　　　　　　　　　　　　フォアグラに負けない濃厚なソース。
　　　　　　　　　　　　緩急がいいです。

６、魚　　　　　　　　　火を入れてから燻した鰆が、
　　　　　　　　　　　　内部に藁を詰めたガラス容器で登場。
　　　　　　　　　　　　白菜とむかご
　　　　　　　　　　　　ほうじ茶に奈良漬けをいれたソースで。

　　　　　　　　　　　　　藁で燻した鰆が香ばしい。

７、肉　　　　　　　　　皮目に生駒百花（蜂蜜）を塗った照り焼きの
　　　　　　　　　　　　仔鴨。
　　　　　　　　　　　　五香粉も。
　　　　　　　　　　　　紫芋のピュレ
　　　　　　　　　　　　里芋（ウーハン）

　　　　　　　　　　　　　仔鴨の皮目がぱりぱりして、脂身も美味。

８、デセール　　　　　　ショコラムース、バナナソルベ、ラム
　　　　　　　　　　　　キャラメルの紅茶のソース
　　　　　　　　　　　　紅茶のチップスで覆われて。

９、デセール　　　　　　梨のコンポート
　　　　　　　　　　　　酒粕のソルベ
　　　　　　　　　　　　ウフ　アラネージュにアングレーズソース
　　　　　　　　　　　　白ワインのジュレ
　　　　　　　　　　　　エルダーフラワーの香り
　　　　　　　　　　　　ディルとヨーグルトのソルベをパウダーに。

　　　　　　　　　　　　白のお皿に、ふわっと淡い薄緑。
　　　　　　　　　　　　幻想的なデセールです。
　　　　　　　　　　　　ウフ　アラネージュの美味しさに感動。

１０、和紅茶　

１１、小菓子　　　　　　マドレーヌ
　　　　　　　　　　　　生チョコ
　　　　　　　　　　　　カシスのゼリー

パンは、栃木の「オトワレストラン」で焼いたカンパーニュ。

お供は、赤ワイン。　Rioha Reserva 2010 Valenciso.

テンプラーニョ１００％。　果実味のあるコクです。


やはり、奈良の素材、素晴らしいです。

シェフも、この素材の奥行きのある旨味を存分に引きだし、

よく勉強されている様子。

食べているのに、からだが軽くなっていくような

フシギさは、やはり「奈良」の持つ、天と地のパワーなのか。

今後もウォッチし続けます。