まるで高級魚を焼いたかのような香ばしさが際立つ、オンリーワンの煮干しつけ麺。 : 煮干しつけ麺 宮元

蒲田駅西口から徒歩５分。店名につけ麺とつく、まさにエイさんに行ってこいのお店「煮干しつけ麺宮元」さん。私のつけ麺ランキング１位の麺屋一燈さんで修行したご主人が営む、100名店にも選ばれているお店で、ご存知の方はわかると思うのですが(^◇^;)、自称つけ麺マイスターのエイさんが行ってなきゃいけない宿題店でした。

平日のランチ訪問。時間は11時半過ぎ、出張ついでに内緒で足を伸ばしたのですが、待ち人は０人で店内は半分程度の入り。皆さんのレビューを見ると並びが必須で覚悟してしていったのですが…平日はもう落ち着いて、そんなに並ばないのですかね？まあその方がありがたかったですが(~_~;)。

店内は黒を基調としたつくりで、オープンキッチンを囲むような10人席。厨房三人、接客一人の四人体制のオペレーションです。掛け声が大きく元気よく、明るく仲の良い部活の体育会な雰囲気です。

客層は私のような初訪が半分、常連ぽいリピーターの方が半分程度とみました。リピーターの方は結構皆さん、限定とかつけ麺以外を頼んでる印象でしたが、そこはつけ麺マイスターとしてブレずに(^◇^;)…「特製極濃煮干しつけ麺」1190円の中盛（＋70円）をお願いしました。

麺は自家製の極太麺なので少し茹で上がりに時間がかかるかな？と思ったのですが、10分も待たずに提供されました。四隅にしっかり角があり、そのまま食べてもほどよい塩味と甘みを感じる、小麦がギュッと詰まった、芯のあるかた茹でうどんのような麺で、とても美味しいです。つけ麺の器がコンパクトなせいかわかりませんが、箸で持つと他店の極太麺より質感というか…重みを感じます。しっかり芯があり硬めの食感で、ツルツルモチモチという他店の麺の食感とはほんの少し違う…本当に噛むと、ぎゅっと旨味が詰まった密度の濃い食べ応えのある麺。

特製は、極太のロースとバラのチャーシューが２枚づつ、味玉、海苔が付いてきます。こちらはつけ汁に浸すというよりかは、そのまま食べるタイプのトッピングな気がしましたが、特にチャーシューは厚切りで、ビールでもあればツマミに丁度良かったのですが(^◇^;)…冷製ですし、単品でそのまま食べるにはボリューム感がありすぎたので、後でつけ汁をスープ割りにした時に中にインして少しあっためて食べました。ロースもバラもそんなに見た目のようにコテコテでもなく飽きもなくペロリでした。それぞれ特徴的で美味しかったです。それと、味玉がスモークされていて抜群に美味しかったです。こちらは麺屋一燈さんのインスパイアですねきっと(^｡^)

つけ汁は「極濃」の看板に偽りなく、煮干しの旨味が丸ごと詰まっているかのようなドロンドロンのつけ汁で、ただすごく洗練されていて、煮干しが苦手な人が感じるであろう、嫌な苦味やエグミはあまり感じません。我々が普段使ってる煮干しとはクオリティが違うのでしょう…まるで高級な焼き魚の身から骨から全て使って抽出したような香ばしさを感じます。

「この味わいどっかで似た感じのものをたべたことがあるな？」と想いを馳せると、「そうだ錦糸町の真鯛らーめん麺魚さんの濃厚真鯛ほぐしつけ麺のつけ汁と感じが似てる！(=ﾟωﾟ)ﾉ」と思い当たりました。

ただ、「麺魚さんの濃厚なつけ汁は、自分には魚が濃すぎて飽きが来るな…」と感じたのですが、宮元さんのつけ汁は、口に入れると煮干しが瞬間的に強いのですが、後からそれを動物系のスープの甘味やタマネギの清涼感などが上手く包み込んでくれて、煮干しの主張がガツンときた後、すぐに残り香がフッと消え、口の中がまたリセットされる感じです。くどくならないように計算された味わいなんだろうなぁ～と感じました(^o^)丿。

つけ麺との絡みも素晴らしく、ちとドロドロすぎて、スープ割りにするつけ汁が最後なくなってしまうくらい絡むのがたまにキズかな？(^◇^;)とも思いましたが、自家製麺との相性がバッチリのつけ汁でした。

実は私は好んで煮干し系のラーメンは食べないのですが…煮干し系のラーメン、つけ麺としては、一番美味しいと感じました。煮干しがこれだけ主張してるのに後味の良いスープの味わいはオンリーワンだと思います。

難点をあえて挙げると、お値段が普通に千円を超えてくる事。二つ目に先程も述べた、シメのスープ割を楽しむ場合のつけ汁が、麺に絡みすぎて最後残らなくなってしまう事。三つ目として、つけ汁が後半冷えてしまう事自体は、エイさんはつけ麺の醍醐味だと思うので良いのですが…今回食べてみて、最初からつけ汁が温かいくらいでそんなに熱々でなかったので、後半から急激につけ汁が冷たくなり、最初に比べて少し煮干しの後味が強くなってくる事が挙げられます。おそらくニボラーでない方はそこが少しだけ気になる気がしました。

何にせよ、煮干しがあまり得意でないエイさんにも「これは！？」と思わせてくれたつけ麺でした。好みの問題で私のつけ麺ランキングには惜しくもはいりませんでしたが、ニボラーにはたまらない味わいだと思いますし、実はこちらの真髄、食べログ高得点の理由はつけ麺ではなくラーメンや限定麺な気がしてます。

私に「温かい煮干しラーメンも食べてみたいな〜」と思わせてくれたつけ麺でした。生姜醤油のラーメンも気になりますので、あとはマイレビュアーの紅犬さんにお任せしましょう…(⁎⁍̴̆Ɛ⁍̴̆⁎)（笑）。