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ひらかれて穴子は長き影失ふ
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Mr.ぴぃ
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店名 |
掲載保留
和加松
|
---|---|
ジャンル | 寿司、あなご |
住所 | |
交通手段 |
京急蒲田駅徒歩5分 京急蒲田駅から188m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算 |
~¥999 |
予算(口コミ集計) |
~¥999
|
支払い方法 |
カード不可 |
個室 |
無 |
---|---|
空間・設備 | カウンター席あり |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
---|---|
初投稿者 | |
最近の編集者 |
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お土産に金平糖と穴子の骨。
先日、築地の穴子を食べ、そう云えばと思い出し、訪問することにした。場所は羽根付餃子の本尊の隣。
普段は関東を中心とした穴子を使っているとのことだが、業者の依頼を受け、いろいろな場所の引き取ることもあるそうだ。穴子は気性が荒いので、一緒にいると喧嘩をすると云うか、尾鰭に傷が付いてしまうこともあるからで、馴染みの店に依頼が来るんだそうだ。
店主は修業時代の話をするとき、「小僧の頃」と云う言葉を冠し、話を始める。
今は筒漁が主体になっているようだが、所謂江戸前穴子が手繰り網や延縄漁による漁獲が全盛で大小関係なく市場に出回っていた時代の話をぽつりぽつり。最初は探るように、慣れた頃には昔からの知り合いのように、其の頃には笑顔@800円(笑)がセット。
10年前もこんな話をしてくれたかな。話自体が興味深いこともあり、時に頷きながら店主の話を拾い、言葉を繋ぎ、紡いでいく。
別の鮨屋の職人が手伝いで修業先に来ていた話が面白かった。穴子を捌く際、滑りを取る為に粗塩で揉んで落とすのが常道であるが、量を捌く為には其れでは間に合わないのだが、手伝い職人は滑りのある穴子を捌けないと断ったと云う。其の職人のいた店は穴子の仕入れは5、6尾で、大漁の穴子を捌くような環境に無かっただけの話にしか過ぎないのだが、と云う言葉も勿論添えられる。
此方の店だけではないが、料理人、職人の世界は自身の知らない世界の話で、経験に支えられた話と云うのは大変愉しい。機会があれば、拝聴することは全然気にならず、寧ろ喜んで話を聞いていると云う方が正しいのかもしれない。
店に入り、瓶ビールを頼み、宛に金平牛蒡、沢庵、そして穴子の肝の三点セット。沢庵もそんなに大きくなくても良いんじゃないのと云ったサイズで、でも、口中でパリポリと心地良い音を奏でる。
註文は、と云うと、此方の店では穴子が定番で、穴子丼か穴子握りと云うことになるだろうか。
麦酒と宛を交互に頂きながら、少し落ち付いた頃、迷うことなく、穴穴穴穴穴穴丼をお願いする。
穴子はビタミンAの含有量が多い。肝は此れに加え、ビタミンEもたっぷりで、其の肝吸いが最初にテーブルにお目見えだ。
元々関東の筒漁は鰻捕獲を目的としたものだが、其れが適わなり、穴子にシフト。其のお蔭と云うか、所為と云うか、筒漁の餌が穴子の体内に多く残った状態である為に、昔よりも丹念に掃除をしなければならなくなったらしい。
穴子は鰻共々に蛋白質性の毒素イクシオトキシンが血清に含まれている。60度ぐらいの過熱で無毒化するが、先の漁の変遷もあり、昔よりも下処理に時間をかけていると云うことだ。
今日の穴子は少し小振りの為、表面に炙りはいれていない由。澄ましにホッとした気分になった処、件の丼が登場する。
暫くすると穴子談義。関東の穴子は関西と大きさが違うので、炙りや焼きは余り適さず、煮たり、天ぷらにして食べるのが合理的な調理方法と云う説明。
穴子が当たり前の風景として身近にあった生活圏で生まれ育った身として、其の地を離れ、穴子が全く違う調理方法で生き生きとした姿として登場する様を見、此の言葉は実感。
勿論、穴子は好きなので、何処で如何食べても嬉しいし、愉しい。丼は煮穴子と骨、とろろ、玉子焼き、其れに海苔がのせられて登場する。海苔はもう少し少なくても良いかなとか、其れは其れとして穴子に魅せられて、骨をポリポリしながら、丼を平らげていく。
多分、全盛時代なら此処で穴子握りを頼んだろう。お勧めの小肌とのセットも横目で睨んでいたけれども、食べたければ亦訪問すれば良いかと、意地汚い割に最近は物分かりが良くなってきた。所謂、年を経て、漸くにして腹八分目で満足できるようになっってきたらしい。
骨は2、3日天日干しをしたものの方が一度でカラリと揚がるんだそうだ。一尾の穴子で三種類の大きさに骨を分類し、大きいものは其処から二つに分け、其々の大きさに応じた揚げ方をするそうだ。
頭は吸い物の出汁やタレに使う話と一緒に教えて頂いた。そうそう、昔昔、貰いものの焼き穴子の頭は、お湯を入れて簡易な吸い物を作ったっけ。学校の行事で親が作るチラシや巻き鮨に穴子は付き物だったことと共に走馬燈のように頭を過る。
平らげた後の丼を横に店主からいろいろな話を聞き、そして店を後にする。鞄に穴子の骨を仕舞い、お釣りと一緒に金平糖の入った小袋を手渡される。
翌日の朝、麦酒の摘まみで穴子の骨をポリポリ。塩が利いて宜しい(笑)