駅ナカカフェには過大な期待は禁物か : タミルズ

終日雨天に祟られたこの日は、エキュート品川での食べログ活動になりました。
エキュート品川では、休日の食べログ活動の三本柱であるランチ、ランチ後のコーヒー、そして翌日の朝食用パンの調達の全てを網羅することが出来るのがいいですね。
そのランチは、エキュート品川2階の「ぬる燗佐藤 御殿山茶寮」で天丼をいただきました。
ちょっと高めのお値段でしたが、まずまず満足できました。
単なる駅ナカのお店ではなく、一ひねり加えたところがエキュートらしくて良かったですね。

ランチ後のコーヒーもエキュート内のお店を最優先に検討しますが、ＧＷ真っ只中ということ、11時30分を回ってそろそろランチのピークタイムにかかり始めていることから、どのお店もかなり混んでいそうです。
いくつかのお店を覗く中で、混んではいながらも空席が確認できた当店をターゲットにしました。

当店は、エキュート品川サウスの一角にあります。
エキュート品川の方が比較的高級路線なのに対して、アネックス的存在の品川サウスの方はちょっとカジュアルな雰囲気です。
その中でも比較的大きめの店舗面積を確保しているのが当店です。

当店＝タミルズを経営しているのは、株式会社クラシック。
平成28年6月に設立されたまだ若い会社です。
カフェ業態のタミルズブランドについては、当店のほか、大手町と池袋に出店。
その他、イタリアン業態のALMA（アルマ）ブランドをコレド室町と恵比寿に出店しています。
これら以外の業態も含めて、全10店舗の飲食店を展開しています。

タミルズについては、ターミナルとミールズから来る造語というのがコンセプトになっており、「ただ通り過ぎる場所ではなく、美味しい食事や素敵な空間で日々の活力を得てほしい。そんな思いを込めて。」がキャッチコピーです。
店頭には、コーヒーへのこだわりが掲示されています。
そこに書かれている「ABE DRIP COFFEE」というのは、恵比寿の渋谷橋近くにあったバングラディシュのカレーショップ「ボイシャキ」（現在は閉店）の店長をされていた阿部聡さんが生み出したコーヒーブランドだそうです。何でも阿部さんが世界中の農園を巡るコーヒーハンターJose.川島良彰さんとの出会いから誕生したコーヒーだそうで、いかにも期待できそうですよね。

入店します。
完全セルフスタイルのカフェで、入った正面には冷蔵ショーケースがあって一部のフード、スイーツが並べられており、その上には、クラフトビールを含めたドリンクメニューとパスタなどのフードメニューが掲示されています。
それを見ながら、注文カウンターへ進みますが、まずは店内がかなり混雑しており、客席の確保が必要なので、そちらを優先します。
キープした客席には札を立てることができます。
改めて注文カウンターへ進み、スイーツメニューの中から目星をつけていたバニラシフォン＠500円を注文します。
コーヒーは、ABE DRIPの月替わりコーヒーが＠500円、オリジナルブレンドコーヒーが＠430円ですが、折角なので、月替わりコーヒーにしました。
この月は、パナマだそうです。
セット割引等はないので、〆て1,000円ジャスト。
お値段はちょっと高いですね。

バニラシフォンへ冷蔵ショーケースから取り出し、コーヒーもその場で注いでくれます。
ハンドドリップではありません。
何がABE DRIPなのかよく分かりません・・

席に持ち運んでいただきました。
バニラシフォンケーキは、シフォンケーキにしてはふんわり感がやや足りず、スポンジの目が詰まっている感じです。
しっかりした甘さがあって、ホイップクリームがその甘さを中和するような感じです。
それほど美味しいとは思いませんでした。

コーヒーは、目の前で淹れ置きのものを注がれたにしては、しっかりした果実香があって悪くないです。
しかし、500円取るのであれば、やっぱり淹れ方にもこだわって欲しいですよね。
ましてABE DRIPなのですから、ドリップしている場面は見たかったです。

全体にこれで1,000円というのはコスパは悪いですね。
駅ナカカフェに過大な期待をしてはいけないのかもしれませんが、期待しての入店だっただけに残念な思いの方が強かったです。

コーヒーへのこだわりだけ取れば、コメダへの対抗軸として最近増殖中の郊外型コーヒー専門店（星乃珈琲店、倉式珈琲店、むさしの森珈琲など）の方が上だと思います。

立地条件の違い等から見て、これら郊外型コーヒー専門店のビジネスモデルを取り込むのは難しいのかもしれませんが、現状の営業形態では少なくともコーヒーへの思いというのは十分に伝わってきません。
永く客の支持を受けていくためには、もうひと工夫、ふた工夫必要だと感じました。