内装、照明、雰囲気がありますね。視覚的にも料理を楽しませて頂きました。海外のお客さんをお連れするにはとても良い居酒屋ですよ。 : 美食米門 品川

予約を入れた後、チラッと食べログのレビューを見たら、あまり評価が良くないので、お客さんをお連れするのに、少し心配になりました。
「遅い」、「うるさい」などの評価が書かれたレビューもありましたので、出来れば、個室を取りたかったのですが、予約を当日に入れたので、残念ながら、個室は取れませんでした。

伺ったレストランは、美食 米門 品川店。
品川イーストワンタワーの一階にあります。
車寄せのある正面入り口から見ると、ストリングスホテル東京インターコンチネンタルの入り口の左側にあります。

案内された席は、品川駅側の窓に面した、６人掛けのテーブルで、丁度カウンターがよく見える席でした。
両側は壁になっていて、カウンター席の方向に視界が開けるという席で、狭い個室よりもむしろ開放感があって良い席でした。

一部の方がレビューされている「遅い」については、確かに、最初の飲み物やお通しが出るまでの時間は少しかかったようですが、気に留める程の遅さではないように感じました。

お客さんですが、チャンポンの嫌いなロシアからの方々です。
それで、今回は、日本酒のメニューで、北海道から２合ずつ日本酒を飲んで行くことにしました。

まず、北海道の男山（生酛純米）（ \ 800）から．．．

美食 米門では、ざるに入ったたくさんのお猪口の中から自分の好きなお猪口を選ぶことが出来ます。
このサービスは、海外から来た方々にはうけますね。

ロシア式乾杯で飲みましたので、一口に飲むには、お猪口は丁度いいサイズでした。
それでも、できるだけ小さなお猪口を選ぶように心がけましたが．．．（笑）

楽なのは、一人が乾杯の言葉を何か話して、みんなで一斉に飲みますので、乾杯と乾杯の間にかなりの時間があることです。

日本人でも、宴会等で、乾杯のご挨拶をお願いすると、長々としゃべる方がいますが、それが、何度も何度も繰り返されるイメージですね。
乾杯と乾杯の間が日本人にはちょっと長いので、手持無沙汰になり、お猪口を口に持っていきたくなりますが、そこはグッと堪えました。
見ていると、ロシア人は、乾杯の時以外は、お酒を飲んでいませんでした。

その後に飲んだお酒は、

　　○ 山形の出羽桜（大吟醸）（\ 1,900）

　　○ 新潟の〆張鶴（純米吟醸）（\ 1,000）

　　○ 石川の天狗舞（山廃純米）（\ 900）

　　○ 福井の黒龍（純米吟醸）（\ 900）

でした。

今まで、このような飲み方をしたことはありませんでしたが、全国のお酒を飲み比べるというのも良いものですね。
もっとも、それをするなら、日本酒をたくさん置いている居酒屋さんに行けと言われそうですが．．．（笑）
実際に飲み比べにはなっていませんでした。大吟醸、吟醸、山廃純米と作り方の違うお酒でしたので、当然ながら作り方で味も違っていますよね。
（その内、友人を誘って、日本酒の飲み比べもしてみたくなりました。）
飲んだ５種類のお酒は、どれも有名な銘柄ですが、最後に飲んだ黒龍が一番美味しかったですね。
なんと言うのでしょうか、舌の上で味わった時に、まろやかな中に、ドライな、少しメタリックな感じが何とも言えない味わいでした。
最後に黒龍を飲んだのは大正解だなと、一人勝手に悦に浸りました．．．（笑）

ところで、料理ですが、「新和食」とうたっているだけのことはあって、視覚的にも面白い、そして、美味しい料理を提供していると思います。
特に、天ぷら（メニュー名は、魚介と旬菜の串天麩羅 ¥1,500）は、写真のように串揚げのような感じで出されますので、海外からのお客さんにはとても喜ばれますね。
品川イーストワンタワーには、ストリングスホテル東京インターコンチネンタルが入っていますので、外国の方々が多く泊まっていますので、そういった泊まり客も意識したメニューになっているように思えました。

旬のお造り五種盛合せ（¥ 2,800）も、新鮮で美味しいですね。
チェーンの居酒屋の単価としては、少し高いと感じるかもしれませんが．．．
カウンターと厨房の間に氷がしかれ、そこに活きの良さそうな魚介類を展示するという演出も効果があると思います。
（このカウンターに座って食事をするのは良さそうだな、今度、彼女と来てみたいな、そんな想いが頭の中を過りました．．．笑）

実は、その後、お酒とロシア人との会話に気を取られ、料理の写真を撮るのを忘れました。
ですので、何を食べたか、よく覚えていません（汗）。

最後に食べた「活伊勢海老と魚介の海宝“極”蒸篭蒸し」だけは覚えています（笑）。
まず、値段が ¥ 8,500 と高かったので、注文しようか、しまいか、かなり迷いました。
最終的に注文したのですが、自分へのこじつけの理由が、「¥ 8,500 と高いが、一人当たりにすれば、¥ 1,500 弱なので、それ程でもないか．．．」でした（笑）。

篭蒸しですので、かなり時間がかかりました。
それで、店員さんに、「まだですか？」と尋ねると、
我々のテーブルの直ぐ脇の給仕用のカウンターの上の蒸し篭をさして、
「今、蒸していますので、もう少しお待ち下さい。」とのことでした。
人間って不思議なもので、見えるところに料理が来ていると、楽しみながら待つことが出来ますね。
これもちょっとした演出なんでしょうが．．．
蒸し上がるのを待っている間、段々期待が高まって来ますよね。
ですので、蒸し上がって、テーブルにのせられた時には、皆さん一気に食べてしまいました（笑）。

ロシア人の方々の日本滞在の最後の夜を演出するには、最高の持てなしが出来たように思います。
そして、彼らもとても喜んでいました。

（2012.05.12 Dinner）