MENクライ（浜松町）　醤油ラーメン+トリュフオイル玉子かけご飯 : MENクライ

浜松町駅から徒歩６分、大門駅から徒歩７分、第一京浜金杉橋を渡ってすぐ南側から東進し程ない所にあるクレストプライムタワー向かいに２０２１年オープンしたMENクライ。
北品川にある和渦TOKYOのセカンドブランドとのこと。

昼食で利用。
浜松町・大門エリアから離れているうえ表通りからちょっと入り込んだエリアにある店で場所はちょっと分かりづらいが、店の近くまで足を運ぶと大きな白い看板、そこに記された店名の大きな文字が目を惹く。
店内は奥行きがあるものの間口は広くない。入ってすぐ左手に食券の自動券売機が1台置かれているが、店が狭いため食券購入者がいると退店しようとする客が足止めを強いられてしまう。
席は一列のカウンター席のみで。卓上椅子は動かない丸椅子。BGMは洋楽。卓上は1席ごとにアクリル板で仕切られているが、冷水入りポットや刻みニンニク入りの壺は2席に1個という配置。
１１時過ぎという開店直後の訪問にも関わらず客の入りはほぼ満席。客は皆男性一人客だった。

メニューは、「醤油ラーメン」「いりこラーメン」「油そば」各850円の三本柱。味玉入り100円増し、ワンタン入り150円増し、チャーシューメンは250円増し、麺の大盛り100円増し。サイドメニューのご飯ものは「玉子かけご飯」「ラー油玉子かけご飯」「トリュフオイル玉子かけご飯」「漬け卵黄丼」各50円。
この日は、醤油ラーメンを選択。トリュフオイル玉子かけご飯もチョイスし、計900円。

店員に食券を渡してから９分後、醤油ラーメンのご提供。続いてトリュフオイル玉子かけご飯も提供される。
ラーメンのスープは一口目に魚の節っぽい酸味をわずかに感じるが、すぐに醤油のまろやかさと鶏由来のコク、それに昆布の芳醇な風味が口の中に広がる。ぱっと見では表面の油膜が目立つので口当たりがくどいのではないかと予想したが、口に入れてみると油っこさはまるで感じず、むしろ全体のまろやかな味わいに寄与している。
麺は極太というレベルを超越し、もはやラーメンの麺とは言えない領域に突入しているとも言える太さなので極めて啜りにくい。表面はモチモチしている。極太かつモチモチなのでうどんに近いが、適度な縮れがありスープがしっかりと絡まる点がうどんとの相違点と言えるだろう。
のっている具は、チャーシュー、メンマ、カイワレ大根、刻み白ネギ。
チャーシューは3枚。うち2枚はややレアさを残したものでしっとりとした食感。もう1枚はやや大判で脂身もありジューシーな味わいで、わずかに炙ったことによる香ばしい風味も感じる。チャーシュー自体かなりハイレベルなのだが、いかんせん麺のインパクトが強すぎチャーシューは完全に控えに回っている印象。
メンマは6、7本入っておりかなり太く、何とか太さで麺に負けずに済んだ。適度な柔らかさで優しい味わいは、スープ、麺ともに個性が強い中にあってちょうど良い箸休めになる。カイワレ大根も口の中をさっぱりさせてくれる。

トリュフオイル玉子かけご飯は、小降りの茶碗によそったご飯の上に生卵と刻み海苔をのせたもの。
さすがにトリュフそのものがのっているわけではなくオイルがトリュフ風味なのだが、しっかり混ぜ込んでもトリュフの香りの主張をしっかりと感じ、TKG（卵かけご飯）をリッチな味わいにしてくれ面白い。TKGの主役である卵は朱色で味が濃く、特徴的なトリュフの風味に負けておらず濃厚な味わいを楽しめる。
味がしっかりしていることもあり、ご飯の量は少ないが食べ応えは十分。

やや尖った印象はあったものの、味に対する拘りが伝わり気に入った。特に特徴のある麺は暖簾に書かれている「麺食いやがれ」という挑発的なフレーズも頷け、さらに「面食らい」ましたとも言える驚きと満足を感じるものだった。価格設定だが、ラーメン単品850円はちょっと高いかなと思えたものの内容と照らし合わせると妥当に思えるし、ご飯ものと組み合わせるとお得感がある。特に卵かけご飯は、卵だけでも100円以上というのが最近のラーメン店の相場（この店でも味玉は100円）となっている中ご飯もついて50円と極めて良心的。
店員の応対は概ねしっかりしていた。難点は店が狭くしかも混み合うことから居心地があまり良くない点だが、清潔感はあるし長居するタイプの店ではないので特に問題ないだろう。
これだけ麺が個性的でスープの完成度が高いと他のメニューも気になる。早くも人気店になっているようだが再訪意欲が増す店で、次回はいりこラーメン、否、この麺を堪能すべく油そばを食してみたい。