Once the game's over, the King and the Pawn go back into the same box. : 汁なし担担麺専門 キング軒 東京店

御当地麺シリーズに入れても良いのかな？
広島に汁なし担々麺が広まったのは平成13年に元祖亦は始祖と呼ばれる広島式汁なし担々麺の店が登場してからのことだ。其の店の表にある看板に
　まぜればまぜるだけおいしいよー！
なる言葉が掲げられている。タレに絡む旨味、辛味、痺れが渾然一体になることを目指し、混ぜに始まり、混ぜに終わる食べものとして、広島式汁なし担々麺の礎を創る。
此の御当地麺のブームを定着させたと云われるのが、信州長野で産声をあげ、平成21年に広島に移転してきた店の登場で、広島に汁なし担々麺ブームに火が点き、名実共に汁なし担々麺を知らしめた立役者と云っても良いだろう。
先の２店と併せ、広島式汁なし担々麺の御三家と云われるのが此方の店であり、平成27年に東京上陸を果たす。元々は汁なし担々麺の始祖の味に魅せられて店を開業したと云う話で、開業は広島式汁なし担々麺第二次ブームの真っ最中のことだ。
其のキング軒、昨年4月に銀座に進出し、此れに拠り、土曜日にキング軒の汁なし担々麺が食べられるようになった。浜松町の店は土曜日休みの為、飛行機で東京入りしたときなんかにふらりと訪問することが出来ないのが困りものだったりするのである。
個人的には御三家の中で基準の辛さ比較をすると、キング軒は何方かと云うと他の店よりも辛さが穏やかなのではないだろうか。

何時書いても良かったのだが、折角、担担麺、浜松町と繋がったので、此れ幸いに銀座進出に合わせてどさくさ紛れに書くことにした（笑）
序でながら、キング軒は新御三家の内、唯一地元広島で汁なし担々麺を食べていない店でもある。だから、如何したな話ではあるんだけどね（笑）

さて、本論に入る前に担々麺の表記だが、広島市内では担々麺と表記されるのが一般的なようなので、御当地麺として表記する場合は担々麺、此方の店の商品を表す場合は担担麺とすることにしたい。毎度毎度、面倒くせ～

訪問は夜しかないが、宮島ビールを頼み、汁なし担担麺が出来るのを待つ。
辛さは二辛、普通盛り、トッピングにはセロリを必ず入れ、半ライスを一緒に註文する。此れが爺ぃの定番だ。
東京の店の葱が呉市倉橋島の宝ねぎを使っているのか如何かは知らないが、個人的には此方の店の味を考えると、セロリは外せない。セロリが入っていることで、独特の風味が産まれるからで、此れは好みとしか例えようがない話だろう（笑）

昭和21年に製麺所を始めたひまわりフーズと共同開発した特注中細麺、自家製の五香辣油、同じく自家製ブレンドした華北山椒をベースに汁なし担担麺を作る。
思ったよりも早く麺はテーブルに登場する。宮島ビールは一気呑みで無くなる程度の量ではあるが、喉を少し潤す程度で我慢すること。此処、肝心だからね。
麺が出てくると、只管に混ぜる。兎にも角にも混ぜて、タレが無くなる迄混ぜる。混ぜるのに飽きたら、ビールを呑んで、一寸元気を貰って再び混ぜることに専念するので、全部を呑んでしまってはいけないのである（笑）

此れで良いかなと思ったら、少しツルツルと食べる。最初の味付けを覚えていた方がベースの味がどれが好みか解り易いだろう。
此処だけと云うわけではなく、汁なし担々麺は追い花椒で、最終的に味と香りを整えるので、少し辛さは押さえていた方が良いのではないか、ってあくまで好みだけどね。
でもね、追い花椒の風味がちゃんとしている店は汁なし担々麺の店では一つの基準だと思うのよね、って此れも手前勝手な意見だけどね。
因みに爺ぃは温泉卵を使わずに食べる方が良いので、追い花椒を念頭に二辛で十分と云う考えでもあるわけだ。
麺が無くなったら、勿論、ご飯の登場で、卓上のタレ（昭和になってから急成長をした広島の老舗醤油会社川中醤油とのコラボ商品）と酢を使って、軽く混ぜたら鷹の爪と追い花椒。個人的にはホットに仕上げて、ポッポポッポしながら帰路に就きたいと考えている。
独りなら半ライスで十分で、幾ら食べても足りないよーと云うような育ち盛りでもない限り漫画のような盛りの普通盛りは不要かな。仏壇に供えるようなご飯の盛り方も爺ぃぐらいの年になるとなんだかなぁと思ってしまうって云うこともあるけどね（笑）

広島に行ったら瀬戸内の幸を始め、色々と食べたいものが数多くあるって云うこともあるので、汁なし担々麺ってこんなものなんだっていう標準に十分になる店かな。
何となく食べたくなって寄せて貰っていると云う感じ。癖になっているってことかしらん。最近、マスコミにも取り上げられているので、混んでいるのが珠に瑕ではあるけど、食事の回転は速いからね。