もつ鍋＠豊洲 : 博多 弁天堂 ららぽーと豊洲店

冬といえば鍋。鍋といえば冬。鍋奉行一族に育てられ、鍋とはどうあるべきか、自分は鍋とどう向き合い生きていくのかを厳しく教えられてきたしゃもじ隊長にとって鍋は聖域であり、帰るべき故郷であり、車田正美的な表現をするならカオスでありコスモでもあるわけだが、そんな前振りを無視するかのように今回は何と本日オープンのららぽーと豊洲にある、こちらの「博多弁天堂」さんへ。

しゃもじアンテナが受信した情報によると、博多の本店から東京に進出してきた九州居酒屋メニューともつ鍋を売りにしている人気店だとか。オープン日となれば行ってその真価を確かめるのがしゃもじミシュラン。

多分初投稿になるのでいつもみたいにおちゃらけないで真面目に書こうと力強くしゃもじを握りしめる。

オープンが金曜なのは土日を乗り切るための試運転も兼ねてのことだろう。金曜のららぽーと豊洲は週末に比べてあまり人が多くないので。

お店に着くと数組待っているがそこまで待っているわけではなくすぐに入れそう。立地はこの施設内のレストランではしゃもじランキング1位2位を争う「餃子の福包」のお隣のかなりの激戦地。

ほどなく店内へ。今日はオープン日ということもありサイドメニューには目もくれずもつ鍋狙い。もつ鍋には醤油ベースと塩ベースのスープの2種類がある。本店は味噌味らしいし、もつ鍋は味噌が普通かなと思っていたが醤油に塩とは悩ましい。

激論を繰り広げた挙句、今回は醤油ベースのものを。後はご飯だ。あと生卵ももらおうか。それで鍋の前の前菜として玉子かけご飯をすすろうって魂胆なわけだ。ナイスパーパット。

今日はアルコール抜きだ。そういう日もある。お水もらおうかね。

しかし着席してから店員さんが席に全く来ないな・・・おしぼりとかお水とかって。あ、紙おしぼりが席にあるのでいらっしゃいませ！的な対応はないのね。後は料理が決まったら席のボタンを押せっシステムなのね。じゃあまぁ注文注文。

・・・何度も言うが本日がオープン日である。オーダーを入力する端末の操作がうまくいかなくて店員が隣で固まっていてもそれはご愛嬌としてスルーしてあげるのが優しさというものだ。頑張ってほしいものである。

まずはご飯が来た。味噌汁と明太子と高菜とふりかけがついている。ご飯セットらしい。博多といえば明太子に高菜だしね。しかし生卵が来ないな。アツアツのご飯に乗せたいのだが。このままではご飯を食べ終わってしまうぜ。5分以上は待った所で店員さんに催促。もちろんあくまで優しくね。間違っても「こんだけ時間がかかるってことは今頃裏でニワトリがすごい形相で産めねえ！って踏ん張ってるんかい！オゥ？」とか思っていても言ってはいけません。冷静に対処しましょう。

ようやく来た生卵はすんごい美味そうな見た目。黄身の盛り上がり方は半端じゃない。あとこの濃い黄色。見た目だけで濃厚さがうかがえる一品。

ペロッとたいらげ鍋を待つ。しかし来ない。あらあら２つ隣の席では鍋が遅すぎるとクレーム騒ぎに・・この調子では鍋にありつけないのでは・・と不安な気持ちを抑えつつ待つ・・

来た。鍋とガスコンロ。中にはニラにキャベツ、もつが。しかしスープが意外と白っぽくて醤油味の方でいいのか店員さんに確認してしまう。これが醤油らしい。

火も通ったようなので頂いてみましょう。スープは割と濃いですね。好きですこの濃さ。野菜はまぁ普通に美味しく頂きます。もつはあまりに久しぶりすぎて忘れていたがこんな感じか。コラーゲンっぽいのが美容にいいのだろうか。

食べ終わったら雑炊だ。このスープなら美味しいに違いない。雑炊を注文。またもやなかなか来ない。とりあえずコンロを消して待とう。煮立ってしまう・・ようやく登場した雑炊セットはまたもやあの玉子が用意され、店員さんが作ってくれるとのこと。

途中で火力強くしすぎで沸騰しすぎて鍋からスープが噴きこぼれる2秒前！みたいなおっちょこちょいアトラクションも盛り込まれ、ようやく完成。
(￣ー￣:

これは美味い。かなりいける。味は濃いけど、鍋の最中にあまり煮立ったりしないように調節していたのが奏功し、いい感じの濃さに。


さてどうだったのか。総評だ。

はっきり言ってお客をハラハラさせる位の接客状態であり、サービスが間に合っていない感が強い。オープニングスタッフはどの店も大変だろうなと思って温かく優しく見守ってあげたいのだが、どうしても限度はある。オープン間もないから足りないのは仕方ない、ではサービスとしてはプロではないのはもちろんなので、ここからどう成長していくかがポイントでしょう。見ている限り回っていない感は強く、お客さんも不満げな顔や苦言を呈する人がチラホラ。一度NG出されると再訪はなかなか難しいのでスタートして数週間が踏ん張りどころか。

もつ鍋は頻繁に食べたくなるものでもないという人が世の中には多いのではないか、と思うが、これだけ料理の品数が充実していれば鍋がなくとも商業施設でも充分に戦える気はする。

小刻みにふるえるしゃもじを片手に店をでるサービスを何よりも尊ぶしゃもじ隊であったが、少なくともビールを頼まなくて正解だった。他の席でもビールジョッキが空っぽのまま5分以上待たされている人が居たので、ビールは席に着くと同時に持ってきてくれというポリシーのしゃもじペンギンがビールを頼んでいたら、店じゅうでミニしゃもじを手裏剣がわりに放っていたであろう。

今後はビール頼みに行ってみようかね。来ないでいい？あらつれないわね。

ごちそうさまでしたー