家族で来店してそれぞれのパンを選ぶ、そんな光景が似合うベーカリー : ペル・エ・メル

清澄白河にベーカリーはたくさんあるけど、欧州のベーカリーをイメージそのままに持ち込んだような店が多くて飽きることもある。

だからこの店のような、様々なパンを新規開拓しつつま家庭的な雰囲気を残しているパン屋に行きたくもなる。わざわざ豊洲まで足を運ぶ理由はそれ。

ピスタチオクリームのパンが美味しかったし、桜あんぱんからは季節感。キノコのクロックムッシュはマッシュルームが厚めで食感が良い。妻はたらもが一番美味い、と言ってました。

家族で来店して「私はこれ、パパはこれ、ママはこれ」と選び合っているのが想像できるベーカリー。しかもそんなに高くもないし、行列もない。

初回の訪問時には食事系のパンの豊富さと美味しさ、その季節性に嬉しくなったが、今回は食パンを試してみることに。

名物「豊洲食パン」

肉厚な5枚切り。焼き上がり時間の店内掲示があったのでそこを待って頼めば薄切りもしてくれるかもしれない。

デニッシュほどではないけどほんの少し甘めな風味を感じる程度の生地。嫌味じゃないのでいいです。しっとりもしてるので焼きだけでなく生もいけそうなタイプ。

食事系も食パンも良い。清澄白河ほど豊富じゃないけど品揃えもまずまずだし、豊洲の人は超重宝してそうな店です。

以前食べてとても美味しかったので妻を連れて再訪。ランチ用にテイクアウト。

前回ベタ褒めした「クルミクリームパン」がなかったが、それでも魅力的なパンがたくさん。特に春を感じさせるパンがいくつかありそれらを購入。「菜の花ロール」と「シラスフォカッチャ」と「桃ロール」。

「菜の花ロール」はあさりも入っていて具沢山で味も濃くてしっかり。菜の花の風味もしっかり醸し出しています。
「シラスフォカッチャ」はシラスとアンチョビと鷹の爪がペペロンチーノ仕上がりで乗っていて、しっかりとした味わい、と、強い風味が複合的にこちらの脳天を刺激してきます。

この二つはもはや「パン」というより「料理」ですね。しかも「春」を感じさせる食材で季節感もある。「季節感」を感じさせるようなパン屋ってなかなかないですよね？パン屋に来たのにレストランに来たような満足度です。

そして「桃ロール」。デザートと呼んでもおかしくない程の強めの甘みが満腹感を強く刺激してきます。パンでこれだけの食後感はなかなか得られないでしょう。

前回とても美味しかったパンがなくても代わりにいくらでも美味しいアイデアパンが出てくるーーー何度も来たくなるようなその品揃えに惚れ惚れしてしまいます。

豊洲でランチ。いつもはオフィス街かららぽーと方面で店を探すが、今回は駅の西側。その中ではこちらの店が評価が高い。またブランチの時間帯だったので、イートインつきのパン屋、というのがまた良かった。店は西側ビルの1階の目立つところにあり分かりやすい。

広い店内。レジはテイクアウト用とドリンクもあるイートイン用に別れている。陳列棚は多く、少し個性的なパンが多い。パンを買う時はいつも野菜・肉系と甘い系を一つずつ購入することが多い。今回は「ジェノベーゼオープンサンド」と「くるみクリームパン」を。ドリンクはソイミルクラテに。

「ジェノベーゼ」は味付けに強めの胡椒と塩がかかっていて、とても食べ応えがあります。パン用の簡易な料理、というのではなく、単体でも美味しい野菜炒め、を絶妙にパンに乗っけている、という感じ。味付けだけはパン用に少し濃い目にしている感じがします。だからバランスが取れているかも。

そして「くるみクリームパン」が絶品。単なる「クリームパン」より甘く美味しく感じます。くるみがあるからこそクリームの甘さが際立つ、というか。これがクリームパンのデフォルトとして世の中に出回ってしまうんじゃないか、というぐらい普遍的な美味しさのような気がします。とにかく満足のいく大人の美味しさです。いや、子供も気に入るんじゃないか。

品揃えは「本格的なパン屋」というのがぴったりな形容詞。それに加えてカフェスペースの雰囲気も良いので、これはなかなかなの名店です。メニューはしばらく通っても食べ飽きないような美味しさと豊富さ。再訪してみたいです。