男は義理と人情と見栄、だけじゃないよ : ろばた焼き 海賊

はあ〜。ふう〜。
え〜。なに、なに、？
もうやめようよ〜。
ふう〜。わかったあ、、、。行ってくる、、、。ということで、錦糸町は久しぶりである。松屋の牛めし（並）で腹ごしらえをしてから暖簾をくぐった。

まず、生中（600円、価格全て税込み）を注文。前回も言ったが、ジョッキが大きい。例の、これで殴ったっていうやつ。牛めしのせいで、ビールが入らない。歳を感じる瞬間である。大ジョッキは想像するのも恐ろしい。

お通し（400円）で、ビールをちびりちびり。奥の座敷では、どこかの企業の方々が宴会をしていた。僕は、タバコを吸うので、少々気が引ける雰囲気だった。しかし、客層がよい。

メニュー表を開いて、お刺身を探す。海賊盛りを探したが、見当たらなかった。愛媛産のカンパチ（700円）を頼んだ。四国産の魚が多かったのでうれしかった。あとで気付いたのだが、お刺身の盛り合わせは、壁に張ってある短冊に書いてあった。残念。

気分に合わせて冷酒を探す。

酔鯨（670円）。土佐のお酒だ。高知に住んでいたので、とてもうれしかった。土佐の日本酒では、土佐鶴、司牡丹をときどき見かけるが、酔鯨とは渋いところをついてくる。これだけでも、来た甲斐があった。どんな、味だったっけ？と、一口。うん、うん。ほんのりとした、辛口。土佐にいた頃を思い出す。

カンパチの刺身は、ハマチほど脂がひつこくないので、あっさりとしている。上品さが酔鯨とよくあい、杯が進む。

ほろ酔いで気分のいいところで、店を出た。


前回の書き込みには、続きがある。店を飛び出したあと、錦糸町駅前通りのキャバクラの看板を蹴飛ばし、留置場ですごすはめになった、、、。その、キャバクラも、今はもうない。振り返り、変わらない "ろばた焼き" の文字を見る (外観写真参照)。


"土佐の高知の　はりまや橋で　坊さんかんざし　買うを見た　よさこい　よさこい

御畳瀬見せましょ　浦戸をあけて　月の名所は桂浜　よさこい　よさこい

いうたちいかんちゃ　おらんくの池にゃ　潮吹く魚が　およぎよる　よさこい　よさこい"
（よさこい節、高知県民謡）


あ〜あ。俺のバカさは、変わらねーや。あ〜、煙草、吸いてえ。駅前通りで声をかける。だれか、火かしてくんない？

　　4年ぶりである。どうしてかというと、お店に迷惑をかけてしまったからだ。

たしか、ゴールデンウイークまじか、春に浮かれた季節だったと思う。仕事の打ち上げで、職場の仲間との初めての飲み会だった。みんな浮かれていた。その３軒目。かなり酔った同僚に、つき合って訪れた。

酔っての説教なら仕方がないが、それに加えてあまりにもくだらないことを言ってきたので、睨んでいるとけんかになった。お店の冷蔵庫のビールジョッキをとりだし、ガシャーンとやってしまった。

そのあと、とびかかってきたが、そこはお店の人にお互い羽交い絞めにされ、幸い殴り合いにはならなかった。一回りおおきな体で羽交い絞めにされた記憶がある。2人とも肉体労働者なのに、びくりともしなかった。もとプロレスラーか？なんとも言えない包容力だった。

今回、生ビールを頼んだが、ジョッキサイズに大、中があり大を頼んだ。かなり大きなジョッキだった。これでやったのか、それとも中ジョッキでやったのか？ジョッキのガラス片を頭に刺したへべれけ男を残して、自分は怒りのままに店を出た。

それ以来である。4年間、お店に対して後ろめたさがつきまとった。
　
もう自分の顔も覚えられていないだろうと思い、店を訪ねた。わだかまりなく飲んだ大ジョッキの生ビールのうまかったこと。

焼きトウモロコシの味は最高だった。覚えているだろうか、お祭りの屋台で食べる焼きトウモロコシ。あれに新鮮さを加えた懐かしい味がした。2軒目で訪れ、満腹だったにもかかわらず、簡単に平らげてしまった。食べやすいように細かく切ってくれる有り難い心使い。つなぎ合わせて1本分になるかどうか確認するまでもなく、それ以上？、と思わせる結構なボリュームだった。

次いで、刺身の盛り合わせを頼んだ。マグロも、トロに近い部位？、中トロ？食べなれない自分には、正確にお伝えできないが、普通のマグロの赤身でないことは、分かった。間違ってたら、ごめんなさい。季節によって、刺身の組み合わせも変わるのかもしれない。当然、冷酒との組み合わせは抜群だった。それで、あの価格はリーズナブルである。満足した。

錦糸町には、遠方ながら月に1度は飲みに訪れる。何軒か、なじみの店もある。なかには、馴染みというだけで、足を向けている。そんな、店はもういい。本当に気に入った店だけ、通いたい。

　あのとき素早く止めてもらった、心意気、とても感謝しています。このままじゃ、義理が立たない、と思いました。そういった、義理と人情を感じさせるロバタ焼のお店だと思います。そんなお店が、まずい料理を出すはずがありません。そこは責任感の問題です。

お店は、義理と人情と見栄？。隣の席で飲んでいたお姉さんの言葉を引用させてもらいました。見栄？。これは自分に足りないものかなあ。必要か、必要でないかはわかりませんが、、。