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「河金丼」という逸品
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蓼喰人
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店舗情報（詳細）
「みんなで作るグルメサイト」という性質上、店舗情報の正確性は保証されませんので、必ず事前にご確認の上ご利用ください。 詳しくはこちら
店舗基本情報
| 店名 |
閉店
河金（かわきん）
|
|---|---|
| ジャンル | とんかつ、カレー、かつ丼 |
| 住所 | |
| 交通手段 |
メトロ日比谷線入谷駅2番出口より1分 入谷駅から139m |
| 営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
| 予算（口コミ集計） |
|
| 支払い方法 |
カード不可 電子マネー不可 |
席・設備
| 席数 |
12席 （テーブル2席・座敷4席） |
|---|---|
| 個室 |
無 |
| 貸切 |
不可 |
| 禁煙・喫煙 |
全席喫煙可 2020年4月1日より受動喫煙対策に関する法律(改正健康増進法）が施行されており、最新の情報と異なる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
| 駐車場 |
無 |
| 空間・設備 | 落ち着いた空間、座敷あり |
特徴・関連情報
| 利用シーン |
|
|---|---|
| ロケーション | 一軒家レストラン |
| お店のPR |
カツカレー発祥の店の末裔
昔、屋台の洋食屋があって、トンカツとカレーを出していた。お客からそれを一緒にしてみれば、と注文され、それが日本のカツカレーの第一号だそうな。やがて屋台は浅草の名店、あさくさ河金という大店のとんかつ屋さんになり・・・今はもう浅草の店は閉められていますが、お孫さんがやってらっしゃるのがこの河金さん。当時のレシピそのままだそうです。雑然としたお店ですが、下町の雰囲気と往時の名残りを楽しめるかな。味は良いです。量は選べますがわかりにくいので、よく聞かれると良いと思います。 |
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駅では地下鉄の入谷が近いが、JRの鶯谷からも4.5分の所。
言問通りに面した鰻屋の「のだや」の角を入った狭い路地に在り、そこを抜けた向かいが最近数10ｍ程の並びに移転再開した蕎麦屋の「川しま」。
そんな立地なので以前から存在を知っていたが、入店するのは初めて。
もっとも「河金」の本店はかつて浅草のビューホテルの近所に在り、30年以上前に都内の洋食屋巡りの一環として訪れたことがある。
本店はすでに閉店して久しいが、親戚筋が興したこの店が今では本店と呼ばれ、さらに現在はこちらの息子さんが、浅草でも少し奥まった千束に新たな支店を出しているそうだ。
こちらの創業は大正7年で、カツとカレーを一つの丼に仕立てた「河金丼」が名物で、一応＇カツカレーの元祖＇と呼ばれている。
一般的な皿盛りのカツカレーを始めた銀座の洋食屋「スイス」を元祖とする説や、こちらと同じ頃に創業の新宿のとんかつ屋「王ろじ」の「とん丼」を元祖と見做す人も居る。
しかしトンカツとカレーという洋食屋にとっての定番料理の合体は、それほど創造性が高いとは言えず、まかない料理などでは昔から食べられていたようだ。
閑話休題。
用事の帰りに少し足を延ばして訪れた。
時刻は13時過ぎで、手狭な店のためこのくらいなら混んではいないだろうの目算通り、先客は1組2人の状況。
店内はお世辞にも綺麗とは言い難く、よく言えばレトロ、悪く言えば雑然とした雰囲気は、卓上に置かれた灰皿の存在を含めて、賛否の幅は有ると思われる。
左手の2人掛けの小さなテーブルに通された。
壁の掲示にはトンカツの他、チキンカツ・メンチ・コロッケ・串カツなどが並んでおり、それらを組み合わせた定食も多数用意されている。
面白いのは未だに「匁」を単位に使っていることで、この店の歴史を感じさせる。
注文は名物の味を確認したくて「河金丼」に「とん汁」を付けた。
ちょっと飲もうとビールの小瓶を頼んだが、銘柄はキリンと言われたが実際に出て来たのはスーパードライで、そこのところは一定では無いようだ。
7.8分ほどで着丼。
表面を覆い尽くしているカレーは色合いもやや強めの粘度も、懐かしい昭和の趣。
フォークが添えられており少量を舌先に乗せてみると、これも子供の頃に慣れ親しんだ味わい。
スパイシーとは真逆の穏やかな辛さで、味の奥に和のテイストが感じられる。
カレー自体の具は、少量の肉の断片が確認出来る程度。
カツは揚げ立てで、腿肉と思われる肉は程よい厚さで柔らかい。
しっかりした衣でカリッと揚げられているため、トロっとしたカレーとの対比が面白い。
ご飯との間に敷かれた刻みキャベツがすぐにカレーを浸透させない働きをしており、途中から箸に替えて食べ進めるのは中々楽しい。
少量添えられた福神漬けのアクセントも好ましい。
「とん汁」は豚肉の切れ端しに、玉ねぎだけのシンプルなスタイル。
肉の出汁が良く出ており、玉ねぎが丁度＇新玉＇の時期なのでその甘さも楽しめた。
期待通りの味とスタイルで、概ね満足できた。
皿盛りのカツカレーに比べ、丼になっていることで味に一体感が生まれ、これはこれで完成された逸品に思う。
長年のファンが多いのも頷ける。