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本陣房系ながら独自のスタイルも垣間見える
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「とうもろこし天」
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ピンク岩塩で頂く
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「焼き味噌」
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杓文字で焼き付ける＇一茶庵スタイル＇
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「子持ち鮎の塩焼き」
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子持ちは落ち鮎ならでは
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ビール
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お通しの「枝豆」
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冷酒はこのように
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「船中八策」
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「せいろ」
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つゆを注ぐ
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蕎麦を啜る
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蕎麦湯は自然体
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蕎麦
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清楚な入口
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蓼喰人
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店舗基本情報
| 店名 |
ゆき庵
|
|---|---|
| ジャンル | そば |
|
予約・ お問い合わせ |
03-6240-1179 |
| 予約可否 |
予約可 |
| 住所 | |
| 交通手段 |
JR山手線・京浜東北線「御徒町」駅より徒歩1分 仲御徒町駅から52m |
| 営業時間 | |
| 予算 |
￥5,000～￥5,999 ￥1,000～￥1,999 |
| 予算（口コミ集計） |
￥8,000～￥9,999
￥1,000～￥1,999
|
| 支払い方法 |
カード可 （AMEX、VISA、Master、JCB） 電子マネー不可 |
席・設備
| 個室 |
有 （4人可、8人可） 個室２、どちらも4名用テーブル、仕切りを外せば8名席可能 、 |
|---|---|
| 貸切 |
可 |
| 禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
| 駐車場 |
無 |
メニュー
| ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり、日本酒にこだわる |
|---|
特徴・関連情報
| 利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
|---|---|
| 公式アカウント | |
| オープン日 |
2020年3月4日 |
| 初投稿者 | |
| 最近の編集者 |
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8月最後の日曜日、上野の東京文化会館で催される「東京音楽コンクール」のピアノ部門の本選演奏会に出掛ける。
先日のピティナ・コンペティション同様に、4人の若手ピアニストがコンチェルトで競演したが、中々の聴きごたえで大いに満足。
コンサート自体は18時半くらいで終了したが審査結果発表は20時ごろのため、待つことなく会場を出て演奏の余韻に浸りながらの「蕎麦屋酒」を目論む。
向かったのは上野・御徒町界隈に５軒在る「本陣房」系の中のこちら。
上野の山を下りていくにはちょっと距離が有るが、足を運んでみた。
此処は開店からまだ2年半ほどで、5軒の中では一番新しい。
場所は御徒町駅から昭和通り方向に進み少し入った雑居ビルの地下で、1階の構えは清楚で派手な看板なども置かれておらず、この系統にしては高級感が感じられる。
店は奥の方の様子は分からないが、個室状のスペースを含めて席数は20ほどのようだ。
日曜日の夜で空いているかなと思ったが、19時の時間帯で多くの席が塞がり盛り上がりを見せている。
女将さんにより、入ってすぐの2人掛けのテーブルに通された。
まずはビール（サッポロ赤星）で始める。
お通しには色鮮やかに茹で上げられた「枝豆」が出されたが、硬めの歯触りが好ましい。
手書きをプリントされた＇本日のおすすめ＇に、刺身や焼物・揚物・珍味類が並ぶのはこの系統の特徴。
しかし日曜日の夜のため刺身類はじめ幾つかが品切れになってしまったと、女将さんが申し訳なさそうに伝えて来た。
そんな中から次の3品を注文。
「とうもろこし天」：生のとうもろこしの身を削いで、薄目の衣で天ぷらにされている。
ピンク岩塩で食べるが、食感が楽しく甘みが生かされている。
「焼き味噌」：杓文字に塗り付けて炙る手法は、ルーツである一茶庵スタイル。
基本通りの白味噌ベースだが、細かに刻んだ青柚子皮の風味が効いている。
「子持ち鮎塩焼き」：踊り串を打つまでの技は施されていないが、綺麗に塩を振られてじっくりと焼かれた落ち鮎が登場。
箸を当てると卵がたっぷり入っており、しっとりとした食感が良い。
蝦蛄や柳葉魚は卵に養分を取られるため子持ちの雌よりも雄の方が美味いが、今回の鮎は身もそれほどパサついておらず全て美味しく頂いた。
酒も程よい品揃えで、その中から「船中八策」を選択。
一升瓶から丈高のぐい飲みに下に履かせた塗りの升までも溢れんばかりに注がれる、本陣房伝統のスタイルで供される。
こぼさないように飲むには多少の技術を要するが中々楽しく、実際の味もすっきりとした飲み口が好ましく、ゆっくりとした蕎麦前で寛いだ時間が流れる。
蕎麦はこの系統では＇季節の変わり蕎麦＇を含めて3種類を打つのが通例だが、こちらでは「せいろ」と「田舎」の2種類で、限られた人手で賄うには仕方の無いことで、そのぶん肴や料理に注力してくれるのはむしろ有難い。
品書きに「二色」が載っているが量は1.5倍くらいは有ると思われ、今回は「せいろ」を1枚。
先につゆと薬味が出されたので、徳利から少量注いで味見してみる。
返しは甘さ控えめでそれに香り高い出汁が融合したさっぱりとした仕上がりで、オリジナリティが感じられる。
蕎麦は手打ちとは思えぬほど細目に綺麗に揃っており、配合は＇二八＇くらいと思われるが香りも有り、シャキッとした歯触りの東京人好みのスタイル。
この系統にしては珍しく、塗りの真四角の蒸篭では無く丸い笊に盛られている。
辛めのつゆに先端を浸して啜れば、爽快な喉越しが楽しめた。
薬味の山葵のみがやや残念。
蕎麦湯は仕舞いに近いため多少の白濁は有るが自然体で、粘度が少ないため気持ち良く伸びてすっきりと〆られた。
快適な蕎麦屋酒を堪能。
厨房にはご主人と助手の女性の姿が見えるが、確かな腕前が感じられる。
お勘定は5,500円ほどで、内容からすれば相当。
本陣房のHPを見るとこの辺りの5軒のうち「吉仙」「和楽庵」「味喜庵」は直営のようだが、こちらと「心洗庵」は独立店舗のようだ。
そのためかメニュー内容には、細かな点でオリジナリティが発揮されている。
接客面でもご主人夫妻の姿勢が反映された、家庭的な雰囲気が好ましい。。
特に女将さんのかいがいしい応対ぶりは好印象で、それが多くの常連客の心を掴んでいるように見受ける。
良い店を覚えた。
時季を変えて是非再訪したい。