大人の粋 料亭の雰囲気で焼肉会席を楽しむ 肉亭ふたご 本郷三丁目店 : 肉亭ふたご iki 本郷三丁目店

大好きな肉亭ふたごが本郷三丁目にオープンしていたという。
歌舞伎町店や新橋のYAKINIKUFUTAGO37West17thStは、ちょっと良い食事会や
接待に利用していたのですが、本郷三丁目店のオープンは知りませんでした。

肉亭ふたご本郷三丁目店は、歌舞伎町店よりも落ち着いた佇まい。
1階に店舗を構えるからか、料亭のような雰囲気すら感じます。
場所も東京大学本郷キャンパスの敷地沿いの路地を入ったところ。
会食などで使われることを想定してあると思います。

この日のワタシたちも、個室に通していただきました。
仕事仲間でもある友人との食事だったので、周囲に気兼ねなく話せるのは嬉しい！

まずは、お通しの温かいコラーゲンスープで胃を温めます。

肉亭ふたごでは、メインの焼肉として「にく匣」と呼ばれる、お肉の盛り合わせを
ひとり一匣オーダーします。「にく匣」は、上、特上、特選の3種類。
ワタシたちは、ちょっと贅沢に特選肉の「にく匣こころいき」を選んでみました。
こちらに、饗花粋月というコースをセットし全10品の内容に。
お肉3種、コース2種を組み合わせることで、好みのメニューを作ることが
出来るシステムです。もちろん、「にく匣」と単品でのオーダーも可能。

食事は、先附の「胡麻豆腐ユッケ」からスタートしました。
胡麻豆腐のねっとりした風味と上にのったあっさりめユッケのバランスが絶妙です。
肉亭ふたごは、焼肉の肉要素に和のエッセンスを上手に加えてあるところがお気に入り。

続いては八寸の「季節の彩り盛り合わせ」です。
盛り付けも食材も秋の要素がたっぷりで、季節の移ろいを感じちゃう。
聞けば、9月末あたりから秋メニューになったのだとか。

内容は、ナムル、カニの黄身酢掛け、肉亭辛揚、和牛カルビ握り、揚げ銀杏、栗甘露煮。
いきなりの和牛カルビ握りに舌鼓を打つと共に、揚げ銀杏の本気具合に感動しました。
最近、銀杏デビューした（それまで銀杏が苦手だった）ワタシにとって
「食べられる銀杏」は、「美味しい銀杏」であり「本物の銀杏」なのです。

御椀は「土瓶蒸し」。ワタシ、今シーズン初「土瓶蒸し」です！
一見、これはもう焼肉会席の粋を超えている！と思うけれど、
実は、テールだしを使っていたり、和牛タンを使っていたりといったこだわりが。
意外なほど、松茸、水菜、生麩とマッチしていて、滋味深い味になっていました。
大きめの松茸や牛タンもごろごろ。

御造りは「和牛サーロインの軽い炙り雲丹巻」です。
軽く炙ったあと冷たく冷やしたお肉で巻かれた雲丹と山芋。
一口サイズですが、口に入れると雲丹の風味で満たされます。
こんなに小さくて、こんなに存在感のある料理もそうそうない！と思えるメニュー。

ここで、焼肉用の炭が入った焼き台が運ばれてきます。
テーブルにコンロがないので、どうするんだろうと思っていたけれど、
とてもシンプルなシステムでした。

まずは、名物の「肉亭のだしだれ焼き」から。
こちらは、スタッフさんが焼いてくださいます。
たれがついた薄い和牛うちももにさっと火を通したら、だしの中へ。
だしで洗うようにすることで、たれの濃さが緩和され、さっぱりいただけます。

焼き加減はレアをオススメしていますが、リクエストも可能。
ワタシたちはレアでお願いしました。とろけるようなお肉で美味しかった！！！

そして、「にく匣こころいき」。厳選黒毛和牛五種盛り合わせです。
この日のお肉は、極上厚タン、上ハラミ、サーロイン、ミスジ、カイノミ。
さらに海老や茄子、白ねぎ、エリンギ、万願寺とうがらしまで詰まっていました。

肉亭ふたごでは、一人1箱でお肉が出てくるため、各人が好きなタイミングで
焼けるところも好きです。焼肉奉行もお世話係も必要ないという。
これがワタシが取引先との会食に選ぶ理由だったりもします。
無駄な気を遣わなくて良いんだよね。

一緒に行った友人は肉厚の牛タンに大コーフン！
「牛タンって噛み切れなくて好きじゃなかったけど、こんなに柔らかいのですか！」
と感動していました。他のお肉も「こんな美味しい肉を食べたことがない」って。
一緒に行って良かったです♪

ワタシはお肉もさることながら、野菜や海老が美味しかったことに満足。
焼肉の中でこんなに美味しく野菜や海老が食べられるお店も珍しいと思います。
脇役になりがちな野菜にもこだわっている証じゃないかな。

にく匣を食べ終わるくらいのタイミングで追加のお肉の注文などを
聞いてもらえますが、ワタシたちはこちらの内容で充分満足しました。

食事の前の口直しは「秋の果物を使ったじゅれぽん酢」です。
果物は、無花果、葡萄、トマト。ワタシはトマトを抜いてもらいました。
甘みを感じるスイーツ的なものかな？と思わせるビジュアルですが、
「じゅれぽん酢」とある通り、出汁の聞いたポン酢風味です。

食事は「卵かけご飯」。
生卵ではなく、醤油漬けの卵黄がのっています。
この卵黄が濃厚で、別に醤油をかけなくてもしっかりした味付けに。
より卵の旨みを感じられる卵かけご飯でした。

一緒に出てきたのは、赤だし、香の物（野沢菜、千枚漬け）、牛時雨煮。
濃すぎず出汁を効かせた赤だしがあっさりしていて、かなり好みでした。

驚いたのが、この饗花粋月コースは食事がふたつあるのです。
「卵かけご飯」は食事壱。

そして、食事弐として「盛岡冷やし麺」が出てきました！
こちらは新宿の肉亭ふたごでもいただいたことのあるメニュー。
中の氷までがスープで出来ていて、最後まで薄まらず食べることが出来ます。
シャリシャリとしたスープの食感も好き。
「食事をふたつなんて！」と思ったけれど、小ぶりなのでペロリと完食しました。
ゆで卵がうずらの卵なので、それでサイズを想像してください。

最後の水菓子は「杏仁むーすと季節のしゃーべっと」。
杏仁豆腐よりも軽めの杏仁むーすにふわっとした梨ソースがかかっています。
季節のしゃーべっとは、山ぶどうシャーベット。
一口サイズのシャーベットは、山ぶどうの酸味もしっかり感じる味。
甘さだけに頼らない、バランスの良いデザートだと思いました。
お茶受けのような感じで素揚げした蕎麦の実も出てきます。

この日の食事は、これだけのボリュームを完食したにもかかわらず、
苦しい、胃が痛いと感じることがなく、胃もたれもありませんでした。
思うに、品数を増やしひとつひとつの料理に手間がかかっているものの、
一皿のボリュームは抑えてあり、バランスが取られているからではないかと。
もちろん、良い食材を厳選していることもあると思います。

歌舞伎町店と価格は変わらないようですが、さらなる好印象を受けた本郷三丁目店。
今度は両親を連れて行ってあげたいと考えています。
ワタシは、やっぱり肉亭ふたごが好き。