オマール海老の個性溢れるラーメンを思う存分楽しめました！ : 海老丸らーめん

九段下周辺でのラーメン連食……「二階堂」で絶品
の「イリコそば」を頂いた後、そのまま徒歩で向
った先は、「海老丸ラーメン」……

場所は、白山通り沿いにあり、ＪＲ総武線の水道
橋駅と地下鉄神保町駅の中間点に位置します。

同じ白山通りの水道橋駅方面には日大経済学部が
あって、１５年前にその学生食堂でランチしたこ
ともあります。お取引先がこの近くにあったので
この周辺はよくランチで食べ歩きましたがその頃
ラーメン屋は眼中になかったな～……不思議！(笑)

さて「二階堂」から移動に掛かった時間は僅か４
分ほど、スープまで完汁してしまったので少食の
私には多少不安ありますが、滅多に来れない場所
なので気合いを入れて行きましょう！o(｀^´*)

お店の前に到着すると、大きな看板に「海老◯」
と書かれていますが、ラーメン店と言うよりはレ
ストランのような立派な店構えで、外に置かれて
いるメニュー看板でまずは品定め……さすがにメニ
ュー内容より、腹メーターと相談しながら、ボリ
ュームをチェックしてしまうとは情けない話しで
すが、まず目に留まったのは、７月１５日までの
限定「冷製汁なし麺」……゛どーん、ワイルドだろ
？！゛なんてキャッチフレーズに飛び付きたいけ
ど腹メーターが、待った！をかけます。(泣笑)
「丸ごと一匹オマール海老らーめん」なるメニュ
ーもありますが、お値段は何と！¥2500！……
飛び付きたいけど、今度は心細い財布が待ったを
かけます。(苦笑)

ここは唯一1000円以下のメニュー「元祖海老丸ら
ーめん」¥850にしましょう！……ちなみに、ラーメ
ンメニューはオマール海老一色で、特徴的なのは
サイドメニューに海老のアヒージョ、トリッパ、
ピクルス、生ハムなどラーメン屋らしからぬメニ
ューが並んでいること……それもそのはず、こちら
の店主マサさんは現役のフレンチシェフなんです

店主のマサさんのHP上にご自身の経歴を語ってお
られますが、それによると、生まれは飛騨高山で
祖父と父親が料理人だった影響もあり、17歳の時
に上京し、京橋のフレンチ店で修行……その後渡米
してレストランを渡り歩き、現在は西麻布フレン
チの「エコジーヌ」でオーナーシェフとして活躍
されている根っからのフレンチ料理人……

そんなフレンチオーナーシェフが何故ラーメン屋
をやっているのか？という疑問には、こうも語っ
ています。「日本人が愛してやまないラーメンに
フレンチを融合して気軽にフレンチの味を楽しん
で頂こうとラーメン業界に参入いたしました」と

さて、店内に入ると券売機は無く後精算のようで
手前にテーブル席が並び、奥厨房前にカウンター
席がありますが、計２４席あるというだけあって
広々としています。ただ、照明が暗くて選んだ席
も奥のカウンター席……料理の写真もうまく撮れて
ませんがご容赦ください。(笑)

着席すると、女性のスタッフさんがお冷やを持っ
て来られて、「元祖海老丸らーめん」を注文する
と、「本日のサービス丼がこちらから選べます」
と指差された貼り紙には、キーマカレー丼、海老
レタスチャーハン、白米、バケットとあり、これ
はお得だなぁ！と思いつつ、スタッフさんに「白
米の量は？」とお聞きしたら小ライスぐらいだと
言うので一旦それでお願いしましたが、厨房から
オマール海老の濃厚な匂いが漂う中、サービス丼
の最下段に、｢残ったスープでリゾット｣なるもの
があることに気付き、¥100増しになるが、直感で
オマール海老の濃厚スープにリゾットは絶対合う
な～と思ったら急遽白米からリゾットに変更させ
て頂きました。ちなみにこの時、腹メーターは計
測不能状態！……欲望には勝てず！(笑)

待つ間、厨房内を見れば、男性の職人さん２名体
制で、そのお一人が店主のマサさん。髭を生やし
たお姿は、スペアリブよりもワイルドだろ～とい
う感じですが(笑)、フレンチオーナーシェフだけ
あってスムーズなオペで、スタッフさんとのコン
ビネーションもよく、常にお互いに声を掛け合っ
ているところは、ラーメン店主と言うよりもフレ
ンチオーナーシェフらしさが滲み出ています。

そこにお待ちかねの「元祖海老丸らーめん」がご
登場！……いやいや、口が広い大鉢に、ボリューム
感は無いが、鉢も具の盛り付けもお洒落だ！(笑)

具は、豚肩ロースとおぼしき薄くスライスされた
レアチャーシューが２枚、半玉、水菜、紫キャベ
ツ？、レッドオニオンの刻みに、女性スタッフさ
んから「スープに溶かして頂くと味がまろやかに
なります！」と言われたバターがたんまり載った
バケット……「途中、この海老辣油も加えて頂くと
いいですよ！」と壺のような容器を指差されて、
蓋を開けたら海老辣油が入っています。

まずはスープから頂くと、ん！？、これは正しく
ビスクスープだ！……オマール海老の風味と味わい
がるあるのだけれど、この濃厚感はオマール海老
の味噌、香りは頭や甲殻から出た出汁のように感
じるが、ビスクだとすれば、ブランデーなどで煮
詰めてそこに香味野菜やトマトペーストも加えて
いると思うが、味は濃いのにしつこさが無く滑ら
かでトロッとした実に旨いビスクだ！

またデミグラスソースのような独特な風味もあっ
て、これは一般的なラーメンスープとは一線を画
したフレンチのオマール海老ビスクスープそのも
のです！

そこに合わさる麺が、平たい角断面の中太低加水
麺。ポキポキとした食感からはラーメンの麺とい
うよりパスタの太麺のようにも感じられ、ボリュ
ームは少なめですが、食べ応えのある美味しい麺
です。濃厚なオマール海老のビスクとも相性がよ
く、連食でも全くお腹のキャパを気にせず食べれ
てしまいます。途中で、海老辣油を加えると、辣
油の辛味と海老の風味が増し、あっという間に麺
は底を尽きました！

具のチャーシューは薄くスライスされたレアな豚
の肩ロース……しっとりとして口溶けするように柔
らかで上品な味わいを感じます。どことなくイベ
リコ豚のような上質感も感じますが……？

半玉は正しく味玉で普通に美味しく頂けました。

バケットにのったバターをスープに溶かすと、
おー本当だ！、まろやかな味わいに変化したよう
で、そのバケットにスープを吸わせて頂いてみる
と麺とは違った楽しみ方ができてイケますよ！

ただ、これは新宿の五ノ神製作所の濃厚海老つけ
麺でもバケットで食べるのはお馴染みで、目新し
い訳では無いと思います。

具も麺も食べ終えたところで、いよいよ〆のリゾ
ットをお願いしました。

厨房では店主のマサさんが、熱々になったリゾッ
ト専用と思われるお椀の大きさの器を取り出し、
そこにライスが入れられると、ジューっと音を立
ています。そこに剥き海老が何尾か載って、女性
スタッフさんが持って来て頂いた際には、私の目
の前でチーズを削って振りかける演出！、勢い余
ってチーズがテーブルの上に散乱し、自宅なら手
で入れちゃうところだけど、見て見ぬ振りをする
のも何かもどかしい。(笑)

女性スタッフさんから、上から残ったスープを掛
け、お好みで黒胡椒を掛けて下さい！とのアドバ
イスを頂き、早速頂いてみると、うまうま旨！！

想像したよりも濃厚なビスクとライスは合う！
しかも剥き海老がぷりんぷりんで、そこにチーズ
も合わさって、立派な一品ですよ！、ミルでひい
た黒胡椒も利いて、最後まで堪能できました！
これで千円以下で食べれるとはお得感あります。

食べ終えてみれば、あっという間で、お腹も余裕
あるからもう一軒行っちゃうか？、なんてことも
一瞬考えましたが自制します！(笑)

店主のマサさんやスタッフの接客も丁寧で気持ち
よくて、唯一欠点は暗いことかな……写真撮った
つもりが何枚も失敗してたことはさておき、照明
が明るければもっと料理の見映えも冴えたと思い
ます。それでも十分料理を楽しめました！
ごちそうさま！(^^ゞ

《味の評価》
・スープ◎※オマール海老のビスクは本格的！
・麺◯
・チャーシュー◎※素材の良さが光る一品！
・他の具◯

《全体の評価》
・外観◎※照明が明るければ☆を付けます(笑)
・ボリューム◯

以上