ジロリアンへの道　第十回　－やっぱり流石だ、基準二郎たる一杯－【再訪】 : ラーメン二郎 神田神保町店

毎晩二郎強化週間も今日が最終日。夕方のANAで山口に戻らねばならん。で、晩飯は無理だから昼下がりの神田神保町にやって来た。昨夜はデカオムライスに浮気しちゃったので、強化週間とイチビった割には戦果は三杯と、何とも中途半端なんだよなぁ･･･

2016年3月17日

本物二郎名店として誉れ高いここも、実に三年ぶりに近い再訪。二郎行脚を170余軒続けてると、中々リピせず新規店に足が向きがちになる。流石に神田二郎の印象も、記憶の底に沈む寸前。こりゃあかんでしょう。

【ラーメン（ニンニク、ヤサイ）】
いやはや、この潔い程クリーンな盛りと言ったらどうだろう。二郎系イコール･ジャンキーなんて向きもあるけれど、もはや私にとってはこいつは清く正しい清貧二郎に映るんだから、人間一度毒されちゃえば、黒でも白に見えるのだ、きっと。とにかく要らぬ小細工など微塵も感じさせぬストレートさ。クタシャキ入り混じった中庸茹での無味モヤシ、出汁がら利用の贅沢とは無縁のガシ食感豚、それからこの、境地に至った感のデロ麺。これぞ神田二郎の味わいなり。デフォで茹で前350gの麺量も、私的にはこれ以上ないジャスト量である。シャープにして平板的な、豚肉出汁がっちりの醤二郎豚汁から、このデロ麺を引っ張り上げてズルズル手繰ってると、これはもうデロ麺完成系なのだと唸ってしまう。二郎軍団中でもトップクラスに位置するだろうこの一杯に、本物二郎の静かなるパワーを心底思い知らされた。久々「二郎は二郎、代替なし」と呪文チックに3回反復した次第。オジサン堪りませんわ～(´Д｀)

2013年6月21日

好きにしてイイって言うなら行く!!そもそも昼に二郎ラー完飲したら、夜は喰い物欲しくないのだ。ケーキか、饅頭か、どら焼きか、最中以外に喰えるもんか（甘物は未来永劫、別バラなんじゃい!!）。とか何とか、ブツブツ独りディベートしながらやって来たのは神田神保町・・・げ～(T T)平日開店30分前から20mに及ぶ行列。いや、これくらいまだマシな方なのだと自分に言い聞かせようとした刹那、追い討ちをかけるが如く、堪えててくれてた雨粒がとうとう落ち出した。仕事をさぼり雨の中、ちっこい折り畳み傘で二郎に並ぶ、びしょ濡れリーマン。何かミジメな気分(- -;)・・・50分待って、二順目で入店。

【小豚（カタ、ニンニクなし）】\750
そんなミジメ気分も、カウンター越しに重い丼を受け取る瞬間、一気に霧消。何時もながら感じる、二郎ラー丼を受け取る時の、緊張感と期待感が綯い交ぜになった快感。二郎ラーは、これはもう絶対に麻薬である。そこそこ立派な盛りのヤサイは、お手軽コストダウンもやしオンリー大作戦じゃなくて、ちゃんとキャベツが混ざる。これは細かいけれどエライ。早速、天地返しでスープへスブン。肝心の豚は、これぞ二郎の出涸らし豚。出汁を取られたホロホロ豚野郎は、脂身は既に大方が溶け出してて、決して煮崩れようとしない、締まった赤身食感が非常に旨い。最も好きなタイプの二郎豚。

麺量は、他の二郎直系店より明らかに多い。小ラーメンで麺300gてのが二郎の標準とするならば、ココは恐らく350g近くあるだろう。何とも嬉しい事よ。しかもその麺質は、もう直球二郎と言う他無い。少しばかり撚れが少なく、ツルリとした喉越しなのだけれど、土台は二郎麺。手繰れない、飲み込めない、噛まないと嚥下できない。これぞ二郎のワシゴワ麺の真骨頂。小でも一段と喰い応えがあるこの一杯、あ～旨いよ(ToT)

スープも二郎流で強烈。他の直系二郎人気店の中には、実は豚骨スープを用いてマイルド寄りに振ってるお店もある様だが、ココはどうやら総本山ミタジの流儀通り。スカスカ煮豚出汁に、ドンッとカネシ醤油、背脂ドバッ。結果、オリジナル二郎ラーらしい、極めてシャープなショッパーズ・スープ。毎度の事だが、このトゲトケ感は、薄味嗜好のミニミニ味覚中枢をネチネチといじめる。これは修行だ。更に、ココのは多量の溶けたアブラがスープ表層を分厚く覆い尽くしてる。ので、啜り始めは相当に脂っぽい。このスープを完飲するには、それなりのヤル気が必要。だから二郎修行って面白いんだろうな・・・

【まとめ】
二郎らしい盛り、出涸らしの如き豚塊、サービスと言える麺量、開店直後にして既にアブラまみれのトゲトゲ・ショッパーズ・スープ。つまりは、全ての要素を兼ね備えた、正に教科書的正調二郎。二郎ドセンターなニュートラルさは、聖地ミタジに最も近い一杯か!?。ならば、立地の良さと相まって、始終行列も当然の成り行き。アクセス良好なれど、バリア高し。