並んでまでは！ : 欧風カレー ボンディ 神保町本店

　今年の１月に愚妻と共栄堂でカレーライスを食べる機会を得て、カレー嫌いの筈の愚妻がどうやら気に入ったようで神保町でカレー屋巡りがしたいなどと言い出したので、この３連休の最終日に出掛けることになりました。
靖国通り沿いの神田古書センターの2階で、入口は細い路地に面した南口側にあり、狭い通路と階段を登って入ります。
　こちらの店の開店時間に合わせて10時25分くらいに店に着くと、既に2階の店の入り口前の通路は開店待ちの人達で埋まっていて狭い階段で開店を待ちますが、この階段は風が抜けないので暑いですねぇ、夏場は要注意です！

　入店までに10分ほど待たされましたが、その間にメニューを渡され注文を取ってくれます。
メニューは基本的にカレーライス中心で、あとは飲み物とデザートくらいです。
カレーはビーフ、ポーク、チキン、チーズ、野菜、キノコ、エビ、帆立、アサリ、魚介等々種類は豊富です。
　自分が魚介カレー1,650円を辛口で、通常ライスは300gですが200ｇでお願いし、愚妻がビーフカレー1,500円を中辛で、ライス150ｇで頼みました。

　順番が来て漸く入店出来ましたが、入り口入って正面のテーブル席に案内されました。
ちょっと照明は落とし気味で重厚感のある昭和の純喫茶って雰囲気です。
店内にはまだ空きがあり、何でしょう入場制限でもしてるんでしょうか、外にはまだ待っているお客さんも居るんですけどねえ！

　直ぐにお水と小皿に皮付きのまま蒸かしたジャガイモ２つとバターが添えられて出されます。
指の熱さを我慢して熱々のジャガイモの皮を剥き、スプーンで2つに割ってバターを乗せて溶けるのを待ちながら少しづづ削る様に頂きます。
じゃがバターって考えてみれば かなり久し振りに食べましたが、バターの塩味で じゃがいもの甘さが引き立ちますねぇ、美味いです。
それにこのジャガイモをカレーとは別に出すスタイルは、神保町のカレー屋で良く見られるパターンですが、ジャガイモはカレーと煮込むとデンプン質が溶け出してスパイスの鮮烈さをボケさせてしまうのですが、それでもジャガイモ自体はカレーに良く合うので、こうやって別に出すのがカレーの為にも良いですねぇ。

　ジャガイモをちまちまと１個食べ終えて、にも拘らずまだカレーが出てきません。
外で並んでるときに注文しているので、注文してから20分くらいですかねぇ、開店間際でまだ満席にもしていない状態で ちょっと品出しに時間が掛かり過ぎですねぇ。

　魚介カレーは楕円の深皿全体にライスを盛り、少しチーズが掛かっていてご飯の熱で溶け始めています。
そこに胡瓜の古漬けみたいなのと何故か小梅漬けが一つ添えられています。
この漬物はカレーに合わないですね、他のラッキョウや福神漬け等はテーブルの上の容器に自由に取れるように用意されているのに、何故この合わない漬物をライスの脇に添えているのか理解できませんねぇ。
　カレーは丸い深皿に盛られて、それにチーズを溶かしながらフライパンでパリパリに焼き上げた煎餅みたいなのが差す様に添えられています。
カレーには鰤の刺身の様な切り身をソテーしたものやむきエビ、アサリの身等がたっぷり目にトッピングされています。
ただ魚介で煮込んでいる訳ではないので、ベースの味にアサリの味は感じますがシーフードカレー特有の甘みは出ていませんが、砂糖の様な直接的な甘味は感じます。
辛口でお願いしたので多少はピリッとした感じもありますが、辛いとゆう程では無いですね。
カレー自体はスパイスの香り立ちは良いですが、ローストの芳ばしさや苦さは無いです。
小麦粉とバターのルゥを使った粘性があって味も濃厚で旨味やコクも強いですが、酸味や雑味は無く、力強さや荒々しさよりも上品な感じのカレーですね。
　量的には最初に出されたジャガイモを2個食って ライスを普通盛りにしたら、かなりの満腹感は得られそうですね。　

　まあ充分美味しいカレーライスだとは思いますが、期待しすぎたのか普通の延長線上にしか感じられませんでした。
それに店の規模の割に店員さんの数が多いにも関わらず、結構品出しに時間が掛かるし、必然的にお客さんの回転も悪くなり、店の外に長蛇の列を作ることになります。
それが分かっているので、食べ終わっても余韻に浸る間もなく席を空けてなきゃいけない脅迫感に急かされ寛げませんしねぇ。
　これだけ長い歴史を持ちながら、人気店としての地位を守りづつけている割に何かオペレーティングに問題があるような感じがしてしまいますねぇ。
　食べ終わって、追われるように席を立って会計しましたが、案の定 待ち行列が店の前から階段を下りて表まで繋がっていました。
多分、入店までに1時間以上は掛かりそうに見えましたが、そこまで並んで食べるほどのカレーライスではないかなぁ！