路地裏洋食店。腕はなかなか確かだと思いますよ。 : ムロイ食堂

2019年の最終出勤日になりました。
今年の年末年始休暇は10日間で、50代で迎える最後の年末年始ということになるのですが、特に何処かに行く予定も無く、東京大賞典参戦と初詣を除いては、食べログ活動も取り入れながらゆっくりと過ごしたいと思っています。

ということで、職場でのランチもこの日が最終日。
まだ100店程度は残っている神田エリアのBM飲食店の中から、今回は淡路町に近いこちらの洋食レストランを訪れてみることにしました。

当店は、オープンしてまだ2年半ほどの歴史の新しいお店ですが、マスターの奥さんはスタイリストとしてちょっと名の売れている室井由美子さんという方です。

ご主人の方は、もともと料理には造詣の深い方だったそうですが、お店を持つのは、当店が初めてらしいですね。

当店は、外堀通りの淡路町交差点の一つ南側の信号から須田町方面へ入り、50mほど進んだ左側にあります。

えんじ色の庇がアクセントになっているこじんまりとしたお店。
店頭には手書きの看板が出されており、ランチメニューも掲示されています。

手動の扉を開けて入店するとすぐに室井さんらしいシェフが対応してくれました。
入ってすぐ左手にランチメニューが書かれたボードがあり、その中から選んで入店時にそこで注文するシステムのようです。ただし、代金は後払いですね。

この日のランチは4種類。
パスタが3種類と料理が1種類で、以下のラインナップです。
・広島産かきオイルペペロンチーノ
・ミートソースペンネ
・三陸産帆立香味野菜クリーム
・ビーフシチュー
いずれもスープ、ドリンクが付いて税込み1,000円と、価格的には、こんなものかなといった感じです。
オイルベース、ショートパスタ、クリームソースとバランス良くラインナップしたパスタにも惹かれるものがありましたが、かきのパスタは以前、ノロウイルスにやられたことがあり、トラウマというほどでは無いのですが、あまり気が進みません。

結局、注文したのはビーフシチュー。
ライスは少なめと伝えました。
ドリンクもここで注文しますので、アイスコーヒーを料理の前に提供してもらえるようにお願いしました。

店内は、入ったところに厨房に面したL字型のカウンター席が7席あり、その横を抜けていくと奥に思いのほか広いスペースがあって、向かい合わせのテーブル席が28席とU字型のテーブル席5席が配置されています。
計40席のキャパですので、こじんまりした外観に反して、収容力は大きめですね。

お店はシェフの他、もう一人の男性とお二人で切り盛りされているようで、残念ながら室井由美子さんの姿は見えません。

先客は2人ほどいましたが、まだそれほど混んではいない感じでした。

誘導されたテーブル席に着席して間もなくアイスコーヒーが運ばれてきました。
ちびちびと飲んでいるものすぐにランチスープが提供されます。
このスープ、ベースになっているのは牛すじと思われ、それがたっぷり入っています。
玉ねぎ、にんじんなどの野菜類に白いんげん豆など具沢山のスープで、野菜の甘味が良く出ていてとても美味しい。
下手なサラダなどと比べても、野菜分をしっかりと摂れるのもいいですし、セットスープでこれだけ豪華なスープもあまり見られないと思います。

スープの提供から8分ほどしてビーフシチューが運ばれてきました。
ビーフシチューのプレートは、ライスとセットで、ブロッコリーが添えられています。
柔らかく煮込まれた牛肉がゴロゴロ入ったビーフシチューで、なかなか贅沢な一品です。
赤ワイン等で深いコクのあるデミグラスソースもとても美味ですし、なかなかのビーフシチューでした。
ライスに絡めていただきますが、スイスイと口の中に吸い込まれ、あっという間に食べ終えてしまいました。

事前の情報からは、素人が趣味で始めた洋食店のようなイメージを持っており、味の方も推して知るべしと思っていたのですが、なかなかどうして、ご主人、確かな腕の持ち主のようです。
そうでなければ、このスープ、そしてビーフシチューの味は出せないと思います。

1,000円というお値段は、神田のランチ相場からするとやや高めではあるのですが、この内容のランチであれば十分納得ですし、むしろ、ユーザーフレンドリーなのが伺えます。

この日も私が入店した時は空いていたのですが、次々と後続客が訪れ、私の両側のテーブルもすぐに埋まったほか、退店した12時5分過ぎくらいにはかなりの席が埋まっていました。
しっかりと近隣のサラリーマン、OLに認知されつつあるお店なのだと思います。

路地裏にあって目立たないお店ですが、なかなかの良店だと思受けました。
是非とも長く頑張ってもらいたいお店ですね。