素晴らしいコーヒー専門店ですが、値段が高いのと禁煙席が2階なのは煙が流れてくる点で残念。 : 眞踏珈琲店

神保町らしい喫茶店。
当店は、まさにその表現がピタリとくる喫茶店です。
店名の「眞踏」は、「まふみ」と読み、マスターのお名前(大山まふみさん)から来ているらしいです。
名前もインパクトがありますが、神保町らしいと申し上げたのは、そのことではなくて、当店、本の街神保町らしく、本に囲まれた喫茶店なんですね。

マスターは、当店をオープンする前は南青山の名店「蔦珈琲店」に勤めていたそうです。
因みに同店は、今からちょうど1年前に人間ドックの帰りに訪れたことがあります。

ひょんなことから今から約3年前にこちらで起業することになり、当然これまでの経験を生かしてこだわり珈琲の店を標榜したわけですが、その際に珈琲＋アルファを考え、それで思い浮かんだのが「本」だったそうです。
個人的なマーケットリサーチでも、本の街神保町とは言え、意外に珈琲を主体とした個人経営のブックカフェが無いことも後押ししました。

当店はウイークデー(土曜日を含む。)は11時からの営業ですが、日曜祝日は12時からの営業になっています。
この日はランチを食べ終えたのが12時をちょっと回っていましたので、ちょうど良かったです。

駿河台下交差点近くの裏路地にお店はあります。
2軒隣にはやはりカフェですが、特殊な業態の「イングリッシュ・オンリー・カフェ」があります。
因みに同店のジャンルはその他になっていますね。

お店には12時ちょっと過ぎに到着しました。
カラフルな煉瓦造りの壁に焦げ茶色の扉が映えて、なかなか洒落たファサードです。
その扉を開けて入店します。

入って左手は厨房とそれに面したカウンター席がありますが、正面には階段があって、2階席へ通じています。
お店はマスターと若い女性のお二人で切盛り。
マスターから1階はカウンター席のみで喫煙、2階は禁煙との案内がありましたので、当然2階席をチョイスします。
1階には先客がおられたようですが、2階へ上がったところ、先客はいませんでした。
2階席はまさに本棚に囲まれているという感じでカウンター席とテーブル席がやや詰め込まれた形で配置されています。
私は2人用テーブル席に着席しました。

卓上には赤いカバーのメニューブックが置かれています。
中をめくるとドリンクメニュー中心にフード、ケーキ、アルコールのメニューが並んでいます。
コーヒーは、コーヒー、アイスコーヒー、アメリカン、カフェオレ、アイスオレ、エスプレッソが700円均一。
コーヒー専門店並みの価格ですが、シングルオリジンはメニューにはありません。

フードはクロックムッシュとカレーライスのみですが、いずれもドリンクとのセットで1,300円といいお値段です。
ケーキはガトーショコラ、レアチーズケーキ、ベイクドチーズケーキの3種類があって単品@500円。
コーヒーとのセットは1,200円ですが、単純に値段をプラスしたもので、セット割引等はありません。
こちらもかなり強気の価格設定です。

当店のコーヒーは、ホットコーヒーがネルドリップ、アイスコーヒーは水出しのダッチコーヒーと聞いていましたので、迷いましたが、今回はアイスコーヒーにしました。
待つこと12分ほどかかって、コーヒーとケーキが同時に運ばれてきました。
ベイクドチーズケーキは、岩塩が添えられており、それを付けてお召し上がりくださいと言われたので、その通りにします。
うん、このケーキは美味しい。
酸味は抑えられており、どちらかと言うと円やかなタイプのベイクドチーズケーキですが、コクがあってとても美味しく、何より岩塩との相性が素晴らしいです。
塩とチーズケーキってこんなに相性良かったんですね。
これからチーズケーキを食べる時は塩を振って食べることを考えたくなりましたが、そうすると血圧上がりそうなので、痛し痒しです。（笑）

アイスコーヒーは、小さめのコップに入って提供されました。
ガムシロップは茶色っぽいので、さとうきび由来のオーガニックシロップかもしれません。
ミルクは牛乳でしたので、かなりこだわりがありそうですね。
さすがにダッチコーヒーだけあって、深煎りの豆を使用していると思われますが、深いコクがあって飲み口の良い美味しいコーヒーでした。

ケーキもコーヒーもレベルが高く、また、多数の書籍を見て回るのも楽しかったのですが、残念な点は一つはやはり価格。ちょっと強気過ぎますね。
もう一つは、1階喫煙、2階禁煙の分煙ではありますが、これだと2階に副流煙が流れ込んでくること。
空調等で工夫されているのかもしれませんが、私が在店中、やはり煙が多少漂ってきていました。

いいものをたくさん持っているお店だけに、これらが改善されれば、もっとオススメしたくなるお店なのですが、神保町の喫茶店と言うと、昔から喫煙可というイメージも一方ではあるので、冒頭の「神保町らしい」というコンセプトを考えた場合には判断が難しいのかもしれませんね。