【1396】デート向き！16品5,400円（＋チャージ料）の少量多種コース : くずし鉄板 あばぐら 神田店

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株式会社RYコーポレーションが運営する鉄板焼き業態のお店です。
ロティサリーチキンの「LA COCORICO」や「The French Toast Factory」などが姉妹店。
野村不動産が展開する飲食特化型商業ビル、GEMS神田の5階に出店しています。

オープンキッチンを囲むコの字カウンター、個室など合わせて44席あるようです。
薄暗い照明で雰囲気重視の店内はデート向き。
男性2名で利用しているのは我々ぐらいで他はカップル客ばかりでした。

村祐 夏吟（六勺 540円）
豊盃 純米（六勺 540円）
栗駒山 特別純米辛口（六勺 540円）

チャージ（540円）
あばぐら特選コース 全16品（5,400円）＋牛すじ葱卵（1名324円）

01.浜坂産 ジャガイモのすりながし
02.鱧焼霜 白瓜と新玉葱のゼリー寄せ
03.黒毛和牛うに巻き
04.トリュフパン
05.稚鮎の唐揚げ
06.八丈島産 金目鯛のブイヤベース
07.茨城県産 からすみ蓮根
08.ホヤ塩辛と味噌クリームチーズ
09.長崎産 穴子寿司
10.浜坂産 サザエ壺焼き
11.フルティカトマト
12.なめ茸アボカド
13.黒毛和牛ステーキ
14.泉州茄子
15.茨城県産 美明豚の豚玉（牛すじ葱卵1名＋324円）
16.林檎のブリュレ

※表示価格は内税です

ディナータイムの料理はコースのみとなります（追加アラカルトメニューもあります）。
しかしコース一本でありながらチャージ料540円を徴収するシステムには疑問。
5,000円（税抜）のコースと表示したほうが客ウケは良いのかも知れませんが、
6,000円（税込）のコースと表示するほうが正直ではないでしょうか。

しかしテナント料の高そうなGEMS神田ということを考慮すると、
実質6,000円のコースだとしても16種類の料理をチョコチョコと楽しめるのはお得感あります。
デートにも使える雰囲気の良さも相俟ってコストパフォーマンス高いのではないでしょうか。

まずは夏らしくジャガイモのすりながしを冷製で。
同じく夏を代表する食材の鱧はレアーに火を入れて、シットリ食感の焼き霜にしています。
ジャガイモは普通に思ったのですが鱧の艶めかしい食感には目を見張りました。

今ではすっかり定番の組み合わせとなった「うにく（雲丹＋牛肉）」。
北海道のウニをA4仙台牛で巻いているのですが、6,000円のコースにしてはウニのクオリティ高いです。
これは食べログ3.73の食堂とだか（五反田）より美味しいかも知れません。

自家製トリュフバターを食パンに塗って、サマートリュフを上に散らした「トリュフパン」。
個人的にはパンがもっとカリッとしているほうが高評価になりそうだったのですが、
トリュフを活かす食べ方としてアイディアは面白いと思いました。

稚鮎の唐揚げは1人1尾ということで儚く消えていきます（6,000円で16品だけあって1品の量は少なめ）。
ブイヤベースは耐熱フィルムに包んだ状態で登場。
シンガポールのペーパーチキンのような演出で魅せてきます（味も普通に美味しいです）。

茨城産の蓮根にはイタリア産というカラスミ（ボッタルガのパウダーでしょうか）を散らして。
冬に日本料理店で食べるボラのカラスミと比べてしまうと見劣りする部分は否めないのですが、
このお店は食材の組み合わせ方に一見の価値があります。

ホヤの塩辛は味噌クリームチーズ（クリームチーズの味噌漬けでしょうか）と合わせて。
独特のクセを感じるホヤに味噌やチーズをぶつけ、クセを緩和するアイディアは感服。
この組み合わせはもっと流行っても良いかも知れません。

やわらかな穴子、一度殻から取り出して、調理してから殻に戻したであろうサザエも美味しい。
6,000円のコースなので20,000円の高級鮨店の穴子と比べてはいけないのですが、
値段に対してはコスト以上の美味しさではないでしょうか。
どの料理も食べやすく処理されていて、本当にデートにも使いやすいお店と思います。

フルティカトマトはトマトそのままで出すのではなく、酢漬けにしてあってマリネのような味わい。
なめ茸とアボカドの組み合わせも面白いのですがアボカドの青臭さが目立ちました。
そこで活躍したのが次の黒毛和牛ステーキ用にと出された生胡椒の塩漬け。
胡椒の風味がアボカドの青臭さを消して、生胡椒ならではの滑らかな食感もアボカドと合います。

生胡椒の塩漬け、本わさび、ニンニク醤油、2種類の塩を味変アイテムに、黒毛和牛ステーキ登場。
「うにく」に使用されていたA4仙台牛も肉質のレベル高かったですが、
北海道黒毛和牛のイチボを使ったこのステーキも良かったです。
霜降り肉なので適度にやわらかく、肉から感じる旨味の強さも申し分なし。
16品6,000円のコースでこれだけレベルの高い和牛を出してくるのは驚き。

軽く浅漬けにしたような、淡い味付けの泉州茄子で口直しの後は、本日の白眉と思った豚玉。
1名あたり324円のプラス料金で牛すじ葱（九条ネギ）卵も入れて貰ったのですが、
生地に含まれる山芋の比率が高いのかフワッフワの食感が気に入りました。

個人的にお好み焼きは関西風より広島風と思っていましたが、これは関西風でも美味しい。
大阪の梅田で食べた「きじ」のお好み焼きより気に入りました。
あおさ、生七味も味変アイテムとして活躍。
デザートに林檎のブリュレまで登場して、1時間20分ぐらいで16品のコース終了。

オープンキッチンには3人のシェフ、システマティックに調理が進められて、提供スピードは速いです。
この回転の速さもGEMS神田で16品6,000円のコースを実現できている理由の1つでしょう。
神田エリアでデートのときは抑えておきたい1軒です。