素晴らしい川端シェフのビストロ・フレンチ : TERROIR Kawabata

今年３月訪問以来、また行きたいな～と常々思い焦がれておりました。ゴールデン・ウィークを利用して今回予約してのお一人様ランチです。

案内されました席は、前回と同じくお一人様でもゆっくりできる壁際。そうなんです、やはり両隣にお客様がいらっしゃると、何か落ち着かないような気がしますものですから、とってもありがたや～(^-^;

本日は前回同様、ムニュ　デジュネ　￥５，０００に、真鯛のパイ包み焼きをお願いしまして、プラス￥１，０００です。

まずはシャンパン
《DEUTZ》歌姫様マドンナも愛するワインとの事で、フランス国内のレストランや有名なホテルのハウス・シャンパーニュにも選ばれているそうです。そんな前説を聞いたら、完全にあたくしの脳は「おいしい」に洗脳されました（笑）　グラスに立ち昇る泡のきめ細やかなことと言ったら、早く飲ませて～って心が叫びましたから！

～アミューズ・ブーシュ～
茄子のラタトゥイユ

茄子をじっくりと炒め甘味を引き出した上で、お出汁（鰹と昆布の一番出汁）で仕上げた和テイストなスタートのお料理です。とてもお出汁が香る優しい味わいのラタトゥイユ、フレンチと和食の融合が楽しめます。

～前菜～
フランス産ホワイトアスパラガスの桜海老ムースリーヌソース

お～静岡は由比産の桜海老、わたくしの実家から車で２０～３０分の漁港です。そんな話をしましたら、若い男性スタッフ様、なななんと焼津市出身ですって。焼津はマグロ漁港ですね。あちらこちらで静岡出身の方とお会いでき、嬉しい限りです。いけない料理を語ってませんでした。
フランス産ロワール地方より空輸されたアスパラを、提供する直前に薄皮を剥き調理する事で、このシャキシャキとした食感がかもし出され、卵黄とバターをベースにしたソースとの組み合わせは、ブラーヴォ！このバター、桜海老の香りを移した桜海老バターとこちら独特のバターで、たっぷりとアスパラと桜海老のカリカリに揚げた物と口にしたら、もうやめられない止まらない、なんとかエビセンのようです。いやいや例えがよろしくないですが、めちゃめちゃ美味しいです。最後にフランスパンで、お皿のソースを綺麗にまとわせて食べると、ブラーヴォ!(^^)!　今の時期だけのスペシャリテです。

～前菜～
自家製スモークサーモン　または　新鮮鶏レバーと国産ポークのシェフが愛するテリーヌ
両方前回いただいてますので、こちらのシェフのスペシャリテは両方いただかねばなりませんね（笑）追加料金￥１，５００でお願いできます。
スモークサーモンは、川端シェフが２０数年試行錯誤を積み重ねてきたスペシャリテ、４日間の工程を経ての逸品ですが、最後の燻製が冷燻という手法で、スモークチップとの間に氷を置き、冷やしながら風味付けをされているそうです。最初はサーモンのみで、次はマリネされたお野菜と一緒に、最後はフランスパンにバターをたっぷり付け、サーモンでくるんと包みパクリ。素晴らしいですね、うなりますねこの深い香りと味わいに。

テリーヌの王様、ジャンピエール氏のもとで一から川端シェフが学ばれ、鴨や色々なバリエーションがある中で、こちらの鶏とポークが、シェフが一番お好きなテリーヌだそうです。お肉を全部ペーストにしないで、ごろっとお肉の食感が感じられるのがいいです。自家製ピクルスの程よい酸味がこの濃厚なテリーヌとの相性は抜群です。うまい！

～真鯛のパイ包み焼き～
サフランの香りが素晴らしく、立ち昇る湯気の熱々さで食欲が刺激されます。見た目にも可愛らしいです。パイ生地は香ばしくサックサック、中の真鯛は本当に柔らかくホロホロっとした食感で、ソースをたっぷり一緒に食べると、美味しいです本当に美味しい(^o^)　中は真鯛、海老、ブロッコリー、しいたけなどが調和した味わいです。添えられたアメーラトマトが甘え～ら（すいませんおやじですので）

～牛頬の赤ワイン煮込み　ブルゴーニュ風～
ブルゴーニュの郷土料理で、直前に好きな色の柄のナイフを選びましたが、ナイフはお肉には必要ありません。フォークでほろほろと身がほぐれて、口にしたらもうあらまって感じに拡がります。付け合せは定番のお野菜、小玉葱にシャンピニオン（マッシュルーム）、そしてこだわりのベーコンです。日本のベーコンでは塩気が強すぎて味のバランスが崩れてしまうそうで、シェフが自ら燻製をされた物で仕上げた逸品。それぞれをほほ肉と一緒に食しますと、みごとに調和した味に、ほほがおちちゃいました。本日右も左のほほが落ちて、げっそりと痩せました（笑）

～デザート～
甘夏の寒天
甘夏の自然な甘味がいいですよ。フレッシュな爽やかな寒天、白ワインとミントのシャーベットがこれまた爽やかです。こちら季節ごとに変わる一品で、３月は伊予柑でした。

ヌガーグラッセ
イタリアンメレンゲを少し固めに作られたアイスです。中にほろ苦くキャラメリーゼしたアーモンド、杏子、レーズンが入る、とても美味しいアイスでした。添えられた苺にプルーン、さらには川端家のミントが、あ～軽やかなアイスに大満足でした。

本日満席でしたが、どちらのテーブルも楽し気な会話が弾んでます。笑い声や、お料理を絶賛する声があちらこちらで。すごくアットホームな雰囲気がいいです。
女性スタッフの胸元には、大きなソムリエバッチがきらり！　今度シニア・ソムリエの検定を受けるそうですが、合格すると今の大きなバッチは返却し、小さなタイプに変わってしまうんですね。でも、ソムリエの前にシニアが付くんですから、栄誉あるバッチです。頑張って下さいね。

やはり、こちらのお料理は全て私好みで、美味しいの連発です。お皿が冷たいお料理から、素手では熱すぎて手にできないお皿のお料理まで、五感で楽しめるお店です。季節感も満載です。スタッフ様の笑顔がみな素敵です。

最初から最後まで、美味しく楽しく感動しながらいただきました。
また季節が変わりましたら、是非伺いたいと思います。

ごちそうさまでした。

気になるレビュアー様の投稿された写真を見た瞬間に、「これ食べたい」
そんな一瞬の思いから、伺う事にしました。
その気になるメニューは、《真鯛のパイ包み焼き》

ＪＲ御茶ノ水からおおよそ１０分ぐらいでしょうか。
湯島聖堂の真正面にお店はあり、食べログに記載された道順通りです。

お店到着は若干オープン時間より前でしたが、外を掃き掃除なさっていた女性スタッフが、「随分待たれましたか？　もうお店の準備が整ってますので、どうぞ（笑顔で）」あ～スタートから嬉しい始まりです。
店内に入るや、男性スタッフ方が温かく笑顔で出迎えです。あ～すでにポイントが加算されちゃいました。

店内はビストロの雰囲気充分なとても落ち着く感じです。

本日のランチは“ムニュ・デジュネ”　5,000円
そこからお魚料理を、真鯛のパイ包み焼きを予約時にオーダー（＋1,000円）

※シャンパンでスタート

《アミューズ・ブシュ　大根のムース》
グラスに盛り付けられた状態が可愛いです。口に大根の香りと味が拡がり期待度が一層高まります。

《自家製スモークサーモン》
こちらはシェフの思い入れがとても強い一品とうかがい、ますます期待が高まりいざ実食です。
女性スタッフの勧め・・・まずはそのままのサーモンを味わい、つぎは付け合わせの野菜と、最後はパンにバターをぬり、サーモンでくるんで食べ、シャンパンでが良いですよ（笑顔でニッコリ）
その通りの手順でいただきましたが、燻製の香りが素晴らしいです。これは生ハムと言った旨味と香りのスペシャリテ。
パンと一緒にいただいた時には、シャンパンお代わりでって言いたくなりますから。

《テリーヌ・フォワ・ド・ヴォライユ》
鶏レバーのテリーヌに、鶏の旨味が凝縮されたジュレと一緒にいただきましたが、濃厚なレバーが口いっぱいに拡散します。でも全く臭みはありません。この濃厚さと白ワインがまた合うんです。

《★★★真鯛のパイ包み焼き★★★》
なんとなく想像していた味のはるかかなたの美味しさにビックリしました。パイの形がとてもユニーク。これはパイのサクサク感を、ちょっと亀の足のような部分との食感の違いを楽しんでくださいと言う、シェフの計算から出された形状だと。サフランソースの香りと、サクサクな食感、真鯛のふんわりとした旨さが、もう黙って食べなさいって世界です。
ソースをパンできれいに完食してしまいました。中には人参・ブロッコリー・それに椎茸がいました。これぞ一目ぼれした絶品スペシャリテです。

《北海道産牛フィレ肉のポワレ　+1,800円》
まず食前にナイフを選ばせていただきます。楽しい演出です。この牛フィレに合う赤ワインをソムリエにお願いして、準備ＯＫ。ポルチーニ茸のソースが素晴らしい香りで私の鼻腔をくすぐります。マデラ酒の甘味がまたこのお肉に合います。素晴らしいです。ソムリエのお薦め赤ワインがこの料理の美味しさを際立ててます。

《デザート１　伊予柑のテリーヌ》
柑橘でさっぱりとした味わいです。

《デザート２　紅はるかのクレームキャラメル》
プリンですまさしくこれは。甘味は紅はるかの自然な甘味を最大限に引き出す事で、砂糖はそれ程使用せずに仕上げられた、ビターな美味しさ。

《エスプレッソをダブルで》

最初の料理からデザートまで、シェフの丹精込めた逸品が目白押しです。こんなカジュアルなイメージなのに、出てくる料理は本格フレンチなのですから、気軽に楽しめるお店に巡り合えて幸せです。スタッフ全員の笑顔にあふれた素敵なお店は、やはり川端シェフのお人柄なのですね。
最後に、シェフがお見送りしてくださり、ありがとうございました。
本日は満席でしたが、どちらのテーブルからも笑顔が見受けられ、私自身も笑顔でお店を後にしました。

素晴らしい料理、スタッフの笑顔、シェフに感謝いたします。

ごちそうさまでした。