電気街でグルーヴを！ : 小割烹おはし あきはばらりびんぐ

　この日は古くからの業界の仲間５社5人で飲み会です。
この集まりの時は、色んな会社から来て色んな方向へ帰っていくので、なるべく皆の中間になるよう秋葉原で集まることが多いです。
18時にJR秋葉原電気街口改札を出て目の前の秋葉原駅前プラザビルの5階のこちらの店で現地集合でした。
このビルは秋葉原駅前に良くみられる全フロア飲食店のビルで、エレベーターが2本しかなく、こうゆう切の良い集合はお客さんが集中するので1階のエレベーター前で長時間待たされることになります。
そうか、予約時間を18時20分とかにすれば良いかも知れませんね！

　漸くエレベーターに乗り込み5階で降りると、ちょっとしたエレベーターホールの先の店内は凄く明るくて、飾り気のないスッキリとしたスタイリッシュのデザインが、お洒落なカフェのようで和食屋であることを完全に忘れてしまいます。
　この日は団体が入っている様でホールのテーブルを取っ払って立食パーティー会場になっていましたが、予約をしておいたので一番奥の半個室に案内されました。
最初に店員さんから2時間制である旨伝えられますが、週末でもないのに余程の人気店なんでしょうね。
もう皆、揃っていて早々に生ビール３つとウーロン茶、緑茶割りで乾杯です。

　お通しは鰆の揚げ出しでしたが、出汁も味付けも上品で素材の質も良く、うーん絶品です！
これを見れば、この店の料理が美味いことがもう解りますね。
　メニューを見ると、どうやらこの店は『おばんざい』の店のようで、お惣菜メニューが沢山載っていて、それを肴に飲む店のようです。
　そうと解れば、魚の南蛮漬け、肉じゃが、鶏の竜田揚げ、大根とジャコのサラダ、牛蒡の唐揚げ、蓮根と薩摩芋のキンピラ等を次々注文していきます。
１品の量が解らないので、５人で食べるのに丁度良い量で１皿にするか２皿にするかは店員さんに判断を委ねて出してもらうことにしましたが、サラダ以外は全て2皿で出されました。
　それと店員さんが是非にとお勧めの、桜海老と筍の炊き込みご飯を１合炊きでお願いしました。
これは炊き上げるのに40分ほど掛かるので初めに注文を受けているとのことでした。
　酒は各自自分のペースで好きに頼みますが、私は中々（麦焼酎）のロックを頂きましたが、小さなロックグラスに氷を入れ、そこに焼酎が３分の１も入ってなくて、一瞬なんかの冗談かと思ったほどです。
まあ今日のメンバーはそれ程飲む奴もいないので、自分もペースを落としましょう。
　魚の南蛮漬けは、綺麗な白身魚の小口大の切り身にコロモを付けて揚げて、それをレモン果汁の甘酢に漬けた物で、白身魚の美味さもさることながら爽やかなレモンの自然な酸味が上品な甘みと相まって見事な南蛮漬けに仕上がっていて、これはホントに美味いです。
　肉じゃがは、ちょっと甘めの味付けですが上品な感じでそれ程塩味はなく素材の味を活かしていて美味いです。
　蓮根と薩摩芋のキンピラは、かなり大きめに切って前もって煮て下味を付けてから薄く衣を付けて揚げ煮の様になっています。
見た目はきんぴらには見えませんが甘辛のタレが衣に染みて味はきんぴらです。
　牛蒡の唐揚げは、太い牛蒡をスティック状に切って片栗粉を塗して揚げているようですが、牛蒡の風味が良く素材の良さが伝わります。
　大根とジャコのサラダは、大根の細切りと水菜を切りそろえてジャコを掛けたサラダで、野菜が新鮮で美味いです。
　鶏の竜田揚げは、コロモがカリッと食感が良く、鶏肉はジューシーで噛むと透明の脂が染み出してきて美味いです。
　そして40分程経った頃桜海老と筍の炊き込みご飯が小さなお釜で炊きあげられた状態で出てきます。
えっ、〆に出してくれるのかと思っていたらもう飯ですか？
それならもっと後から注文入れたのにねぇ。
このお釜の炊き込みご飯は一度下げてから、お茶碗に盛り分けて出してくれましたが、まあ1合を５人で分けるので小盛です。
桜海老と新筍の香りと旨味が凄くて、これ自体がツマミになるほどの料理として成立していますが、食べ始めるともう箸が止まらず一気に食い切ってしまいますので、これじゃあツマミにはなりませんねぇ！
　1時間を過ぎた頃にもう食べ物がラストオーダーと言われ、フライドポテトを1皿だけ頼んでみました。
　このフライドポテトは皮付きのまま切ったジャガイモを素揚げにしたもので、青唐やアンチョビソースを練り込んだマヨネーズで頂きますが、結構塩味が強くジャガイモ自体も物が良いのでそのままで食べた方が美味いですね。
　ラスト30分前には飲み物もラストオーダーで、15分前には会計をお願いされ、何だかせわしい感じで終了です。

　結局、焼酎をロックで4杯ほど飲んではみましたが量が少ないので全く酔いもせずこれじゃあテンションも上がりませんねぇ。
それでも一人4,600円くらいはしたので、まあ安くはないですね。
料理は、素材も良くどれも上品な味付けで非常に美味かったですが、何だか忙しくて落ち着けませんでした。
接客も感じは悪くないんですが、次の予約が隙間なく入っているんでしょうか速く帰そうとしている感じが、透けて見えちゃう感じが嫌ですねぇ。
そしてまた狭いエレベーターホールは店を出る客でごった返し、多分どの階も同じような状況なんでしょねぇなかなか来ないし、やっと来て乗り込んでも満員で乗れもしないのに待ってる人がいるから各階に止まりながら降りるので余計に時間が掛かる訳です。
　さてまだ20時ですが、何だか全く酔っぱらっていないので次行こうってゆうノリがなくて、珍しくそのまま家路につきました。
うーん、何だかモヤモヤするなぁ、もっとグルーヴ（ノリ）をくれぇ～！
あっ、幾ら秋葉原の電気街でも、電気グルーヴは駄目ですよ！