レギュラーの｢黒｣は創作性豊かな限定に比べるとノーマルなバランス型の優しい味わい！ : 八咫烏

九段下の法務局へ行った帰り、久々に｢八咫烏｣
へお寄りしました。到着した時刻は12時前とい
うこともあり外には4名ほど待ち客がおられて
ただ客層はリーマンが主で回転も早い。

外で待っていると先客で並んでいる方から｢券
は買われました？｣と声を掛けて頂き、ここは
食券を先に購入するのか？と気付かされて店内
の券売機でまずはメニューを確認。限定メニュ
ーは売り切れのようで、レギュラーメニューに
目を移せば、ラーメンの「黒」と「白」があり
私が選んだのは、「特撰黒」¥1150です。

外に出て待つこと10分ほどで店内から呼ばれて
入店。空いている席に座ると通路が狭く荷物を
持っていると置き場に窮する。お冷やが銀色の
ステンレス製グラスでスタッフさんから提供さ
れる。厨房には居山店主とスタッフさん2名の
体制。

暫し待ったところに｢特撰黒｣のご登場！

外観すると、スープは醤油色で濃いめに感じる。
具のチャーシューは、低温調理の豚肩ロースの
スライスされたものが3枚、小ぶりの鶏もも肉
1切れ、他はワンタンが2個、味玉、三つ葉、白
髪ネギといった構成です。

まず顔を近づけて香りを確認したが、鶏、醤油
、魚介いづれもさほど感じるものはなく、次に
レンゲでスープを掬うと、透明な油で被われ、
その油を口にすると、鶏油のようでもあるが、
唇にまとわりつくようなマッタリ感はなく、色
合いも植物性油の透明感。油だけだと無味無臭
に感じるが、スープと合わさると仄かに鶏の香
りとふっくらとした鶏の旨味も出てくる。ただ
鶏の出汁感はさほど感じられず、そこに合わさ
る魚介、乾物などの旨味がむしろ舌に伝わって
くるような感覚だ。醤油は実にまろやかでコク
と芳醇な香りがあり、醤油ぽいラーメンだとも
言える。全体としては優しくも味わい深いホッ
とするようなスープで美味しい。

麺は、低加水全粒粉の細ストレート麺。三河屋
製麺のようだが、風味があり歯切れの良さが際
立つ。魚介出汁の醤油ぽいスープとともに食べ
ていると蕎麦に似た感覚にもなるが、歯切れが
良すぎて歯応えを感じないところに物足りなさ
もあり、例えは良くないが、カップ麺の蕎麦の
麺ような感覚で個人的には？が付いた。

低温調理の豚肩ローススライスは、脂がのって
しっとりとした食感、シンプルな味わいで美味
しい一品だが、記憶に残るようなインパクトは
感じなかった。鶏もも肉は特筆するものはない。

ワンタンは、肉餡だと思うが、固い！、箸で切
ろうとしたら切れずに箸先がスリップしてスー
プが跳ねてしまい、お隣のテーブルを汚してし
まったが、何故餡を固くしてしまうのか？か私
には理解できず、味わうような気にはなれなか
った。お握りも固く握ると米のふっくらとした
美味しさが失われるが、この餡も同じように感
じた。

味玉は、黄身が濃くて旨味が凄い。具の中では
唯一記憶に刻まれるほど美味しかった。

総じて、限定を食べた時の感動からレギュラー
ラーメンへの期待が大きすぎたのかもしれない。
いや、素材もいいし味が悪い訳でもない。
ただ、私が足繁く通っているラーメン店は、日
々レギュラーラーメンのブラッシュアップに力
を注ぎいつ食べてもラーメンに躍動感がある。
それに比べると食べ終えて物悲しい気分になる
ほどこちらに訴求してくるものが感じられなか
った。それは接客にも現れていたように思う。

次にいつ来れるかはわからないが、機会あらば
限定狙いで来ると思う。ごちそうさまでした！
(^^ゞ

《味の評価》
・スープ★★★★☆
・麺★★★☆☆
・チャーシュー★★★☆☆
・他の具★★★☆☆

《全体の評価》
・ビジュアル★★★★☆
・ボリューム★★★★☆
・トータルバランス★★★★☆

以上

昨年８月、九段下にオープンした「八咫烏」

以前からＢＭはしていましたが、九段下は帰宅経
路でもなければ仕事で行くことも無いので、いつ
行けるやら？、と半分諦め掛けてたら、゛ラーメ
ンの神゛はいるんですね～(笑)、外出先からの帰
宅途中、東京駅で中央線が運行見合わせ！、振替
輸送も行っていて、ここでどう帰ろうかと考える
前に「八咫烏」へ行こう❗と決めていた。(笑)

ところで「八咫烏」は、ヤタガラスと読むんです
ね～^^; 無学無識な私には漢字も難しければ意味
もようわからん、という漢字(感じ)で、また何で
こんな屋号にされたのか気になっていました。

九段下駅からは徒歩２、３分でお店に到着すると
先客は１名、１８時が営業開始のようで時計を見
たら１０分前。外の長椅子に座って暫し待つ間、
ツイッターで「八咫烏」の１８時以降限定メニュ
ーをチェックすると、「冷製焼き干しラーメン」
限定20食とありましたが、その前後のツイートを
見ていたら、店主さんはサッカー好きなのか？
゛本日、日本代表対イラク戦があります、皆で応
援しましょう❗゛などというメッセージもありま
した。残念ながらこの日の試合はドローになって
しまいましたが、ふと見たら代表のユニフォーム
のエンブレムが、羽根を広げた三本足の烏、所謂
八咫烏。これが屋号の由来！ということか❓(笑)

１８時ジャストに開店し、券売機で改めてメニュ
ーを確認すると、基本はラーメンの黒と白の２種
、黒醤油と塩or白醤油ということでしょうか？

そこに限定１と２があります。横の貼り紙に、限
定１は「冷製焼き干しラーメン」と「角煮おこわ
」とのセット￥１０５０、２は「冷製焼き干しラ
ーメン」のみ￥８５０とあります。

限定１は魅力的なセットメニューですが、ここは
理由を語らず、限定２をポチ❗(笑)

食券をお渡しし、カウンター席の奥から順に着席
し、暫し待っていると、両隣の先客後客さんのレ
ギュラーメニューのラーメンが先に配膳され、限
定メニューは後優先となっている模様(苦笑)、冷
製なので冷静に待ってねと言うことかな？ヾ(--;)

お店側の事情を配慮すれば、麺をゆでた後冷水で
冷やしたり具の準備もあるから仕方ないですね。
ただ、一言事前に時間が掛かることは言って欲し
かったですね～
配膳される頃には両隣のお客さんほとんど食べ終
えてましたから(苦笑)

さて、出来上がった「冷製焼き干しラーメン」が
いよいよカウンター越しに手渡された瞬間、その
ビジュアルの美しさにうっとり♪、もう待った時間
はどうでもいい、というぐらいビューティフル❗w

店員さんからレンゲに付け合わせを載せた状態の
小皿も渡され、途中から一緒にお試し下さい！
とのこと・・、何だろう？気になる・・とここで
反則の一舐め・・ん、山芋だ❗、ちょっと味付け
されてますが後に確認したら青リンゴ酢のようで
、微かに酸味と甘味はありますが、山芋の旨味で
満ちています。

それでは主役の「冷製焼き干しラーメン」を外観
すると、スープは透明度の高い淡麗な和だしの色
合い、香味油のようなものがスープ表面に浮遊し
てます。そして何と言っても具の盛り付けが綺麗
なこと。チャーシューは豚肩ロース肉と思われる
薄くスライスされたレアチャーシューと鶏チャー
シュー、カイワレ、薄く斜め切りされた長ネギと
ミョウガ、そして本当の主役は俺様だ❗と言って
いるように見える鮮やかな紅色の和え物、何だろ
う？気になる・・ここでも反則して一舐め・・
あっ、大根おろしのような味わい、これも後で調
べたら、推測ですが、青皮紅芯大根のようですね
輪切りの酢橘も添えられ、ちょっと早いけど初夏
を感じさせてくれます。

久々に創作性のある１品に出会えたような嬉しい
気分になってきましたよ～(笑)

それではスープをまず頂いてみましょう❗
ん・・煮干しのジーンと体内に響いていくような
味わいに魚介の出汁感、旨味が詰まったような美
味しいスープです。津軽の焼き干しは、もっと香
りや出汁がストレートに攻めてくるかと思いきや
意外と主張は抑え気味、その代わり、他の魚介出
汁とのバランスがよく、一点に集中したような旨
味がグイグイきますね～。これは和出汁の極みで
すね～、そこに香味油でしょうか？、魚介出汁と
馴染んでまろやさが出ているようにも感じますが
全体的に優しくも味わい深いスープ・・

そこに麺は低加水の細ストレート麺、固さは固く
も柔らかくもなく、スープとよく馴染んでスープ
をしっかり持ち上げてくれます。麺は三河屋製麺
製だからか、本当旨いね～。スープと麺が一体化
したような感覚になります。そこに青皮紅芯大根
のおろしも加えて頂くと、涼しい・・少し甘味と
ピリッとくるものがあるけど、涼しげだ～(笑)

ここにレンゲに載った山芋を加えると、一層口の
中で食感の変化と味わいが華やかになり気分も高
揚してきますね～。

次に豚肩ロースのチャーシューは低温調理でレア
感たっぷりですが、臭みもなくしっとりとして味
わいがありますね～、鶏チャーシューもサクッと
してしっとりして旨い❗、この冷製のラーメンに
このレアチャーシューはベストマッチですね～

ネギとミョウガも切り方が丁寧で食感に違和感を
全く感じさせず美味しく頂けました。

これは夏場で食欲が減退しても、美味しく頂けて
元気が出そうなそんなラーメンだと思います。

スープ、麺、具が一体となり、インパクトよりも
全体的に優しくバランスのとれた和の創作ラーメ
ン、三位一体の美味しいラーメンだと思います。

これは食べる価値ありますよ❗

《味の評価》
・スープ◎
・麺◎
・チャーシュー◎
・他の具◎

《全体の評価》
・外観◎☆
・ボリューム○

以上