江戸の風情を残す神楽坂で鮑と和牛の鉄板焼きを堪能‼︎おもてなしも素晴らしく、ハレの日にぴったりのお店 : 神楽坂 鉄板焼 向日葵

家人との外出の帰りに美味しいものを食べて帰ろうということになり、こちらに伺いました。大人の隠れ家的なお店として友人に教えてもらったお勧めのお店です。場所は神楽坂、飯田橋から神楽坂を登って少し奥に入ったビルの3階にあります。エレベーターを降りると和モダンなエントランスがあり、室内は落ち着いた雰囲気で家具もゆったりしたものが使われています。カウンターは6席、3組のテーブル席とこじんまりとしていますが、奥の2テーブルは個室のようにも使えるとのこと、お客さんのシチュエーションに合わせていろいろと便利に利用できそうです。我々はカウンター席のすぐ近くのテーブル席でした。カウンターは人気があり、すぐに予約が埋まるとのこと、そりゃ鉄板焼きですものね!! でも我々の席からもシェフやキッチンの様子や奥にある水槽も見え、好位置のテーブルでちょっと楽しみです。
いただいたのはこちらの一押しのコース、店名を冠した 向日葵コース 7000円(税別)です。メニューにある内容は
・ずわい蟹のサラダ
・焼きうに
・おすすめの一品
・海鮮の一品
・鮑の鉄板焼
・箸休め
・焼き有機野菜
・黒毛和牛サーロインステーキ
・締めの一品
・お椀
・香の物
・デザート
・お茶
となっていましたが、その日によって順番や内容が変わるので、何がでてくるかはお楽しみ!!
まず、ぐい飲みに入った島根の寒しじみの出汁が来ました。しじみ独特の白濁した濃い出汁は滋味たっぷり、温度もちょうど身体が温まるくらいの飲み頃で、この一杯で気持ちと体が切り替わります。
乾杯はスパークリングワイン、グラスとボトルが運ばれてきてテーブルで日本酒のようになみなみと注がれたのにはびっくりでした。マスカット風味のさわやかなスパークリングワインでした。
コースの始まりのずわい蟹のサラダは、自家製蟹みそドレッシングが濃厚でまるでピュレのようです。ほぐした蟹肉がたっぷりと使われた豪華なサラダはこの後の料理への期待度をMaxまであげてくれました。
次はメニューでは焼きうになのですが、この日は特別に上物のイクラが入ったとのことでミニイクラ丼が飛び入りで出されました。小鉢くらいの大きさの器に盛られたイクラ丼は、味が濃い小粒のイクラを出汁に漬けることで旨味がさらにアップ、すりおろした柚子の香りでさわやかも感じさせる上品なものでした。出汁が多いので最後はお茶漬けのようにさらさらといただくのが贅沢!!
このあとのウニに備えて日本酒にチェンジ、東京都芝にある酒蔵の「東京開城」の純米吟醸原酒、サッパリした呑みやすい日本酒です。
ほどなくアート作品のように盛り付けられたウニと穴子が供されます。この日は焼きうにではなく根室のバフンウニのこぼれ寿司仕立て、濃い味のウニなのでそのままつまんでも良し、最後は手巻きにして豪快にいただきます。穴子は甘味を抑えたタレが素晴らしく、添えられたクリームチーズと一緒にいただくのですがこの組み合わせは新しい味かも? これはよいアイディアです。赤ワインにも最適でしょう。
海鮮の一品はカジキマグロのステーキ、銚子産のカジキは脂がのって口の中でとろけるよう、薬味には塩、フライドガーリック、おにおろしがそえられています。おにおろしはそのままツマのようにいただくこともでき、脂ののった魚には必需品です。
ドリンクを白ワインに変えたところで小皿でチーズ焼きが出されました。ゴーダチーズとチェダーチーズを鉄板で焼いてクレープのようにたたんだ箸休め的な一品なのに、ワインが進むので困ります(;^_^A
次はいよいよ鮑の鉄板焼き!!焼く前に見せていただいた蝦夷鮑は肉厚で艶やかな光沢が美しいもので、見たときから仕上がりが楽しみでした。包丁が入って花のように開いた焼き鮑はふっくらと膨らんで焼き方が素晴らしい!!レモンを絞ってサッパリといただくものよいのですが海水の塩分だけで十分美味しく、柔らかで噛めば滋味あふれる鮑の味と香りが口の中に広がります。肝が別添えになっていて、これも美味しい!!
ここから肉料理が続くので、ドリンクを赤ワインに変更です。
柚子味噌とバルサミコソースでいただくフォアグラ大根は見た目も大変美しい一品、フォアグラは臭みが全くない上質なものでふろふき大根との相性もばっちり、私的には柚子味噌でいただくフォアグラに新鮮な印象を受けました。
ステーキの前にお口直しの葡萄酢が小さなグラスで運ばれてきました。お酢といっても酸味は少なくぶどうジュースでもない、という不思議なドリンクでした。でもこれをいただくと舌と胃がスッとリセットされるので、食中のノンアルのドリンクとしてもいけるかもしれません。
本日のメインである黒毛和牛のサーロインステーキは鉄板の上で豪快にフランベされて、これは鉄板料理の醍醐味ですね。使っているのは鹿児島県産A5ランク牝牛のお肉で、小麦から作られた白醤油とポン酢でいただきます。焼き方はミディアムレア、付け合わせの有機野菜の彩も鮮やかで種類も多く手がかかっています。一口大にカットされた肉は香りがよく、口の中ですうっと溶けていく食感もすばらしい!!
熱々のほうじ茶で一休みをしていると、お食事としてステーキで使ったA5ランクの肉からとった牛脂を使ったガーリックライスに、蟹の殻を焼いて煮だした蟹出汁のトロロ昆布の味噌汁が運ばれました。A5ランクの牛脂のせいなのかガーリックライスが今まで食べた中で最高に美味しく、相方は大盛にすればよかったとちょっと悔しがっていました(^o^) 私はカニ出汁の味噌汁が美味しくで、シンプルだけれど贅沢な味噌汁を堪能しました。
デザートは自家製ガトーショコラに雪塩のアイスクリーム、サッパリとした塩アイスに濃厚なガトーショコラを組み合わせた王道のデザートですね。

立地はやや奥まっているとはいえ神楽坂でいただく鉄板焼きとして、このコースの内容とサービスはかなり高い満足感を得られると思います。シェフやスタッフの笑顔や気配りも素晴らしく、料理の説明やドリンクのお薦めも的確でわかりやすく楽しく食事できました。ここを教えていただいた友人に感謝ですm(_ _)m 季節を変えたときの料理にも興味があるので、機会を作って再訪したいお店となりました。