70歳を前に、更なる高みを目指す谷シェフ : ル・マンジュ・トゥー

公式

お店の営業情報は店舗関係者によって公開されています。

ル・マンジュ・トゥー

(Le Mange-Tout)
2024年Bronze受賞店

The Tabelog Award 2024 Bronze 受賞店

フレンチTOKYO百名店2023選出店

食べログ フレンチ TOKYO 百名店 2023 選出店

この口コミは、denji-papaさんが訪問した当時の主観的なご意見・ご感想です。

最新の情報とは異なる可能性がありますので、お店の方にご確認ください。 詳しくはこちら

5.0

¥20,000~¥29,9991人
  • 料理・味5.0
  • サービス5.0
  • 雰囲気5.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク5.0
2021/11訪問10回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス5.0
  • 雰囲気5.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク5.0
¥20,000~¥29,9991人

70歳を前に、更なる高みを目指す谷シェフ

およそ1年半ぶりの訪問。私も齢60を過ぎて都内で夜に飲食するお店はこちらだけになりつつある。
昨年の今頃予約を入れていたものの谷シェフが急に体調を崩されキャンセルとなり、その後緊急事
態宣言等ありしばらく訪問が果たせなかった。

当日は7時から。遠くに住んでいる我々夫婦はその時間より早く伺うことはかなり難しい。ちょっ
と遅れて伺うと平日ながら満席。皆さん緊急事態宣言明けを待ちわびていたご様子。

いつものようにハウスシャンパンを飲みながらお料理を待つ。テーブルにはお店特製のマスクケー
スが置かれている。

アミューズの1品目はトリュフのカヌレ。カヌレの中には香ばしいカラメルとトリュフが。カヌレ
の上にはスライスしたトリュフも。見た目も味も素晴らしい1品。

アミューズの2品目はホタテのマーブルムース。見た目も豪華だが味わいは更に素晴らしい。ホタ
テのムースと言うとホタテの香りがする柔らかいムースを想像するがこれは結構しっかりした食感
で濃厚なホタテの香りとキャビアの味わいが楽しめる。本日の逸品の一つでした。

続いてル・マンジュ・トゥー特製の蝦夷ジカのコンソメ。これをいただくと今年もそろそろ終わり
だなぁと感じ入るこの季節の名物。いつもはコーヒーカップでいただくが茶道のお茶碗のような大
きめの器を手で抱えるスタイル。コンソメの香りがより引き立って美味しくいただく。合わせるワ
インはランドック北部ピクサンルーの赤。私がお気に入りのやつだ。全く文句はない。

前菜は谷シェフが修行をしたアルザス地方の郷土料理ベッコフ。野菜や豚足などをココットで炒め
て、ル・マンジュ・トゥー風にフォアグラが添えてある。こちらでこういうお料理は間違いない。
本日の逸品その2。合わせるワインはエルミタージュの白。白ながら濃厚なボディーがお料理とマ
ッチする。

メインのお魚ははたのロティ。上には香草類があしらわれている。これをルクルーゼのお箸でいた
だく。箸置きもルクルーゼ。ウィットにとんだ美味しいお皿でした。合わせるワインはブルゴーニ
ュのMontagny。黄金色のワインは脂の乗ったはたとよく合う。

メインのお肉は内緒の鴨。実は昨年予約をした時に鴨をリクエストしていた。キャンセルになって
そのリクエストは果たせなかったことをちゃんと覚えていて下さった。ありがたい配慮。他のお客
さんには鳩が提供されているので小さな声で紹介いただく。昔は常連さんだけ別のお料理が提供さ
れることが普通だったが、SNSで情報共有が当たり前になった昨今はそういうことが許されなくな
ったようだ。内緒の鴨が目立たないように本日のメインは鳩にされた模様。重ね々感謝いたします。

鴨はまだ時期的には早いもののお米を食べてあっさり目の鴨はこの時期に手に入った時だけの谷シ
ェフのスペシャリテになる。付け合わせのジャガイモのグラタンと共に堪能しました。美味しかっ
た。本日の逸品その3。合わせるワインはボルドーのChateau Camensac。ボルドーらしい豊潤さ
が鴨にぴったりでした。

デザートは洋梨のコンポートとモンブラン。モンブランは小布施を思わせる栗鹿の子仕立て。フロ
アを担当されている大橋さんがパティシエも兼ねており谷さんのリクエストであっさり目に作り上
げたとのことでした。中には栗の渋皮煮が。面白く美味しい1品でした。

昨日ミシュランガイド2022の発表があり、ル・マンジュ・トゥーは14年間続けた2つ星から1つ星
へ。ミシュランガイドは料理だけではなくお店のインフラ等も勘案されるから小さな一軒家で営ま
れているこちらのようなお店は不利になる。テーブル間のスペースを取ることも限界があるし換気
もママならぬことから窓を開けている必要があり、そういう部分がマイナスの評価だったんじゃな
いかと想像する。

とはいえこちらのスタンスは何ら変わる所は無い。1年半ぶりお料理をにいただいて、70歳を前に
して谷シェフは新たな高みを目指しているように感じた。コースの構成や内容が以前と変わってき
ている。今風のライトな洗練されたお料理ではなく、より凝縮されたオーソドックスな方向のよう
な。私は素人だからうまく言えないけど、次に訪問するのがまた楽しみになりました。

ごちそうさまでした。


  • ル・マンジュ・トゥー - 鴨(内緒ですw)肉料理

    鴨(内緒ですw)肉料理

  • ル・マンジュ・トゥー - はた 魚料理

    はた 魚料理

  • ル・マンジュ・トゥー - お店外観

    お店外観

  • ル・マンジュ・トゥー - ル・マンジュ・トゥー風のベッコフ

    ル・マンジュ・トゥー風のベッコフ

  • ル・マンジュ・トゥー - ホタテのマーブルムース

    ホタテのマーブルムース

  • ル・マンジュ・トゥー - 付け合わせのジャガイモのグラタン

    付け合わせのジャガイモのグラタン

  • ル・マンジュ・トゥー - 蝦夷ジカのコンソメ

    蝦夷ジカのコンソメ

  • ル・マンジュ・トゥー - トリュフのカヌレ仕立て(アミューズ①)

    トリュフのカヌレ仕立て(アミューズ①)

  • ル・マンジュ・トゥー - カヌレを割ったところ

    カヌレを割ったところ

  • ル・マンジュ・トゥー - モンブラン

    モンブラン

  • ル・マンジュ・トゥー - モンブラン(断面)

    モンブラン(断面)

  • ル・マンジュ・トゥー - 洋梨のコンポート

    洋梨のコンポート

  • ル・マンジュ・トゥー - Chateau Camensac

    Chateau Camensac

  • ル・マンジュ・トゥー - ミニャルディーズ

    ミニャルディーズ

  • ル・マンジュ・トゥー - ブルゴーニュの白(Montagny)

    ブルゴーニュの白(Montagny)

  • ル・マンジュ・トゥー - ルクルーゼの箸置きと箸

    ルクルーゼの箸置きと箸

  • ル・マンジュ・トゥー - Hermitageの白

    Hermitageの白

  • ル・マンジュ・トゥー - Pic Saint Loupの赤

    Pic Saint Loupの赤

  • ル・マンジュ・トゥー - ハウスシャンパン

    ハウスシャンパン

  • ル・マンジュ・トゥー - マスクケース

    マスクケース

  • {"count_target":".js-result-Review-135667290 .js-count","target":".js-like-button-Review-135667290","content_type":"Review","content_id":135667290,"voted_flag":null,"count":271,"user_status":"","blocked":false}
2020/06訪問9回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス5.0
  • 雰囲気5.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク5.0
¥20,000~¥29,9991人

苦しい時ほどお店の実力は現れる

ほぼ1か月遅れの奥さんの誕生日のお祝いに訪問。こういうこじんまりとした繁華街から外れた場所
にある高級フレンチは、外出自粛や営業時間短縮ではかなり苦労していると想像する。HPを見ても
テイクアウトは基本やっていないようで(実は常連さんの特注で少しだけやっていたとのこと)こう
いうグランメゾンでのディナーを夕方5時からと言うのもちょっと。苦戦されている中、自粛も解け
て早速陣中見舞いのような感じで訪問した。

金曜日は満席と言うことで木曜日の晩に。ただでさえこじんまりとした店内、隣と距離を置くために
テーブルは4つで営業している(今宵は3組)空気清浄機も新調したとのこと。その他さすがコロナ対
策はしっかりしている。谷さんに挨拶をして階段を上りテーブルに着く。

お料理は「プティポア(グリーンピース)」のムースから。これは以前いただいたことがある。この
季節の名物だ。フランス産の青臭くなくて甘い小ぶりなグリーンピースをムースにして、生ハムの入
ったホワイトソースで。季節のディライトと言う趣。大好きな一品で美味しい。

ここからお料理は一気に静かなる凄みを増していく。

2番目のアミューズは新玉ねぎのロースト。皮のまま蒸し焼きにした新玉ねぎのの下に、玉ねぎのペ
ーストを敷いて、玉ねぎを焦がしてトリュフを加えたソースでいただく冷製のアミューズ。口ではう
あく表現できないほど美味しい。この時点でこれが今日一かと確信するが、それはすぐに裏切られる。

3品目からオードブル。まずはこちらでよく出される赤足エビのお料理。ソースがサフラン仕立てで
スパイスが利いていて何となくアジアンテイストで文句なく美味しい。合わせるワインは久し振りの
ジョスメイヤー。エビと言うことでリースリング。

4品目は2皿目のオードブル。フォアグラと案内されていたのでローストかと思っていた何と酒粕に漬
けたもの。合わせるお酒は、当初小ぶりなグラスがサーブされたのでソーテルヌかと思ったら、日本
酒。それも古代米の「朝日」という品種を頼んで醸して作った「國酒禊」というもの。あの竹田 恒
泰氏が共同プロデュースしているとのこと。

繊細ながらそれなりにしっかりした甘口のお酒で、酒粕で漬けたフォアグラと見事なマリアージュ。
もちろんフォアグラをこのようにして食べるのは初めてながら、フォアグラの魅力を余すところなく
表しているお料理。一期一会という言葉が脳裏をよぎる逸品でした。

こちらのお店には何年も通っているけど今晩は凄みが感じられるくらいの素晴らしいお料理が続く。
メインが負けちゃうんじゃないかとちょっと心配になる。

メインの1品目は石鯛のポアレ。西京味噌で漬けた石鯛を同じく白みそ仕立てのソースで。フレンチ
で出てくるお料理の予想をはるかに超えている。漬けて少し寝かせたことによる石鯛の身のふっくら
感と甘めの白みそのソース、そして下に敷いた春菊の苦みが素晴らしいハーモニーを奏でる。合わせ
るワインはボーヌの白。

メインの2皿目は夏鹿のポワレ。冬場にいただくこちらの名物のジビエの鹿もいいけれど、夏の鹿も
秀逸。新鮮な血の香り(というのも変な表現だけど)とワインのソースに、付け合わせのレンズ豆が
炒りぬかのようなアクセントを加えて、満足いく一品でした。

合わせるワインはボルドーの有名シャトーChateau Gazinのもの。メルロー主体で結構寝かせた感が
心地よい絶品ワインでした。お客さんが少なくて絶品ワイン大放出という感じかも(笑)

ということで陣中見舞いどころか大満足のディナーでした。いつもは外に向かって攻めたお料理が得
意な谷さんが内部に向けて深く沈降していくというか。苦しい時ほどお店の実力が現れるのを感じま
した。ごちそうさまです。

  • ル・マンジュ・トゥー - 夏鹿のポアレ

    夏鹿のポアレ

  • ル・マンジュ・トゥー - 石鯛の西京味噌

    石鯛の西京味噌

  • ル・マンジュ・トゥー - 酒粕で漬けたフォアグラとウサギ

    酒粕で漬けたフォアグラとウサギ

  • ル・マンジュ・トゥー - 新玉ねぎのロースト

    新玉ねぎのロースト

  • ル・マンジュ・トゥー - プティポア(グリーンピース)のムース仕立て

    プティポア(グリーンピース)のムース仕立て

  • ル・マンジュ・トゥー - 赤足エビ

    赤足エビ

  • ル・マンジュ・トゥー - ジョスメイヤーのリースリング

    ジョスメイヤーのリースリング

  • ル・マンジュ・トゥー - 國酒禊(あらばしり)

    國酒禊(あらばしり)

  • ル・マンジュ・トゥー - 國酒禊(あらばしり)裏面

    國酒禊(あらばしり)裏面

  • ル・マンジュ・トゥー - 國酒禊(斗瓶取り)

    國酒禊(斗瓶取り)

  • ル・マンジュ・トゥー - 國酒禊(斗瓶取り)裏面

    國酒禊(斗瓶取り)裏面

  • ル・マンジュ・トゥー - Cote de Beaune

    Cote de Beaune

  • ル・マンジュ・トゥー - Chateau Gazin

    Chateau Gazin

  • ル・マンジュ・トゥー - Chateau Gazin 裏面

    Chateau Gazin 裏面

  • ル・マンジュ・トゥー - ビワのコンポート

    ビワのコンポート

  • ル・マンジュ・トゥー - 誕生日おめでとう

    誕生日おめでとう

  • ル・マンジュ・トゥー -
  • {"count_target":".js-result-Review-117200957 .js-count","target":".js-like-button-Review-117200957","content_type":"Review","content_id":117200957,"voted_flag":null,"count":259,"user_status":"","blocked":false}
2020/02訪問8回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス5.0
  • 雰囲気5.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク5.0
¥20,000~¥29,9991人

ヤマシギ(ベカス)の羽を口実に美味しいお料理をいただく

11月末に伺って、食後、谷シェフとお話をしている時にジビエの羽の話になった。昨年鎌倉のル・グ
ルニエさんに伺った時に雉をいただき、帰りに猫用に雉の羽をいただいて来た。結構たくさんいただ
いたんだけど、野生の鳥の羽は相当興奮する様でそろそろお払い箱になって来た。そんな話をしてた
ら谷シェフが「じゃあ鳥のジビエが入った時に取っておきましょう」と言ってくださって、その後す
ぐに「ヤマシギが入荷したので羽を取っておきます」とお電話をいただいた。ということで2月の頭に
訪問。

今宵いただいたのお料理とペアリングのワインは以下の通り。

アミューズ① ゆり根と白ニンジンのココットトリフソース シャンパン ドゥ ラ メゾン
アミューズ② ホタテの昆布仕立て コート ド ボーヌ白
アミューズ③ グリーンピースのムース サンセール
オードブル① 北寄貝のグリル ピノブラン(ジョスメイヤー)
オードブル② シャラン鴨のグリル ボーヌ赤
メイン魚   ヒラメのポアレポロネギ添え ムルソー
メイン肉   蝦夷鹿とフォアグラ ボルドー シャトー ド フューザル
デザート①  柑橘(名前忘れました)のゼリー仕立て スペインの発泡菓子添え
デザート②  アップルパイ カルバドスアイス添え

どれもこれも非常にレベルの高い美味しいお料理でしたが、特にアミューズ②、③、オードブル①、②
メインのお魚が素晴らしかった。

アミューズ②は羅臼の昆布を酢昆布にしてレアのホタテと和えているのだが、ソース、食感と香り、
すべてが最高。

アミューズ③のグリーンピースは、正にフランス料理の一品という感じで、滑らかなムースとグリー
ンピースの香り、ソースの酸味が相まって、素晴らしいお皿。

メインのヒラメも、口の中で身がほどけ、若干の香ばしさとソースの香り、ポロネギとの相性、どれ
を取っても文句のつけようのない逸品。

帰る時にヤマシギ(ペガス)の羽をいただきお店を後にしました。ヤマシギ自体は入荷が無くていた
だけませんでしたが今年もよろしくお願いします。

  • ル・マンジュ・トゥー -
  • ル・マンジュ・トゥー -
  • ル・マンジュ・トゥー -
  • ル・マンジュ・トゥー -
  • ル・マンジュ・トゥー -
  • ル・マンジュ・トゥー -
  • ル・マンジュ・トゥー -
  • ル・マンジュ・トゥー -
  • ル・マンジュ・トゥー -
  • ル・マンジュ・トゥー -
  • ル・マンジュ・トゥー -
  • ル・マンジュ・トゥー -
  • ル・マンジュ・トゥー -
  • ル・マンジュ・トゥー -
  • ル・マンジュ・トゥー -
  • ル・マンジュ・トゥー -
  • ル・マンジュ・トゥー -
  • ル・マンジュ・トゥー - ヤマシギの羽

    ヤマシギの羽

  • {"count_target":".js-result-Review-113212528 .js-count","target":".js-like-button-Review-113212528","content_type":"Review","content_id":113212528,"voted_flag":null,"count":243,"user_status":"","blocked":false}
2019/11訪問7回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス5.0
  • 雰囲気5.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク5.0
¥20,000~¥29,9991人

こちらで蝦夷鹿のコンソメをいただくと今年も暮れてきたんだなぁと思います

(今回は写真があります)
2009年の年末にこちらに初めて伺って以来今年で10年になる。タイミングはクリスマス前だったが
この時期に伺うとこちらの名物と言うか看板料理の一つ、蝦夷鹿のコンソメをいただくことができる。
10年間毎年飲んでいると、年によって少しずつ味が違うのが分かる。今年のコンソメはすっきりした
飲み口で味わいはなかなかなものだった。

こちらで蝦夷鹿のコンソメをいただくと、今年も暮れてきたんだなぁ としみじみ思います。

今回のコースは、アミューズ3種(イカ墨を練り込んだ饅頭、カボチャのグラタン、蝦夷鹿のコンソメ、
生ハム添え)に、オードブルが2皿(ムール貝のフリット、仔牛と平茸のグリル)、メインは魚料理
が「ヒラスズキのポアレ」、お肉料理が「ランドック産の鳩のグリル」のラインナップ。

去年に味を占めて出回り始めた鴨をリクエストしていたんだけど、今年は天候不順と先の台風で鴨の
狩場が崩壊してしまったことなどから手に入らず、鳩になった。別のお客さんもリクエストしていた
ようで、谷シェフがわざわざテーブルまで上がってきて説明していた。季節の素材を大事にするこち
らのようなお店は、天候不順はもろに影響するのだろう。

鳩はもちろん美味しかったんだけど、今日の一皿は「仔牛と平茸のグリル」。淡白ながら味わい深い
仔牛と肉厚で味が濃い平茸を生クリームを使ったソースで仕上げた1品。下にはお米を固めて焼いた
焼きおにぎりが敷かれている、凝ったお皿でした。

お皿ごとに別のワインをいただき、最後のデザートは、レクチェを使った爽やかなものと、キャラメ
ルムースを使った濃厚なものと。いつもながら堪能しました。

谷シェフ、楠本さん始めル・マンジュ・トゥーの皆さん、12年連続ミシュランガイド2つ星獲得おめ
でとうございます。

  • ル・マンジュ・トゥー -
  • ル・マンジュ・トゥー -
  • ル・マンジュ・トゥー - アミューズ① 饅頭

    アミューズ① 饅頭

  • ル・マンジュ・トゥー - サンセール

    サンセール

  • ル・マンジュ・トゥー - アミューズ② かぼちゃのグラタン

    アミューズ② かぼちゃのグラタン

  • ル・マンジュ・トゥー - アミューズ③ 蝦夷鹿のコンソメと生ハム

    アミューズ③ 蝦夷鹿のコンソメと生ハム

  • ル・マンジュ・トゥー - ピュイ・フィッセ

    ピュイ・フィッセ

  • ル・マンジュ・トゥー - ムール貝のフリット

    ムール貝のフリット

  • ル・マンジュ・トゥー - モレ・サン・ドニ

    モレ・サン・ドニ

  • ル・マンジュ・トゥー - 仔牛と平茸のグリル

    仔牛と平茸のグリル

  • ル・マンジュ・トゥー - コート・デ・ボーヌ

    コート・デ・ボーヌ

  • ル・マンジュ・トゥー - ヒラスズキのポアレ

    ヒラスズキのポアレ

  • ル・マンジュ・トゥー - 赤ワイン(ボルドー)

    赤ワイン(ボルドー)

  • ル・マンジュ・トゥー - 鳩のグリル

    鳩のグリル

  • ル・マンジュ・トゥー - レクチェとソルベ

    レクチェとソルベ

  • ル・マンジュ・トゥー - キャラメルムース

    キャラメルムース

  • {"count_target":".js-result-Review-110266705 .js-count","target":".js-like-button-Review-110266705","content_type":"Review","content_id":110266705,"voted_flag":null,"count":232,"user_status":"","blocked":false}
2019/07訪問6回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス5.0
  • 雰囲気5.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク5.0
¥20,000~¥29,9991人

サマーディライト、暑さを癒す絶品のお皿の数々

今回も写真が無いレビューです、悪しからず。

私が食べログにレビューを書こうと思い立ったのは、自分がいいと思ったお店の評点が、低かったこ
とが理由の一つ。自分がいい評点をつけることで、少しでもそのお店の評価が高まればいいなぁと思
ったのだ。ル・マンジュ・トゥーはその代表。聞けばいろいろと経緯があったそうだが、数年前の評
点の入れ替えで、都内でも10位ちょっと位のところに落ち着き、「良し良し」と思っていた。

ところが、ちょっと前の評点入れ替えで、また評点が下がってしまった。事情通の人に伺うと、レビ
ューの数が多かったり、新しい人がどんどんレビューを上げるお店は、評点が高くなるのだとのこと。
席数が少なくて、常連さんも多く、私を含め年配の人が中心に訪れる同店は、私が4か月前に上げた
レビューがまだトップページに残っているくらいだから、そういう観点からはちょっと不利になる。

それは別として、前回初めて3月末に行って堪能させていただいたので、今回も初めての7月に訪問さ
せていただく。いつものようにグラスのシャンパンを飲みながら、どんなお料理が出てくるか、わく
わくしながら待つ。

アミューズの1品目は、キュウリのスープ仕立て。日本料理で言えばすり流しと、スペインのガスパ
ッチョを併せたような1品。底に敷いたクリームチーズと、上に浮かべたディルの風味が絶妙。暑さ
を忘れさせてくれる1品。

続いて、アンディーブを使ったお皿。アンディーブをオレンジソースで煮て、それを卵を使ったソー
ス(すいません、よく聞く名前のソースですが、最近固有名詞が覚えられなくて)に上にハーブ野菜
を載せて仕上げる。アンディーブの苦みとハーブの香りが、グラスでいただくPouilly-Fuisseと絶妙
にマッチする。

次に焼きとうもろこしの冷たいポタージュ。ポップコーンも載せられていて遊び心のある1品。トウ
モロコシを焼いてから使うことで、風味が一層引き立ち、香ばしさが加わる。

ここからオードブル?。まずは魚介。酒蒸しのアワビを、アワビのスープを使って煮た冬瓜と合わ
せ、サマートリュフを散らした1品。贅沢で見事なお皿になっている。

続いて、フォアグラのスイーツ仕立て。フォアグラのムースを、チョコレートとビーツと使って、ス
イーツ風に仕立てている。ビジュアル的にも痺れるような1品。写真が無くてすいません。本日最も
印象に残ったお皿の一つ。これを、ここのところ定番の赤、Auxey-Duressesと合わせる。フォアグ
ラのムースと同様、とろけるような1品でした。

メインの最初は、ど真ん中の直球的な、オマールエビのグラタン仕立て。オマールとソース以外加え
ない潔さ。こういうのもこちらの魅力です。

メインの2品目は鳩。個人的には鳩はジビエのイメージだったが、谷シェフが修行したアルザスでは、
夏のお料理とのこと。本日最も印象に残ったお料理の2つ目。いろんな部位を焼き方を違えて、オー
ソドックスな血を使ったソースで仕上げた、よくあるお料理だが、谷シェフの手にかかるとこれがも
う・・・。うーんと唸らさられる1品になる。

デザートの1品目は、口直しの白桃。白桃のソースに、底にはソルベを敷いているのがさすがの1品。

2品目は、オーソドックスなパリブレスト。フィリングがチョコレートとバニラの2種類で、何とも言
えない風味のクリーム。単純なパリブレストではない。ごちそうさまでした。

平日と言うこともあって、割と年齢層が高く、ビジネス系のお客様が多く、あんまりレビューを書く
人がいなさそう。ほぼレギュラー(?)の私がレビューを書いても、あんまり評点アップには貢献で
きそうもないけど、それはそれで。

次に何が出てくるのか、わくわくして待つっていうのは、至極の愉しみだと思います。

  • {"count_target":".js-result-Review-104982523 .js-count","target":".js-like-button-Review-104982523","content_type":"Review","content_id":104982523,"voted_flag":null,"count":204,"user_status":"","blocked":false}
2019/03訪問5回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス5.0
  • 雰囲気5.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク5.0
¥20,000~¥29,9991人

春に伺うと、うれしいことが沢山あります

私のような庶民は、いいお店に行くのは年に数回、何らかのイベント時に限られる。具体的に言うと、
誕生日とクリスマスだ。私の誕生日が2月末、奥さんの誕生日が5月末なので、谷さんのところに伺う
のも一度夏のお料理を楽しみに伺ったくらいで、ほとんど同じタイミングになる。今回2月には「仏
蘭西料理・名古屋」に伺ったので、谷さんのところには3月の下旬に伺うことにした。この季節は
ホワイトアスパラの旬。事前にリクエストをして伺った。

最近すっかり味をしめた平日の訪店。7時前に伺うと我々が最後のようで、すでに満席だった。シャ
ンパンをグラスでいただきながら、最初のアミューズは「イカと大根をチーズで和えたもの」。上に
キャビアが載せてある。イカにチーズが合うのかと思いきや、大根が巧く味を調和してすごく面白い
一品。シャンパンとの相性もばっちり。期待が膨らむ

続いてホワイトアスパラの1品目。茹でたものをホワイトアスパラのピューレとトリュフのソースで
仕上げてある。芳醇な香りとアスパラの風味が溶け合い秀逸。

続いてホワイトアスパラ2品目。レギュラーメニューの炙ったホワイトアスパラだが、いつものトリ
ュフオイルの他に、下にふきのとうが敷き詰められている。シンプルなお料理だが、大ぶりなホワイ
トアスパラの香り、味、食感が、ふきのとうの苦みと溶け合っている。このお料理だけ食べに、こち
らに来てもいいくらい至福の一品だった。唸るくらい美味しい。

アミューズはさらに続き、フランス産グリーンピースを使ったお料理。フラン仕立てのグリーンピー
スのムースの上に、やはりグリーンピースと生ハム等を使ったソースがかかる。おいしい。春になる
と食材が増えてくる。

アミューズの最後は、フォアグラと鶏肉を使ったシャルキュトリー。ビストロなどで出される伝統的
なお料理だそうだ。シャンパンの後、白がずっと供されていたワインはここで赤に。ブルゴーニュの
オーセイ・デュレス。あまり聞いたことが無かったが、このワインがブルゴーニュにしてはちょっと
濃い目で芳醇な香りながら、すごくすっきりた後味で、お料理との相性がぴったりだった。ブルゴー
ニュにしてはやや物足りなさが残る仕上がりなのだが、こういう合わせ方をしていただけるのは、こ
ちらのお店ならではと思わせる。

贅沢なアミューズをいただいた後は、エビのチリソース仕立て。谷シェフが好きな中華仕立てだ。和
歌山産という、あまり聞いたことも無い大型のエビを使っていて、食感が素晴らしい。

メインの一品めはヒラメのポワレ。身の厚いヒラメが絶妙な焦げ具合で調理され、下仁田ネギの上に
置かれている。表面の焦げ目と、ヒラメの身の食感が絶妙だった。

お肉のメインはこの時期定番のラム。今日はTボーンステーキで登場。ボリュームある一品。この時
期はラムをいただかないとコースが終わらない。ボリュームのあるラムを予想して、お昼をほとんど
抜いて、パンもあまり食べずに備えているのだ。脂の部分、身の部分、色んな食感と味が楽しめて、
これも至福の一品でした。

コースはデザート二品(柑橘のパチパチ仕立て、カシスのムース)とお茶菓子(サクラ仕立てのマカ
ロン)で終了する。

3月後半に伺ったのは初めてだが、暖かくなって食材が豊かになって滋味が増してくるのを感じた。
我々がホワイトアスパラ好きなことはご存じなので、2月にお邪魔するときも走りのホワイトアスパ
ラを供していただくが、やはり3月後半の力強さは無い。そして太いものを供して下さる。輸入のホ
ワイトアスパラを、北島亭とコートドールと競争で取り合うそうだ。そういうご苦労が凝縮したお料
理。春に伺うと、うれしいことが沢山あるようです。

  • {"count_target":".js-result-Review-99169361 .js-count","target":".js-like-button-Review-99169361","content_type":"Review","content_id":99169361,"voted_flag":null,"count":221,"user_status":"","blocked":false}
2018/11訪問4回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス5.0
  • 雰囲気5.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク5.0
¥20,000~¥29,9991人

今回は谷シェフの料理の神髄を垣間見たようなコース構成でした

最近谷シェフがTVに登場する回数が増えた。その控えめな性格から、バラエティーでお見掛けする
ことはまずないが、主にNHKの料理番組に登場される。数日前も「ごごナマ」でパスタを作られ、そ
のちょっと前は「今日の料理」で、鮭のムニエルとかぼちゃのグラタンを作られていた。谷シェフも
そろそろ齢70に近づかれ、自分の技術を後進や世の中に伝えて行こうと考えているのかも知れない。

かなり前になるが、やはりNHKで、ドキュメンタリーのような形式で、谷シェフの鴨の料理を特集し
ている番組を見た。鴨料理と言えばかのトゥール・ダルジャルなどで血を使ったソースと共に供され
るこってりとした鴨料理が有名だが、その時は、敢えてお米を食べた育った、猟期の早い段階のあっ
さり目の鴨を使って調理されていた。ジビエは血の滴るような肉質が魅力だが、そういう鴨も是非食
してみたいと思っていたが、前もってリクエストしたこともあったが、今回その希望が叶った。

お料理はコースの構成を変えたとのことで、細長いお皿に一口サイズで提供されるアミューズに代っ
て、お皿が4品次々に提供される。
まずはホタテとエシャロットやアワビの肝と合わせたものが。濃厚でシャンパンの味が引き立つ
続いて、フレンチ風包子。谷シェフの遊び心が感じられる一品。
そしてココットで、カリフラワーがグラタン状に調理されたものが提供される。カリフラワーが味わ
い深くて素晴らしい。私は野菜の中でカリフラワーが一番好きなのだ。
最後に、名物のエゾ鹿のコンソメ。週末の朝日新聞にも掲載されていたけれど、谷シェフはパラリン
ピックの華である谷真海選手の義父だそうで、このスープで谷選手はスランプから救われたとのこと
数年前は温暖化の影響で、エゾ鹿自体が年内には獲れなくなって、スープも提供できない状況もあっ
たが、いい猟師さんと契約して良質な鹿が安定的に手に入るようになったとのこと。めでたし・めで
たしです。

というか、こんなに贅沢なラインナップのアミューズはほとんどあり得ない。夢のようだ。

ここからがコースのスタート。最初に北寄貝のグリル、続いて季節の茸のソーセージ、トリュフソー
ス。メインは鰆のムニエル風。皮から火を通してからっと仕上げたものだ。鰆はその字とは裏腹、今
が旬だ。さすがにシェフはよくご存じ。さらっと書いたけれど、料理のレベルは非常に高い。特に茸
のソーセージは大変美味しい。

そして本日の白眉である鴨のグリル。複数の部位がそれぞれ焼き方を変えて盛り付けられている。
「超レアに焼いたささみ部分からどうぞ」と言う楠本マダムの説明を聞いていながらも、どうしても
抗えなくて、やや小ぶりのよく焼いた部分(よくわからないけど腿?)からいただく。その硬質な食
感と、脂がそれほど乗っていな代わりに逆に滋味深い味わいに言葉を失う。ささみ部分も説明の通り
マグロのようで独特な風味。それらがそれほどしつこくないソ-スと相まって、素晴らしい一皿にな
っている生意気なようだがこれは日本式のフレンチの最高峰と言えるのではないだろうか。美味しい

谷シェフは必ず鴨は丸のまま仕入れると聞いたことがある。昨晩なのか今日の昼なのか、もう少し前
なのか、スタッフ皆さんで毛をむしっていたのだろう。本当に美味しいお皿でした。ありがとうござ
います。

今回は谷シェフの料理の神髄と言うか技術の高さを垣間見たようなコースでした。来年もまたよろし
くお願いいたします。

  • {"count_target":".js-result-Review-93902573 .js-count","target":".js-like-button-Review-93902573","content_type":"Review","content_id":93902573,"voted_flag":null,"count":213,"user_status":"","blocked":false}
2018/05訪問3回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス5.0
  • 雰囲気5.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク5.0
¥20,000~¥29,9991人

こちらのお店の魅力は、谷さんの料理はもちろん、楠本マダムの存在だと思う

毎週のように高級店のレビューを上げる、きらびやかな食べロガーの足元にも及ばないが、私も年に
数回はそういうお店で食事をすることがある。そう頻繁にあることではないので、事前に口コミ等を
一生懸命チェックすることから、料理では失望することはほとんどない。ただ、そこから通いたいと
思わせるお店になるには更なる魅力が必要になる。いろいろあるけれど、おおざっぱに言えば「居心
地の良さ」だと思う。こちらにはそれがあるから、もう10年近く通わせていただいているのだ。

ル・マンジュ・トゥーでそのお店の雰囲気を司るのは、谷シェフが「戦友」と称する、楠本マダムと
言っても過言ではあるまい。彼女が他のスタッフと共に醸し出す雰囲気がすごく心地よいのだ。彼女
が後ろに控えているから他のスタッフも気兼ねなく仕事ができる。だから、今は自分のお店を持った
久米さん(青葉台のA Plus)や寿退社した高橋さん(旦那様は大阪のORIGINのシェフ)のような日本
を代表するようなソムリエールが育つのだと思う。年を取って、都内で飲食してから江の島くんだり
まで帰るのが億劫になった。都内で飲食するのはこちらに来る時だけと言ってもいいくらいだ。その
くらい魅力があるお店だ。

前回平日訪問の魅力に味をしめて、今回も平日に。雨の水曜日、7時に伺うと本日最初の来店客だっ
た。みなさん8時頃の予約らしい。たっぷりと楠本マダムとお話をする。最近はワインを飲むお客さ
んが減っているそうな。ノンアルコールのカクテルも用意しているらしい。私達夫婦は、まずグラス
でシャンパンをいただき、その後お皿ごとにバイザグラスでワインを頂くが(全部で5杯くらい)そ
ういうお客さんは減っているそうだ。

今晩のお皿は、リニューアル後名物となっている5品のアミューズから始まって、以下の通り。
・野生のアスペルジュのソテー
・サザエのエスカルゴ風
・鳩とフォアグラの何とか(聞いたんですが複雑な名称で・・・)
・時知らずのポワレ
・ラムのスペアリブのロースト
・デザート2種

一番印象に残ったのは、「鳩とフォアグラの・・・」で、両方を合わせてケーシングしてソーセージ
状に仕上げたもの。すごく濃厚で味わい深い。それに合わせるブルゴーニュのAuxey-Duressesがま
た秀逸で、マリアージュと言う言葉を再認識した1品だった。「時知らず」のポワレも、計算された
熟練の火入れの仕方が絶妙だった。

今回はグループのお客さんがいらっしゃったこともあり、お店側の配慮で一番手前の席に。平日と言
うこともあり2階に上がっていらした谷シェフと暫くお話を。平日だとこういうメリットもありま
す。手前の席に座るのはすごく久し振りだが、リキュールのボトルのすぐそばなので、それを眺めら
れるというメリット(デメリット?)もある。

初めてこちらのお店を訪れたときに、シャルトリューズが気になって尋ねたことが、こちらのお店と
打ち解けるきっかけになった。ウチの伝次郎はシャルトリューと言う猫種だが、起源にいくつかの説
がある中で、このリキュールを製造しているカルテジオ会修道院が、鼠除けのために飼っていたとい
うのが有力な説なのだ。フランスではそこそこ有名なリキュールだが、日本ではよほど専門的なお店
でないと置いていない。

今日も眺めていると、マールの横に「Pauillac」とラベルされた不思議な瓶が。尋ねると、ムート
ン・ロートシルトのブドウの皮で作ったグラッパとのこと。大変珍しいそうなので、当然の流れで頂
くことに。輸入社のラベルも無いことからどなたかのお土産の様子。すごく風味が高い、飲んだこと
のないグラッパだった。ついでに棚の上に合った、オー・ド・ヴィーもいただく。瓶の中に洋梨が入
っている。瓶の口よりも大きな洋梨だ。度数の高いお酒をいただいてすっかり酔っ払いました。食後
酒のオーダーはすごく久し振りとのこと。

いつまでも通い続けたいお店です。

  • {"count_target":".js-result-Review-85348547 .js-count","target":".js-like-button-Review-85348547","content_type":"Review","content_id":85348547,"voted_flag":null,"count":236,"user_status":"","blocked":false}
2018/02訪問2回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス5.0
  • 雰囲気5.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク5.0
¥20,000~¥29,9991人

谷シェフのお料理には「ワクワク」がある

1年半ぶりくらいに伺った。久し振りに伺うとソムリエールの高橋さんの姿が見えない。尋ねると、
寿退社とのこと。お幸せに。このお店の魅力の一つはこういう気の置けない雰囲気だ。もちろん
谷さんの料理があってのことなのだが。

平日にお邪魔するのは初めてだ。元々出不精な私は、年を取るに連れて、家の周り以外出かけるの
がますます億劫になって来た。とはいえ平日は東京で働いているので、じゃあ会社の帰りに行けばと
いうことになったのだ。さすがに平日はビジネスディナーが多く、男性中心の客層。カップル中心の
週末とだいぶ雰囲気が違う。とはいえ、暖かく心地よい雰囲気といつものランディ・クロフォードの
BGMの中でコースがスタートする。

まず、アミューズ。ル.・マンジュ・トゥーのアミューズはいつも驚かされる。今晩は5種類のフィン
ガー料理だ。それぞれものすごく凝っていて見た目もユニークだ。私は、白と黒のコントラストが見
事な西洋人参の一品が印象に残った。このアミューズが出されると、それぞれのテーブルで歓声が上
がる。そうなんだ。ここからお客さんはみんな谷シェフのマジックにはまって行くのだ。
次にどんなお料理が出てくるかワクワクしながら待つことになる。そしてその期待は裏切られない。

個人的に今夜のお料理の白眉は、イノシシのロースハムだった。まだ癖のないウリ坊のお肉をロース
ハムに仕立てて、それを新鮮なトレビスと合わせてサラダ仕立てにしてドレッシングをかけるという
実にシンプルな料理。ドレッシングはケッパーやトリフを加えた凝ったものだが、それよりもイノシ
シのロースハムがすごい。脂身も多いのだが、その脂身がほんのりと甘く、新鮮なトレビスとドレッ
シングと相まって絶妙なハーモニーを醸し出す。イノシシをロースハムにするのに凄い労力が注がれ
多くの試行錯誤が有ったのだと思うが、そういったことは微塵も感じさせない。

ル.・マンジュ・トゥーの魅力は多分こういう所にあるのだと思う。次に何が出てくるのかワクワク
させるコースの展開と、期待を上回ると言うか、いい意味で予想を裏切られるお料理。谷シェフの
遊び心がエスプリとして効いている。もちろん遊び心というのは、浮ついたものでは無く、研鑽に
裏打ちされた、そして現状に甘んじず更に努力を惜しまない姿勢から出てくるのだと思う。そして
それを実現するための惜しみない労力。

今夜は久し振りに名物のエゾ鹿のコンソメも味わうことができ、谷シェフワールドを堪能しまし
た。

  • {"count_target":".js-result-Review-80856289 .js-count","target":".js-like-button-Review-80856289","content_type":"Review","content_id":80856289,"voted_flag":null,"count":227,"user_status":"","blocked":false}
2016/05訪問1回目

5.0

  • 料理・味5.0
  • サービス5.0
  • 雰囲気5.0
  • CP5.0
  • 酒・ドリンク5.0
¥20,000~¥29,9991人

ル・マンジュ・トゥーはきっと次のステージに向かっているのだろう

谷シェフは攻めの人だと思う。素材を充分に活かすため、革新的な調理法を生み出したり、これまでに無かった素材を採用したりするのは、積極的に新しいものを取り入れて行こうとする態度によるものだと思う。ゴルフに例えれば、長めのパットを、OKを狙って手前に無難に打つのではなく、強く打つということだ。これは聞こえはいいが、リスクを伴う。外せば大きくオーバーすることになる。ゴルフではそれは大きなミスだが、ただ料理であれば、それは時として貴重な財産となるような気がする。次につながるからだ。トライアンドエラーのエラーの積み重ねは、革新的な料理人の誇りなのかもしれない。勇気を持って攻めなければ、エラーを積み重ねることは出来ない。

数年前まで、ル・マンジュ・トゥーはサプライズを提供してくれるお店だった。いいサプライズもあれば、ちょっとやっちゃたなみたいなサプライズもあった。今では食べログの評点も都内のフレンチの中でベスト10の常連になっているが、且つては結構厳しい評点もあって実力が適切に評価されていない感があった。ただ低い評点は、やっちゃた時に訪れた人の評点だったのかもしれない。ここ数年は、何となくサプライズが減って、完成度が高いお店になった気がする。これは多分且つてのエラーを基に創り上げられた完成度なのだろうと思う。それはそれでうれしいことなのだが、少し寂しい思いもあった。今夜は久しぶりに且つてのル・マンジュ・トゥーを思わせる一皿があった。

まずアミューズはこの季節の定番のホワイトアスパラ。程よく茹でたものに、こちらの定番のトリフオイルが掛けられ、下に敷かれたソース供に提供される。そして、オードブルの一品目はサツキマス。軽くスモークされて提供される。3月にお邪魔した時は同じ魚がサクラマスとして出てきた。5月になり脂が乗ってきたので、スモークすることで美味しさが増している。このお魚は、こちらの新たな名物になると思う。

そしてオードブルのニ品目が今夜のサプライズの野菜のテリーヌ。新鮮なお野菜が素材感を損なうことなくテリーヌ仕立てになっている。それがフランス産のクレソンとサマートリフと共に提供される。ソースはグリーンソースとブイヨンを煮詰めたものの2種。野菜の青っぽさというか自己主張が半端では無い。フランス産のクレソンの風味もいいが、隠し味的というか紹介されずに加えられているルッコラがすごくいい仕事をしている。ソースの完成度はこれからだと思うが、とにかく勢いが感じられる一品だった。今後完成度が高くなればお店を代表するような一皿になるポテンシャルを感じさせられた。ナイストライだ。(生意気ですいません。)ル・マンジュ・トゥーは次のステージに向かっているのだろうと思う。新たな挑戦が始まったのだろう。

オードブルの最後はイベリコ豚のグリル。これはこの所の完成度の高さを象徴するような素晴らしいものだった。塩をして熟成したイベリコ豚を塊でグリルしたものが酸味のあるソースと共に提供される。口に入れただけで細胞がみんな覚醒するくらいの美味しさだった。あんまり美味しかったので、ソースの説明や付け合わせも全部忘れてしまうほどだった。一緒に出してくれたランドックのビオの赤も見事な調和だった。

メインはお魚が宮崎のヒラスズキのポワレ、イタリア風の仕立てで、お肉は鳩を濃厚な赤ワインのソースで仕上げたもの。お肉の完成度はいつもの通りだが、最近はお魚も。どちらも素晴らしいものだった。

今日はすごく満足したので、遠い家路を顧みずダイジェスティブもいただく。私はお勧めのシャンパーニュのマール。妻はフルーツ風味のデザートワインを。これにデザートが3品ついてコースが終了。最近はフルーツ系が多いが、本日も一品目はアメリカチェリーのコンポート。爽やかな風味が印象的だった。今日は本当に満喫しました。ご馳走様です。

******************************************

誕生日ディナーの第2弾、締め括りで訪問。個人的に毎年この時期はスケジュールが立てにくく、2ヶ月前に予約する必要があるこちらには、暫くお邪魔していなかったのだが、今年は久しぶりにスケジュールとテーブルの空きがマッチしたので訪問することが出来た。2月に訪問すると、以前はみかんだけを食べて育ったヒヨドリなど、すごく珍しいジビエを出していただいたのだが、3月は初めてになる。どんなお料理が出てくるのか楽しみに訪問した。

いつも通りシャンパンを飲みながら、今晩もワインを含めてお任せでと伝えると、早速ソムリエールの高橋さんがやって来る。今日のメニューの内容だと、最後のお肉料理のメインの前まで、しっかり目の白ワインをボトルで通した方がいいとのこと。ここ何年もこちらでワインリストを見たことが無く、すっかりスポイルされているので、お勧めを聞くと、「プイイ・フュイッセ」と「シャサーニュ・モンラッシュ」とのこと。「プイイ・フュイッセ」は好きなワインなのだが、折角の誕生日なので「シャサーニュ・モンラッシュ」をお願いする。(さていくらになる事やら)ただこれが大正解だった。

しっかり目の白ワインが合うお料理は、走りのホワイトアスパラに続いて、サクラマス、うさぎのポーピエット、ハタのポワレ、そして最後にラム。
ホワイトアスパラは走りで、フランスの温室ものだそうで、まだ力強い味には欠ける。そのためソースと共に提供される。
サクラマスはほとんど火を通さないものが、ふきのとうのソースを添えて、赤水菜と共に提供される。爽やかなサクラマスの風味を生かすように、ふきのとうのソースは苦みを抑えるように処理されている。さすがだ。
うさぎのポーピエットは、ピンク色のウサギと白いジャガイモのソースの色取りが春らしい1品。
ハタのポワレは、自分的には今日のハイライトだった。お魚のメインにちょっとばらつきがある(生意気なことを言ってすいません)こちらだが、今までいただいた中で最も美味しいと思うお皿だった。皮目をしっかり炙った、長崎産のはたにお野菜のソースが絶妙にマッチする。そしてそれに、こちらでは冬の名物ともいえる西洋キャベツをローストして板状にしたものが添えられている。(多分すごく変な印象を持つと思いますが、百聞は一見にしかず。お店で味わってください。大変面白い1品です)はたは分厚い身がはらりと剥がれる美味しい1品だった。

勧めていただいた「シャサーニュ・モンラッシュ」はノーグレードなのだが、すごいワインだった。風味豊かで、冷やしてもよいが、常温に近づくと全く別の顔を見せるというか実力を発揮する。こういうワインをさりげなくリストに揃えるというのは多分大変なことなのだろうなと思う。モンラッシュは有名な高級ワインだから、お金さえ出せばいいものが揃うのだろうが、ノーグレードでこれだけのものを見つけてこられるのは、このお店の実力あってのことだと思う。最後のラムまでちょっと残しておいたのだが、ラムにも全然負けないというか、風味をうまく包み込む懐の深いワインだった。(お勘定を見たら12,000円でした。すごいコストパフォーマンスですね)

お肉のメインのラムもまた春を感じさせる食材で、それがどーんとボリュームたっぷりのローストで提供される。ラムチョップなどと言うレベルではなく、ラムのスペアリブと言うか、Tボーンステーキの片割れくらいの感じだ。そして生まれたばかりなのだろうが、見事にえぐみの無い素直な味だ。その味を生かして料理は仕上げられている。一緒に出してくれた、ローヌの渋めの赤も見事にマッチする。

コースは、グレープフルーツのマリネ・シャルトリューズ風味とイチゴのムース(だったと思うのですがあまり自信ないです。すいません)のキャラメル添えで終了。3月になるとメニューの内容ががらっと変わるようだ。春が来たんだなぁという感覚が溢れている、いいメニュー構成だと思う。

次回は5月に予約を入れて、お店を後にした。風味がぎゅっと濃縮したアスパラガスが楽しみだ。

*************************************************

毎年11月の声を聴くと、わくわくして来る。谷シェフのジビエ料理が待ち遠しくなる。「ル・マンジュ・トゥー」を初めて訪れたのも12月だ。あれから何年たつのだろうか。年々予約が取りにくくなっているが、今年も何とか12月の初旬に予約ができて、このお店に来ることが出来た。

いつもの通り、シャンパンをいただきながら、料理が来るのを待つ。こちらのシャンパンのセレクションは、メゾンも含めて本当に見事だ。毎回すごくおいしいものをいただくことが出来る。まずはアミューズから。こちらのアミューズはいつもすごく凝っている。今回も期待を裏切られることは無かった。
アミューズは蕪のグラタン仕立て。蕪の火の通り方と、食感と味が絶妙だ。熱々のチーズを載せて、はふはふ言いながら食べる。

続いてワインはサントネに。フルーティーさが抑えられていて、割と力強い。そして少し甘みが感じられる白だ。しっかり目のシーフードの料理と予想すると、ムール貝のフリットが。ソースもムール貝をすりつぶしたものだそうで、予想通りワインとの相性が素晴らしい。

続いて、ワインはシャトーヌフデュパープの白に。赤は何度も飲んだことがあるが、白は初めてだった。大変飲みやすい。お料理は茸のグリルスープ仕立て。軽く揚げたお米を入れて食べる。ポン菓子のような感じで、なかなかよい。こちらでは最近、テーブルで最後のひと手間を加えて仕上げる料理が出てくることが多い。ちょっとしたマイブームなのだろうか?料理は茸の火の通りと言うか食感が絶妙で、大変おいしい。

ムール貝のフリットも、茸もスープ仕立てなので、ちょっと悪い予感がし始める。

続いてワインがサンセールの赤になる。サンセールの赤と言うのも初めてだ。フルボディー感は無いが、スパイーシーで好みのタイプだ。お料理はイノシシのばら肉のグリル。苦みのあるお野菜を煮出したソースとイノシシの脂が添えられている。ソースとイノシシ、そしてスパイシーーなワインが絶妙の取り合わせだった。私的には、今夜一番のお皿とワインだった。

そして、コースはメインに。ブルゴーニュの白(すいません、詳しくは忘れました)が出てきたところで、「えっ」と思って(悪い予感が当たってしまったようで)、マダムの楠本さんに、エゾ鹿のコンソメについて尋ねる。少しだけなら何とかなりそうなので、内緒で(当日いらっしゃていたお客様方、どうもすいません)お願いする。これを飲まないと、年末を迎えられないのだ。今年も当然あるものだろうと思っていたところが・・・。聞けば資源の問題や動物愛護の問題で、なかなか手に入りにくくなっているとのこと。ちょっと複雑な気持ち。暖冬も影響しているとのこと。そういわれて飲むと、いつもよりもちょっとおとなしい感じがするような。私はもう少しワイルドな味の年が印象に残っているのだが。

メインの1品目はヒラメのポワレ。超レアのエンガワも添えてある。ソースはカボチャやジャガイモを使ったものに、最近いろいろなところでよく見る、土をイメージしたもの(茸とオリーブオイル)がまぶしてある。ヒラメの鮮度が良すぎるせいなのだろうか、食感がちょっとでした。

メインの2品目は、お待ちかねのジビエ料理。今年は山鳩。血なまぐささを生かした仕上げで、足も添えてある。タルティーボと緑の野菜(すいません忘れました)が下に敷いてある。合わせるワインは、ボルドーのシャートーシマール。こちらの店で以前いただいたおとがあるが、最近人気があるようで、いろいろなところで目にする機会が増えているワインだ。血なまぐさいジビエの魅力を十分堪能できる一品だった。(といってもちゃんと日本人向けに仕上げてあります)

デザートの1品目は、ベリーのスープ仕立て。今日は脂っこいものが多かったので、消化を助ける意味合いか。お皿のふちに載ったベリー類を、スープの中に落として食べる、ちょっと面白い1品。
2品目は、ちょっと濃い、チョコレートのケーキ。ベリーと甘いチョコレートは、私の大好きな組み合わせ。大変満足でした。
「ル・マンジュ・トゥー」は何回も来ているが、今日のコースは特に満足するものだった。いつもより多く飲んだような気がするので、食後のシャルトリューズはパスする。

帰り際に、BGMの謎(ランディークロフォード)について訊いてみる。昨年亡くなった、ジャズ・フュージョン界の巨星、ジョーサンプルに敬意を表してのことだそうだ。そのジョーサンプルがLAで通っていたフレンチレストランのシェフで、後に日本で「ル・サンプル」というレストランを開いた(現在は閉店)菊池シェフと、谷シェフが懇意で、お二人でジョーの家のパーティーで料理をしたりしていたそうだ。当日はたまたまかどうか、菊池シェフも厨房にいらっしゃった。ジョーサンプルと言えば、(ジャズ)クルセーダーズだ。私の世代にとっては憧れと言うか、大人の世界の入り口と言うか。そういう存在だった。私はジャズが好きだが、きっかけはクルセーダーズだった。ランディークロフォードをフィーチャーした「ストリートライフ」その後の「ソウルシャドウ」。大学の頃何度聞いたことか。車に乗る時の定番のカセット(当時はLPをカセットにダビングでした)だった。

いつものように、皆さんでお見送りいただいて、お店を後にする。例年冷え込んで、コートの襟を合わせるような気候なのだが、今年は暖かい。暖冬のせいでエゾ鹿に加えて、鴨も十分入荷しないので、苦労しているのだそうだ。
というわけで、BGMの謎も解けたので、また評価を5.0に戻します。来年もまた通いたいと思います。

**************************************************

前回訪問して、ラムをいただいた折、一頭買い(半頭買い)するので、ラムの内臓料理も用意がある旨を聞き、ラム好き・内臓好きには聞き逃せないので、訪問することに。こちらには何度も伺っているのだが、まだ夏に来たことは無く、その意味でも一度来たいと思っていた。食べログを見ると、夏にはガスパッチョが供されるとの情報。これも味わってみたかったので、ガスパッチョと内臓を事前にリクエストしていた。

Summer Delights① ガスパッチョからスタート。リクエストしたこともあり、お気遣いいただき大きな器で。(すごくいい器だったのですが、写真は撮らないので悪しからず)すごく複雑で深い味わい。おいしい。酷暑の中歩いて火照った体が冷やされる。アミューズなのでハウスシャンパンと共に。(こちらのハウスシャンパンは本当においしい)

続いて、つぶ貝と冬瓜(蕪ではなくて冬瓜でした)の前菜、見えないくらいサマートリフを載せてある。さらりとした仕立てで、ソースと言うかスープがおいしい。冬瓜の加減もちょうどいい。合わせるワインは定番のジョスメイヤーの白、蓮。つぶ貝は生臭さが無く、ミネラル感とよく合う。

Summer Delights② リクエストしたラムの内臓。詳細は控えるが、素晴らしい逸品。これを目当てに毎年いらっしゃるお客さんも多いとのこと。ワインが進む一品。ワインは継続して蓮。甘みが料理とよく合う。

続いて、鳩の上湯仕立て。前回上湯はウズラでいただいたが、今回は鳩。スープの深みがすごい。一緒に煮込んである野菜との相性もいい。合わせるワインはロアールの赤のビオ。鳩の力強さとマッチする。

メインの一品目はひらめ。添えてある鶏スープで煮たナスが素晴らしく、ソースも大変おいしい。ブルゴーニュの白と共に。

Summer Delights③ メインの2品目は、ラムの腎臓とリードボーのマスタード風味の煮込み。セップ茸と玉ねぎのローストと共に。これでもかというボリュームの一品。内臓好きには堪えられない。合わせるのはボルドー、サンテミリオンの96年。料理もワインも堪能しました。

デザートの一品目はマンゴーを使ったもの(すいません名前は忘れました)、二品目はレモンのムース。夏らしいすっきりしたデザートだった。

ヨーロッパにいた頃、フランス料理は何度となく食べに行ったのだが、日本との大きな違いは食事時間(フランスは、レストランが開くのが8時でお客さんが来るのが9時頃)と量だった。最近は少し変わっているようだが、いいお店に行くにしたがって、一皿の量も増えてくる。有名なレストラン行く場合、こちらも気合を入れないと、持て余す。「グルメの」という意味の「グルマン」には「大食漢の」という意味もあるそうだ。久しぶりにグルマンの夜でした。

食べログでは、あんまり5点満点をつけない方がいいそうなので、ちょっと点数を減らします。特に減らすような要素は無いのだが、敢えて探すとBGMだろうか。10数回お邪魔していると思うが、いつ行ってもBGMはランディー・クロフォード。谷シェフが好きなのだろうか?

**************************************************

12月以来の訪問。
いつの頃からか、年に数回、クリスマスや誕生日などの特別な日に、いいレストランで食事をする習慣が出来た。フレンチやイタリアン、和食などでちょっと気になるお店を探して、食事を楽しんできたが、こちらに出会うまでは、一度行ったお店に続けて伺うことはなかった。別にそのお店が気に入らなかったわけでも、まずかったわけでもないのだが。

こちらに伺うようになって、もう何年たつのだろう。生意気な言い方だが、相性が合うということなのだろうか?
谷さんの斬新でアイデアにあふれた、かといって素材のおいしさを存分に引き出すお料理はもちろんのこと、マダムの楠本さんや、ソムリエールの高橋さん(その前の久米さん)との会話や、提供していただくワイン、お店の雰囲気、その他すべてをひっくるめてこのお店の魅力に引き込まれてしまったのだと思う。
いつも、料理もワインも全部お任せで、リラックスしながら、最高においしい物を、心地よいサービスの中でいただくことが出来る、私にとってはかけがえのない場所だ。
といって、そんなにちょくちょくと来れないので、以前は年に3回くらい、今は引っ越して遠くなってしまったので、年に2回になってしまったが。ル・マンジュ・トゥーに予約を入れた時から、どんどん期待が高まって行く。私にとっては、ものすごく楽しみなイベントになっている。

今日もいつもの通り、お任せで。マダムの楠本さんが風邪でお休みとのことで、ちょっと残念。その分ソムリエールの高橋さんと、イケメンシェフ軍団(高橋さん曰く)ががんばっている。

アミューズは、函館産の白魚を、素材を生かしたあっさりしたソースと香りのいい海苔をのせて。シャンパンと共にいただく。いつもアミューズがものすごく凝っているのだが、期待を裏切らないところはさすがか。

最初は、リクエストしたホワイトアスパラの1皿目。炙ったものにシンプルにトリフオイルと塩だけで。アスパラガスの味と食感、炙りの香ばしさがすべてマッチした至極の1品。シンプルなのだが、唸らされる。噛みしめるほどうまい。
合わせるワインがまた秀逸。2011年のシャブリなのだが、ミネラル感が強いという説明の通り、シャブリらしい華やかなフルーティーさが抑えられているにもかかわらず、後味の力強さが残る。ワインだけ飲むと物足りなさが残るのかもしれないが、この料理とのマッチ感が凄い。(つまりマリアージュと言うこと)

続いてホワイトアスパラの2皿目。オーソドックスにベア(ル)ネーズソース。これもおいしかったのだが、1皿目のインパクトが強烈だったので・・・。
合わせるワインは、こちらでおなじみの、ジョスマイヤーの白、蓮のエチケットのもの。

オードブルの最後は、ウズラのココット。中華の白湯風のスープをその場でかけて仕上げてくれる。12月のメインでウズラをいただいた覚えがあるのだが、季節が違うとウズラもずいぶん淡泊になるようだ。12月は結構血なまぐさくて、ジビエ感を満喫したのだが。
合わせるワインは、ローヌの赤。シンプルだけど芯が通っているワインだった。

メインの1品目は、ヒラメのポワレ(?)(すいません。ぼーっと聞いているもので)今日一番びっくりしたお皿。黄色やオレンジ、緑など、カラフルなソースが添えられている。フランス料理ではよく出てくるけれど、こちらではあんまりこういうしつらえのお皿はいただいたことが無かった。新しいトライアルなのだろうか。合わせるワインはサンセール。

そしてメインの最後はラム。ラムは大好物なので、この時期は楽しみにしている。北海道の〇〇牧場(すいません。ぼーっと聞いているので覚えていませんン)のラムを一頭買するとのことで、あまりお目にかからない、もも肉のステーキ。
食べる前のドキドキ感は、口に入れた瞬間に幸福感に変わる。うまいという言葉以外出てこない感じだ。
合わせるワインはボルドーのAOCの無い、メルロー。以前AOCの無い単一ぶどう種(カベルネソービニヨン)のワインを、ベルギーでいただいたことがある。いいものがたまに出ると言っていたが、これもまさにそうだ。お金を出せば買えるというものではないようで、日本にはそういうタイプのワインはほとんど入って来ない。この辺りもこのお店の実力だと思う。粗削りながら力強く、味わい深い、今宵のラムにぴったりのワインだった。

いつもの通り食後にシャルトリューズをいただいて締める。シャルトリューズは、こちらで覚えたリキュールだ。
最後にデザートを2皿いただいて店を出る。いつものように、谷さんを始めとしたスタッフに、見えなくなるまでお店の外でお見送りをしていただく。
予約がどんどんとりにくくなってきて(今まであまり苦労せずに予約できていたのは、どうやらかなりラッキーだったことに、今回気付いた)、10時過ぎにお店を出て、湘南まで帰るのはかなりきついのだが(この日は小笠原震源の地震で、JRが止まっていて、家に帰るのがえらい騒ぎだった)、体力が続く限り通い続けたいお店です。

  • {"count_target":".js-result-Review-7682119 .js-count","target":".js-like-button-Review-7682119","content_type":"Review","content_id":7682119,"voted_flag":null,"count":352,"user_status":"","blocked":false}

口コミが参考になったらフォローしよう

denji-papa

利用規約に違反している口コミは、右のリンクから報告することができます。問題のある口コミを連絡する

denji-papaさんの他のお店の口コミ

denji-papaさんの口コミ一覧(970件)を見る

店舗情報(詳細)

店舗基本情報

店名
ル・マンジュ・トゥー(Le Mange-Tout)
受賞・選出歴
2024年Bronze受賞店

The Tabelog Award 2024 Bronze 受賞店

2023年Bronze受賞店

The Tabelog Award 2023 Bronze 受賞店

2022年Bronze受賞店

The Tabelog Award 2022 Bronze 受賞店

2021年Bronze受賞店

The Tabelog Award 2021 Bronze 受賞店

2020年Bronze受賞店

The Tabelog Award 2020 Bronze 受賞店

2019年Bronze受賞店

The Tabelog Award 2019 Bronze 受賞店

2018年Bronze受賞店

The Tabelog Award 2018 Bronze 受賞店

2017年Bronze受賞店

The Tabelog Award 2017 Bronze 受賞店

フレンチ 百名店 2023 選出店

食べログ フレンチ TOKYO 百名店 2023 選出店

フレンチ 百名店 2021 選出店

食べログ フレンチ TOKYO 百名店 2021 選出店

ジャンル フレンチ
予約・
お問い合わせ

03-3268-5911

予約可否

予約可

住所

東京都新宿区納戸町22

交通手段

大江戸線牛込神楽坂駅(A1出口)から徒歩6~7分、
東京メトロ東西線神楽坂駅(矢来町口)からは徒歩15分程になります。

牛込神楽坂駅から355m

営業時間
  • 月・火・水・木・金・土

    • 18:30 - 21:00
    • 定休日
予算

¥30,000~¥39,999

予算(口コミ集計)
¥30,000~¥39,999 ¥6,000~¥7,999

利用金額分布を見る

支払い方法

カード可

(VISA、JCB、AMEX、Diners)

電子マネー不可

QRコード決済不可

サービス料・
チャージ

サービス料10%

席・設備

席数

14席

(テーブル14席)

個室

貸切

不可

禁煙・喫煙

全席禁煙

駐車場

空間・設備

オシャレな空間、落ち着いた空間

メニュー

ドリンク

ワインあり、ワインにこだわる

特徴・関連情報

利用シーン

知人・友人と

こんな時によく使われます。

ロケーション

一軒家レストラン

サービス

お祝い・サプライズ可、ソムリエがいる

お子様連れ

13歳から

ホームページ

http://www.le-mange-tout.com/

オープン日

1994年3月

備考

アメックスが使えます(情報提供元:アメックス)

初投稿者

満腹まん満腹まん(10)

ブログに店舗情報を貼る

このレストランは食べログ店舗会員等に登録しているため、ユーザーの皆様は編集することができません。

店舗情報に誤りを発見された場合には、ご連絡をお願いいたします。お問い合わせフォーム

周辺のお店ランキング

神楽坂×フレンチのランキング(点数の高いお店)です。

食べログ限定企画

店舗運営者の方へ