量は少ないですがきちんとした和食を楽しめます（再々訪∞） : 割烹 小川

　ランチのメニューは定番の”ゆば丼”の他に”いわし煮魚”とありますので入ります。

　平日１２時過ぎ、明るくきれいな店内はカウンターのみ１０席ほど。先客２名、後客なし。 厨房には店主１人のみで仕込みをやっています。

　相変わらず椅子席の前には小鉢と漬物がセットされています。店主１人でお客さんが来るたびにセットするのも大変でしょうが、お客さんが来なかった分の小鉢等はどうなっちゃうのか気になるところです。と思っていたら最近は入れないくらいのお客さんが来るようになって、決して無駄ではありません。

　料理はお盆でなく一品ずつカウンター越しに置かれます。

　”いわし煮魚”
　いわしは中型が２尾。頭とはらわたが取ってあり、活きが悪いのかとも思いましたが、生臭くもなくいただけます。煮汁は濃いめで甘辛ちょうど良く、ご飯にかけて食べたくなる美味しさ。臭い消しの生姜の風味はほとんどしません。

　小鉢は烏賊のゲソと大根の煮物。昆布が入っていますが、どれも残りものを活用しているようですが安いランチのことですから全然気になりませんし、あまり甘くないきちんとしたお味です。

　漬物も沢庵、胡瓜、生姜でさっぱりしていて和食のお店のもの。

　”イワシのフライ”
　ゆば丼や唐揚げなどの定番以外が人気があるようです。

　”鶏南蛮”
　もも肉のから揚げを包丁で切って、甘酢やタレをかけてあります。　

　ご飯は茶碗に軽く一杯。男性ならお代わり必至。近くの天ぷら屋のランチのようにお代わりは１膳のみ無料なんてケチなことは言っていないようです。もっちりタイプではないけれども美味しくいただけます。

　味噌汁もきちんと出汁を取ってあるのがわかる美味しさ。

　全般的に量は少ないですが、きちんとした和食を楽しめます。

　デザートととしてアイスクリームが出ます。黒豆のアイスなどその日によって変わります。黒豆の風味も感じますが、アイス自体がおまけ程度の味。

　まだ新しい全面ガラス張りの、割烹らしからぬ店構え。ランチメニューが出ていないと敷居が高そうで入れない雰囲気。

　暖簾は外に出ておらず自動ドアの中にありますが、ランチ営業の札がかかり、きちんとした写真入りのメニューも出ています。

　”鰯のお刺身定食”、”ゆばあんかけ丼と蒸し鶏のサラダ”の２種類。どちらも”税込み￥１，０００、限定１０食”。

　メニューには英語の説明書きがあり、私なりに訳すと”調理長が毎日作る評判のアイスクリームを楽しんでくれ”とあります。「えっ、アイスクリームがウリなの？」と、少しひるみますが、勇気を出して入ります。

　店内はカウンターのみ１０席。椅子が大きく席間も十分。カウンターは白木ではありませんが、全体に落ち着いていて、清潔感溢れ、高級感もあります。

　厨房にはイケメン大将とお弟子さんの二人。平日の１２時半近く、先客なし後客なし。お一人様なので一番端の席を示されます。

　席の前には箸やお手拭きはまだしも、小鉢や漬け物までもが既にセットされていますが、どんなものでしょう。

　”ゆば丼”は、ご飯の上にゆばを煮たあんかけがかかっています。生ゆばはもちろんさっと煮ただけで、口の中でとろけます。煮ているのにとろけなかったら怒りますが。ゆばの風味はしっかり感じますが量はそれほど多くない。餡は和風ダシが前面に出ているタイプではありませんが、穏やかで美味しくいただけます。飾りの人参とインゲンが彩りと歯触りにアクセントを与え、山椒も効果的。ご飯はあんかけなので味や硬さはよくわかりませんでしたが、ちゃんと美味しくいただきました。量は少なめ。

　”蒸し鶏”にはゴマポン酢がかかり、”サラダ”と称するだけあってレタスが敷かれています。鶏肉自体は身が薄めで味はそれほど濃厚でもなく、お値段相応というところでしょうか。ゴマポン酢のゴマ味が濃くて美味しい。若干感じる鶏特有のクセをゴマがうまく消してくれています。

　味噌汁もダシはあまり強く前面に出ていないものの、油揚げなどの具も多く丁寧に作られているのがわかります。

　小鉢は山クラゲと海藻の酢醤油和え。コリコリとした山クラゲの食感がよく、酢醤油ひとつとってもキレがあり、ただ者でないのがわかります。

　漬け物は一見壷漬けのようですが、大きく軟らかで量もあります。

　評判のアイスクリームはラズベリーとブルーベリー。酸味と甘さが調和し、ラズベリーの粒々感がよいアクセント。

　”8月から毎日ランチをやる。メニューは週替わりで変更する。”という主旨の貼り紙があり、時々は訪問したくなるお店です。