”トロ鯖塩焼き”￥８５０をいただきました（再訪） : 四ツ谷 ふく鶴

　鶏料理が得意なようですが、今回は魚、それも格安ランチの代表格、鯖の塩焼きに挑戦です。

　魚をただ焼くだけなんて家でも出来るだろうという考えと、数少ない経験からも貧弱でパサつき気味の悪い印象しか残ってなく、それでも日替わりの”チキン南蛮とアジフライ”￥９００の誘惑を蹴って”トロ鯖塩焼き”￥８５０を注文です。

　店内の印象は以前と変わっていませんが、カウンター前はきれいに片付いているよう。

　平日１２時少し前、３階も個室もいっぱいでカウンターだけ５席の空き。

　先客は食べ始めているので、作るのは私の分だけですが１０分ほどかかって出され、焼き置きでないのがいいですね。

　鯖は厚みはそれほどでもないけれども大判でジュウジュウいってそう。所々粗塩の粒を感じ塩加減もちょうどで醤油は不要。”トロ鯖”といっても身自体に脂がのっているわけではなく、後から付け足したような不自然なジューシー感があります。粗い大根おろしや酢橘は効果的。

　小鉢は大根と厚揚げの煮物。生姜を効かした穏やかな味。冷えきっています。温かいともっと美味しいかと。

　味噌汁はダシが効いて若布と油揚げが具沢山。ご飯の味と量は普通。大盛無料ですがお伺いや案内はなし。

　やはり鶏の方がいいのかな。

　空いているかと思いましたが、帰る頃は入れ替わりでドッと入ってきました。

　新道通り界隈にしては高級感を感じる暖簾と行灯が出ています。お店は通路の奥の階段を上って２階にありますが、その通路も薄暗い中に行灯の灯りがいざなっているよう。

　２階のドアはお店の名前も看板もない、木製の何の趣もないドアで、多分前のお店のままなのでしょう。

　でも、店内は照明落とし気味でカウンターの上だけスポットが当たり、バーか割烹のようなお洒落な雰囲気。４席のカウンターは、背中合わせの格好で２列。間はもったいないほどの間隔が空いていて気持ちよい。４人用の個室と３階もあります。客層は結構若い人が多い。

　ランチのメニューは、”鶏系”がチキン南蛮、鶏照り焼き、鳥天玉おろしポン酢、鶏そぼろ丼、つくねハンバーグ、とりめし。他に焼きや揚げの”魚系”が4種、￥８５０～￥１，０００であります。

　ちょっと変わっていそうな”とりめし”を注文。「”とりめし”は今日はもう終わった」と言います。平日１２時ちょっと過ぎ、先客７名ほどなのにもう売り切れですか。一体何食分用意しているのでしょうか。始めからないのならメニューから消しておくか、最初に断れば良さそうなものですが。

　気分を取り直して次に変わっていそうな”鳥天玉おろしポン酢￥９００”を注文。今度はあるようです。

　カウンター席からは作っている様子がよく見えます。フライも天ぷらも同じフライヤーで揚げています。天ぷらは衣を付けて揚げていましたが、カキフライは既にパン粉の付いたのを袋から出して揚げるだけです。注文が入っから一人で作っているので大忙し。反対側のカウンターでは味噌汁やご飯をよそったりしていますが、床に置かれた食材のネギが丸見えです。

　料理はお盆でいっぺんに運ばれます。鳥天は４つ。衣は丸いふんわりしたのではなく薄めの角があるタイプですが、揚げ過ぎてないので口に当たることはありません。鶏肉は胸肉で軟らかくクセもなく、淡白ながらもしっとりジューシー。

　ポン酢にはほぐした玉子の黄身が入っていますが、量が少ないのかあまり玉子の味は感じないものの、ポン酢がまろやかなのは玉子のお陰なのでしょう。玉おろしの”おろし”は玉子よりもっと感じませんでした。そうは言ってもポン酢はたっぷり浸けてもちょうどよい味加減で角もなく美味しくいただけます。

　天ぷらは他にシシトウ、蓮根、薄切りの茄子、大きなピーマン。

　小鉢はシメジ、人参、小松菜、油揚の胡麻和え。穏やかな味でいろいろな食材を楽しめるのがいいですね。

　味噌汁も油揚げと小松菜が具沢山。味濃いめで美味しい。食材がかぶっていますが、お安いランチなので何も言いません。

　ご飯はなんかボソボソした食感だなと思ったら、自家精米とあったので七分搗きなのでしょう。家でもやりましたが慣れると美味しく感じます。大盛無料、お代わり１杯無料。

　店員さんは調理に一人、補助とホールに一人なので、お茶を注いだりご飯のお代わりのお勧めなどのサービスがないのが残念です。