大石シェフ退社後初 : 北島亭

昼再訪

最近めっちゃ予約取りづらいです。

今回は3品のコースにアラカルトを一品追加しました。

内容は以下
・タラバガニのクレミューズ　ブリニ添え

・北海道産真鱈白子のソテー　トマトソース

・兵庫県産マナガツオのポワレ　マスタードソース

・仏ピレネー産仔羊肩肉のロースト　グランメール風(アラカルト)
・マロン・シャンティ

となります。
大石シェフが抜けてからは初となる訪問です。
前回と時期が被ったのか2皿めの温前菜などは前回と同じ。しかしこれが大石シェフがいた頃といなくなってからの影響を強く感じてしまうきっかけに。前回感じたトマトソースの旨味も薄く。
北島亭にも銀座大石にも共に行ったお連れ様はスペシャリテの仔羊は同じ大石シェフが作っても北島亭の頃の方が美味かったというのが共通した感想だった。なので大石シェフが抜けた穴の影響はさほどないと予測してたのは改める結果に。
アラカルトのピレネーのアニョードレはエポール一本を豪快にロティ。野菜などと共にグランメール風で。ソースはジュ。仕立てとしてはやはりオーストのキャレを使ったスペシャリテの方が美味いですがこれはこれで北島亭らしくて良かったと思います。
イレギュラーな構成のせいで(お店のせいではありません)前回よりは若干高く感じてしまったものの相変わらず気前の良さは健在です。
次は時期変えて行ってみたいです。
ご馳走様でした

昼再訪

実に6年半ぶりです。

今回も10000円(税別)のコースをお願いしました。

料理内容は以下

・白魚のフリット

・ラングスティーヌのビスク

・ずわいがにとアスパラのシャルロット風サラダ
バエるビジュアルですが素晴らしいのはドレッセにかけた手数の多さではない。茹でるときの湯の塩分濃度や食感の残し方が素晴らしいグリーンアスパラ。それを綺麗に立てた物の中にはずわいがにとアボカド。周りにはパセリ、卵黄、卵白、パプリカパウダー。


・北海道産真鱈の白子のムニエル トマトソース添え
最初トマトソースいるかなぁ？と思ってましたがこのトマトソースの必要性が非常に高い。見た目よりも水っぽさが無くて甘味や酸味がトロトロムニエルに寄り添う。白子のムニエルはフレンチでは比較的多く見られる料理ではあるがこのトマトソースのおかげで屈指で印象深い一皿になった。

・山口萩産 柳がれいのムニエル じゃがいも添え
何とアンティエで。凄いボリューム感です。途中でレモンの上に乗せて、最後にレモン絞って食べて下さいとの説明。アロゼしながらムニエルに仕上げた柳がれいの食感はふわりトロリと。骨ごとのまるごとだとやはり旨味が違う。ムニエル好きには堪りません。ケッパー入りのブールノワゼットとじゃがいもを合わせて。今こんなのが食える店がどれだけあるだろうか。


・オーストラリア産仔羊の岩塩包み焼き 香草風味
親しいシェフは仔羊はここが一番美味いと言う。私は仔羊で印象に残ってる店としてよく北島亭出身の高級フレンチではない神田の七條を挙げる。
これを頂いたら食べた瞬間脳天を突き抜けるような
衝撃を受けた。七條で感じた衝撃は嘘じゃなかったと改めて感じた瞬間だった。
七條のシェフは北島シェフに「肉は焼くんじゃない。温めるんだ。」と教わったと言った。これはまさにそれを地でいくような仕上がりだった。キャレをクレピネットで包み更に香草等と合わせた岩塩のパートで包み、蒸し焼き。人によっては塩気が強いと言われるのも納得出来る塩気だが、仔羊の旨味を極限まで引っ張り出した仕上がりに感動して涙腺が緩む。
大石シェフ自身も「仔羊は他所では食べない」と言うほどの自信のスペシャリテ。決して虚栄ではなく自分が大石シェフの立場だったとしてもそう言うだろうと感じさせるほどの逸品だった。
かぶり部分は別添えでペルシヤード仕立て。こっちはしっかり火が入ってます。
更に別添えでドフィノワも。ドフィノワですら美味いのにも感激した。
エクセレント。

・デセール
私はアルマニャックのクレームブリュレとイチゴのタルト。
タルトはクレームパティシエールを乗せずパートとクレームダマンドのみ。イチゴ以外にフランボワーズとブルーベリー。ベースのタルト台をカットした後にイチゴを乗せてる感じ。ボリューム感もありとても満足。
そしてアルマニャックのクレームブリュレ。通常のクレームブリュレも用意されている。
アルマニャックの方はキャラメルのグラス添え。クレームブリュレにアルマニャックってこんなに合うんだな～。これもちょっとした衝撃。好き。


前回訪問から数年経っておりその間に食べたフレンチの数は数知れず。そんな事もあり前回良かった印象を引き継げるか正直不安に感じてたところもあった。
しかし満足度は前回より上。むしろ前回からの間に食べたフレンチがそれほど良くなかったから改めてこちらの凄さを感じたのかもしれない。
料理に奇をてらった物は一つもない。ただそれらの一つ一つが他店を凌駕するクオリティに仕上がってる。味という物に対してこれほど意識させられたのは本当に久しぶりかもしれない。
そしてやはり安いです。先の親しいシェフと私の間でレストランの価格設定に対する【北島亭理論】という物を共有してるのですが、それは一見低くない単価の店であっても食べて支払い済ませた後、満足感と料理内容を照らし合わせると安く感じるというもの。
今回も１人1.5万ほどの支払いだったが同行者とはこれでこの金額は安いよねっていう感想が当然のように一致した。
前回から数年経ってしまった事に後悔も感じつつまた近いうちに伺いたいという気持ちが強くなった。
薄味好き、少食さんにはまず向かないと思いますがそれで良いんじゃないかな。
サービスの子もトークが軽快で接客が抜群に上手い。元々はキュイジニエだと思うがサービスの才能も素晴らしいと思う。鋭いツッコミ有り難う(笑)
いや～良い時間を過ごせたなぁ～
この後の他店に訪問した際の話題は北島亭一色。それくらい印象的な一時だった。
また伺います。
ご馳走様でした～

昼に利用しました。

馴染みの店のｼｪﾌ達が口を揃えてｵｽｽﾒするこちらの店。
「子羊が都内で五指に入るほど美味かった」とか「肉料理が有名な店だけど実は魚が凄い」等々

10500円のｺｰｽしか料理を選べないらしいんでそれをｵｰﾀﾞｰ。

色々素材の被り等で変更しながら選んだ料理は

･冷前菜
《冷製ｳﾆのｺﾝｿﾒｾﾞﾘｰ寄せ》こちらのｽﾍﾟｼｬﾘﾃですね！
蓴菜も入っててｶﾘﾌﾗﾜｰのなめらかなｸﾘｰﾑとも良く合い美味かったです

･温前菜
《ﾎﾜｲﾄｱｽﾊﾟﾗのﾑﾆｴﾙ》
ﾑﾆｴﾙで出してくるところは初めてです。結構ｼﾝﾌﾟﾙなﾌﾞｰﾙﾉﾜｾﾞｯﾄが好きなんで良かったと思います。

何よりﾃﾞｶい。

･魚
《真鯛のﾎﾟﾜﾚ》
こちらもﾃﾞｶいですね。

皮目と身の食感のｷﾞｬｯﾌﾟが良いですね。美味いです。
そして添えられたﾗﾀﾄｩｲﾕ。結構ｸﾞﾀﾞｸﾞﾀﾞに煮込んだ店が多いけどｶｯﾄの大きさや食感の残し方が良かったと思います。

･ﾒｲﾝ
《ｼｬﾗﾝ産鴨胸肉のﾛｰｽﾄ ﾌｫｱｸﾞﾗのﾎﾟﾜﾚ添え》
某ｼｪﾌｵｽｽﾒ通り羊にしようと思ってましたが、最近羊が続いたのと夜にも銀座で羊食う予定だったのでこれにした

このｼｬﾗﾝの鴨が2人前から
らしいです。
とはいえﾛﾌﾞｼｮﾝや他所でも一皿が一羽分の胸肉で出してくるところもあったので量的にはさほど問題ないと思いｵｰﾀﾞｰをお願いした。

それにしてもなにやらこの鴨の追加料金について厨房で揉めてる様子ｗ（最終的に+2100円でやって頂きました。安いですね。有難うございます）

やはりｼｬﾗﾝのﾋﾞｭﾙｺﾞｰ家の鴨は美味いですね。そしてｿｰｽも濃厚で美味い。

某友里氏の著書に味付けが守りに入ってるとか書かれてましたが、全くそんな感じはしないですね。


《まとめ》
･ｻｰｳﾞｨｽ
年季の入った皿。決してｵｼｬﾚではない店構え。確かに気合いの入ったｼﾁｭｴｰｼｮﾝには向かないかもしれない。
客に媚びへつらった気取ったｻｰｳﾞｨｽで優越感に浸りたい人にも向かないでしょう。
私自身はここのｻｰｳﾞｨｽに全く不満はないし、お茶目なｼｪﾌのｷｬﾗも凄く好感が持てます。

･料理
味については今更言う事もないですが、食事を済ませて思ったのがｺｰｽの値段の安さ。
単品だとかなり高く感じますが、今回のお支払いはｺｰｽに飲み物×2で15000円ほど。
最近行った同程度の支払いだった店ｸﾞﾗﾝｿﾜｰﾙ、ﾗ･ｸﾞﾗｯﾌﾟ、ﾛﾌﾞｼｮﾝ等と比べたら料理の充実度が圧倒的に違う。
なので凄く安く感じた。

4皿構成なんで料理だけを単純に割ると一皿2500円。
これは安いでしょう。どう考えても。

そして個人的に好きな営業ｼｽﾃﾑ。昼夜変わらない内容の料理が食べれる店が本当に好きなんです。


思ってたよりも気兼ねなく利用できそうなんで次こそは仔羊を食べに再訪しようかと思ってます

ご馳走様でした