都道府県会館 の喫茶店　～権力に近い食堂シリーズ 61 ～ : 喫茶カルム

日本の地方自治制度では、基礎的な地方公共団体である市町村（と特別区）と、それを包括する広域的地方公共団体である都道府県の、2段階の行政区画を定めています。

この大きい方の行政区画は広域普通地方公共団体とも称され、東京都の「都」、北海道の「道」、大阪府・京都府の「府」、そしてそれ以外の43の県から成り、47都道府県と呼ばれています。

都道府県は議会を持ち、執行機関として直接選挙で選ばれた知事を置いています。また、行政単位としては国に次ぐ規模を持つことから、公安委員会、教育委員会、労働委員会といった委員会の設置がされているほか、一定の自治権を所持しています。

そして、都道府県の重要な役割の一つは、国政と地方行政との間の連絡・調整等を円滑に行うことです。
特に中央省庁からの情報入手や、逆に権限を持つ省庁への陳情は、実際問題としてとても大切なことであり、世の中には施策実施のための様々な働きかけがある事をご承知の方も多いと思います。
そのため都道府県は永田町や霞が関近くに「東京事務所」と呼ばれる出先機関を置いているのです。その東京事務所を集めた、いわば合同庁舎にあたるのがこの都道府県会館になります。

まさに権力食堂シリーズに相応しい建物ですね。中央集権の対語は地方分権ですが、こういった霞ヶ関詣で、永田町詣での拠点が存在していることこそ、東京に権力が集まっていることの象徴なのです。

なお、類似する施設に、全国都市会館・全国町村会館がありますが、こちらの役割はまた次の機会に解説します。

さて、今回は11:05に昼食での訪問です。もともと建物内の喫茶店の存在は案内看板で知ってはいたのですが、個人として初めての訪問になります。
建物自体は問題なく入ることができますので、エレベーターで最上階である15階に進みます。当店【喫茶カルム】はエレベーターから離れた南西の一角にありました。

店内に入るととても明るくて素敵な雰囲気です。机も椅子も新調したばかりの綺麗さで、待ち合わせや時間調整には最適です。
早速ランチメニューを頼もうとしたら、11:30からのこと。ならばモーニングで結構ですと言ったら、11:00に終了してしまったとのこと。何じゃそりゃ。この30分の隙間は何なのよｗ

店員の女性の方が申し訳なさそうに、準備が整い次第でランチをお出ししますと言ってくれたで、さほど悪い印象はありませんが、私の後の女性二人組も同じ事を指摘されていましたね。ホント、何でダメなんだろ。

一応、ランチメニューにカレーがありましたので出来次第ということで注文します。値段は意外にリーズナブルで500円になります。
ついでにコーヒーも付けたら100円でドリンクバーがあるとのことで、追加でお願いすることにしました。食事が提供されるまで時間も少しある事ですしね。

さて、そんな訳で、約20分くらいボーっとする時間があったのですが、本当に眺めの良い景色を味わうことができました。仕事も締め切りも決算も投票もな～んにもなくて、半日くらい時間を潰せるなら気持ち良いんだろうな～って想像してしまいます。

西には赤坂御用地が広がっていて、ぼーっと緑を眺めて目の保養です。
南の方に目を転じれば、衆議院と参議院の議員会館が望めます。
今日現在で衆議院の解散が事実上決まり（H29.10解散されました）、あの奥の二つの棟（衆議院第一議員会館・衆議院第二議員会館）は大騒ぎになっているはず。いや逆に、先生方はみんな地元に帰っちゃって静かなのかな。

そういえば、2階のあの区画の先生は不倫で大騒ぎになったんだよなぁ。今度は帰ってこれるのかな～。なんてニヤニヤしながらオレンジジュースをお替りです。いずれにせよ、人の大変は目の保養ですね～ｗ

さて、11時半になって、やっとカレーが来ました。
ちょっと小さいです。軽食とはいえ、いくら何でも量が足らなすぎです。ビーフカレーとありますが具は何も確認できなくて、味はちょっと酸味がかったサラサラのルーです。特徴が無いからこれ以上は美味いも不味いも言えません。それと温めが甘いのか、若干ぬるかったです。

それと苦言を二つ。
環境音楽代わりに流しているFMラジオについてはやめた方が良いと思います。こんな綺麗な喫茶店なのに、中古車買い取りのCMとか飲料水のCMをガンガン流すのは、場に馴染まないと思うんですよね。
それと、パーテーションの裏の控室の声が丸聞こえです。業務上の会話はあまり聞きたくは無いものですね。

まぁ600円でサラダとドリンク飲み放題が付くならよしとしますけど。ごちそうさまでした。