大好きな和食屋さんの一つ : 赤坂 詠月

レビューを書いているとセリご飯の香りが蘇ってきます。

今回は
リクエストをしていた白味噌のお雑煮の登場。
非常に上品な甘みで喉に甘みが残ることもなく
出汁の旨味も感じさせくれる逸品。
お造りには明石の真鯛や本ミル貝、それに雲丹。
真鯛は身がプチプチとしている私の大好きな食感に舌触り。
何もつけなくても身の旨味が舌の上で感じこれだけで十分美味しい。
子持ち槍烏賊は驚きの味わい。
ぷちっとした槍烏賊の食感に烏賊の卵なのか？と思うほど、まるで鶏卵の黄身の様。
そして河豚の白子、そしてずわい蟹まで出てきて驚き。
もしかしてコースの値段がかなり上がったのか？と思うほどの内容でした。ご飯はセリと鴨。米粒は鴨の脂を纏い香りが良くマイルド、セリの食感と香りも抜群。

次回は5月。定期的に伺いたいお店の一つです。
ご馳走様です。

久しぶりの詠月さん、この日は友人二人と伺いました。
こじんまりしている店内はまるで東京でないよう。
まずは生ビールを頂き、お料理のスタート。

◇雲子
さっと出汁に通した雲子。
出汁をまず頂くと、鰹出汁に雲子のまろやかな味わいを感じる。雲子はほどよく香りがあり皮は少しこりっとしており、味はとてもまろやか。

◇大分の椎茸
さーっと歯が入る。すると椎茸の水分が口の中に広がる。そして驚くのは香りと甘み。塩をつけると更に甘みが強くなる。

◇お椀
松茸は中国産。開いておらず立派だ。
吸い地は澄まし仕立て。
お椀に口をつけ出汁を頂くと身体に染み渡る。
帆立の真薯はふわっと食感で、直ぐに帆立の香りが広がる。なかなか東京でこの出汁は味わえない。

◇お造り
・淡路のタイ ふわっと膨らんでるビジュアル。
噛むと弾力がありむっちりとしている。
またぷちぷちとした身質でうまみがある。
余韻は脂の甘み。
醤油をつけると馴染みが悪いほど脂が多い。
なので塩分はそこまでせず、醤油のかおりが残る。
・江戸前のかます
ん〜皮目がこうばしい。
身は大豆の様な旨味がある。
醤油をつけると醤油の甘みとかますの甘みがつながる。
根室のうに こちらは身がしっかりしており、香りが強い。ほのかに苦味があるが甘みも強い。
呉の藻塩はざくざくっときび砂糖のような食感。
塩気はあまり強くなくあまみがある。
醤油は松前醤油。

◇本モロコ
皮目はパリパリ。舌に残る甘みと腸の香りが仄かにする。個体によって違うが最後に頂いたモロコは腸のかおりと苦味が強く私の好きな味だった。

◇小袖寿司
秋刀魚。シャリは程よく瑞々しい、そして甘め。この甘みはスーッと舌で感じるようなクリアな甘み。
皮がぷりっとしておりジューシー。
皮が重なることによりまた脂の甘みと皮目の香りが交互に味わえる。

◇粟麩の離宮焼き
弾力がありぐっーと歯が入る。
口にいると表面の香ばしさ、そして下側はぷるんとした舌触りで胡麻の香ばしさがたまらない。
味噌の様な甘みがあるが甘みは味醂などの甘み。

◇京都の海老芋
甘くコクもある。
薩摩芋みたいな甘みがあるが、余韻はすっきりで独特な香り。またとても身質は滑らかでまるでゆで卵の黄身の様。なおこちらは8時間ほど炊いてるそう。そしたら赤っぽくなるらしい。

◇浜名湖の鰻
肉厚。身と皮の間にとてもコラーゲン質がある。
鰻の香りもし、身はミルキー。
付け合わせの蕪もまたすごい。
噛むと一気に水分が溢れてくる。
そして焼き目のこうばしさも。

◇富山の本ズワイ
旨味が強くまろやかさもあり身が繊細。

◇鮭と茸のご飯
鮭の香りと茸の香りが入り交ざる。
また鮭の脂が米粒に溶け込み程よくまろやか。

◇水物
シャインマスカットと牡蠣

◇どらやき
あつあつのどら焼き。
香ばしい。


来年からは定期的にお伺いしたいです。
ご馳走様です。

2018.1


詠月さんの白味噌、感動するから食べよう！とお誘いを受け、友人が用意して頂いた席で詠月さんに久しぶりの訪問。携帯のカレンダーを見ると約一年半前。

当時エレベーターを降りお店が見当たらずそのフロアを隅々まで歩き回りお店を見つけて入ったのだが、今回も同じようなことになるとは。
お料理は勿論、女将さんと出身地が近く地元話したことをとても鮮明に覚えているのにお店の位置がわからないなんて情けない(笑)
少しはやく到着し、暖簾があがり店内へ。
今年から写真は駄目になったと耳にしたので今回は文章だけになります。

◇おまかせ

・子持ち槍烏賊
ふっくらと炊き上げている。
身は歯ががさーっと入る。
そして噛むとぷちっとした食感。
銀杏の様な旨味もある。

・高知県産のシュガートマトの焼き
お塩を少しつけていただく。
皮の焼き目が香ばしく、皮は薄めだがしっかりと硬さがあり、口の中に皮が残りつつ、酸味と甘みのある身がじゅわっと広がりさらっと消えていく。

・白味噌のお雑煮
辛子を解きながらいただく。
出汁の深い味わいと白味噌の仄かな優しい甘み、心から温まる。さっと辛子を解くツンと辛味と香りが鼻をつきその辛味さえ心地よくなるお椀。思わずホッとため息がでてしまう。

・お造り
青森の平目としめ鯖 雲丹
平目はしっとりとしており脂は繊細で噛んでいると甘みに変わっていく。
塩をつけると後味の甘味が引き立つ。
しめ鯖はかなりジューシーで脂がたっぷり。
身がさっと溶けて瑞々しさが引き立つ。
雲丹 舌で潰すとすぐに水分にかわるような瑞々しさ。


・焼き物
この日は笹鰈。
先日祇園の岩さきさんで笹鰈をいただき凝縮されたその旨味に感動し、この魚のファンになったのでとても嬉しい。この笹鰈は子持ちでした。
一度鱗を取り針打ちをして水とお酒と昆布を混ぜて海水と同じ塩分濃度にさせたものに漬け風干しにして焼いているそう。
細かな身質で鮎などの川魚の様。
飲み込む時に白身の香り、そして喉の奥で旨味が残る。

・巻き寿司
サヨリの巻き寿司。有明の海苔を使用。
海苔はバリッとした音をたて、中にいくらも入っており、噛んだらサヨリの脂といくらの中身と酢飯が混ざり合い、最後には海苔の香りが広がりフィニッシュ。


・岩手広田湾の牡蠣のオイル煮。
牡蠣を酒と醤油に漬け、そのあとにオイル漬けにしたものを煮たもの。
牡蠣の旨味がかなり凝縮されている。
飲み込んだ後もぎゅっとした旨味がとても強い。
舌の上で塩気とかなりの旨味が残る。


・聖護院蕪
丸々蕪を使ったお料理。
葉の少し下あたりは切られており蓋になっている。
真ん中は少しだけくり抜いており、味噌が入っており味噌を少しずつつけながらいただく。
贅沢に中央の部分だけスプーンでお召し上がりくださいとの説明でしたが葉の蓋の部分以外ついつい食べてしまいました(笑)
真ん中よりも皮の方にいくにつれ、瑞々しさ、甘さ、苦味が違う。
真ん中は水分がとても多く、しゃりっと溶ける。
皮の方は苦味が仄かにあり旨い。

・焼き物
分厚い椎茸の上に合鴨、芽葱。
椎茸が鴨のエキスを受け止めている。
これなら鴨から流れ出すエキスが垂れても全く心配ない。椎茸は岩手のどんこ椎茸。
鴨はかなりジューシーで断面は少し舌触りにざらつきがあり、味はほのかに血の味がする。
鴨がなくなった後は思いっきり旨味を吸収した椎茸を。
じゃきっとした歯応えで裂けるとじゅわっと鴨のエキスが滲み出てくる。


・富山の本ズワイ蟹

・お食事
グジの炊き込みご飯
土鍋の蓋を開けるともくもくと湯気が出るが、時間差でとんでもない香りがする。
グジのとんでもないエキスが米粒をコーティングしている。

・水物
あまおう
紅マドンナ

次回は4月。次もとても楽しみだ。
有難う御座います。

2016.9

赤坂見附というあまり行かないエリアですので、少し敬遠していた部分があったのですが、いつも行くお店でお話を聞き、予約をしました。

扉を開けると女将さんが御丁寧に挨拶してくださり、カウンターに案内していただきました。
店内は狭めで、入ってすぐにカウンターがあります。奥にはテーブル席。
少し緊迫した空気です。
ビールを頼みコースのスタート。

★イクラ
イクラの皮は少々弾力ありで噛むとプチッとはじけます。
下には少し苦みのある大根おろし。
この苦みがイクラにとても合います。

★新銀杏
さっと火を通しており、周りはちょうどいい焼き加減。
中は少しレアな部分もあり、独特な銀杏の香りが口の中に広がります。
アラカルトで頼めるならもっと食べたいですf^^;汗

★土瓶蒸し
お椀の代わりに土瓶蒸し。
この時期の楽しみの一つです。
松茸のとてもいい香りがたまりません。すだちをしぼると、さらに食欲をさらにそそる香りへと変化しました。
松茸も肉厚です。噛んだ時のじゅっとでるスープとシャキシャキの食感が最高です。

★淡路の鯛、新イカ、カマス
カマスはさっと皮面だけ炙っています。
焼いた皮面から脂が浮き出てます。
かなり焼面が香ばしい。そして脂の旨味が溢れます。
新イカはぷりぷり。
淡路の鯛は厚切りで歯ごたえもあり、とても食べ応えがあります。
とても綺麗なピンク色で、鯛の甘みがほんのり。

★太刀魚の塩焼き(柚庵焼き)
横にあるのは太刀魚の肝。
肝の味は癖のない鶏のレバーの様です。
太刀魚はかなり香ばしく表面が焼き上げられています。
勿論、脂もたくさん乗ってます。

★秋刀魚の押し寿司
秋の味覚の秋刀魚。
秋刀魚の厚みも申し分なく、お酢もきいていて脂はそこまでがつがつこず、とても美味しいです。
焼きも美味しいですが、お寿司などでも本当にいいですね。

★蒸し鮑　鮑の歯　鮑の肝
鮑の歯は小さいですがとてもコリコリしています。
食感は海鼠の様なコリコリ感。味は少し青臭い野菜の甘みの様な印象。
鮑の器には蒸したときに染み出てきた鮑のエキス。
これはかなり味が出てます。
表面はかまぼこの様なしっとりさですが、噛みごたえがあり、そして噛むたびに鮑の味が広がります。
肝はポン酢と合わせていて、とてもミルキーな牡蠣の様な味わい。

★鰻　子持ち鮎の甘辛煮
鰻は大阪湾で取れた海鰻。
鰻は生姜を練りこんだお味噌、わさびで頂きます。
海で取れたものなので臭みもなし。
適度な脂と天然鰻独特のとても噛みごたえのあるしっかりとした身。

★毛蟹

★鯛のご飯
目玉も頂きました。
祖母が良く食べていたのを思い出します。
いつもその見た目に敬遠していたのですが、提供されたのでこの機会に初挑戦。
しかし、想像してしまい味わう余裕などありませんでした。汗
鯛の身は大きめにほぐされていて、とても鯛の味が強いです。
こんなに今日は食べたのに全然おかわりできます。

★梨　ぶどう　マスカット

★甘味
京都の大納言を炊き上げ、生地に包み、焼いたもの。
焼き目も含めグラデーションでとても綺麗です。
焼き目の香りも申し分ないです。
ちょうどいい甘味が抹茶にとても合いました。

女将さんもとても丁寧で、気持ちよくおいしくいただくことができました。
色々と共通点が多く話がとても弾み、入った時の印象と結果正反対でかなり居心地がいいお店でした。
通うお店リスト入りです。
これからもよろしくお願いします。

ご馳走様です。