ランチの使い勝手がいい : 意気な寿し処阿部 広尾本店

JR恵比寿駅と日比谷線広尾駅の中間点ぐらいの明治通り沿いにあります。
座席数は、カウンター９席、６人用テーブルが１卓、４人用テーブルが１卓、３人用テーブルが１卓、座敷席の４人用テーブルが２卓です。寿司店としては標準的な規模のお店です。

ランチの客層は、昼からお酒が飲める業界人っぽい人と近隣の奥様で約半数。残り半数はサラリーマンです。お客さんの入りに波があり、混雑する日は満席で入れないこともありますし、ガラガラの日もあります。また、天現寺交差点近くに別館がオープンしました。広尾本店は混雑していることが多いので、別館は座席数は多く、同じ価格で営業しているのでこちらに行くのもよいでしょう。

ランチメニューは９９０円～で、主力メニューは１，０５０円で日替わりランチにぎり、バラチラシ、鉄火どんぶりなどがあります。小鉢とお椀が付きます。

ネタは、マグロは国産本マグロを使用し、他のネタも総じていいものを使っています。伝統的な握りずしのひと手間かけて美味しさを引き出すというより、魚の味をしっかり味わうスタイルの握りが多いようです。
鯛は、以前は松皮造りになっていましたが、今は皮は無くてやや厚切りです。白身魚ですが、濃厚な味でいただけます。
甘エビは、ちゃんと店内で殻をむいているようで、味噌汁の出汁でエビの頭を見かけることがよくあります。
赤貝も店内で仕込んでいるようで、ランチでは貝ひもが軍艦で出てくることがあります。

チェーン店化すると、市場で半加工品を買い付けて使用する店舗もありますが、ここは総じて店内調理を行っているので信頼がおけます。
同様に玉子焼きは、夜の営業時に焼きあがると、各テーブルに「焼きたての玉子焼きどうですか？」と勧めてきてくれます。


普段は、大盛りランチ１，４００円をいただいていますが、日により多少のネタの差はあるものの、いつでも値段相応に満足できるクォリティだと思います。
ボリューム的には、ランチだからとしゃりを大きく握ったりせず出てくるので、１．５人前と書かれている大盛りランチで成人男性で腹８分目程度のボリュームです。
土日祝日もランチ営業して、かつ、年中無休なのが、好印象です。広尾界隈は、こういうお店が少ないので、時として昼食難民になるときがありますが、阿部は頼りになります。


夜は、混雑しているので予約が必須です。刺身が旨いのは当然ですが、魚介を使った一品料理も豊富で、季節ごとに楽しませてくれます。最近のお気に入りは、「せいこがにの内子和え」です。ずわいがにのメスのせいこがにの実を内子（かにの卵）と和えたもので、かにの味がしつつ、プチプチの食感が味わえます。

２月には、恵方巻きの販売もしますよ。

恵比寿・広尾近辺では、イタリアン・フレンチ系の飲食店が多く寿司店は少なめなのでランチからやっているのはうれしいですね。また、比較的物価の高い広尾界隈で、この値段で満足できる寿司が食べられるのはいいことだと思います。メニューも豊富なのでビジネスランチ以外にもお昼の会食などで利用するのもいいと思います。


-　-　-　２０１３年９月３日追記　-　-　-

８月１４日にディナーで再訪しました。別館ができて以来、疎遠ぎみでしたので久しぶりの利用です。
メニューはほぼ同一なので、どちらのお店を利用してもたいした差は無いのですが、上司は両方の店の顔なので、どちらのお店も程よく利用します。
この日も、早い時間からほぼ満席でしたが、店員さんの対応もよく、待たされることなくサービスが提供されました。

この日良かった料理は、
■虎ボタン海老刺身（１，０００円）
とにかくでかいです。甘エビと比較すると甘みこそ負けるものの旨味では勝ります。また、大きさに比例してエビ味噌が大きいのでしっかり味わえます。

■銀ダラの西京焼き（７００円）
漬け焼きする切り身の魚は、ものによって味が大きく左右されるところです。だからこそ、信頼できる寿司屋で食べると安心して美味しいものがいただけます。評価したポイントは価格ですね。広尾ですし９００円つけてもいいぐらいですが、７００円で出しているところが意気ですね。

■フカヒレ茶碗蒸し（９５０円）
イメージどおり見た目どおりの料理ですが、写真を見ていただくとわかるようにしっかりフカヒレが入っています。
女性におすすめしたいので、あえて書かせていただきました。

■エイヒレ炙り（５８０円）
職場の広尾エイヒレ研究会（会員数４名）推薦のエイヒレです。見た目部門では他店に負けましたが、食味部門で優勝の逸品です。

もちろん、上寿司（２，６００円）の本マグロのトロは美味しいですし、うにも立派なものでした。