お出汁の味が絶妙！六本木の新しい割烹料理店 : 粲

美食の秋となり、美味しい和食を夫婦で食べに行きたいものの幼児付き！ということで、お友達に紹介してもらったのが、こちらのお店でした。

六本木通りから、俳優座劇場ヨコの細い道入ってミッドタウン方面に向かい、一つ目の路地裏交差点に新しくできた飲食店ビル。 まだ真新しいエレベーターを乗って７階に上がると、JAZZが流れるお洒落系割烹がありました。

本日は6000円コースを注文。
コース内容は下記の①〜⑧が出てきます。
①季菜
②前菜
③お造り
④主菜　　　　　〜３品の中から１つをチョイス〜
⑤土鍋ご飯　　　〜３品の中から１つをチョイス〜
⑥赤出汁・お新香〜３品の中から１つをチョイス〜
⑦デザート　　　〜３品の中から１つをチョイス〜
⑧お茶　　　　　〜２品の中から１つをチョイス〜

◆はじめにレモンサワーを注文
きちんと作られた高級店のサワーの味です。酸味と苦味が程よく、偽物・安物の味がしません。ぐびぐびイケます。

◆季菜
寺島ナスと野口蓮根の組み合わせで炭火で丁寧に焼かれて出てきました。
寺島ナスは東京で栽培されている茄子なのに少量生産のブランドナスだそうです。濃厚な甘みがあり意外と歯ごたえあり、明らかに普通の茄子の味ではないです。そして染み渡るお出汁の味と炭火焼きの軽い苦みが心地よいです。

野口蓮根も茨木県霞ケ浦のブランド蓮根だそうです。特に炭火で焼かれたこの蓮根の香りがたまらん。個室に料理が入ってきたら、あっという間に炭火の良い香りが部屋中に広がりました。そしてこちらもお出汁がしっかり沁み込んでいました。

◆前菜
真鯛兜の酒蒸し菊花餡風味、前菜といいつつどかーんと、お椀いっぱいの鯛の兜が出てきました。 もうこれが絶品で、一言でいうともの凄い上品な餡（程よい塩梅に、餡のとろみ具合も最高）な中に、もうトロントロな鯛が鎮座していました。 ぶっちゃけ幼児の子供に一口あげたらほぼすべての身をもってかれました。 子供は正直です、よほど美味しいのか物凄いがっつき具合。それも絶妙の塩加減と餡の瀞み加減で、それに菊花の香りがぷーんとしていて最高の一品です。

◆賀茂金秀
お店の人に淡麗辛口な日本酒！とリクエストしたら、メニューに無いお酒がきました。きちんと冷えたワイングラスに入って出てきました。飲み口はスッキリ、旨みが広がり、後味は辛口な余韻が校内残ります。まさに！コクがあるのにキレがある一杯でした。

◆お造り
写真の通り、見目麗しい盛られ方をして出てきました。
赤身は生、バショウカジキは焼き霜造りの表面が炙られております。どちらも、筋も無くて、しっかり濃厚です。
あとは、甘海老と白身のアラは甘みと旨味が口いっぱいに広がります。

④主菜
３品の中から、店員さんが「ウチだけのオリジナル料理です！」と豪語する「九州うなぎの梅しゃぶ」を注文。お皿いっぱいにフグの如く薄切りの身と中央に小松菜とアマランサスが並びとても綺麗な盛り付け。
早速うなぎを鍋に投入するも、軽く縮んだらOKとのことで、鍋に入れて１０秒くらいで梅の出汁につけてパクリ。 さっぱりしっかりウナギの味と梅のお出汁が絶妙な組み合わせ。日本酒がスイスイいけちゃいます。
また、お鍋の中にも大きな梅干しが光りますが、軽く崩してウナギと食すとこれまた最高です。うなぎのしゃぶしゃぶなんてはじめてですが、それより古来より食べてはNGな組み合わせの食材だったので驚きましたが、きっとあまりに美味しいから食べすぎない様にと意味を込めての言葉だったのでは？と思わさざるを得ないほど美味しかったです。

◆土鍋ご飯 ＆ 赤出汁とお新香
最初にお鍋を選べるシステム。信楽焼や、他は益子焼や萬古焼とか生産地も形状も違う鍋から一つチョイス出来ますが、何を注文してもシェフが鍋ごとに絶妙な炊き加減ができると豪語しておりました！

黒毛和牛すきと青森ごぼうの炊き込みご飯をチョイス。店員さんに目の前でかき混ぜてもらえます。 卵も東京の烏骨鶏を使われているので濃度が強くて卵の香りも凄いです。 特にブラックペッパーが効きます。
一言で言うと、要は高級卵かけごはんの牛丼。 　和牛すきと言うと、甘いタレが台無しにしたりするがこのタレの塩梅が最高！ 究極に上品な牛丼でした。漬物も日本酒の香りがしますが、食べると意外としっかりした日本酒な香りが広がります。

◆天覧山純米大辛口
更に続き、お店の方に淡麗辛口の２杯目にはこちらをどうぞ！と紹介された日本酒。辛口だが、 飲み口はふわっと軽く、そして濃厚な旨み、後に残る辛く口。 順番・出てくるタイミングが最高でした。 なんというか麹の香りでしょうか。凄く香りが立ち、とてもフルーティーでした。

◆デザート
一番名前に迫力のあった、「紫蘇バジル 天使のソルベ」を注文
天使の！というのは名焼酎「天使の誘惑」から来ていて、まずは最初はそのままソルベを食べて、後から味チェンで焼酎をぶっかけるシステム。

最初の一口はバジルの香りが素晴らしく口中に広がります。３分の１すぎた所で天使の誘惑をかけて食べると、 物凄い味の変化が楽しめました。驚いた事に甘味が増して、しかも全然焼酎臭くないです。ソルベに焼酎？と聞くと最初は不思議でしたが、よくよく考えるとハーゲンダッツのバニラにハードリカーの高級ラム酒をかけると滅茶苦茶美味しくなるのと同じで、絶妙な組み合わせでした。

◆紅茶
２種類のお茶から矢部和紅茶をチョイス。紅茶なのに物凄い軽い飲み口。なんて上品な味わい。普段からあまり紅茶の渋さが苦手で、全然好きじゃないのにこれはスルリといけました！！

以上のコースでした。
正直我が子に前菜の鯛を全部食べられたにも関わらず、お腹いっぱい。ご飯を持ち帰る程大満足なコースでした。特に印象的だったのは、どの料理にも絶品のお出汁がきちんと染み込んでいて、塩加減も絶妙でした。ここは本当に美味しかったです。
ご馳走様でした！