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食べログ 日本料理 TOKYO 百名店 2023 選出店
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美味いもん屋
私は基本的に味の濃いものを好むため、フレンチやイタリアンが好きであまり和食は頂くことは無いのですが、たまにはと思いこちらにお邪魔しました。西麻布の交差点から数分です。すぐ手前にはTAIAN TOKYOがあり、楽観も近くにあります。
カウンターが8席ほどありますが、入口入ってすぐ右側にも個室があり、密会にもぴったりです。さすが西麻布。
まずはビール。瓶ビールを弟子の女性が注いでくれたのですが、ものすごく勢い良く(悪く言うと適当)小さなグラスに注いでくれるのですが、ぴったり表面張力のところで泡が止まりました。すんげえ。
トップバッターは牛肉にイチジク、下に敷いてあるのは白子でしょうか。はっきりした出汁のジュレとフライドオニオンが食感と香りにアクセントを与えています。脂の強い牛肉とイチジクは合うのは分かるのですが、フライドオニオンが良い味だしており、ようはめちゃんこ美味しい。あれ、この店もしかしてスゴい好きかも、と一品目から期待値急上昇。
続いては海老真状の入ったお碗。海老のすり身の中には車海老がゴロゴロと入っており、食べ応え抜群です。出汁もはっきりとした味わいであり美味しい。
刺身の盛り合わせが来ました。マコガレイ、紫雲丹、赤身です。雲丹と鮪は言わずもがなですが、カレイがたっぷりあるのが嬉しい。ポン酢につけて頂くのですが、このポン酢も酸味がはっきりしていて美味しい。
刺身が来たので日本酒へ。私はやっぱり純米酒ぐらいが好き。
わお、立派な鮎です。長良川の上流で獲れた天然物との事。苦味、旨味、塩気のバランスが良く、何より日本酒が合います。今年は鮎を結構頂きましたが、その中でもかなり上位の鮎でした。
連れと2人で1合飲んでいるのですが、速攻で日本酒が無くなるので次を。まだ暑い季節でしたからね。おっさんには眩しいエチケットです。
見た目から優勝。毛蟹と稲庭うどんを混ぜたものにキャビアです。これは毛蟹がそもそもめちゃんこ美味しいですね。蟹の香りが濃厚であり、キャビアの塩気もアクセントになっています。何より稲庭うどんと混ぜるアイディアが良いですねえ。冷製パスタの様な味わいながらちゃんと和食であり、またもや日本酒を奪っていきます。
太平海。初めて頂きましたが、特別純米らしく香りが強く、ドライで美味しい。
キンキの焼き物の登場です。またもや見た目が素晴らしいですねえ。キンキらしく溢れるほどの脂と、身の旨味が強く、相当美味しいのですが、そのキンキよりも印象に残ったのが銀杏。口に入れた瞬間、柑橘系の様な華やかな香りで、食感はサクっとした歯応え、咀嚼すると徐々に出てくる苦味と、銀杏としてパーフェクトです。こんな美味しい銀杏はじめて食べました。連れと2人で感動。
これ、カボチャと帆立のクリームコロッケなんです。さっきの毛蟹のうどんと言い自由な発想が好き。これは心の底からホッとする味で、去りゆく夏を惜しむ様な味わい。暖かく滑らかで日本酒ともばちんこです。ああ、美味しい。
あ、石鎚の純米吟醸だ。私の大好きなお酒です。香りは強く癖もあるのに、不思議と身体に染み渡る様なクリアーさもあります。今年全然愛媛行ってないから行かないとな。
こちらはトロ茄子と鮑の煮物。ソースも茄子の風味がして、かつしっかりとした味わいです。鮑も当然美味しいのですが、茄子がソースに負けない味わい。さっきから主題となる魚に負けないぐらいの野菜が美味しいなあ。
さて、遂に締めです。ご飯ものは松茸ご飯。土鍋の釜を開けた瞬間に松茸の香りが部屋を充満します。
漬物となめこの味噌汁も付きます。
松茸の香りも素晴らしいのですが、出汁の味がはっきりとご飯に染みており箸が止まりません。この土鍋丸々私達の分であり当然にお代わり。余ったご飯はおにぎりにして持たせてくれます。夢の続きは明日まで。
甘味はシャインマスカットのアイスも巨峰。さっぱりして御馳走様でした。
いやー美味しかった。あまり期待せず伺ったのですがかなりドストライクなお店でした。全体的に味付けがしっかりしており、とは言え味が濃いという事はなく、何を食べているか瞬時に分かる、輪郭のはっきりした料理の数々でした。発想も自由であり和食というより割烹に近い印象を受けました。
伺ったのは9月の前半頃でしたが、食材も正に夏と秋の良いところ取りという感じであり、季節感があるのも良いですね。テンポも良いし悪いところが見当たりません。
何よりお会計。ビール1本と日本酒4合で、2人で4万円弱です。まじかよ。この立地、この食材で1人2万円切りは素晴らしいとしか言いようが無い。東京にもこんなお店あるんだなって、なんだか嬉しくなりました。
大将はきっとご飯が好きなんだろうなあ。美味しいものを腹一杯食べさせてやろうという意気込みを感じます。こういうお店と私はとても相性が良い。和食だとかフレンチだとかそういうカテゴライズより、美味いもん屋、というカテゴライズがぴったりです。その意味で札幌の霜止苗出と方向性は一緒なのかも知れません。
場所柄客層がアレな時もありそうですが、個室に入ってしまえばこっちのもの。とは言えカウンターも捨てがたい。次は比較的早い時間に行ってカウンターにしようかな。
とにかく美味しかった。予約もまだ東京の中では取りやすい方ですし、また伺います。次もお腹いっぱい食べて飲もうっと。御馳走様でした。
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Bachuuser
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Bachuuserさんの他のお店の口コミ
店名 |
西麻布 大竹
|
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受賞・選出歴 |
日本料理 百名店 2023 選出店
食べログ 日本料理 TOKYO 百名店 2023 選出店
日本料理 百名店 2021 選出店
食べログ 日本料理 TOKYO 百名店 2021 選出店 |
ジャンル | 日本料理 |
予約・ お問い合わせ |
03-6459-2833 |
予約可否 |
予約可 |
住所 | |
交通手段 |
東京メトロ 日比谷線 六本木駅2番出口 乃木坂駅から611m |
営業時間 |
|
予算 |
¥20,000~¥29,999 ¥8,000~¥9,999 |
予算(口コミ集計) |
¥20,000~¥29,999
¥8,000~¥9,999
|
支払い方法 |
カード可 (VISA、Master、JCB、AMEX、Diners) 電子マネー不可 QRコード決済不可 |
領収書(適格簡易請求書) |
適格請求書(インボイス)対応の領収書発行が可能 登録番号:T1810505048781 ※最新の登録状況は国税庁インボイス制度適格請求書発行事業者公表サイトをご確認いただくか、店舗にお問い合わせください。 |
サービス料・ チャージ |
サービス料なし、チャージ料なし |
席数 |
12席 (カウンター8席、テーブル個室4席) |
---|---|
個室 |
有 (4人可) |
貸切 |
可 (20人以下可) |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
無 |
空間・設備 | オシャレな空間、落ち着いた空間、カウンター席あり |
ドリンク | 日本酒あり、焼酎あり、ワインあり、日本酒にこだわる |
---|---|
料理 | 魚料理にこだわる |
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
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ロケーション | 隠れ家レストラン |
ホームページ | |
オープン日 |
2017年12月7日 |
備考 | |
お店のPR |
岐阜の名店“たか田八祥”での修業を経て、西麻布で開業。和の温もりを感じる料理をお届けします
当店店主は、岐阜の名店“たか田八祥”で16年間修業を積んだ確かな腕の持ち主。その経験を活かす為、西麻布の地に“大竹”を開業。食材や料理法に縛られない柔軟な姿勢をもって、様々な和食を造り上げます。熟練の技が光る料理の数々を、どうぞご堪能ください。 |
初投稿者 |
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フレンチやイタリアンが好きな割に最近は良く和食のお店に行っています。九州や静岡で散々安くて美味しい和食を食べていたので今更東京で食べるのもなあと思っていたのですが、連れが個室が良いしかも完全個室でなどとワガママ言うのでこちらに来ました。昨年も初夏の時期に来ており再訪です。
こちらのお店はカウンター主体ながらお店を入ってすぐに個室があるので、人目に触れず静かに食事を頂くことが出来ます。場所柄客層がアレな時もありそうなので、静かに頂きたい方や人目を忍ぶ方には打って付け。別に私は忍ぶ様な者でも無いのですが。
まずはビール。暑くなってきてビールが美味しい季節になりましたね。年中美味しいって言ってるけど。
トップバッターは蛤とホワイトアスパラに出汁のジュレ。出汁の香り、アスパラの苦味、蛤の潮の香りと、味と香りにグラデーションがある上に、食感も蛤のグニグニ、アスパラのシャキシャキとオノマトペを駆使したくなるような変化があり楽しい。
渡蟹と潤菜のお椀。はっきりとした出汁に蟹の風味が良くあいますねえ。潤菜を見るたびに鮨一幸の事を思い出します。今年の夏も絶対北海道行くんだから。
早速日本酒へ。お任せで頂きます。まずは紀土の純米。香りが豊潤で好きなお酒です。
お刺身はマコガレイに剣先イカ。マコガレイは咀嚼毎に旨味が染み出し、剣先イカはねっとり濃厚と模範的な味わい。もう夏ですね。
酒追加。田酒。メジャーどころが続きます。
白甘鯛の西京漬にとうもろこしの天ぷらです。とうもろこしがもう出るんだ。初夏ですねえ。
極めてシンプルな見た目ですがこれがどちらも絶品。白甘鯛は上品な脂に濃すぎない西京漬の味わいが重なり無限に酒が飲める味わい。とうもろこしは一粒一粒がしっかりと立っていて弾ける甘味。うう、つちゃんこ美味しいなこれ。再び北海道に行く誓いを立てる私。
すごいスピードで酒が無くなったので追加。エース而今。この青リンゴみたいな香りが好き。ワイン好きは絶対好きよな、而今。
前回は頂けなかったスペシャリテの鮑の土鍋ご飯の登場。鮑そのものも美味しいですが、肝ソースの下にあるお米がおこげになっていて、それを剥がしながら食べる快感。食べさせ方が上手いですね。
蟹クリームコロッケ。蟹を名乗るならこれぐらい入れるんだぞと言わんばかりに蟹の身がぎっしり。なるほど、これは確かに蟹クリームコロッケです。こういうの食べるとやっぱり凄いなって感じます。一流のお店が居酒屋メニュー出すの好き。
焼き物アゲイン。今度は喉黒です。裏に焼き茄子が隠れているのですが、喉黒の溢れる脂を綺麗に受け止める茄子の存在が秀逸。喉黒って脂が凄すぎてクドくなる事もありますが、全盛期のアライバの様な素晴らしいコンビプレーで抜群の料理に昇華しました。しかし酒が進む。
太平海。溢れる魚の脂を日本酒で流す快感。日本人に生まれて良かった瞬間ベスト5に入ります。ほんと酒が飲める身体で良かった。
雲丹と新玉ねぎのあんかけ。雲丹が主題と思いきや、下に隠れた新玉ねぎが抜群に美味しいですねえ。周りを焼いていて香ばしく、甘さと香りが口の中で爆発。雲丹はさっぱりとしていて玉ねぎを上手く補完。先程同様海の幸と野菜のコンビプレーが素晴らしい。しかし今年はカープ弱いよな。
作。瓶の底に微妙に残っていたので、お姉さんが入れちゃいますねと入れて頂いたのですが、思いの外残っておりほぼ2合ぐらい頂きました。サンキューお姉さん。前回もそうなんだけどこのお姉さん良い意味で適当で好き。
さて〆のご飯。今日は比内地鶏と新牛蒡の炊き込みご飯。もう土鍋を開けた瞬間から広がる香り。この香りでいっぱいになりつつある胃袋のスペースが瞬で空きました。この匂いのアロマとか出たら食欲増進効果エグそう。
香りだけでなく、牛蒡と比内地鶏も味が濃い。それが喧嘩せずに競い合っているのでパクパク食べれてしまいます。連れと二人でお代わりして残ったご飯はおにぎりで。最高すぎる。ちなみに次の日食べましたがむちゃくちゃ美味しかった。それだけ牛蒡と鳥の味が強い証拠です。
味噌汁も美味しいし、漬物も美味い。この漬物だけで一杯やれるな。
甘味はなんとスイカのブランマンジェ。見た目こそ薄いですが、味は完全たるスイカ。もう夏やん。私は夏になると無性にテンションの上がるのです。沖縄行きたい。
冷たい煎茶で御馳走様でした。
以上、2人でビール小瓶で3本、日本酒5合を飲んでお会計は43000円ほど。西麻布のこの立地、この美味しさでこの値段は神レベル。個室料もかかんないんだから。
とにかく季節感に溢れた料理の数々であり、とても印象的でした。お皿の一つ一つから春から夏に移り変わって行くんだなというのが感じられ、また違う季節に来たらどうなんだろうという興味が湧いてきます。
組み合わせが凄く上手いのも印象的。素材を生かすのは勿論ですが、喉黒と茄子、雲丹と新玉ねぎなどロジックに基づいた構成で、成るほどと思わず唸りたくなりました。足し算じゃなくてちゃんと掛け算してるんですよね。こういうのを人はセンスと言う。
前回も思いましたが美味しいもの屋さんなんですよね。食べさせ方が上手いし、酒も飲ませる。いっぱい食べていっぱい飲む人ほど満足度が高くなると思います。何よりこんな都心のど真ん中でこの値段は素晴らしいの一言。
なぜこのお店が星を取らないのか全く分かりません。完全に比類するレベル。でも東京の星付きの和食は(和食に限りませんが)インフレが過ぎるので、その意味では星なんて取らずずっーとこのお値段でやって欲しい。
今度は秋かなあ。早くたかだ八祥にもいかないと。また必ず伺います。御馳走様でした。