西麻布の天ぷら５ : 西麻布天ぷら魚新

前回から約半年ぶりの訪問。早い時間の予約でしたが、この時期は日が長いのでまだ明るく、乃木坂からの道のりも異なる風景に見えるので不思議な感じです。
天ぷらも水道橋・銀座・京橋・築地・赤坂・青山といくつか行きましたが、この10年くらいはずっとこちらです。ご主人はこの道30年超の職人ですが、油の配合・揚げ具合・奇をてらった素材を使わないこと、このあたりが私にはしっくりきています。あと気軽にいただける雰囲気もいいですね。

今回は梅雨時期でもあり穴子を楽しみに訪問しました。この日いただいたのは、

〇　巻きえび（身がしまっているが、香りはいまひとつ）

〇　ナス

〇　玉ねぎ（甘く香りがよい、テクスチャーも問題なし）

〇　キス（ほくほくとした身を楽しみます）

〇　鱧（この季節ならでは、骨きりも見事）

〇　レンコン（芯のしっかりした甘さ）

〇　鮎（琵琶湖、この日いちばん）

〇　とうもろこし（甘さが口いっぱいに拡散）

〇　ホタテ（火入れもすばらしく半生を堪能）

〇　アナゴ（この日一番の楽しみ）

〇　天丼（小エビ、貝柱のかき揚げ）

〇　デザート（びわのゼリーよせ）

禁酒法明け後はじめてのレストランとなりますが、外でお酒をいただくのも2ヶ月ぶり。家飲みはリラックスはできますが、レストランで食事しながらのお酒は至福の時間です。この日は、プレモルの後、黒龍・十四代といただきました。
仕入れのタイミングなどもあるでしょうから、この日の素材は今一つでしたが、次回に期待です。

師走となりめっきり冷え込んできましたが、冬の東京は幸い乾燥した天気が続きますので助かりますね。寒風にあおられながら、そんなことを思いつつ、乃木坂から10分くらい歩きます。

前回から半年ぶりですが、夏のアナゴと冬の牡蠣・白子は毎回たのしみにしている食材です。
早速ビールを注文。こちらは瓶、銘柄は好きなプレモルです。
この日いただいたのは、

【お通し】
赤海鼠
くわい入りの玉子

【天ぷら】
ここで冷酒に移行、新政（ラピスラベル）。この銘柄は初めてですが、まろやかさが拡がりつつ余韻はすっきりとしています。

巻海老
ナス
鯊
銀杏・小玉葱
小玉ねぎ

ここで十四代に移行、十四代特有の奥行ある深い味わいを堪能します。

白子（ふぐ！）
レンコン
牡蠣
三つ葉
穴子
天丼
デザート（蜜柑入りのアイスクリーム）

この日印象に残ったのは、やはりフグの白子。クリーミーかつ繊細な味わいが口中に広がりました、あとは牡蠣、こちらもレアですので磯の地味そのものを衣で包んだ味わいです。あとは鯊、ふっくらと甘く上品な白身の香り。

天ぷらは油に好みが分かれますが、私はこちらのお店の軽い油が気に入っています。年齢的なものもありますが、食材のもつ本来の味わいが楽しめます。

冬はご主人お手製のカラスミが楽しみですが、年末・正月用に2つ購入し帰路につきました。

前回から半年ぶりの訪問、乃木坂から梅雨時特有の湿った生暖かい風に若干不快になりながら歩きます。道すがら行き交う人の数も以前のようで、少しずつ元の生活に戻りつつあるように感じます。通り沿いのおしゃれなワインバーにも人が入っていました。

暖簾をくぐりますとご主人の懐かしい顔が、今回のような窮地のあとは何か感慨深いものがあります。早速ビールをオーダー。

先付けは南高梅の砂糖煮と蕨のおひたし
この日いただいた天ぷらは

巻きえび（とても甘い、身がしまっておりよけいそう感じる）
新玉葱（新玉葱特有のシャキシャキとした食感）
キス（ほくほくとした身を楽しみます）
レンコン（こちらも新レンコンとのことで芯のしっかりした甘さ）
鱧（うれしいですね、上手に骨切りされています）
銀杏・絹さやえんどう
ナス
鮑（こちらでは初めてですが、肉厚な身の磯の香り）
メゴチ（こちらは天つゆで、定番です）
コーン（驚くほどの甘さ、かつジューシー）
ホタテ（火入れもすばらしく半生を堪能）
アスパラ（立派な太さですが、固くはありません）
アナゴ（この日一番の楽しみ、梅雨時のアナゴは何者にも代え難いおいしさ）
天丼（小エビ、貝柱のかき揚げ）
デザート（バニラアイス）

この日も素材に対し丁寧な仕事がなされ、ご主人の熟練の技で揚げられた天ぷらの品々でした。
こちらでは冷酒も楽しみですが、
朝日鷹（十四代の高木酒造、系譜を感じます）
而今（ボディのしっかりした辛口）
をいただきました。

帰路はひどい雨になりましたが、こうした憂鬱な天候をおしてもお邪魔してとてもいい心持となった夜でした。

12月に入りだいぶ冷え込んできましたが1年ぶりの訪問です。乃木坂から歩くこと約10分、暖簾をくぐりますが、いつもながらのご主人の笑顔にほっとします。
まずはビール、お通しは
合鴨ロース
葱のぬた和え
小松菜のおひたし
天ぷらに移りますので、黒龍（垂れ口）。この季節の限定品ですが、まろやかさが拡がりつつ余韻はすっきりとしています。
この日いただいたのは、
巻海老
銀杏
小玉ねぎ
アスパラ
キス
三つ葉
メゴチ
白子（ふぐ！）
スミイカ
穴子
天丼
デザート（ヨーグルトのシャーベット）

こちらでは毎回感じますが、衣はうっすらとまとった程度、軽い油で揚げていますので素材そのものを楽しむことができます。野菜は味が深く、魚は白身特有の甘さを感じほんとうに素材の良さを堪能します。
また、お酒のラインナップもいいですね。途中から十四代（新本丸）へ切り替えましたが、十四代特有の奥深さ・ふくよかさを強烈に感じました。

この日もお正月用にご主人お手製のカラスミを2つ購入し帰路につきました。

天ぷらは油の配合や揚げ具合など人それぞれ基準をお持ちですが、私にはこちらがスタンダードです。白ごま油：サラダ油は１：２の割合とのことで軽めの揚げ上がりですし、素材を生かすため比較的弱めの揚げ具合も好みです。お店も25年の歴史がありお客さんも常連さんが多いですね、私も8年くらい通っています。ご主人はホスピタリティに富んだ方で会話も楽しく、また、天ぷらを揚げる腕も確かです。

この日の天ぷらは
巻海老
小玉ねぎ
キス
銀杏
メゴチ
アスパラ
白子
アナゴ
天丼
デザート（洋ナシのゼリー寄せ）

こちらのお店の特徴として、お酒の充実があげられます。私はもっぱら冷酒ですが、この日は黒龍と而今をいただきました（十四代は入荷されておらず）。ご主人が自ら仕込みをされたカラスミも冷酒によく合いました。
春になるとご主人の田舎で取れる山菜も登場しますのでまた伺おうと思います。