超上品インド料理 : ニルヴァーナ ニューヨーク

ニルヴァーナニューヨークに来るのはかれこれ７年ぶりであります。

その間に色々なレビュアー様に教えていただきまして、都内の様々なインド料理に連れていっていただくうちに、すっかりインド料理ハマってしまいました。

実はこの７年間に何度か当日予約を試みたのですが、いずれも満席で断られておりましたので、相変わらずの人気ぶりが想像されます。

今回は当日ではなく数日前であったから、運よく窓際席をゲットする事ができました。

訪問は週末の夜、入店するととても賑わっており、満席に見えます。

予定通り窓際席に着くと、道路の反対側アイススケート場で滑っている人達が暗い景色の中に輝いて見えます

メニューを開くと、コースとアラカルトで、コースは2種類。

二人で別々のコースを頼んでよいかと聞くと、快諾いただきましたので、「超スパイシー」で注文しました。

ニルヴァーナクラシックコース6800円
①鎌倉野菜と鴨胸肉のプロシュート、ローストトマトのサラダ　タマリンドとはちみつのドレッシング
②安納芋のティッキ　カチュンバルサラダ、チャイブサワークリーム
③タンドリーシュリンプティッカ　かぼちゃのチャツネ
④甘鯛の鱗焼
⑤越前漁港水揚げ　ズワイ蟹のカレー　全粒粉のナン「ロティ」
⑥〆のきのこのビリヤニ
⑦ストロベリームース
⑧チャイ

ニルヴァーナニューヨークコース8640円
⑨ローストトマトとブッラータチーズのサラダ
⑩冬のパテ・ド・カンパーニュ　スペイン産マルコナアーモンドのチャツネ
⑪クラブビスク
⑫北海道産　鴨胸肉のタンドール　ハーブオイル
⑬石垣牛ときのこのカレー
⑭苺と赤い果実のスープ　ピスタチオクリーム
⑮チャイ
本来はクラシックコースに「チキンティッカ」があったのですが、品切れとの事で「シュリンプティッカ」に変更、更に「甘鯛の鱗焼」をサービスで頂きました。よってクラシックコースはサービスで一皿追加となっております。サラダ３種類はいずれもクオリティーが高いですね～。単なるレタスベースではなく、色鮮やかで食感豊かな数々の野菜をミックスしているため、非常に美味しくいただけます。焼き物の火入れ具合も絶妙。特筆すべきは「越前漁港水揚げ　ズワイ蟹のカレー」の蟹エキスがしっかりでたクリーミーなカレーは濃厚かつミルキーな味わい。付け合わせのロティが素晴らしい。ボール状のロティ―も初めて見ますね。これを割ってみるとなかからナチュラルチーズがドバっと溢れ出てきました。カレーに付けるというよりは、単体で充分美味しい♪　そして初めてニルヴァーナで食べたビリヤニの初印象は「具が多い」ので色鮮やかですね。しかも思ったよりも良い出来具合です。ニルヴァーナニューヨークコースの方は何となく印象が薄い。「石垣牛ときのこのカレー」はグレイビーが効いて良い味を出していました。「超スパイシー」で注文した結果としては、確かにスパイス強めであったものの、失礼ながらちょっとスパイスバランスが良くなかったというか不自然さと違和感を感じた部分もありました。しかしながら、1品1品のこだわりとクオリティは非常に高いとおもいますので、プラス部分とマイナス部分を考慮して４．０とさせていただきました。

元旦に東京ミッドタウン（六本木）が営業しているとの情報を聞きつけ訪問しました。

初回訪問から２年経ちましたが、あの日本一高級と思われるインド料理の変化を確認したくなった訳です。

予約無しで入店しましたが、さすがに元旦のディナーにインド料理を選択する人もあまりいない様で、

すぐに通されました。

①パパドゥ（お通し）
豆の粉を焼き上げた香ばしいうす焼きせんべいが、一人２枚づつ。ソースが三種類用意されております。（白色はココナッツ・赤色はチリソース・緑色はアボカド）おしゃれなお通しですね。

②バーニャカウダー1800円（オーガニック野菜の温かいサラダ　特製マサラフォンデュで）
最近流行りの「バーニャカウダー」ですが、通常ソースはアンチョビとオリーブオイルベース。しかしこちらのソースは「マサラフォンデュ」。マサラとは様々な香辛料をブレンドした物ですから、まぁ早い話が「カレーソース」ですね。しかしこのマサラフォンデュは、玉ねぎをクタクタの焦げ茶色になるまで炒めたソテードオニオンをたっぷり使っていると思われる、深みのある甘みが良いですねぇ。野菜にちょっと付けても非常に存在感が出る様に、塩味と香辛料がたっぷり入っていますので、甘じょっぱくて香り高いソースです。このソースなら何でも美味しくなっちゃうんではないでしょうか。ソースの量はとても多いので、野菜にかなりたっぷり目に付けても余ってしまいます。あんまり美味しいので、そのままスプーンですくって、完食！！

③ズワイ蟹のタルタル1800円（スパイスと合わせたズワイ蟹とアボカドのタルタル）
アボカドの皮を器に使って、ズワイ蟹とアボカドをサラダにした物を想像しておりましたが、見た目はまさにテリーヌそのもの。渡り蟹の蟹肉と蟹味噌を混ぜて、アボカドを加え、カレー風味のテリーヌ状にした物ですね。ズワイ蟹肉の配合率は高いので、贅沢にいただけます。蟹味噌の香りは香辛料に負ける事がなく、バランス良く完成度の高い仕上がりだと感じました。

④骨付きラムすね肉ハイデラバード風2400円（スパイシーな骨付き仔羊すね肉のチャコールロースト　ラム酒のフランべで）
骨付きラムすね肉がデカイですね！！最初の注文では足りないか微妙なところだと思いましたが、十分かと。むしろもう一品でてきたら、食べきれないのではないかという不安さえ感じました。チャコールローストってからには炭火焼で、肉は原型をとどめられないくらい柔らかくなっています。肉の下にはスライスしたトマトが敷いてあるので、酸味を加えてちょっとさっぱりさせています。少し焦げた様な香りはフランべ（調理した肉を最後にフライパンの中へ入れ、ラム酒を一気に高温で燃やしアルコールを飛ばした物）独特の風味を生み出しています。

⑤ゴア・ブイヤベース2000円（新鮮な魚介類　ココナッツカレー）
海老・イイダコ・渡り蟹・ムール貝などをココナッツ風味のブイヤベースにしてあります。海の幸のエキスが十分に出ていて、想像通りの味。しかし、これと一緒にナンを食べようとしたのですが、少し味が薄くてソースが少ないので失敗しました。ナンを一緒にいただくと物足りませんが、これ一品単体でいただくなら、美味しく仕上がって自己完結していると思います。

全体を通して、２年ぶりに訪問した「ニルバーナニューヨーク」は季節のメニューを取り入れて、以前とは異なる顔を見る事ができました。インドの方が普段食べている料理とはかけ離れた創作インド料理ですが、それなりの金額を取るだけあって手の込んだ完成度の高い品々であります。私のこの日の欲求は完全に満たされました。もちろん再訪が楽しみなお店という事で、以前３．５だった評価を４．０に上げたいと思います。

総合：４．０
料理・味：４．０
サービス：４．０
雰囲気：４．０
コストパフォーマンス：４．０


初回訪問：2010年1月
日本一高級なインドカレー（たぶん）

インドカレーって他の料理と比べて、良い店と悪い店との差があまり無い気がします。
ですからその中で自分らしさをいかにアピールするかってなかなか難しいんじゃないでしょうか。
料理の味そのものよりも店の雰囲気や、宣伝の仕方によってその店のランクや評価が大きく左右される気がします。
こちらのお店は六本木ミッドタウンという立地条件はとても恵まれており、雑誌やメディアにも取り上げられているので、口コミ数も多いですよね。
六本木ミッドタウンの他のお店同様に、公園が見渡せるテラスもありロケーションも抜群です。

肝心な料理の方は、フィッシュヘッドカレーはお勧めですね。魚の頭を丸々カレーと煮込んで、魚のダシが良く出ています。
また、インドから取り寄せたという大きい窯の中で焼く焼きものも香ばしいです。
ただ、ちょっとコストパフォーマンスが悪いですかね。ここまで高いならもう少し、高級素材や珍しい素材を使って、メニューを見ただけでテンションが上がる様な物を期待してしまいますが。
全体的にお上品な味にまとまっています。日本人向けに上手にアレンジされているというか、良く言えば洗練されているというか。

しかしながら、ここまで高級なインド料理屋ってなかなか無いですし、普通のインド料理とはやはりちょっと違い、こだわりも見え、雰囲気・サービスを考えると、一度は行っておいた方が良い店と言えるのではないでしょうか。
積極的にもう一度行きたいかと言われるとそれほどでもありませんが、人に誘われたらまた違うメニューも食べて見たいので反対はしません。

総合：３．５
料理・味：３．５
サービス：４．０
雰囲気：４．０
コストパフォーマンス：３．０