「おいしい 浮世絵展」の前に立ち寄り。いなり寿司と巻き寿司をテイクアウトしました。 : おつな寿司

週末のこの日は食べ物が描かれた北斎や広重、国芳らの浮世絵を集めた「おいしい 浮世絵展」を観に六本木ヒルズの森アーツセンターギャラリーへ。

入場予約が二時半からだったのでまずは昼食の調達をと思ってこちらに伺いました。六本木交差点から乃木坂方向に少し歩いたビル一階にあるお寿司屋さんです。

裏返したお揚げに柚子の香りといういなり寿司はあまりにも有名。国立新美術館の「ビュールレ コレクション」展の前に立ち寄った二年前に続いて今回が三回目の訪問です。

過去二回はおしんこ巻三種各半本分といなり4個を詰め合せた「おしんこ巻きいなり」といなり三個、太巻二切れ、かんぴょう巻き半本分の「のり太巻いなり」を買いましたが、今回は初めての「穴子風味巻いなり」と二度めの「おしんこ巻きいなり」を購入しました。

天気が良ければ六本木ヒルズの毛利庭園辺りで食べるのもありと思いましたが、ヒルズまで歩いてくるとあいにくの雨。ランチはすぐ近くの中国飯店でイートインすることにしました。

余談ですが、ランチの後に行った浮世絵展では握り寿司や天ぷら、蕎麦が描かれた絵はあったものの、いなり寿司や巻き寿司の絵はありません。典型的な江戸庶民のファストフードだと思っていたのにちょっと意外でした。

そんな訳でお寿司食べたのは家に帰ってから。柚子香るいなり寿司は安定の美味しさだし、巻き寿司系も美味しいです。でもやはり時間が立ちすぎている感じは否めません。

神田志乃多寿司によればいなり寿司は作ってから2～10時間が一番美味しいそうですが、タイムオーバーしていた可能性もなくはない感じです。

ヒルズに行ってから分かったことですが、あそこは屋根付きの広いパブリックスペースが複数あってテーブルと椅子も完備。今度同じようなシチュエーションがあったら買ってすぐにそこで食べようと思います。

別に改めて申し上げるまでもありませんが、根っからのミーハーなので、連休中のこの日は六本木の国立新美術館で開催されていた至高の印象派展「ビュールレ コレクション」へ。ルノワールの「可愛いイレーヌ」とセザンヌの「赤いチョッキを着た少年」が目玉です。

地下鉄六本木駅に着いたのが11時半頃。お腹が空いてはゆっくり美術観賞もできないので、ランチは後で食べるとして繋ぎで何かお腹に入れておこうと思って伺ったのがこちら。お揚げ裏返しの柚子香るいなり寿司が名物のお寿司屋さんです。

前回は三種類のおしんこ巻が各半本分といなり4個を詰め合せた「おしんこ巻きいなり」1000円を頂きましたが、今回買ったのは「のり太巻いなり」で1040円。いなり三個、太巻二切れ、かんぴょう巻き半本分の詰め合わせです。ツレと二人でシェアするつもりですが、奇数のものをどう分けるかはちょっと悩ましいところ。

買ったお寿司は美術館前に並んでいるベンチで早速頂きました。まず食べた太巻きとかんぴょう巻きは整った味でかなり美味しい。太巻きには玉子焼き、かんぴょう、きゅうり、桜でんぶに加え、歯ごたえの良い山ごぼうの味噌漬けが入っているのが特徴的です。

でもやっぱり一番はいなり寿司。甘辛のつゆを含んだ裏返したお揚げが旨いし、柚子の香りもいい。やはりこちらのいなり寿司は楽屋見舞い系というか創作系の中ではトップクラスの味だと思います。初めて食べるというツレのために三個のいなりのうち二個をツレに譲った自分は偉い。

「むしやしなひ」が済んだところで美術館の館内へ。展示室の前で30分近く並んでようやく会場内で個人のコレクションとは思えない程充実した展示を見ることができました。やっぱり武器商人は稼ぎが凄い。

自分はルノワールの描く女性はふくよかすぎてあまり好きではありませんが、可愛いイレーヌ(正式名称イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢)は例外的に本当に可愛いです。

六本木交差点から乃木坂方向に少し歩いたビル一階にあるお寿司屋さんです。裏返したお揚げに柚子の香りといういなり寿司はあまりにも有名。

いなり寿司は京都風も江戸風も大好きといういなり好きでありながら、まだ伺ったことがない自分にとっての課題店。仕事での移動中、テイクアウトの販売が始まる朝10時頃に六本木を通る機会をとらえて初めて伺ってみました。

6月初めに移転・新装開店したというまだ新しいお店に入ると正面は清潔感あるイートインスペース。特にテイクアウト専用の売場があるわけではなくて、右側の会計のところで注文して商品を受け取る仕組みのようです。

その横には一応商品のサンプル。いなり寿司の入ったお土産メニューで一人分のランチに向くものとしては、
・いなり8個960円
・のり巻いなり925円
・のり太巻いなり1005円
・おしんこ巻いなり965円
・穴子風味巻いなり1080円
がありましたが、この日はさっぱりしたものが欲しかったので、のり巻いなりを購入しました。三種類のおしんこ巻が各半本分といなり4個の詰め合わせです。

食べたのは会社に戻ってからのランチタイム。まずいなりから食べてみると裏返したお揚げは柔らかくて独特な食感です。揚げが薄いのにジューシーなのは寿司飯を包んで余った部分が裏側に襞状になっている部分につゆを含んでいるからだろうか。

味付けはお上品でツンと澄ました感じとばかり思っていましたが、しっかり甘辛で結構江戸風。ただ口に入れるとまず柚子の香りがするのはやはり独特です。

もう一方のおしんこは山ごぼう味噌漬け、きゅうり奈良着、たくわんの三色。でそれぞれの歯ごたえと風味の違いが楽しめます。寿司飯は甘味よりも酸味が勝った感じですが、甘じょっぱいいなりとはいいバランス。

全体として想像していたよりは好みの味で美味しく頂きました。ただいなりに柚子の香りはマストではないかもしれません。あくまでも個人的な好みの問題ですが。