日本料理を食べたくなったらここにいちたい : いち太

外苑前にある素敵な日本料理のお店いち太、都心にあるのに木をあしらった外観はとても落ち着きがありすばらしい。お店も広々としており、カウンター８席、個室２室で結構おしゃれに作られてある。結構、箱物が立派で、魚を中心とした料理がおいしい。なのにコースは15000円か20000円と安い。すばらしいお店である。今回は８名でカウンター貸切、幹事様の計らいで通常コースよりもワンランク上の料理を35000円（お酒、税サ込み）でやって頂いた

◆香住の香箱
◆甘鯛若狭焼き（うろこ焼き）
◆ふぐの白子と身
◆松葉蟹の真丈のお椀
◆かわはぎ肝ジュレかけ
◆戻りかつおのお造り
◆松葉蟹の半生しゃぶ
◆松葉蟹の味噌和え
◆鮟肝飯蒸し
◆甘鯛、しいたけ銀杏
◆海老芋、まつたけ、うに
◆常陸秋そば
◆牡蠣そば
◆和栗のババロア

いやすばらしい、いつもいい魚を仕入れているが、今回ちょっと高めの設定だが食材はこんなにいいものを沢山揃えてくれた。上品に酢を効かせた味付けが多いのも特徴。

豪龍久保さんと同じく大木戸矢部の出身なので蕎麦にもこだわりがある。この蕎麦の美味しさは殆どのお蕎麦やさんで勝てない。

日本料理、老舗のお店もいいし、50歳ぐらいの円熟した料理人のお店もすばらしいが、最近は佐藤太一さんと同じ世代の30台後半から40台前半の大将のお店がすばらしいと思う。

太月、詠月、ふくだ、虎白とここいち太と店主同士も仲がいいそうだが、どこも安く魚がおいしい。もちろん個性があり、それぞれの味付けは結構違っている。若い感性で新しい方法を取り入れる面も大きく、すでに完成した料理だが、これからの伸びしろもまだまだある気がする

店主佐藤太一さんの名前をとって一太。まだ若い38歳だが、4年前の独立前は大木戸矢部花園町店で料理長をされていた。若い頃からその料理の腕は際立っていたのだろう。同世代の太月、ふくだ、晴山、詠月といい日本料理会も世代交代が進んでいる。

お店はモダンでお洒落、ガラス張りの店内はL字カウンターと個室が２つ。店員も多くおもてなしにもぬかりはない。料理は15000円と20000円と最近はお任せがある。今回は20000円を選択

◆海老、茄子、菊、ゆりの生姜餡
◆太刀魚揚げ南部仕立て
◆新いくらと京春菊、菊花
◆信州松茸と鱧土瓶蒸し
◆昆布盛ぶり、宮城赤貝
◆余市のさば藁焼き
◆穴道湖鰻の飯蒸し
◆秋刀魚塩焼き
◆毛蟹カブ炊合わせ
◆茨城十割そばせいろ
◆栗のババロア

すっきり系の味わい、素材は当然いいのだが出汁や生姜、すだちなどの合わせ方がよく、手の込んだ料理が味わえる。

今回は個室での利用だが、そっと食べる速度を伺いながら、手の込んだ料理だけど、さっと次を出してくれる。個室でも食べる速度に合わせてくれる気遣いがある。

太刀魚にタルタルソース？をかけた一品、南部仕立がどうゆうものかさっぱり判らないが、この合わせ技、寛幸、儘などでも見られるがこれはすばらしい。

ご飯がないのが物足りないという人もいるがおそばは５種、そば好きの私にはとてもいい。松川、豪龍久保さんのそばもさすがだが、そばの名店以上のすばらしさがあり、さすがである。

2014年オープンだが、開店１年でミシュランの星を獲得したいち太、大木戸矢部花園町の元料理長で豪龍久保の久保さんと同門。どちらが兄でしか判らないが、美味しいそばを最後に出すところは変わらない。

外苑前駅から歩いて８分ほど、デザインが素敵なオフィスビルの１階にある。お店はカウンター8席と個室が２つ、お料理は15000円、18000円、20000円の3種類、15000円でお願いした。

◆兵庫産の香箱蟹
◆雲子の海苔酢餡
◆焼きもろこ
◆くえと銀杏のすり流し
◆かわはぎのジュレかけ
◆富山産ぶり
◆あさりの飯蒸し
◆マナガツオの幽庵焼き
◆蟹の玉蒸し
◆ふぐのみかわ、春菊のお浸し
◆うに、えびいもの炊合せ
◆せいろそば、ごまだれそば
◆和栗のババロア

15000円なのに10品もあるのは素晴らしい。この値段で春箱蟹があるのもすばらしい。かわかぎは刺身を肝につけて食べるのが多いが、ここでは酢がよく効いたジュレをかける。もったいないと思いきや、これも素晴らしい美味しさだった。　このお値段なので、さすがに香箱以外の素材は派手さないが、さすがと思わせる調理で10品ともうまくまとめている。

味付けは思ったよりもしっかりした味付け。でも素材を大切に上手く生かしている。さすがは１年でミシュランの星を獲得しただけのことはある。

最後は、十割そば、４種類のそばがあるが、私は２つをチョイス、この蕎麦はすばらしい。一流な蕎麦屋でもここまで美味しいそばにはなかなか巡り会えない。有名和食店ですばらしい蕎麦を出すお店があるが、ここが一番と思えるほどの美味しさだった。