確かに新鮮、リピ確定。 : 米・肴・旬菜 八 南青山

金曜日の夜、仕事で遅くなったし、食材もうちに乏しいので夫と二人で近所のお店を検討しました。
もう夜10時近かったのでラストオーダーに引っかかってしまう時間で、｢レストラン」は殆ど無理なので｢飲み屋」系だね、となりました。このあたり、居酒屋タイプの店は数軒ありますが、普段使いに｢あそこにまた行こう!」と思えるようなところが無く、「あそこでいいか」ぐらいの感じなので、まだまだ「調査中」です。（そんなにしょっちゅう飲み歩いているわけでもないので調査は遅々として進みません。）この晩は青山通りの「赤坂消防署入口」の信号から南へ向かう道（「青山墓地通り」なのか｢赤坂消防署通り」なのか不明）のお店幾つかから、「四月二十七日のメニュー」がなんとなく良さそうだった、『八　HACHI』にしてみました。

道からは店構えが見えない「地下」　(実際は建物が掘り込んであるのでちゃんと外に面しています）で、まわりは賑やかとはいえない場所なのであまり期待せず階段を下りていくと、窓から結構混んでいて30-40代ぐらいの如何にも仕事帰りの人たちが居心地良さそうに飲んでいるのが見えました。

「これは結構当たりかも?」　と思う反面、「もしかして満席?」と心配になりましたが幸いテーブルが一つ開いていました。

食べ物ラストオーダーまで15分。なかなかきびきびしたお店のおにいさん(店長さん?）が、

「申し訳ないんですがお魚が大分終わっちゃって」と、今日のメニューに半分ぐらいバツをいれて示してくれました。

仕方ない、時間が時間です。それに、食材をちゃんと使い切る店なんだな、という感じでした。

焼酎のチョイスはまあまあ、二人で其々ロックで頼んで、急いで時間を気にしながら食べ物の決断です。　定番メニューのほかに、「四月のお勧め」と日付入りの「今日のお勧め」があり、これらは魚が主体。私たちが頼んだのは

焼そら豆
生ほたるいか
稚鮎と春野菜のてんぷら
キャベツと桜鯛のポン酢煮
春野菜の牛肉コロッケ
キュウリ梅かつお
エイヒレ

こんなものだったと思います。最後に夫が鮭茶漬けを頼みました。(鯛が終わっていたので)
『なめろう鍋』というのも気になったのですが鯵が終わっていて頼めず。

まずお通しはミツバのおひたしだったと思います。パリパリ新鮮なミツバで、『お、いけるかも?』とちょっと期待が高まりました。

一番初めに出てきた生ほたるいかはつるりんと美味しく、鮮度に問題なし。ツマの野菜もしゃっきりでした。
そら豆もよし、でした。
後の順番はちょっと覚えていませんが、こちらの食べるペースにあわせて良いタイミングで出してくれます。
稚鮎は７，８センチぐらいのものが丸々揚げ物になって出てきましたが肝がちょうど良くしっかりニガ味と甘味があり、骨は全く気にならない細さ。一緒に出てきた行者にんにくやそら豆のてんぷらも美味しかったです。遅い時間にも拘らず油もまわった感じがせずさくっと揚がっていました。
コロッケは卵ぐらいの大きさのものが二つ。じゃがいもがちょっとごろっと残り、そら豆などが混ざっていて、如何にも自家製。これも上手に揚がっていました。
予想外においしかったのがキャベツと桜鯛のポン酢煮。ポン酢煮、というところが少し不安だったのですが、汁はほんのりポン酢の香りと遠くで酸味が感じられる程度で、バランスよく、出てきた桜鯛の頭半分を骨までしゃぶって堪能しました。
キュウリもパリパリ、梅がきつ過ぎず、かつを節がたっぷり掛かっていました。
夫のお茶漬けにも鮭フレークではなく塊の鮭が載っていました。

今回頼んだもの全て、私たちは満足でした。
主に千葉からの産直野菜だそうですが、なんだか台所で今日市場で買ってきた野菜や魚を、人間がきちんと料理している感じがしました。すごい技や凝った演出は無いですが、食材をいじりすぎず、味つけは私たち好みのちょっと控えめ。また行きたいな、食べたいな、と思って店を出ました。お会計は7950円。(お酒はこの夜は軽く、夫がお替りをして二人で計焼酎三杯。「朝日」が一杯600円、残波が550円。)

なお、いつも気になるタバコですが、分煙できるほどの店内でもないですし、実際店内で数名、また隣のテーブルの人が吸っていましたが、テーブルの間にあるすだれと、風の流れのせいか直接こちらに流れてくることは無く、快適に過ごせました。次回もこのテーブルにしてもらえればよいなぁ。