満足度高い中華ランチ : 広東名菜 富徳

ご存知、中華料理の達人周富徳さんのお店。
ランチエリア圏内にありながら高級店イメージがありましたが、ランチは1,050円からあるとのことなので、ある日訪問して以来すっかり通ってしまう店になってしました。

ランチメニューは日替わりのようで、ある日は回鍋肉。

店内はやっぱり高級中華料理店の様相。
周富徳さんの大きな写真も飾られています。

ポットに入れて持ってきてくれた烏龍茶を飲んで待っていると、この烏龍茶がまた美味い。
同じ通りにある某店のお茶は何なんだというくらい、まず料理の前のお茶からして格の違いを見せつけてくれます。

しばらくすると中華スープとザーサイが運ばれてきました。
ちょっと遅れて回鍋肉のお皿とご飯。
ご飯はお代わり自由なのだそうです。

では早速回鍋肉をいただいてみると、これが美味い！
他の店と比べると、コクが違う、味の深みが違うという感じ。
豚肉、キャベツ、パプリカ、ピーマン、筍、長ネギといった具材が、これは多分、醤の味なんだと思いますが、甘味、コク、旨味、適度な塩気で炒め合わされています。
ご飯との相性が悪くなるはずがないという味。
この周囲には800円程度で食べられる中華料理のランチもありますが、200円の差なら断然こちらでしょうというくらい、余裕で勝利の味。
中華スープも細かく刻まれた野菜がたっぷり入ってこれも胃にやさしいふくよかな味。
ご飯は普通でしたが、この値段でこの料理の味は満足度がかなり高いです。

デザートの杏仁豆腐もクリーミーでまろやか。
ラズベリーのジャムが程よい酸味のアクセントになっています。

２度目のランチは酢豚。
パイナップルが入っているタイプなので、反パイナップル派の方にはお勧めはできません。
ケチャップベースの甘酢味。
肉質はイマイチでしたが、味と作りはさすが。
野菜はしゃっきり。肉の揚げ方はカラリ。
甘酢がよくからんでご飯が進みます。

２人でランチをすると、料理が2種類出てきてそれを2人でシェアして食べる方法をとることができます。
３人で来ると３種類の料理が出てきてシェアします。
ある日、本部から来た後輩が中華料理のランチに行きたいというので、連れてきました。
この日は、酢豚にもう一品は中国ハムとあさりと野菜の炒め物。
この中国ハムの炒め物は美味いですね。
ちょっと蜂蜜の甘さを染み込ませた中国ハムとインゲン、ミニトマト、きくらげ、長ネギ、それにあさりを醤油ベースの味で炒めてありました。
こういう一皿はなかなか普通の中華料理店のランチじゃ食べられないです。

麻婆豆腐が日替わりの一品になっているときもありました。
豆鼓を効かせ、花椒の香りのいい麻婆豆腐。
辛さはたいしたことないですが、旨味しっかり、ピリピリした刺激が心地よい麻婆豆腐。
もう一品は蟹と卵ともやしの炒めもの。
要はかに玉です。
でもこれが蟹の風味がたっぷりで、もやしのしゃっきり感もアクセントになって美味いのです。
蟹ともやしが卵の味を膨らませるんですね。

ある時はちょっと贅沢してみようと1,575円のランチを2人分。
芝海老の黒豆炒めと豚の角煮がこの日のメニュー。
芝海老はプリプリです。
黒豆と胡椒のいい味がついています。
これも普通の中華料理店のランチにはなかなかないですね。
豚の角煮はトンポーロウのような角煮。
三枚肉がトロトロになっています。

1,575円のランチだと、人数が増えるとそれに比例して品数が最大４種類まで増えていくのがまた楽しいところ。
ある日、３人で会食した際には、牛肉のカレー風味煮込み、蟹入りあんかけ、イカと黄ニラの炒めものの３品が登場。
ちょっとし会食でも安心してお客さんに食べていただける味でした。

日替わりの料理が好みでない時は、麺類やチャーハンもランチは1,050円。
ある日は五目汁そば。
海老、イカ、鶏肉、白菜、きくらげ、人参、青菜、フクロタケといった具材がどっさりと麺の上に乗った中華そば。
なかなか豪華です。
醤油ベースのスープにとても安定感があるのがさすがですね。

またある日は広東チャーハン。
出されると、玉子のいい香りが漂ってきました。
プリッと茹で上げられた海老が３尾乗って彩りを添えてます。
チャーハンは、チャ－シューと玉子とネギだけのシンプルなものなんですが、チャーシューからすごくいい味が出てます。
中華料理のチャーハンです、というコクと旨味の一皿。

海鮮レタスチャーハンはもう少しあっさりした塩味。
海老とイカがけっこう入ってパラパラご飯とともにいい歯応えを出しています。

牛バラ肉かけご飯のときは、出てきた瞬間びっくり。
なんだこの肉の塊は、というくらい大きな肉がゴロゴロ入ったあんかけご飯。
筍、人参、青梗菜、フクロダケなどの野菜と一緒になった醤油ベースのあんかけはご飯との相性もよし。
肉は、バラ肉だけでなく、すじ肉やすね肉なども入っているみたいでしたが、もちろん柔らかに煮込まれていました。

同じ牛肉でも薄切りの牛肉と野菜のあんかけをご飯にかけたのが牛肉かけごはん。
同じあんかけを細麺の焼きそばにかけると、牛肉かけ焼きそば。

五目かけご飯は、イカ、エビ、白菜、青梗菜、筍、人参、木耳、フクロダケ、マッシュルーム、豚肉、鶏肉といった具だくさんの五目あんかけがご飯に乗っています。

天津飯は、チャーシューを使った玉子焼きの乗った醤油ベースの餡がかかったご飯。
玉子の中のチャーシューがいい味出してます。

パーコー麺には、カレー風味のパーコーが５つ入ってました。
ざっくりした歯ごたえの肉で、ボリューム感もしっかり。
野菜少な目がちょっと気になるかな。

かつて周富徳さんはテレビで料理する時に、「はい、ここでうまみ調味料を入れます」と言って化学調味料を使っていたのを見た時はびっくりしたことがありますが、この料理には化学調味料の味は感じませんでした。

午後1時を過ぎるとお客さんも少なくなって混雑もありません。
けっこう穴場かも。
ランチで使う頻度上昇中です。