『型にはまらず、進化して行くテストキッチン♪四季を感じる空間美も秀逸』 : テストキッチンエイチ

南青山の住宅地のど真ん中「TEST KITCEHN H（テストキッチン・エイチ）」

山田宏巳シェフがキャリア40年の集大成、2018年にオープンしたフルオープンの劇場型キッチン『テストキッチン エイチ』。青山・骨董通り路地裏の巨大な一軒家、厨房設備だけで１億円総工費36億円と当時ニュースになりました。

総料理長は'80年代のイタリアンブームの先駆け、原宿【バスタパスタ】の初代料理長、南青山リストランテ・ ヒロ、や銀座ヒロソフィーなどを手掛け、各お店から「カノビアーノ」植竹シェフ、「クラッティーニ」倉谷シェフ、「リストランテ濱崎」濱崎シェフなど、師弟も多くいらっしゃいます。

今日は、この裏に住んでいる叔母の家に用事があり、銀座「リストランテ・ヒロソフィー」に伺って以来の訪問。大きなキッチンのライブ中継の映し出す大きなスクリーンも楽しい演出。

ランチは、Pranzo A・Pranzo B・Pranzo C など。自家製パン、デザート、飲み物付。
今日は、時間がタイトなので短距離コース「Pranzo A」。
選べる6種類のパスタから【魚介たっぷりペスカトーレ・ビアンコのスパゲッテイ】にしました。

【前菜】
「20種類の季節野菜と生ハムのチーズスープ」
シグネチャーメニュー。たっぷり盛られた香りの良20種の季節野菜のミネストラに燻製の香りが良い自家製生ハムが周りを彩り、その下にチーズのスープの二層仕立て。チーズの味と生ハムの風味を味わいながらいただきます。滋味あふれる温野菜は紅心大根、紫大根、カブ、ヤングコーン、ごぼう、ズッキーニ、赤緑ピーマン、オクラ、里芋、椎茸、カリフラワー、ブロッコリー。毎日作る自家製のハムは、イノシシのハム、鴨のハム、宮城の漢方三元豚の豚もも使用の青のり入りハム、イカ墨のハム、カラブレーゼ（カラブリア産唐辛子）のハム、生ハム、黒胡麻の生ハム、モルタデッラ。スープはチーズの風味が香る、イタリアン産グラナーダパダーノとスイス産エダムチーズの重厚な味わい。しかも、それぞれが素材感を損なうこと無く、チーズと調和していました。

【パン】
『全粒粉のパン』『自家製玉ねぎのフォカッチャ』＆「自家製サワークリーム」
程よい塩味にタマネギの甘みがあってオリーブオイルでしっとり、柔らかい食感。販売してほしいくらい。もしかして最強のおいしさ。ブルサンのようなコクのあって爽やかな「自家製サワークリーム」が一緒に提供されます。

【パスタ】
【魚介たっぷりのペスカトーレビアンコスパゲティ】
トマトを使わず仕上げる魚介のパスタ。「ペスカトーレ」は魚介のパスタ、「ビアンコ」は白い色。カニの大きな身、ホタテ貝・白貝・ハマグリ・えび、いか、などの新鮮な魚貝をたっぷり。まるでここは海かと思うほどの磯の香りと塩気がアクセントの、貝のエキスのコクと旨味が溶けこんだソースは、いうまでもなく絶品の極上の一言に尽きます。ジャストアルデンテのパスタはパスティフィーチョ・ディ・カンピ社のもの。

【デザート】
『ガトーバニエ』「チョコとラズベリーのケーキ」
『ガトーバニエ』
タルト生地の上に、マスカルポーネとガナッシュのクリームのムース。ヴァニラの独特の香り、ひんやり冷たくてカッサータのような口溶けのいい軽やかなムース、印象が深く美味しかった。
「チョコのガナッシュとラズベリーのケーキ」
ビスキュイショコラ、ラズベリーのクリーム（ジュレ？）、カラメルのムース。飾りにはホワイトチョコの扇とフレッシュなラズベリーをちょこんと。チョコレートケーキでありながらフレッシュなラズベリーの酸味と甘さを引き出すバランスが絶妙。
パティシエさんの腕もさすがで、ここまでレベルの高いデザートに活かされています。

【食後の飲み物】
『紅茶』

ちょっと早く到着した私にも、どうぞ中へ、と入店時から、とてもやさしくて嬉しいサービスが始まっていました。
スタッフチームみんなで、お庭でハーブなのどの栽培をされているというお話を伺ったり、店内の素晴らしい植木、料理内容を詳しく教えて下さったり、最後にスーシェフの川越さんやマネージャー榎本さんまでお見送りまで、と最後まで心温まるサービスをしてくださいました。

大きなフロアにして、雰囲気もよく休日でも平日と格差なくリーズナブルなプライスで気軽にコースを楽しむことができるお店。夜のメニューも、また毎回、変わる季節のパスタが気になるので、また伺ってみたいと思います。