美味しくて震えた！ : 日本料理 太月

渋谷→表参道を歩き、賑わいのある通りから路地に入り、しばらく歩くとコンクリート打ちっぱなしの低層ビル。
地下に降りる階段の所に太月さんの看板。

静岡出張を捩じ込み、桜39796さまのレビューで気になっていた「日本料理　太月」さんに電話を繋ぎ、予約しました。

後先考えず、感性のままに生きてますねぇ。

静岡から東京へは自費。(笑)

時価コース【25,000円~35,000円】 （税・サ別）のコースを電話でお願い致しました。

階段を降り扉を開けて、白木のカウンターに通されました。
大将の正面、相撲なら砂被りだなぁ。(嬉)

でも、緊張してお話出来ません。
意外とシャイなんです。(笑)

取り敢えず、生ビール。

①フカヒレ(宮城県気仙沼産)の香箱蟹(金沢県産)【脚の身、本体の身、内子、外子】の餡掛け
お伺いするのを失念しましたが、多分、伊万里焼でしょうか。
香箱蟹の餡の色合いと伊万里焼が融合して、まるでこの料理の為に作られたかの様な美しさ。
香箱蟹の餡を掬って一口に含むと蟹の薫りが烈風の様に拡がります。

( ﾟдﾟ)ﾎﾟｶｰﾝ
ヤバい旨さだ！
恐る恐るフカヒレを一口。
((( ；ﾟДﾟ)))ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ
美味しくて震える！
フカヒレも震えていた！(笑)

野球で例えると先頭打者ホームラン！
美味しさに打ちのめされました。(笑)

今日の印象はこれで決まり！
ビールがウマいわぁ。(笑)

八寸
秋らしいお盆ですね♪
②煮蝦夷鮑(北海道産)
黒鮑は夏が旬ですが、蝦夷鮑は冬が旬です。
丁寧に煮てあり柔らかく美味しい。

③揚げ海老芋(里芋の一種)
ほのかに揚げてあるけど油の味はほぼ感じ取れません。
バカ舌だからかも。(泣)
でも美味しいのは分かります。

④鮟肝
鮟肝は濃いのでこれ位の分量が丁度です。

⑤河豚皮の煮凝り
さっぱりとして軽やかな味わいですが河豚が少しだけ存在を主張してます。

⑥芝海老の真丈
柿の様な外見に擬態した上質な海老団子。

⑦メヒカリ(青目エソ)の焼き物
脂のりが良いですね♪

⑧姫くわい
口休めにピッタリ。(笑)

ここでグラスシャンパンにチェンジ。
ダミアン・ウーゴ・ブリュット・ブラン・ド・ブラン

⑨炭焼きズワイ蟹(金沢県津居山産)
築地で大将がご自分の目で確かめて仕入れたズワイ蟹、ほんのりと薫り立ち、優しい甘さに虜になります。
炭火で丁度良い塩梅に焼くのって難しい。

⑩キンキ(北海道産・釣りモノ。正式名称はキチジ)、ばちこ載せ椀
キンキは金目鯛ではなく笠子の仲間で150m～1,500mまでの深海に住んでいます。
普通の笠子とは異なり脂のりが良い魚です。
これは火入れが抜群に良い！
脂の甘さを存分に引き出されています。
そしてお出汁。
福井の奥井海生堂の3年蔵囲いの利尻昆布と鰹節で取った出汁にキンキの旨みが合わさって素晴らしい味わい。
塩も足さず利尻昆布の潮気だけで作っているそうです。

そして奥井海生堂の3年蔵囲いの利尻昆布の味わいは広島の馳走啐啄一十で毎月飲んでるので良く知っています。
本当に良いお出汁が取れるものだと感心します。

お造り
⑪中トロ(青森県大間産・背の部分)
さっぱり中トロ、山葵たっぷりで頂きます。
温度管理が良いので美味しさを味わっている内にスッと居なくなりました。

⑫はまだい(高知県土佐清水産・5日熟成)、ラトビアのフレッシュキャビアのせ
沖縄三大高級魚のアカチビキのこと。
神経締めされたものが漁師さんから直送で送られて来るそうです。
深海魚だけあって真鯛より身の色も濃いですが、味も濃いですね。
美味しいです。

⑬カワハギ(神奈川県産)と肝ポン酢
この魚は自分で釣って食べていただけに、美味しさは想定通りです。
おちょぼ口で餌を啄むので釣り難い魚なのですが、釣り糸が微妙に横ズレした時が魚が一瞬口に咥えている時なんです。
バシッと合わせて釣るのが楽しい魚です。
全く釣れてない釣り人の横でガンガン釣るのが快感なんです。(笑)
釣れない時間帯に船上でカワハギを捌いて、肝を潮水で洗ってジップロックにしまいます。
小さな苦味のある通称「苦玉」をキチンと取り外すのがポイントです。
時々、潮水で洗っただけの肝をツルッと食べたりしてました。

⑭鰤(北海道余市産)・大根(京都府産)
鰤の脂のりが凄いですね！
今の時期は富山県氷見の鰤よりも断然美味しいと思います。
お刺身と炭火焼きでも食べたいくらい。
美味しかった！

ここで日本酒にチェンジ。
阿波山田錦特等米　大吟醸

和らぎ水
富士ミネラルウォーター

⑮真鱈の白子(北海道産)を軽く炭火で炙ったもの。
ポン酢で日本酒を合わせると軽やかにスルッと頂けました。

⑯茹でズワイ蟹(兵庫県香住産・松葉蟹)
こちらは浜茹でしたものを産地から直送して頂いているそうです。
焼き蟹と茹で蟹で違う産地の蟹を使う事に並々ならぬ拘りを感じます。

⑰蒸し穴子(長崎県対馬産)
東京も穴子は有名なのに対馬産なんですね！
広島も穴子は有名ですが特別美味しい訳じゃないですものね。
やっぱり穴子は対馬や平戸が美味しいと思います。
蒸してふかふか、ほんのりと甘辛いタレともベストマッチして最高です。

⑱猪肉(兵庫県丹波篠山産)のすき焼きマイクロ鍋
(牛蒡・玉葱・椎茸入り)
丹波篠山の解体名人の手による猪肉。
全く臭みが無く素晴らしいお肉の味わいが楽しめました。
凄い脂のりと肉に血が残らない処理で抜群の美味しさです。
濃厚な卵とも良く合っています。

⑲ 福井県のお米「いちほまれ」
○ご飯の友
有明の海苔
新イクラの醤油漬け
鮭はらす
唐墨の擦り降ろし
ちりめん山椒
漬物(おかか、白菜など)

鮭はらす、ぶっちぎりでウマい！

○赤だし
ホッとします。

⑳デザート
抹茶プリンと黒蜜
黒胡麻プリン
蜂蜜アイス

別腹が三つも！と驚きましたが、スルッと食べてしまいました。

抹茶を頂き、一息つきながら、常連さんのお話を伺いながらまったり。

初めてのお店だと言うこと忘れ、楽しい時間となりました。

ご馳走さまでした。