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郷土料理コース復活【マルケ州】
リストランテカッパスの魚介コース
昼再訪
去年行く機会を逃して食べれなかったこちらでの魚介コースを頂きに参りました。
内容は以下
・アミューズ ウツボのフリット
ウツボって過去に食べた事あるかな~?もしかしたら初めてかも。プリっとした身ですが、顔に似合わず繊細な味わいです。長物でも穴子や鰻とはまた違った旨味があります。
・前菜1 鮃のカルパッチョとフィノッキオ、カラスミのサラダ
フィノッキオとカラスミは共にサルデーニャ産。前日に大好きなカンタブリア産のアンチョビを頂き、カラスミっぽい旨味に悶絶しましたが、カラスミもサルデーニャ産だとやはり旨味が違いますね。ほぼアタリのされてない鮃は当然カラスミの塩気と合わせるのが前提で、これは全体を混ぜ混ぜして食べると非常に良い案配になる。
・前菜2 牡蠣のムニャイヤ
技法はフレンチとの説明でしたが、焦がしバターというのはイタリアンではあまりやらないのでしょうか。デカい岩牡蠣をムニエルにし、ブールノワゼットで。このサイズの牡蠣をムニエルとは非常に贅沢。
・プリモ1 ブロデットのキタリーニ
キタッラより少し細いキタリーニと魚介の旨味の凝縮したブロデットを合わせたパスタ。ブロデットは所謂ブイヤベースみたいな物。カチュッコやチュッピン、ズッパ・ディ・ペッシェなどは食べた経験からサフランは使ってない気がするが、これはサフランがしっかり効いており、イタリアの魚介ズッパの中では最もブイヤベースに近い。マルケ州の名物とかで、現地では厳密に使う素材を定められてるエリアもあるという面もブイヤベースっぽい。昔にフェリチェリーナで食べた伊勢海老のキタッラがサフランが効いててとても好きだったのですが、それ以来魚介物でもサフランの効いたパスタを食べれる事がなかった。こちらはそのずっと食べたかった味を思い出させてくれ、もうどう考えても美味いとしか良いようのない逸品でした。
・穴子のリゾット
神経〆の上質な穴子と赤ワインソースを合わせたリゾット。穴子を使ったパスタなどの多くは細かくカットしてあったり、くたくたになるまで煮てソース化させてる場合の方が多い気がする。こちらはどちらかと言えば料理の構成的にはフレンチでやられるフォアグラのリゾットに近いか。
まるでフレンチのようなソースの精度の高さもここならでは。良い意味で想像を裏切られたクオリティでとても素晴らしかった。
・アイナメのポワレとキャベツのストゥファート
フレンチにはない強みとしてイタリアンだと魚を丸1尾を使った料理を″出せる″ところにあると思っており、魚をメインに選択する事も多い。こちらではさすがに全体量が増え過ぎるので無理だが、逆にこれまたフレンチさながらのクオリティ。私は他店でのレビューで何度か書いてますがアイナメが好きでして、パリっと焼かれた皮と身のふっくらした食感に旨味。アンチョビ風味のクリームソースがとても良かった。素材選びが良いですね。安易に真鯛や鱸じゃなかったのがさすがといったところ。
因みに他好きな魚は太刀魚やヤガラなど。ん?穴子や鰻といい、やはり長い物ばかりだ(笑)
・ドルチェ
初めて選んでくれと言われボネを。やはり美味い。アマレットが好きなんだな。見た目の割に味は強過ぎずとても良かった。
こちらはとにかく万能。そして高クオリティ。隙がない。ワインもいつもより飲まないつもりでしたが、飲まずにいられなかった。そうさせる料理とサービスと空間。
また伺います。
ご馳走様でした。
素晴らしさを再認識。リストランテカッパス
久々の再訪になります。
コース形態を少し変えてからは初の訪問になります。
今まで昼でもランチコースを頂いた事は無いですが、7000円のコースが出来たのでそちらを頂く事にしました。
料理内容は以下。
・アミューズ
鶏レバームース
・前菜1 花ズッキーニのフリット
通常であれば冷菜→温菜の流れになりますが、食べて欲しい物で構成したとの事で温→温と続く構成になったようです。花ズッキーニの中にはモッツァレラにアンチョビ。ソースはサルサヴェルデ。時期的に仏、伊問わず花ズッキーニを頂く機会は多かったですが最も美味かった。アンチョビが入る事で旨味が格段に上がります。サルサヴェルデも多くは彩り程度の存在感しかない物が多いが、これはかなり美味しい。こちらのシェフは皿の上に意味の無い物は絶対に乗せない。ちゃんとそれがある事の説明が出来る料理であります。
・前菜2 ホワイトアスパラのソテー ウオーヴォ イン カミーチャ
極太ホワイトアスパラをたっぷりのバターの中で泳がせながら加熱。合わせたのは定番ポーチドエッグ。しゃきしゃき食感のホワイトアスパラ。たまに繊維が切断出来ない変な火入れする店もあるが食感よく香りも良いです。それなりに高額なフレンチでもこのサイズはなかなか出てこない。7000円のコースと考えれば相当優秀です。
・ピチ アル ポモドーロ
シンプルなトマトソースのピチ。そこにアスパラジセルバチコとペコリーノトスカーノ。
このトマトソースの美味さときたら・・
本来トマトソースだけでも美味くないといけないのだが、意外に軽視されてる傾向にあると思う。旨味が足りない為粉末コンソメ入れたり、甘味加える為砂糖入れたり不自然な味のするトマトソースも多く個人的にトマトソースそのものに対する印象はそれほど良くはない。しかしこれはとてもバランス感が良くて、何でただのトマトソースがこんなに美味いんだという印象を受けました。そこらへんはシェフが過去いた店のルールで賄いは肉、魚の使用NGだったらしく質素な素材で美味しく料理を作るという事にだいぶ馴らされたようです。
ハデな素材を好む自分もこれにはグゥの音も出ない。
・タヤリン ラグーコニーリョ
家禽のウサギをある程度の塊感を残した白ラグーにカステルマーニョ。ソフリットの下支えがしっかりありウサギ自体は淡白ながら深い旨味のあるカステルマーニョが加わる事によりしっかりした味わいに変貌する。店によってはカップ麺みたいなヨレヨレな食感のタヤリンもあるがこちらのは食感もよく香りもある。タヤリン・イン・ブロードみたいな仕立てでも相当美味いと思う。
・蝦夷鹿のアロスト
蝦夷鹿腿肉のロースト。火入れ良好。
ソースは赤ワインにフランボワーズ。私はフルーティーなソースで肉を食う事に否定的なのですが、これは旨味の強いベースのソースにフランボワーズの香りがするといった物。このソースは秀逸。
もしかしたらフレッシュのフランボワーズではなくて加工品のピュレを加えてるような気がするが本当に旨味と香りと酸味のバランス感が素晴らしい。こんなのはフレンチでも出会った事はない。
・ティラミス
定番ですが、以前は郷土料理コースを食べてた事が多かった事もあり、意外にも初となる。
ふんわりマスカルポーネにマルサラの効いた大人味。
ほぼ一年ぶりとなりましたが、逆にその間に食べた店との比較が自然としてしまったせいかここの美味さがより鮮明になった気がしました。
今年は間を空けた店で、素晴らしさを再認識する事が何度かあり一度その店のイメージをリセットするのも悪い事ではないのかなと思いました。
次の予約を入れ退店
ご馳走様でした。
【セルヴァジーナ】スペシャルコースver.2
2週連続訪問
今回はセコンドピアットにヴァローナを指定してのお任せコース。
内容は以下
・アミューズ
生ハムメロン
アペリティフの定番生ハムメロン。メロンはイタリア産の物で生ハムはパルマの18ヶ月熟成の物
・アンティパスト1
会津産馬肉のタルタル『カルネクルーダ』
馬肉を使ったタルタル。身が上質で旨味が強い。トリュフがかかってる。
・アンティパスト2
イワシのクロストーネ サルサヴェルデ
クロストーネはクロスティーニの大きめの物を指すという。こちらは魚介の鮮度や物が非常に良いのでイワシがとりあえず美味い。身が大きめで脂乗りが良い。比較的魚としては地味ですがやはり美味いと改めて感じさせる。
・プリモピアット1
黄金蟹のタリオリーニ サルディーニャ産ボッタルガかけ
どっからどう食べても蟹の風味満載のタリオリーニ。蟹好きにはたまりません。
魚介の身″以外″の味の出し方残し方が本当に上手いですね。
・プリモピアット2
イカスミのカヴァテッリ
当初リゾットだった物を即興でカヴァテッリに変更。食感の強いショートパスタと合わせるイカスミは初めてだったかもしれないが風味の強いイカスミがパスタにしっかり纏わりついてて美味いです。
・セコンドピアット
ヴァローナのアッロースト
島根県産のヴァローナを真空で2ヶ月置いた物。ソースにはアバも入ってるが2ヶ月も経ってるとは思えないほど綺麗な味わい。身は脂肪感なくかなり筋肉質。弾力が強くカットに結構手こずるが身の旨味に関しては正直なところジビエでも最も高価な部類のパロンブより美味い。直近で食べたヴァローナは飼育物で雉に近い白身だったがこちらはセルヴァジーナらしく力強い赤身で数年ぶりのヴァローナを実に堪能出来た。
エクセレント
・パンナコッタ
こちらは定番のドルチェも多いですけどいつも洗練されてます。カナラーナもそうだし色味が綺麗で輝いて見えます。
味も当然良いです。
もう感想というか改めて言う事もないんですけど本当に色々な楽しみ方が出来る店だなと思います。オールジャンルの素材をここまでハイクオリティで使いこなす人もそうそういないだろう。
また伺います。
ご馳走様でした。
再訪夜
以前より少し営業形態が変わり現在は郷土料理コースも休止中
そんなわけで今回はシェフのお任せコースをお願いしました。
料理内容は以下
・アミューズ
3種類盛り。マンゴーと18ヶ月熟成のパルマ産生ハム、九州から届いたスズキのカルパッチョ、シチリア産カラスミのトラメッツィーニ。スズキに合わせたのは紅白のパンプルムースとオレンジ。カラスミは鰹節のような芳香で非常に味わい深い
・アンティパスト1
ゴルゴンゾーラのスフォルマート
sformatoと表記。イタリア語だとSが頭に付く単語はその後の単語を否定する意味を持ってるという。
formatoフォルマートは形造るとか型に入れるみたいな意味があり、Sを付ける事で反対の意味、形が無いという意味になる。ゴルゴンゾーラと野菜をピュレ状にしそれを薄くスライスされたズッキーニに包む。ソースはパプリカ。これは凄く一体感を感じる一皿でしてどれか一つ欠けても完成しないような印象。スフォルマートとパプリカが合わさった時の風味の豊かさが素晴らしいですね。
・アンティパスト2
穴子のフリット
よくある料理ではあるがまずこれは穴子の物自体が違う。愛媛県産の神経〆された生食も出来るもの。
穴子のフリットというと結構衣が重たいしっかりした物が多いがこちらは素揚げに近いくらいの物で穴子の味をストレートに感じる。
穴子がめっちゃ美味い。合わせたのは同じ愛媛県産のズッキーニなどの野菜達とサルサヴェルデ。某フレンチで穴子のフリットに合わせたサワークリームが全く合わなかったがこれはどっからどう食べても美味い。
・プリモピアット1
雲丹の冷製カッペリーニ
カッペリーニは自家製との事。卵黄感や形状がタヤリンっぽい感じ。パスタ自体はレモンとアンチョビで和え上にたっぷりの北海道産塩水ウニとイタリア産キャビア、シブレット。過去にこちらでリッチ・ディ・マーレのカウダを頂きましたが夏らしくキリッとした酸味がありこちらも非常に良かったです。
・プリモピアット2
アニョロッティ・ダル・プリン
カルガモの肉を詰めたアニョロッティにオーストラリア産黒トリュフが一面を覆う。定番のセージバターで合わせて
凄まじい量の黒トリュフでもはやパラダイス。詰め物も通常家禽の四足を使うのが定番だがセルヴァジーナのカルガモとは何とも嬉しい。やはりこちらは同じ料理でも他店とは仕上がりが違う。
・セコンドピアット
オーストラリア産仔羊のロースト
こちらてたはお初のアニェッロ。火入れはもはや言う事ございません。合わせたのはソースというよりガルニに近いオリーヴやパプリカ、トマトなどを少し煮た物にンドゥイヤや辛味を付けた物。食欲の減退する時期に食欲を増進させるような仕上がり。家庭的な少し野暮ったさも感じるような見た目の中に感じるエレガントさ。メインともなればリストランテであればあるほどイタリアっぽさを出すのって難しくなってくると思うがこちらはもうまごうことなきイタリア料理でした。
・イチジクのコンポート
暑い時期にフルーツのコンポートは清涼感あり嬉しいです。特に桃が多いところイチジクだったのも良かったですね。
郷土料理コース以外のコースはパスタコースを除き初めてでしたがとても良かったです。
最高に楽しめました。
また伺います
ご馳走様でした。
ロンバルディアコース
2018年初訪問
2017年はお世話になりました。本年も宜しくお願いします!
今回はミラノを州都とするロンバルディアのコース
料理内容は以下
・付き出し sciatt
チーズのそば粉フリット ″シャット″
ヨーロッパアルプス・ヴァルテッリーナ渓谷のチーズをそば粉の衣でフリットにした、この地の方言で「ヒキガエル」という名の料理
衣にはグラッパを入れチコリを添えるのが一般的らしい。こちらも王道に添った仕立てで。
因みにこのシャットという料理はロンバルディア州のストリートフードのNo.1に選ばれたとか。
・冷菜 Tartara di Coregone
川魚のタルタル仕立て ″タルターラ・ディ・コレゴーネ″
新鮮な川魚をガルダ湖のオリーブオイル・レモン・フェンネルを使ったタルタル仕立て。湖水地方ロンバルディア州のガルダ湖レストラン定番料理
新鮮な生のイワナとアマゴを使ったタルタル。状態はかなり細かめでペストなどに近い状態。下にはフェンネル。絶妙な酸の感じがしっかり味の濃い川魚の味を引き立てる。イタリアも結構川魚使った料理がたくさんあるんですね。
・温菜 Busecca
ミラノ風トリッパの煮込み”ブセッカ”
ミラノ風トリッパをトマトソース・ジュニバーベリー・クローブ・香味野菜で煮込んだ料理。トリッパ喰いと呼ばれるミラノ人伝統のひと皿
トリッパ煮込みは他州に特化してる店でもよく見かける。特にミラノ人が好んで食べる事は知らなかったがこれはミラノ人じゃなくてもみんな大好きでしょう(笑)比較的どの店でもある程度美味しいがソースの精度はやはり他店と一線を画する。
・プリモ1 Risotto con rane e Raspadura Lodigiano
ロディジャーノチーズとカエルのリゾット
パルミジャーノ・レッジャーノの原型ロディジャーノチーズのラスパドゥーラ(ひっかいたもの)をたっぷりと乗せた、田園風景ローディの街からカエルを使ったリゾット
ロンバルディア州料理と聞いた時にザリガニやカエル使ったリゾット食いてーな~と思ってましたが本当に出てきた(笑)まるで見透かされたかのような。米はイタリア産カルナローリ米を7年熟成させた物で水分量が少ない為ソースの吸い込みが良い。カエルは国産の物で肉がしっかり乗ってる。ロディジャーノチーズは重量の規格があるらしくこちらのは半分でおおよそ10数キロ。専用の削る道具もある。パルミジャーノ・レッジャーノの原型との事だが何故こちらが世界的に広まらなかったのかが気になるところ。
・プリモ2 Bigolaro Salsa Casoeula
ビゴラロのカッスーラソース
ヴェネト・ロンバルディア州のロングパスタ″ビゴラロ″
州のマンマの味、豚肉と豚皮とチリメンキャベツをコトコト煮たメイン料理″カッスーラ″をソースにして
パスタは所謂ビーゴリやビゴリと呼ばれるトルッキオで絞り出した物の地方名。ソースのカッスーラの語源はフランスのカスレに通ずるが向こうは白インゲン豆と鴨のコンフィを煮た物でこちらは豚の各種部位とキャベツを鍋で煮込んだ料理を指す。食感の強いパスタとソースを合わせるのは非常に難しいが良い意味で家庭的な野暮ったさのあるソースがゼラチン質と共にしっかりパスタに纏わりつき一体感がある。ペポーゾなどのメイン料理をパスタのソースとするのは比較的よく見るがカッスーラの上手い合わせ方に脱帽。通常プリモ2のコースの場合リゾットが後にくる方がスタンダードだが確かにこれの後ではリゾットの方にあれほど強い印象を残さなかったかもしれない。
エクセレント!
・メイン Polenta e Osei
ウズラの″ポレンタ エ オゼイ″
その名も『ポレンタと小鳥』という料理。ウズラのローストにセージソース。その旨味が浸み込むポレンタを敷いたベルガモの森の郷土料理
現地では鶇(ジャパンでは禁猟)や雀などをよく使うらしいが手に入れやすい家禽のウズラで。更に鳩まで付けて頂いた。有り難うございます。多分ウズラや鳩から取ったスーゴをベースにしたソースでセージの香りが良く、焼かれたウズラと鳩に良く合う合う。ポレンタは焼きポレンタで食感が良い。現地の一般的な物では通常の練ったポレンタの方が主体となる料理っぽいですがこちらはリストランテらしく肉の旨味とソースの旨味をしっかり感じるエクセレントな料理。単純に味だけなら歴代郷土料理コースの中でも上位の逸品だった。
・パネ
ミケッタ
ローマの王冠という意味のロゼッタの起源となるパン。
ベルガモ地区ではステッリーナという名で呼ばれているとか。
18世紀イタリア、ミラノ。ナポレオンの没落後、ミラノはオーストリアの支配下として占領されてた
時、オーストリア人の要望に応えて、ミラノのパン屋で「カイザーゼンメル」というオーストリアのパンを作らせたとの事。
ミラノのパン屋では、当時北イタリアでメジャーなパンだった「ミッカ(パンの切れ端」という意味)」を元にして、カイザーゼンメルに「ミケッタ」という名前をつけ販売した物がミケッタの起源となったそう。元々王冠の形だった物をそのままじゃよくないとの考えから薔薇の形に見立て現在に至るそうな。
・ドルチェ Polenta e Osei
ドルチェの″ポレンタ エ オゼイ″
メイン料理『ポレンタエオゼイ』を模して創られたドルチェ。黄色いマジパンをポレンタに見立て、中にはチョコとナッツのクリーム、小鳥のローストの代わりに小鳥型のチョコレートを乗せたベルガモ名物菓子。現地の物は激甘らしいが甘さは上品。マジパンやナッツクリームなど好きな物で構成されておりこちらもうまかった。
・小菓子
ズブリソローナ
ブリッチョラ(パンくず)が語源となるらしく他州では呼び名は異なるもののボロボロ崩れるという意味で共通している。小菓子やパネまで現地の物を再現するとは気合い入れすぎ。よってレビューも他店よりも気合いが入るというもの。エクセレント!
感想
もうエクセレントとしか言いようがございません。いつも有り難うございます。
ご馳走様でした!
エミリア・ロマーニャコース
昼再訪
エミリア-ロマーニャ州コースを頂きました。
郷土料理コース「エミリアロマーニャ州」
~ポー川が作り出したパダーノ平野が生んだ、職人・貴族文化・農民文化・様々な側面を持つイタリア屈指の美食の州
・突き出しstuzzichino
(写真右から)コテキーノモデナ、モルタデッラ、クラテッロ、プロシュット・パルマ、パルミジャーノ・レッジャーノ、25年熟成バルサミコ
「美食街道」の異名を持つエミリア街道。パルマ・ボローニャ・モデナの味覚の旅の一皿
先ずは掴みにハム盛り合わせ。これとワインだけで幸せな気分になれる(笑)
バルサミコはエクストラヴェッキオの超高価な物。よくスーパーなんかで見かけるのと違い生臭さがなく甘くて濃度がかなり強い。フレンチのソースの技法の一つにガストリックがあるがあれくらい皿にこびりつくようなナチュラルな濃度と糖度がある。
・冷菜 Carpione alla Este
鯉のエステ家風 カルピオーネ
語源となった鯉「Carpaカルパ」を使った元祖のカルピオーネ。貴族エステ家の宮廷料理人が作った中世では希少なオレンジとスパイスを効かせた州を横断するポー川の淡水魚料理
カルピオーネやエスカベッシュなどレモンの酸を付ける事はあると思うがオレンジとその果肉を合わせた仕立ては初めて。しかも語源が鯉だとも知らなかった。あまり長く浸かり過ぎると身が締まってしまうがそういった事もなく、なによりオレンジと合わせるのが結構衝撃で凄く良かった。
・温菜 Calzagatti
白インゲン豆とポレンタのグラタン風 カルツァガッティ
「猫を追い出す」の名がついたモデナの名物料理。ゆでたインゲン豆の鍋を持っていたときに猫につまずいてポレンタの中に落としてしまったことに由来する一皿
失敗やハプニングから生まれた料理ではやはりタルトタタンが最も有名かと思うが他にこんなにもあるとは知らなかった。白インゲン豆とポレンタが合わさってしまった物にチーズ乗せて焼いたらこれが非常にうまかったとの事。ここではリストランテらしくサルシッチャも入れ、よりリッチに仕上げた。
料理名が猫を追い出すなんてところにもイタリア人らしいユーモアが含まれてる気がする。
・パスタ1 Cappelli del prete
カトリック司祭の帽子型ラヴィオリ カッペッリ・デル・プレーテ
Cappelli(帽子)prete(司祭)の形をした教皇領時代 の長いロマーニャ地方フェッラーラのラヴィオリ。かぼちゃを詰めたセージバターのソースで
ファゴッティーニと形は一緒な感じでしょうか。ファゴッティーニとはイタリアで古くから使われているバッグのことをファゴットといい このファゴットににていることから名付けられたらしい。その他包むという意味もあるらしくパスタ以外に菓子にもファゴッティーニ明記の物がある。ベーシックな包む物の違いはあるがファゴッティーニもエミリア・ロマーニャ発祥らしいしどちらが元祖かはわからない。こちらはラヴィオリとしては比較的ベーシックな仕立てでシナモン風味のカボチャを包みセージバターのソースで。通常のラヴィオリよりも張り合わせた部分で厚みが出てる割合が多い分詰め物とのバランス感が難しいと思うのだがそこら辺はやはりちゃんと均整が取れてたと思います。
美味
・パスタ2 Spoja Lorda lunga Ragu d´Oca
スポーヤ・ロルダ ガチョウの白いラグー
パスタ生地にモルタデッラなどのペーストを塗ってパスタ生地を重ねたロングパスタ。元ローマ軍兵士カトリックの「聖マルティヌスの日」11月11日に食べる習わしのあるガチョウの白いラグーソースで
一般的にスポーヤ・ロルダは正方形の物が多いという。これはもうパスタそのものに味があり茹でてそのまま食べても十分美味いだろう。ガチョウの肉以外にもガチョウのフォアグラも。これはヤバい。かなりうまかった。
・メイン Rosa di Parma di vitello Saisa Lambrusco
仔牛のローザ・ディ・パルマ ランブルスコのソース
仔牛にプロシュットパルマとパルミジャーノを巻いて花びら型にした「パルマの薔薇」の名を冠するシンボル料理 パルマ丘で作られる赤ワイン ランブルスコのソースで
今回の仔牛はフランス産。地方の特産品とワインのソースで合わせテロワールを感じさせる一品。仔牛自体は淡白だが良い案配で絶妙にバランスの良いプロシュットパルマとパルミジャーノのアクセントで素晴らしい料理に仕上がった。
・ドルチェ Spongata
スポンガータ
1454年より文献に残るタルト生地にドライフルーツやスパイス、ハチミツ、ナッツを使う中世に広まったユダヤの文化を感じるエミリア・ロマーニャのクリスマス菓子
スイス、エンガディン地方の銘菓エンガディナーにそっくり。元々高地のエンガディン地方はくるみが特産品ではない。エンガディン地方の菓子職人がフランス、イタリアに出稼ぎに出た際くるみという素材に出会い元々あったフアチャ・グラッサという菓子とくるみを組み合わせたのがエンガディナーだそう。歴史的に見ればこのスポンガータの方が古いような気がするが向こうでは全く別の物と捉えてるのかも。現在でもスイスで作られるエンガディナーに使われるくるみの大半は輸入物らしい。そういった面からもエンガディナーがスイス銘菓として知れ渡ってる事に少々疑問を感じるのだが自分の知らない経緯が何かしらあるのかもしれない。
~エミリア・ロマーニャ州の特産品について~
・パルミジャーノ・レッジャーノ
パルマとレッジョエミリアの2つの地域の名がついてるがいつも通り(笑)原産地呼称に拘るイタリア人はそれに納得がいかずレッジョエミリアの人はパルミジャーノ・レッジャーノではなくレッジャーノチーズと呼ぶという。代々チーズ作りを営む家系では
自分の代で評判を落とすわけにはいかないとモチベーションの高さを常に持ち続けてるとの事。
2005年段階での輸出量の最も多い国はドイツ。これはかなり意外だった。ドイツは自国でのチーズの生産が発展してないらしく輸入物がほとんどだとか。次いでアメリカなど。
パルミジャーノ精製過程で取り除いたホエー(乳清)を豚に与えその豚から作られたハムやサラミもエミリア・ロマーニャの特産品となっている。
最近経済連携協定によりパルマ、レッジョエミリアで作られた正式なパルミジャーノ・レッジャーノ以外はパルミジャーノ・レッジャーノを名乗れないかもしれなくなるが個人的には大いに賛成だ。
同じ製法、熟成期間を経たとしても100%同じになるはずはない。歴史的に見ても紆余曲折あり食文化の意識とプライドが高いイタリア人からしたら当たり前の主張であると思う。
・バルサミコ酢
熟成期間が最低12年の物をアッフィナート、25年以上の物をエクストラヴェッキオという。
脂肪分の多い油っこい料理にはアッフィナート、エクストラヴェッキオはそのままや、パルミジャーノ・レッジャーノと共に頂くなど用途も変わる。
モデナ地方の典型的なぶどう品種数種類を使用し他の物質は添加しない。モストコット(バルサミコ酢の製造工程でぶどうを絞ったものを半分以下の量になるまで煮詰める。その煮詰めたものをモストコット(ぶどう果汁煮詰め液)と呼ぶ)を自然発酵若しくは酢酸発酵させた物がバルサミコ。
現在は世界中に広まりビジネスとなってる為、男が中心となってるが古くは男は面倒を見ない、すぐに売ってしまうという経緯から女性によって作られてきた歴史があるとの事。
エミリア・ロマーニャは一つの州だが、ピアチェンツァ、パルマ、レッジョエミリア(レッジョネッレミリア)、モデナ、ボローニャ、フェッラーラがエミリア。ラヴェンナ、フォルリ・チェゼーナ、リミニがロマーニャと分かれてるらしく仲が良くないとか。平地で様々な物が容易く生産しやすいエミリアに対し荒涼で飼育、生産が難しいロマーニャというのも要因の一つかもしれない。
今回は書くこと多すぎて3000文字超えました(笑)
いつも素晴らしい時間を有難うございます。
ご馳走様でした~
リグーリアコース
昼再訪
今回はリグーリア州の郷土料理コースとなります。
内容は以下
Stuzzichino 〈Mesciua〉
豆とスペルト小麦のスープ「メスチューア」
かつてリグーリア港に届く穀物の入った数種の袋の余りを女性が集めて作ったスープ 東リグーリア ラ・スペツィアの名物料理
ひよこ豆、白インゲン豆、スペルト小麦入りのスープ
コンソメのゼラチン質が凄く手がベタベタ
Antipasto Freddo 〈piccola Cappon magro piccolo〉
カッポンマーグロ
ジェノヴァの貴族料理。豪華絢爛さまざまな魚介を使ったピラミッド型のサラダ。高級食材Cappon(去勢鶏)の代わりに魚介を使ったためこの名を冠する、現在でも州を代表する贅沢料理。
ホウボウ、真鯛、ホタテ、オマールのゼリー寄せにイカとサラダをサルサヴェルデで。
現地でカッポンマーグロという料理はスカンピのみの物やクリエイティブ系の店だとセルクルで抜いた綺麗な仕上がりの物など様々だという。今回はサービスの方がリグーリアに行った際に食べた形をシェフに伝え表現してもらったそうだ。
因みに関係ないがシチリアの名物〈ベッカフィーコ〉はイワシを鶏の形に見立てた物だという。鶏が食べられない庶民が、手に入りやすいイワシを鶏に見立て鶏を食べたようなつもりになってたという経緯があるようだ。
Antipasto Caldo 〈Seppie inzimino〉
甲烏賊とほうれん草のトマト煮込み 「セッピエ インツィミーノ」
サルディーニャ、トスカーナでも見られるジェノヴァ発祥の料理。新鮮な甲イカをトマトとホウレン草で旨味たっぷりに煮込んだ、ジェノヴァをはじめ屈強な船乗りの身体を支えてきた滋味深い一皿
こちらのシェフのイカの使い方が本当に好き過ぎる。シェフもこの料理は絶対私が好きだと確信してたらしい(笑)
Primo piatto 1 〈pansoti in preboggion al pesto Genovese〉
ジェノヴァのラヴィオリ「パンソティ」ジェノヴェーゼソース
1961年ジェノヴァの料理人考案の「パンソティ」ハーブの束と呼ばれるプレポッジョを中に詰めて香り高いバジリコのペストジェノヴェーゼのソースと共に
パンソティというと餃子型の物もあるが原型はこちらだという。今回はプレポッジョ以外にナッツとリコッタを詰めて。
Primo piatto2 〈Corzetti alla Polceverasca ragu bianco capra e carciofi e maggiorana〉
8の字のパスタ 「コルゼッティ アッラ ポルチェヴェラスカ」山羊とアーティチョーク・マジョラム
ボルチェヴェーラの街の8の字型ショートパスタ。リグーリアの崖を飛び回る山羊、特産のアーティーチョーク、地中海原産のハーブ マジョラムの爽やかな香りのラグービアンコ
平地がないと言われるリグーリアでは羊や牛、豚の飼育が困難で崖に生息してる山羊を使う事が多いとか。今回は国産の乳飲み仔山羊のラグーと山羊のチーズで。
コルツェッティとゆうとコルツェッティ・スタンパーティが広く認知されてるがこれもコルツェッティ。今思えばイル・プレージョやペペロッソでコルツェッティにタジャスカオリーブやラグーカープラを合わせてあったのはちゃんと意味があったのだと思いました。インカントに絡んだ人の店の料理はやっぱ違うんだな。
Secondo piatto 〈Arrosto di cinghiale Maniera di cacciatora alla Ligure〉
イノシシのロースト リグーリア風カッチャトーラ
トスカーナにまたがる森の大地 ルニジャーナ地方の一皿。猪のローストにローズマリー、赤ワイン、タジャスカオリーブ、トマトを使ったリグーリア州の猟師風ソース
鳥取県産の猪。カチャトーラも地域によって形が様々で煮込んだ物なども。
猪の火入れ、ソースの精度とどれを取ってもスキがない。
Dolce 〈Sacripantina〉
サクリパンティーナ
1851年ジェノヴァ人ジョバンニ・プレーティ作。オペラの中のサラセン人の自惚れや兵士「サクリパンテ」の名のつくお菓子。パンディスパーニャ(スポンジ)とヘーゼルナッツクリーム、カカオやコーヒーを使った州を代表する生菓子。パンディスパーニャは直訳するとスペインのパンという意味。イタリア全土でスポンジをパンディスパーニャと言うらしい。
となります。
リグーリア州は東西に伸びる地域。同じ地域の中でも富裕層と貧困層とが存在する州で貴族の贅沢な料理もあれば高級食材が手に入らない庶民が知恵を出して考案した料理など様々あるようです。そういった歴史的背景などもコースで表現されておりまさに文化を食すといった体験が出来たと思います。
次も楽しみです。
ご馳走様でした~
郷土パスタコース
昼再訪
今回は事前にお願いしておいたパスタで構成したコースを頂きました。
料理内容は以下
・自家製鴨の燻製サラダ
私好みの鴨燻製のサラダを組み込んで頂きました。ありがとうございます。美味
・テスタローリ クレーマディノーチ(リグーリア)
テスタローリの生まれた経緯としては船上に積んでた小麦粉がシケで濡れてしまった物をどうにかして美味しく出来ないかと練って伸ばして焼いてみたところこれが非常に美味しかったとの事で広まったとか。日本では比較的イタリア最古のパスタとして認知されてるが、イタリア本土では各地域でウチのが最古だと互いに一歩も引かないとか。なのでイタリアではこれが最古みたいに国全体で認識されてるパスタは無いそうな。現地ではクルミかジェノヴェーゼが一般的で今回はクルミを使ったクレーマディノーチ。
・ブシアーティ リッチディマーレ(シチリア)
リッチディマーレはウニ。捻れたブシアーティとの組み合わせ。芽葱でウニのイガに見たてた。通常の店よりパスタに対してのウニの量が多く非常に満足感が高い。
・トンナレッリ カーチョ・エ・ぺぺ(ラツィオ)
自分も完全にそうだったが、多分日本でしか食べた事がない人は仕上げにペコリーノを削った物がスタンダードな印象だが、実際ローマではこういうチーズの固形感がなくチーズとパスタを和えた滑らかな仕上がりの物の方が一般的だとか。一説によるとカルボナーラの原型と言われてるとか。このスタイルを見れば納得。ミールなどではなく叩いて潰した胡椒は不規則で香りや清涼感のコントラストがあり、非常にうまかった
・ロリギッタス ラグーダニョーラ(サルデーニャ)
捻れたリング状のパスタロリギッタス。ラグーダニョーラは仔羊のラグー。サルデーニャは人間より羊の数の方が多いらしく肉のラグーと言えば必然的に羊を使ったラグーになるという。こちらの肉系ラグーの完成度は相変わらず高い。素晴らしい。
・ヴィンチスグラッシ (マルケ)
鶏と豚のレバーと砂肝、ハツのラグーのラザニア。
18世紀にオーストリア軍のヴィンディッシュグレーツ将軍のために作られたものが定着したという説などがあるようです。なので何々風ラザニアみたいな名前ではなく鶏の内臓全般のラグーを使ったマルケ地方のラザニアはヴィンチスグラッシという名称が付いてるそうだ。こちらでは全体を締める目的でスーゴ・ディ・カルネがベースのソースと潰した黒胡椒で。素晴らしい。
・クレーマカタラーナ(カタロニア→シチリア)
こちらは生まれた経緯としてはタルトタタンのように失敗から生まれた菓子だという。プリンを作ったが固まらずどうしようかと冷凍したところこれが非常に美味かったとの事。冷凍技術のある時代の物だろうから比較的新しめの菓子だとは思うが、外さない美味さがある。
以上となります。
素晴らしい。
また伺います。
ご馳走様でした
プッリャ州コース
再訪昼
今回も郷土料理コース
この期間はプッリャ州となります。
内容は以下
・メランザーネリピエーノ
アミューズ。分かりやすくいうと茄子の肉詰め。プッリャではどの家庭にもあるものだという。
・ブッラティーナチーズ クレマ ディ ペペローネ
最近フレンチ、イタリアン問わずよく見かけるブッラータチーズの小さい版との事。ブッファラなどとも近い感じでミルキーでモチモチした食感。パプリカのソース。仕上げに生産量がイタリア全土の1/3を誇るというプッリャ原産のオリーヴオイルを掛けて。
・コッツェ アッラ タランティーナ
ムール貝のターラント風という料理。カラブリアの影響もあり唐辛子を入れるのが特徴だとか。ムール貝はカナダ産の大ぶりなムールを使用。トマトと共に
・レッキエテッデ エ ミンキアレッディ チーメ ディ ラーパのソース
レッキエテッデ(オレキエッテ)とミンキアレッディという2種のパスタを使った物。現地のマンマは常に数種の手打ちのパスタを用意しており、週末になると各々少しづつ余ったパスタをまとめて茹でて料理する事に由来してるという。チーメ・ディ・ラーパはプッリャ料理のレシピ本で野菜を使った料理があると無ければチーメ・ディ・ラーパで代用と各家庭にあるのが前提になってるほど現地では定着してる素材だという。そのチーメ・ディ・ラーパにアンチョビをいれたソース。料理としては一つのソースに違う食感のパスタを同時に合わせるというのはもしかしたら正しくはないのかもしれないが、現地の食文化を表現した素晴らしい一皿だと思う。
・サーニェ・ンカンヌラーテ アッラ マチェライオ
サーニェ・ンカンヌラーテとちょっと覚えにくい名前のパスタ。プシァーティに似た捻れロングパスタ。マチェライオは肉屋風。牛、豚、兎、仔牛、馬など5種の肉のラグー。様々な肉を取り扱う肉屋が各々掃除して出たたち屑みたいのをまとめて挽き肉にして売ってる事に由来してるとか。なので本来は肉の割合とか合わせる肉の種類やその数などに定義はなく様々な肉を使ったラグーそのものをいうらしい。こちらではリストランテらしく各々の食感や味が分かりやすいようにある程度の塊のままのラグーとなっている。因みにマチェライオとググると「屠畜人の犬」を意味するカーネ・ディ・マチェライオという今は絶滅してしまった犬種の犬が出てくる。
・ブラショーラ ディ カヴァッロ
多分馬の炭火焼きという意味の料理だろうが今回はスポットで入ったという国産の乳飲みの仔山羊の3種部位のグリル、 グリーリア・ディ・カープラ?という料理に変更してました。乳飲み仔山羊の美味さを知ってる者としては嬉しい限り。更にマルサラソースで合わせたロニョン添え。いやいやこれはもうどこの料理とかいう枠を越えて美味すぎですね。ミルキーな肉質でアニョードレなんかとも違った旨味満載。
・ディータ・デッリ・アポストリ
十二使徒の指という意味のプッリア伝統菓子。白いクレープでクリームを包んだ物。クリームに入れる物自体に定義はなくチョコレートだったりドライフルーツだったりとの事。
となります。
素晴らしい。
次も楽しみ。また伺います。
ご馳走様でした。
フリウリ=ヴェネツィア・ジュリアコース【謎のランバシーチ】
再訪
今回はフリウリヴェネチアジューリアの郷土料理
内容は以下
・カルチョーフィファルチーティ
ファルチーティ、ファルチータとも言われる「詰め物をした」という意味でフレンチだと所謂ファルシ
と言われる料理。伊産アーティチョークに海老を詰めた料理
・グランセオーレ トリエステ風
蟹は黄金蟹という品種。グランセオラ(くも蟹)を使った料理で有名なのはヴェネト州のヴェネチア。
ヴェネチア共和国支配時に伝わった、アドリア海の恵み″カニ″を使った冷菜。ヴェネチア風でない、フリウリの州都トリエステ風の仕立てで
・ホワイトアスパラガスのゴリツィア風
パルマ産のホワイトアスパラにゆで卵、アンチョビ、マスタード、ワインヴィネガーを使ったソースで東欧の影響を受ける都市ゴリツィア風
・ケシの実と仔牛を使ったラザーニャ
仔牛のラグーにこの州の特産品のケシの実を合わせたラザーニャ。重さを緩和させる為に酸の効いたソースで
・ニョッキ ディ プルーニェ
プルーニェはプルーン。じゃがいものニョッキでプルーンを包んだ物。合わせたのはリコッタアフミカータにシナモンバターソース。仕立ては同じくフリウリ名物チャルソンスのような料理だが味わいは全くの別物。サンダニエーレ産生ハムを添えて
・ランバシーチ
メニュー見た際にどんな料理か分からずググってみたら一致する情報が見つかりませんと表示された謎過ぎる料理(笑)隣接する旧ユーゴスラビアの影響の強い料理らしく所謂シューファルシみたいな料理。中はロイヤルポークと土佐の赤牛のミンチ。ソースはフリウリらしくパプリカを使った物ですが、これがまた色々な要素がとてもバランスが良く物凄く美味い。東欧発祥の東フリウリ料理
・トルタ サケル
こちらはオーストリアの影響を受けた所謂ザッハトルテのイタリア語読み。元祖のザッハトルテのコーティングは糖衣と表現されるだけあって砂糖のジャリジャリ感のある物だが、トルタサケルの決定的な違いは砂糖を完全に溶かして滑らかさのある上掛け。素晴らしい
感想
もう今さらシェフの料理に対する考え方などは語るまでもありませんがソース作りに関しては毎度フレンチに引けをとらないと感じる。いやむしろ最近主流のモダンフレンチなどに比べた作り込み度合いは上を行ってる。
とある巨匠は食とは文化を食す事だと仰ってた。こちらのように料理を通じて時代背景やその地の情景を感じるのってなかなかないと思う。美味しい店っていうのはある程度存在はしてると思うが、その更に一歩先まで行ってると感じる。
素晴らしいと思います。
いつもありがとうございます
また伺います。
ご馳走様でした
ヴァッレダオスタコース 2
再訪
前回体調不良でお店に多大なるご迷惑をおかけしましたが今回リベンジヴァッレダオスタとなります。
お店側には予約しただけで料理内容についてなにも伝えておらず通常の普段あるメニューにセコンド、ドルチェだけ差し替えの内容かな~って思ってたら今回もヴァッレダオスタの郷土料理コースで別ヴァージョンの仕立てにして頂きました。
凄くないですか?郷土料理コースを前回と違う仕立てで出す知識と技量とホスピタリティ。普通の店ではそこまでしないだろう。逆にこちらが申し訳なくなってしまう。
美味いのもダントツ美味いのが大前提にあるがここの本質はこういうところにあると改めて感じた。
料理内容は以下
ヴァッレダオスタコースver.2(料理の正式名称不明)
アミューズ
リンゴとクルミのサラダ
前菜1
ヴァルレダオスタの生ハム、ラルドの盛り合わせ。
ジャンボンドボッソ、ラルドダルナ、モチェッタ
前菜2
フォンティーナチーズのフォンデュータ
プリモ1
じゃがいものニョッキ 信州鱒とサヴォイアキャベツ
プリモ2
蕎麦粉のポレンタ カタツムリのサルサクレーマ
セコンド
蝦夷鹿のアオスタ風煮込み
ドルチェ
モンテビアンコ
となります。
まずはセコンド。自分はフレンチのシヴェが好きですがこれは血を使ってないがそれに近い濃厚な仕上がり。ヴァッレダオスタの赤ワイン、ジュニバーベリー、グラッパを使うのがアオスタ風の特徴らしく、際立たない酸がある事によって引き立つ甘さと旨味。
プリモのポレンタ。リストランテを掲げてますがそこにポレンタをメインにした皿を出して食べ手に納得させる凄さ。
フォンデュータや希少な生ハムも良かった。
それから料理のみならず食文化の歴史まで勉強まで出来るのもここの魅力の一つ。
凄く楽しい。通常ある料理もいつか頂いてみたい。
ご馳走様でした。
ヴァルレダオスタ
初の夜利用
いつも通り昼に利用しようとしたのだが、2週連続で希望の日が取れず夜利用となった。
そんな事よりもまず書いておかなければならないのは食事中に体調不良に陥りプリモ2の後の料理をキャンセルするというあってはならない大失態を犯してしまった。
2度と行かないような店ならともかくこの大本命の店の時に何故と自分を呪う以外にありません。
この度は大変ご迷惑おかけしました。今後このよいな事がないようしたいと思います
途中まで頂きましたが、今回は料理内容とコースの全体像だけ記したいと思います。
アオスタ風 小さなパイ じゃがいもとポワローのペーストをのせて
・マスのインサラータ
・ズッパ アッラ ヴァルペッリネーゼ
・カタツムリのオルツォット
・そば粉のニョッキ
・鹿肉のアオスタ風煮込み(未食)
・モンテビアンコ(未食)
となります。
お店側の説明によると人口12万人ほどの小さなエリアの高山地帯で一年の半分が雪に覆われてるという。夏に一年分の食料を収穫するとかで必然的に栽培出来る物は積雪があっても大丈夫なじゃがいもなど限られた物になるという。
イタリアンというと100割の人が連想するであろうパスタの類いはほとんどないとか。魚も川魚に限られる。限られた食材しかない地域というと料理的につまらないのではないかと思ってしまうが、逆に限られてるからこそ現地人の知恵が表現されるのではないかと。寒い地域故にチーズなどを使った料理や煮込みが多い。頂いた中では料理としてズッパ アッラ ヴァルペッリネーゼはかなり面白い料理だった。あとは何とフレッシュで入荷してるカタツムリ。本当に貝みたいな食感でオルツォット全体が少しぬめり感が出て凄い良かった。
いやお店には大変ご迷惑おかけしましたが自分も食いたかったセコンドが食えなくて非常に悔やまれる。
色んな意味で忘れてはならない1日となってしまったしこの日は竹石社長もくるようだったのでお会いできなくて残念でした。
ここに限った事ではないがこういう事は2度とないようにしたいです。
次回はこの日食いえなかったセコンドや可能ならドルチェも頂きたいと思ってます
また宜しくお願いします
ご馳走様でした。
久しぶりに大ヒットなイタリアン
またまた再訪
今回は通常の郷土料理コース。前回お任せで頂いて被ってる料理は別の料理に変えて頂きました。
内容は以下
アミューズ
ネッチ 水牛のリコッタチーズを包んだ栗粉のクレープ
冷菜
アフェッタートミスト トスカーノ 幻の豚”チンタセネーゼ”の生ハム、サラミの盛り合わせ
温菜
ズッパ・ディ・カーボロネーロ
本来猪のサルシッチャだった物を前回食べたとの事で変えて頂きました。ズッパと言えばフィオッキを思い浮かべるがあそこで食った鮑のズッパに匹敵する美味さ。しかしこれは高級食材を使った物ではなくカーボロネーロという鮑に比べれば非常に地味な食材。こういう料理で美味いと感じるのってやっぱ郷土料理として深く突き詰めてるからだと思う。
パスタ
自家製手打ちパスタ ピッツィカーティ トリュフ添え
ピサ県 サンミニアートの伝統的なパスタにたっぷりの秋トリュフを添えて
こちらは白トリュフに変更。手で千切るパスタにクリーム系のソースに白トリュフ!白トリュフを使うパスタというとタヤリンが一般的ですがバターが過剰な店も少なくなくバターの風味故にトリュフの香りが打ち消されてる場合も結構ある。こちらは香りの乗りがよくベースとなるパスタの仕上がりがトリュフの香りの邪魔をせず凄く一体感とトリュフの香りを楽しめる。素晴らしい。
パスタ
自家製手打ちパスタ パッパルデッレ ペポーゾ ”食いしん坊”という意味の幅広のパスタを胡椒の効いた牛肉の赤ワインソースで
こちらは今回チンギアーレで仕立てた特別仕様。見た段階で間違いなく美味いと確信出来るビジュアル。しっかり濃厚ながら酸の効かせ方が上手いので重さ一辺倒にならない。ソースの方に猪の味が乗ってて美味い。
メイン
カチュチッコ トスカーナ風魚介のスープ仕立て
通常なら鳩と魚介の選択であれば間違いなく鳩を選ぶが前回雷鳥を頂いたのと、よりトスカーナらしい料理という理由でカッチュッコを頂いた。全く想像に反するビジュアル。トスカーナ料理に特化した恵比須のトスカネリアをはじめとした店で出てくるのはスープのような仕立て。一応こちらの料理説明でもスープ仕立てになってる。しかしこちらは主にイカから取ったという濃厚ダシのソースで魚介を和えたような仕立て。美味い。濃厚。こんなカッチュッコは初めてだ。和食以外で魚料理で満足出来る店はレストランコバヤシと他数件あるかどうかといったところだがこれは本当に良かった。
ドルチェ
スキアッチャータ ドゥバ
パン生地にブドウを入れて焼き上げたお菓子
スキアッチャータなのは一緒だが今回はブドウの収穫祭の時に食べるらしい前回とは別仕様
感想
いや~今回も素晴らしい。良い意味で毎回予想を上回る仕上がり。なんというかダシとして出す物はしっかり出し、味として残す物はしっかり残すさじ加減とバランスが毎度素晴らしいと感じる。結構レビューでもよく書くがダシの出る素材を使っておきながら固形の具としてしか存在感のない料理や一体感の無い魚介煮込み料理が嫌いなんですけどこちらはそういったよく感じる不満点みたいな物を感じる事が皆無。シェフの理念が凄いです。
サービスも非の打ち所がない。夜はサービス料10%取ってるようだが、これぐらいのサービスを以て初めてサービス料という物を取るべきだと思う。他所にもこちらでサービスという物を学んで欲しいところ。イタリアンとしては当然だがレストランとして都内屈指の名店だと個人的には思っております。
今年最後の訪問となりますがまた来年も宜しくお願いします。ご馳走様でした。
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再訪
今回は通常のプリィフィクスや郷土料理コースではなく値段と内容シェフお任せにて訪問。
内容は以下
・メカジキのマリネ
多分だけどシェフは魚も結構好きなんじゃないかと思う。この手の店でグランドメニューにアクアパッツァある店ってあんま無い気がするし。生の新鮮なメカジキで美味しい。あとこちらのシェフは酸の絶妙なバランスが上手いと思います。
・猪のサルシッチャとポルチーニのソテー
結構サルシッチャって余って劣化した肉を使うのか肉の嫌な匂いする事も少なくない。こちらは当然そんな事はあるはずもなく肉々しく美味い。ポルチーニも。
相性という面で見ても猪のサルシッチャとポルチーニは抜群だと思う。
・ケラスコ風タヤリン
日本ではほぼ知られていないごく小さなケラスコというシェフの思い入れのある地域。そのケラスコにいた頃にやってたシェフのスペチャリテらしい。鶏レバーのラグービアンコ。結構カップ面みたいな食感になりがちなタヤリンだが食感が凄く良い。これは素晴らしい。
・赤ワインと栗のリゾット
ダシもしっかり効いてて美味い
・ペルニーチェビアンカのアロスト サルミソース
ペルニーチェビアンカは雷鳥。赤肉なのになぜビアンカかは分かりません。脚のフサフサのせいかな?通常イタリアンだとギオッタやペヴェラーダみたいのが多いかと思うがサルミです。さすがですね。身の状態も非常に良い。
・スキアッチャータ
感想
リストランテのクオリティプラス郷土料理感、とくにプリモの(自分の考える)イタリアンらしさかつ精度の高さを兼ね備えた店ってそうそう無いと思うのだけどここはそれがある稀有な店だと個人的に思っております。だって総額2万近く払って美味い不味い別にしてボンゴレとか出てきちゃうとガッカリする(笑)
イルプレージョもかなり美味いし理想に近いけどいかんせんセコンドの引き出しが少な過ぎる。とにかく自分の知らない領域を高いクオリティで体感させてくれるお店だと感じております。郷土料理コースも良いし完全に任せても面白いし自由度も高く融通も利かせてくれるので使いやすいところもお気に入り。
勿論再訪確実。
ご馳走様でした。
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昼に利用
既に次の予約入れたため前倒しレビュー
インカンティーナのHPのリンクから初めて知ったお店。
見たらとてつもなくヤバい店だと感じ早々に行ってみた。
この通りはこんな奥まで入った事ないな。こんな店があったんだ。
インカントグループだけあっておもてなし感は言うまでもない。
サービスはプロが揃ってる。
支配人氏はなんとなくインカント出身、イルプレージョのオーナー藤本氏と印象が被る
実はこちらのサービスの方とは別の店で面識があり特に支配人氏には別の店で名刺まで頂いてたのだがすっかり忘れてた。大変失礼しました。
昼は安価はランチがあるが雰囲気はリストランテ然として落ちついてる。
客層は除けば女子(子?)率9割
料理内容は以下
冷菜 イワシのマリネ レモン オレンジ グレープフルーツのサラダと共に
温菜 メカジキのインヴォルティーニ メカジキにモッツァレッラ・パン粉を巻き込んだ料理
パスタ 極小パスタ クスクス 旨味の濃い魚介のソースにフリットを添えて
パスタ シチリア伝統パスタ ブシアーティ マグロほほ肉を赤ワイン、トマトで煮込んだソース
メイン 骨付きウサギのアグロドルチェ ワインヴィネガーを使った甘酸っぱいソース
デザート カッサータ・アルフォルノ 氷菓子でなくオーブン焼きのカッサータ
となります。
とりあえず料理全体の印象としては正直なところメニュー見た段階ではシチリアの郷土料理に特化したコースで地味な印象があった。
しかしながら料理の精度がメチャクチャ高い。
クスクスとアグロドルチェ食った時にイタリアンにしてはダシの取り方とかがフレンチっぽいと感じたのだがやはりシェフがフレンチ経験があるという。
しかもあの超大物シェフの下にいたとかで納得した。クスクスのソースは濃厚なスープドポワソンのようでかなり美味い。しかもクスクスが自家製とか。さすが職人揃いのインカントグループだ。
アグロドルチェもこんな仕上がりで出してきた店はまず見当たらない。甘さと酸味とダシ(スーゴ?)のバランスが完璧
とにかくここまでダシを強く取るイタリアンは経験がほとんどない。
最も感銘を受けたのはプシアーティ。これは凄い。マグロのカラスミと合わせた時の芳香が凄い。濃厚。パスタ好きとしてはメニュー自体は惹かれるものではなかったがこんなに美味いと思わなかった。
よくフレンチのシェフなんかはパスタは店に食べに行く物ではないと言う。それは構成が単純で簡単に作れるからわざわざお金払う物ではないという意味なのだが、これはイタリアンの感性がないと絶対作れない逸品だと感じた。
あとはもう最初に書いたがサービスはもうプロです。素晴らしい。大抵の店はサービスの事は悪く書かないがここは間違いなくサービス力が抜けてると思う。
それからCPも抜群と言わざるを得ない。思ってたより安くて驚き。
凄く良かったので早々に次の予約入れてしまった。
とりあえず評価(評価って言葉が偉そうで好きじゃない)保留です
また宜しくお願いします
ご馳走様でした。
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具留目恥垢
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具留目恥垢さんの他のお店の口コミ
ヴィア トスカネッラ(馬車道、関内、日本大通り / イタリアン、パスタ、フレンチ)
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「みんなで作るグルメサイト」という性質上、店舗情報の正確性は保証されませんので、必ず事前にご確認の上ご利用ください。 詳しくはこちら
店名 |
閉店
リストランテ カッパス(Ristorante káppas)
|
---|---|
受賞・選出歴 |
2019年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2019 Bronze 受賞店
2018年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2018 Bronze 受賞店
2017年Bronze受賞店
The Tabelog Award 2017 Bronze 受賞店 |
ジャンル | イタリアン、パスタ、ワインバー |
住所 | |
交通手段 |
地下鉄表参道駅 A1 または B2 出口から 徒歩1分 表参道駅から242m |
営業時間 |
営業時間・定休日は変更となる場合がございますので、ご来店前に店舗にご確認ください。 |
予算 |
¥15,000~¥19,999 ¥5,000~¥5,999 |
予算(口コミ集計) |
|
支払い方法 |
カード可 電子マネー不可 |
サービス料・ チャージ |
サービス料 ランチ5% ディナー10% |
席数 |
20席 (貸切の場合は30名まで対応) |
---|---|
個室 |
有 個室料 ¥4000 / ¥6000 / ¥10000 |
貸切 |
可 (20人以下可) |
禁煙・喫煙 |
全席禁煙 |
駐車場 |
無 |
空間・設備 | 落ち着いた空間、席が広い、ソファー席あり |
ドリンク | ワインにこだわる |
---|
利用シーン |
こんな時によく使われます。 |
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ロケーション | 隠れ家レストラン |
サービス | お祝い・サプライズ可、ソムリエがいる |
お子様連れ |
未就学児はご遠慮いただいておりますが、個室のご用意がございますので、個室でしたらご一緒にお召し上がりいただけます。お電話にてご相談ください。 |
オープン日 |
2013年4月15日 |
初投稿者 | |
最近の編集者 |
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再訪
郷土料理コースが復活しました。
9月はマルケ州
内容は以下
・付き出し レンズ豆のズッパ・クレッシャ・アスコリ風オリーブ
フライパンで薄く焼く伝統的なパン【クレッシャ】と特産品レンズ豆の冷たいスープ アスコリ風オリーブのフリット
・冷菜 ウサギのガランティーナ
マルケでポピュラーなウサギ料理。鶏のパテとピスタチオを詰めて焼き上げ、冷たい前菜に。
マルケのセコンドピアットにはウサギのポルケッタがありますが、今回はそれを冷製にして前菜にした物。
・温前菜 小さなアンコーナ風ブロデット
イタリア各地方ごとの特色のある魚介の煮込み。ここマルケでは「ブロデット」と呼ばれ、さらに地域ごとに違ったレシピのブロデットがあります。今回はアンコーナ風の仕立てで。
行政的な物に正式に定められたブロデットは4種類との事。正式なアンコーナ風は13種類の魚介類を使うとの事ですが前菜(もはや量が前菜ではないですが笑)として提供された今回は3種類の魚と海老、イカなど。クロアチアの名物料理にも魚介類の煮込みブロデットがありますが、互いにアドリア海に面しており、歴史的に親交とか侵攻があったなどの経緯があるのかもしれない。
・プリモピアット1 うなぎのファロット
スペルト小麦をリゾットのように料理した「ファロット」香ばしいうなぎと合わせて。
リーゾを調理するとリゾット、ファッロを調理するとファロットとなる。米とはまた違うしっかりした強い食感に合わせたのは、現地でも良く食べられているという鰻。国産の鰻を香ばしく炙りその香りが良いアクセントになります。
・プリモピアット2 野ウサギのパッパルデッレ
本来はマルケの代表的なプリモ、ヴィンチスグラッシ(詳細は過去の郷土パスタコースにて)でしたが、過去に食べた事があるとのことで違うのを用意して下さいました。
レプレ(野ウサギ)のラグーのパッパルデッレ。国産の野ウサギなんで香りは穏やかですが家禽にはないカチャジョーネらしいワイルドさがあります。煮込みって美味しいんですが、味は素材そのもの以外の要素が強くどの素材使っても味や風味が大して変わらないという場合が多い。しかしこちらはレプレ自体の香りの残し方が良くて過去に頂いたチンギアーレなどともまた違った魅力が満載の逸品でした。
・セコンドピアット 牛のメダイオーネ ロッシーニ風
ペーザロ出身の偉大なるオペラの作曲家ロッシーニの名を冠した料理。生涯を通して美食に精通した彼が最も愛したフォアグラとトリュフを使った一品。
パリで自身が店を経営してたらしくそこで出してたのが多分ロッシーニでその為フランス料理として広まったようですがロッシーニ自身はマルケ州のペーザロ出身という事とイタリアでオペラを広めたという功績からも、イタリア料理店であまり出されないというのは少し不思議な気はする。
メダイオーネは多分メダイヨンと同じ意味かと思います。ロッシーニはもう広く認知された料理ですね。今回牛はヴィテッロ(仔牛)を使用。ピンク色に火入れされた仔牛にフォアグラ、トリュフという組み合わせ。仔牛単体だとメインにするには弱い印象ですが、フォアグラの油脂感とトリュフの香りとはマンツォ(牛)より相性が良く上品な仕上がりになる。仔牛ってのが本当に凄く良かったですね。多分私はロッシーニは牛より仔牛の方が好きです。じゃがいものピュレと。
・チャンベッローネ
中部イタリアの家庭で作られるドーナツ。チャンベッローネはドーナツ、ドーナツ状の物を指す。現地の家庭には必ず一つは型があると言われてるほどポピュラーらしい。チョコレートでコーティングしており今回の仕立てはイメージとしてはクグロフなどに近いか。リチェッタ見るとパウンドケーキよりも油脂はだいぶ控えめでそんなとこにも素朴さを感じますね。
相変わらず面白いです。
不思議とここで郷土料理コースを食べると色々調べたくなるのですよね。
マルケ州という州自体はそれほど広く深く認知されたエリアではないかと思いますが、ブロテッドやヴィンチスグラッシなどはこちらでは通常メニューでもやられてるようですし、ロッシーニなんかはもう誰でも知ってるような料理ですし意外に"知ってる料理"がたくさんあるのですね。
料理の精度に関してはもはや言う事ないです。
また伺います
ご馳走様でした