【女性は喜ぶなぁ】 : レヴォル

ランチに久しぶりにお邪魔した。以前のシェフが交代して、以前「エディション・コウジシモムラ」にいた千葉シェフが腕を振るう。

この日は3人でワンドリンク付きランチコース（税込5000円）をオーダー。

細野オーナーの削る華やかなメニュー「ラ・フルール・ドゥ・ミモレット」は＋1000円でいただけるので、こればっかりはで外せない。

まずは
「アミューズ」…①パルメジャンチーズと胡椒を入れて焼き上げたチュイル。薄くサクサクした食感が特徴。
②緑茶の風味を乗せて焼き上げたチーズパン。キャッサバ(あのタピオカの原料の芋ですね)の粉を使っているそう。
③フォアグラのテリーヌ…滑らかなフォアグラにマッシュルームのサブレをパウダーにしてサンドしたもの。

「本日の前菜」…鯖、胡桃、味噌。鯖は表面を軽く炙ったモノ。クセはなく食べやすい。

ここで「ラ・フルール・ドゥ・ミモレット」…この店がずっと続けているスペシャリテ。ミモレットチーズを独特な器具で削って提供。花びらのような形状で見た目も美しく、ここに蜂蜜をたっぷり掛けて美味しくいただく。女性も喜ぶこのメニューは外せない。

「メインディッシュ」…オリヴィアポーク、ロックフォールチーズ、バナナ。
オリヴィアポークはオリーブの搾りかす入り配合飼料を使用し育てた豚肉で生産者は限られているモノ。バナナの甘さを感じつつもロックフォールチーズの匂いが結構強くクセはある。おかひじき、ルッコラ、芽キャベツが添えられ華やかな盛り付けに。

「デセール」…ショコラ、牛蒡、カシス。牛蒡の上に伸びる見た目も楽しいデザート。ちゃんと美味しい。

「ミニャルディーズ」…濃厚な味なのでコーヒーで合わせるとちょうど良い。

「氷温熟成珈琲」…香りもよくて深いこく味のコーヒー。

全体にレベル高いが、ミモレットチーズが一番まだ目立つ存在なので、負けないメインディッシュメニューが今後の店のウリとして開発出来るかどうかがポイントかなぁ。
少し長い目で応援してみようっと。

今回はランチで。料理は夜同様美味しい。オーナーはアピシウス出身者だった事も判明。

料理は夜にも提供された一品から①「パテドカンパーニュをチーズ風味のバンズで」…ハーフサイズのオシャレハンバーガー。初めての人にはインパクトあって面白い。

②「モンサンミッシェルから届いたムール貝をマリニエールにして」…マリニエールとはブルゴーニュ地方の郷土料理で漁師風料理のこと。クネル(＝日本の「はんぺん」っぽい魚肉をすり潰したモノ)をムール貝のほかレンコン、ミニトマト、ホタテもアクセントにしたひと皿。…クネルを分かってないとちょっと変わった感触と味。

③コースにはないが、ひとりでもこの店未訪問の人がいたら、＋1000円で「ラ・フルール・ドゥ・ミモレット」というオーナー考案のメニューは必須のオーダーメニュー。
プレゼンテーションと味を試さないわけにもいかない。
…ミモレットチーズを薄く削ってラッパ型に。下にフォロマージュがあって、Wチーズのその上から蜂蜜をたっぷり掛けて食べる。酸味と甘み、チーズと蜂蜜は当然合うので美味しい。

④「オリヴィアポークのロースト、ペルシヤード」
豚に与えるオリーブの搾りかすはオレイン酸、ビタミンEを豊富に含み「腸内環境」に良いのだそう。その餌を食べさせたポークに仔羊料理ではよく使われる手法の「ペルシヤード」を駆使した料理。「ペルシヤード」とはペルシ『＝パセリ』とパン粉、ニンニクのみじん切りを付けて調理したもの。
柔らかい肉質と、ペルシヤードの食感、香りも楽しめて美味しいひと皿になっている。

⑤「埼玉深谷田中農場 ”紅玉” を使った卵プリン」…
「紅玉（こうぎょく）」は埼玉の田中農場で愛情たっぷり大切に育てられた鶏の玉子。箸でつまんでも持ち上がる濃厚な黄身と弾力ある白身が特徴だそう。それを使ったプリンの味も濃厚。美味し。

⑥氷温熟成珈琲…これは優しいコーヒー。

以上、1ドリンクついて5000円(税込)＋ミモレット1000円、のコースだが、先日の夜のコース(税抜10000円)のコスパが良すぎて、ランチのコスパ感動はそれほどでもないかな。

ここに来るなら、やっぱり夜だな。

今年3月にオープンした「レヴォル(Revolution＝革命の意)」。食べログ点数が急激にうなぎ登り。(2018年8月14日現在 4.07)

入口から地下に向かうとバー・スペースがある(20名入れる)。ウェイティングバーでもあり、他店で夕食後にふらっと一杯飲みに来るのもありだとお店の方は言う

しばらくそのスペースで待って、気持ちも落ち着いたあと、階段を降りてさらに下の食事フロアへ。階下に降りる時に感じる高揚感は(もっと造りがゴージャスなのがロオジエで)、バブル期に神宮前にあった「リストランテ･マニン」の他人に注目されつつ降りて行くあの感じに近いものを思い出した(話が古くて通じないか…)。

40人入る今時珍しいまずまずの大箱。
料理はフレンチの基本技が出来ているのでクラシックな料理手法もありつつ、新しい着想がそこここに散らばっている。見せ方も上手い。

料理は①「パテドカンパーニュをチーズ風味のバンズで」…ハーフサイズのハンバーガーがオシャレに提供される。面白い。チーズ風味が効いて美味しい。

②「トウモロコシのムース」…鳥の出汁をベースに北海道のウニも乗せて。美味しくない訳がない一品。

③「車海老とアスパラのアンサンブル」…頭も尻尾もカリカリになるまで炙り、キャビアも乗せて、酢橘をかけて、ラタトゥーユを添えて。カリカリの海老殻は香ばしく美味いし、アスパラと海老の身は優しい味。

④「エコファームアサノと高農園の野菜」…20種の野菜を使い、土の農園のイメージ。枝豆の泡は夏らしく入道雲をイメージしたもの。
具体的な野菜はキャベツ、紫キャベツ、エンドウ、枝豆、赤カブ、カリフラワーなど。

⑤「フォアグラのEvolution Ver3」…フォアグラにルバーブピューレ、黒にんにく、フレッシュな巨峰を添えて。Ver3と言うことはVer1も2もあったと言うことか。何だったんだろうと、ジラされた感じ。これ戦略か？

⑥「本日の鮮魚のポワレ」…長崎のハタを使ってのポワレ。ポワレは蒸し焼きの事だが、内側を温めて、ギリギリの絶妙なレア感。ソースはスープドポワソン。旨味が詰まったソース。

⑦「ラ・フルール・ドゥ・ミモレット」…口直しにソルベではなくこの形。ミモレットチーズを薄く削ってラッパ型に。中にフォロマージュが入っていて、その上から蜂蜜を掛けて食べる。チーズと蜂蜜は当然合うので、とても美味しい。口直しでも気を抜かないのが嬉しい。

⑧メイン料理は仔羊、熊本赤牛、オマール海老のどれかをチョイス。
僕は「オマール海老のパイ包」をチョイス。ソースはビスク。友人たちはそれぞれ仔羊、赤牛、と別々の注文になったが、全員一同美味しい、と言う言葉を発していた。

⑨デザートもセレクト方式。僕は「さくらんぼとほうじ茶のラングドシャ」をセレクト。
見た目も豪勢、食べると繊細ながら楽しいデザート。

⑩最後に「プティフール」…特製の容器からプレゼンが始まりワクワクする。楽しく美味しい。

全10皿。それにコーヒーなど飲み物が付く。実は全部相当レベル高く、美味しくてこれで今どきコース10000円。

そのうち予約困難になりそうだなぁ。