都内屈指のラーメン屋がまさかの移転。思い出の一杯。 : 麺庵ちとせ

衝撃です。1月末で閉店し、小田原に移転だなんて…。
毎回行列がすごかったから住宅街では難しかったのかな。

普段は同じラーメン屋にわざわざ何回も足を運ばないのですが、ちとせさんは昼しかやっていないラーメン屋ですが、4,5回行きました。
それほど個人的に大好きなラーメン屋でした。

初めて行ったのは2016年。
あれから行く度に新しいラーメンをいただき、毎回感動してまた絶対来ると誓うのです。

恐ろしいほどの才能と創作意欲と研究熱心な店主のファンだらけだったでしょう。
また、店主ならびにスタッフの接客がとても快くて。

場所が悪いにもかかわらず、だからこそ住宅街で近所迷惑になったのかもしれませんが、多くの人に愛されたラーメンだと思います。

10月に食べたこの場所での最後のラーメンのレビューになります。

12:30並びは6人でしたが、自分の後ろにどんどん人が来てちょうどいいタイミングに並べました。


□□□　料　理　□□□

◆醤油煮卵チャーチュー　1120円

以前、塩ラーメンを食べた時、とてもとても感動したので、今回も塩ラーメンにするかものすごく悩んだあげく、久しぶりだったので醤油に。笑

移転知らなかったので、すぐに塩ラーメン食べにくれば良かった…。


醤油ラーメンの表面には香味油がテカっていてなんとも美しいビジュアル。
絶品のレアローストチャーシューは厚めでこちらの見た目も食欲そそります。

早速、スープを。
鶏出汁と昆布や椎茸などのふくよかな醤油スープ。
牛骨からも出汁をとっているようで似て非なる旨さです。

返しの醤油は昔は6種類くらいの醤油をブレンドしていたと思うのですが、今はどうなんでしょう、しょっぱさの塩分が抑えられたやや甘めブレンドでしょうか。

スープの変化によって、返しの醤油もやはり変えているのでしょう、表面の鶏油と一緒に飲むとむちゃくちゃうまい。
いくらでも飲めてしまいます笑

麵は自家製麵で中加水のストレート。デフォで硬めです。
丸ではなく四角い麺は喉越しスルスル。
歯応えが感じられる。この麺の歯応えが面白く、最後まで伸びることがない。
これを独学で作ったというのだから恐れ入る。
特徴的でありながら忘れられない麺。
また食べたい…。

ちとせさんの豚肩ロースのチャーシューは低温調理で他の店より厚めです。
しかも一度低温調理してから浅く煮込んでいるのだろう、一風変わったローストポークです。
食べ応えがあってガシガシむしゃぶりついてしまいます。
もう一種類はももでしょうか。
ロースとは違ってジュワッと。これもうまい！
チャーシュー麺にしないのはもったいなさすぎ。

メンマコリコリで下味しっかりついていて、これだけでおつまみになる。
煮卵もしっかりと味が入っているが塩分控えめでまろやか。うまい。

この地でのまさかの最後の一杯になってしまった…。

ごちそうさまでした。


□□□　総　評　□□□

東京に美味しいラーメンは数あれど、店主の気持ちとラーメンに対する愛情を感じるお店だった。
飽くなき探究心はまだまだ止まらないでしょうから、新天地でその才能を思う存分爆発させて欲しいです。
機会があれば新しいお店に食べに行きたいですね。
感動する一杯を多くの人にぜひ！

平日昼間がメイン営業。夜やっている日もたまにあるようで。
多くの人にとってはなかなかハードルが高い営業日時である。そして住宅街のわかりづらいへんぴなところにある。

訪れた時は、3つのメニューが表に出されていた。
夏場はらあ麺の提供はありません。つけ麺のみですと。

・ざる麺
・背油魚介つけ麺
・強炊つけ麺

強炊つけ麺というネーミングもうこれが頭にひっかかったので即決。
800円、煮卵100円。

飲み屋だったような店。小上がりのテーブル席だったようなところには麺などや備品関係が。
カウンターに座る。大変丁寧に挨拶されとても温かい気持ちになった。ちょっとびっくりしたけどもちろん嬉しい。

強炊つけ麺が出てきた。
九州地鶏2種に、豚や魚、野菜、乾物を強火で炊いた白湯つけ麺とのこと。
香りのいいつけ汁は旨味が広がり、ありふれた煮卵に一線を画す味付け。
何と言っても噛めば噛むほど甘みが出るツルッツル滑らかの自家製麺。割とラーメン、つけ麺食べてるほうだがこの麺は最高位に値する。麺だけで何回も味わってしまった。たまげた。
そしてテーブルにある果実酢を入れれば塩分が抑えられただの味付けとか変化球とは違う絶妙感にやられる。ごくごく飲んでしまう。

若き店主の才気溢れんばかり。とても美味しい一杯に出会った。色々なラーメンを作っているようなのでぜひ何回も行きたい店である。