黒（辛）並＋〆ライス＠麺屋 みつ井 : みつ井

JR山手線・西武新宿線・東京メトロ東西線高田馬場駅より徒歩7分。

JR早稲田口改札を出て目の前の信号を渡り、早稲田通りを東へ。300ｍ程進むと左手にTSUTAYA高田馬場店があるので、その先を左折。150ｍ先にあるファミリーマートの手前の角を右に曲がり100m程進んだ左側に店がある。

店名の表示があまり大きくないため、気が付かず通り過ぎてしまう可能性あり。左手に赤いタイル貼りのマンションがあったら、その向かい側を良く見てみよう。

こちらは2012年開業のラーメン店。いや、ラーメンではなく油そば、まぜそばを提供している。

昼は「麺屋 みつ井」という店名で2種類のまぜそばを提供、夜は「LOOP」という店名で創作料理メインのダイニングバーとして営業をしている。ちなみに「LOOP」は完全予約制で、食べログのレビューを見る限りかなり高評価。店主の方はフランス料理をベースに様々な経験を積んだ方なのだそう。

また、「麺屋 みつ井」は2013年に行われたラーメンバンク主催の「山手線新ご当地ラーメン決定戦」というコンテストで火の鳥というメニューで優勝をして、チルド麺として販売もされていたりしたようだ。

以前から存在は知っていたが、週4日の昼2時間だけの営業でなかなかタイミングが合わず。土曜に2回程チャレンジしてみたことはあるのだが、いずれもやっている様子がなく…。

そもそも、外から店内の様子を全く覗うことができないので、店の前に来ても営業しているのかしていないのか良く分からないという。

12:40頃訪問。入口の扉が少し開いていたので覗いてみる。どうやら営業しているようなので中へ入ってみる。いるのは店主の方1名のみ。先客後客とも0名の貸し切り状態。

店内はカウンターのみ7席。アルコール類の瓶が棚にズラッと並んでいて、如何にもバーと言った感じの内装。若干雑然としている印象。

注文は口頭で。代金は後払い。

メニューはつゆ油そばと黒（辛）の2種類のみ。あとは大盛りのバリエーションと〆ライスの設定があるだけ。

油そばと言っても、一般的なそれとはかなり異なり、汁が少し多めのまぜそばという感じのもので、黒（辛）は平打の幅広麺を使った辛い汁のものになっている。

両方とも試してみたい気もしたのだが当然食べ切れないので、今回は黒（辛）を普通盛りで注文。

5分程で黒（辛）が提供される。良く混ぜてお召し上がり下さいとのこと。

丼の中にかなり幅広の平打麺とその下が浸かる程度の赤茶色の汁、といたってシンプルなビジュアル。かなり傾向が違うけど「べんてん」や「としおか」の塩油そばや冷やし油そばを思い出させる。

丼の中を良く混ぜて麺と汁を馴染ませる。するとそこから色々と具が出てくる。刻まれた豚肉、挽き肉、もやし、鶉の玉子、白ねぎ、白胡麻など。汁はサラッとしているので、良く混ぜて麺に汁を吸わせてもそれなりの量が底に残っている。

汁を少しだけスプーンで掬って舐めてみる。辛さはピリ辛ぐらい。一般的な担々麵的な味を想像していたのだけどちょっと違う。正宗担々麵の味にアレンジを加えたような。甜麺醤のような赤味噌っぽい甘みとコク、胡麻の香りと豆板醤の辛さが少し。それに色々なスパイスが加えられているような感じの複雑な味わい。これは美味しいしとても面白い。

麺はそれなりにコシがあって、少し柔らかめのパスタのような食感。フェットチーネとかパッパルデッレに似ている。良い感じに汁と馴染むし、食べ応えもなかなかある。

麺が幅広なので、もやしや挽き肉などの具と麺を一緒に口に運ぶことはできず、ほぼ汁の中に残ってしまう。スプーンで掬って食べようかと思ったが、折角なので〆ライスを追加注文。店主の方が杓文字で丼に直接投入してくれる。

小茶碗に1杯分ぐらいのライスを汁に馴染ませると、お茶漬けというか雑炊というか、そういう感じになる。この汁、麺だけでなくライスにも良く合う。

ライスとスープと具を合わせて口に運び、きれいに食べ切ってご馳走さま。

量はどちらかというと少な目で、〆のライスを頂いても少し足らないぐらい。普通の成人男性なら大盛り推奨。

この黒（辛）はオリジナリティ溢れる独特の味わいで、とても美味しく頂くことができた。夜の予約制ダイニングの評判が良いもの頷ける。

こうなると、つゆ油そばも気になるので、是非とも再訪を試みたいと思う。公式webもSNSのないので、営業しているかどうか確認できないので、ギャンブル性の高い案件になるが…。